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その2はないかもしれない、と思っていたのですが、先週末も鳥を見に行ってしまいました。まず11月24日浮間公園。1月に行って以来です。ミコアイサがいないかなと思って行ったのですが、カモの群れの中にミコアイサは発見できませんでした。ヒドリガモ。珍しくはありませんが、こんな至近距離で撮影できたのは初めてです。ヒドリガモ、左がオスで右がメスミコアイサには振られましたが、予想外の鳥に遭遇。上空を乱舞しているのはヒメアメツバメ。ツバメという名で、姿も生態もツバメに似ていますが、アマツバメの仲間は系統的にはツバメとはまったく違う仲間です。ツバメ以上に高速で飛び回るので、撮影は非常に困難です。同じ仲間のアマツバメとハリオアマツバメは、本家ツバメと同様に日本では夏鳥なので、ヒメアマツバメも同じだと思っていました。実は留鳥だったのですね。ヒメアメツバメヒメアマツバメヒメアメツバメヒメアメツバメ。腰が白いあたりは本家ツバメの仲間、イワツバメに似ています。そして、翌11月25日は、これも久しぶりに石神井公園へ。コゲラ通称ホシゴイ(ゴイサギの若鳥)、なんだか愛嬌があります。こちらはゴイサギの成鳥。この日の主目的は人気者の鳥エナガだったのですが、いることはいるのですが、小さくてすばしっこくて、なかなか写真が撮れません。もう無理かな、と思った帰り際、何の奇跡か、至近距離でほとんど動きを止めてくれたのでした。エナガエナガエナガエナガエナガエナガ
2018.11.30
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政府が事実上の空母導入を検討 護衛艦「いずも」を改修政府が年末に改定する防衛大綱に、事実上の「空母」の導入を盛り込む方向で検討していることがわかった。海上自衛隊の護衛艦「いずも」の改修が念頭にある。岩屋毅防衛相は閣議後の記者会見で、いずもについて「できるだけ多用途に使っていけることが望ましい」と述べた。防衛省は基地が少ない太平洋地域の島嶼防衛を理由に、基地が破壊された際の代替滑走路としての運用を想定する。いずもを事実上の「空母」とし、垂直着艦できる米国製の戦闘機F35Bを運用する方針。岩屋氏は会見で、F35Bについて「短い滑走路で離陸をすることができる性能をもった航空機」と説明した。---以前から書いているように、私は自衛隊が違憲だとも解散すべきだとも思っていません。が、必要最小限度であるべきだ、とは思っています。空母が日本の防衛にとって「必要最小限度」であるとは、私にはとても思えません。もともと、満載排水量2万6千トンという巨艦(旧海軍で言えば、空母「飛龍」と「翔鶴」「瑞鶴」のあいだくらいの大きさ)自体が、防衛のための最小限度の装備であるとは思えないのです。(こんな巨艦が「護衛艦」とは、欺瞞もいいところです)まして、そこにジェット戦闘機を搭載するとなったら、どこが最小限度か、と思います。事実、歴代内閣は、憲法解釈として、核兵器、戦略爆撃機、攻撃型空母の保有は憲法上認められないとしてきました。「いずも」級が対潜ヘリしか搭載していない現状は、かろうじて、攻撃型空母ではなく対潜空母と言い得ても、戦闘機を一定数搭載するためには、ヘリは最小限しか搭載できない(しかも、その最小限の中で、対空警戒用の早期警戒ヘリを搭載するので、対潜ヘリはさらに少ない)ので、これを対潜空母と強弁するのは、どう考えても無理です。この憲法解釈を自ら放擲するとすれば、集団的自衛権をめぐる憲法解釈改変の愚行を繰り返すことになります。予算面でも、空母の保有は非常に高くつきます。建造費用(もう建造済ですが)、搭載機の取得費用も高額ですが、武器は買って終わりではありません。空母は維持コストもきわめて高くつきます。それで搭載機数はどれだけか。諸報道を総合すると、戦闘機は、8機から、せいぜい12機搭載できれば上出来との見通しです。「いずも」と同型の「かが」をあわせて20機前後です。また、スキーシャンプ方式、または垂直離着陸による発艦は、カタパルト射出よりも最大離陸重量の制約が大きいはずなので(当然、垂直離陸よりはスキーシャンプ方式の方が、多少はマシですが)武器燃料の搭載量はかなり限られ、戦闘能力もそれに応じたものでしかありません。その程度のために莫大な予算を消費することは、とても得策とは思えません。「砲艦外交」などという言葉がありますが、空母は現代においては、戦闘実力というよりも軍事的なステータスの誇示という側面があるように思います。それも、防衛的な実力の誇示ではないことは言うまでもありません。国を守るためにどうしても不可欠な防衛力とは、とても言えない。隔絶した戦闘能力をもつ米海軍の空母を別格とすれば、多かれ少なかれ、どの国の空母もそういったものです。最初にも書いたように、日本が非武装国であるべきだ、とは私は思わないものの、空母の存在を誇示して「国威発揚」を図るような国ではあるべきでないと、それは今の憲法の趣旨に合致するものではないと、私は思います。
2018.11.28
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前回続きです。前回に続いてお願いです。この記事については、あまりコメントを歓迎しません。内容によっては、コメント削除または投稿そのものを削除する場合があります。大変申し訳ありませんが、よろしくお願いします。どのくらい時間が経ったか分かりません。救急車の音が聞こえてきました。それから消防車も。消防車のサイレン音を聞いて、レスキュー隊も来てしまったのか、と思った記憶があります。しかし、真っ先に到着したのは青梅市の消防団の方お二人でした。そのあと、続々と、消防庁の救急隊の方々が到着しました。無線で「意識は清明」とやりとりしていて、その過程で、私が頭を打っていると誤って伝わっていたことが分かりました。自分でザックからフリースもどきの上着と手袋を出して着ていたのですが、多分それでも震えていたのでしょう。「寒いですよね」と毛布とアルミの保温シートをかけてくれました。この間に、救急隊の方が、先ほどの親子連れの登山者の方に、「ご協力ありがとうございました。あとは救急隊で搬送するので日が暮れないうちに下山してください、というような話をしていたようで、下山されていきました。(おそらく)医師か救急救命士の方が到着し、登山靴ごと左足を固定してくれました。搬送方法を話し合っているようでした。ヘリで搬送するかも、と言われ、さすがにそれを嫌だとは言いませんでしたが、おおごとになってしまうなあと思ったことは確かです。(すでに充分おおごとになっているのにねえ)結局、人力搬出になりましたが、船型の担架に乗せられ、おそらく10人以上掛かり(固定されているので、周囲は見えず、正確には分からない)で運んでいるようでした。足が一本折れただけの人間(前述の救急救命士?の方は患部の触診で折れていないのでは、と言っていたように思いますが、自己判断では、靭帯断裂までは想像していませんでしたが、骨は絶対折れている、少なくとも脱臼していると確信していました)を、不整地で車輪を使えない場所で運ぶのはものすごく大変なのだと痛感しました。口々に、寒くないですか、もうちょっとですから、などと声をかけていただき、心強かった反面、申し訳なくて情けなくて。本当にありがとうございます、と言ったら「仕事ですから」と。ますます恐縮です。それに、消防庁の救急隊はまだしも、地元の消防団の方はボランティアみたいなものですし。多分私が無謀登山者の類いだったら、救急隊の態度もまた違ったでしょうが、装備や登山靴(いつも使っている、足首まで保護される、ミドルカット〜ハイカットの普通の登山靴でした)から、無謀登山ではないと見て取ったのだろうと思います。そもそも、御岳山のちょっと先で、登山者も多かったし、おそらく搬送地点から車道まで、普通の足20分くらいの場所ではないかと思います。途中、多分2箇所くらいロープを張って吊り下げて下ろしてくれているようでした。途中で日が暮れましたが、すぐに登山口、というか車が入れる車道に着いたようです。すぐにと言っても、搬送開始から、1時間くらいは経っていたと思いますが。そこで多分消防団の車(「だんしゃ」と言っていましたが、消防団の車、「団車」ということのようです)でケーブルカー山頂駅へ。ケーブルカーで麓に下ろしていただき、そこで待機していた救急車で、青梅市立総合病院へ搬送されました。前述のとおり、尻餅で下山しようとしたので、ズボンは落ち葉まみれでしたが、土は乾いていたので、泥はそれほど付いていなかったようです。ここでレントゲン撮影、腓骨の骨折はこの時点で明らかで、応急処置を受け、松葉杖をお借りしました。この時点では、まだ松葉杖での歩行を甘く考えていたのですが、たまたま同じ病院に似たような状況で(山ではなく紅葉見物の遊歩道だったそうですが)転倒骨折して搬送された女性とお連れの方がいらっしゃいました。その、連れの方が、その方の弟さんに車で迎えに来てもらうので、一緒にどうか、と言ってくれたのです。あまりの厚意にびっくりでしたが、そうしていただけるなら本当に助かると思い、お願いしました。その方たちは品川方面に帰宅するとのことなので、新宿あたりまで送ってもらえれば、あとはタクシーで何とかなりますと言ったのですが、結局自宅まで送ってくれたのです。あとで考えれば、重い(山としては軽量ですが)ザックを担いで慣れない松葉杖歩行では途中で進退きわまった可能性が高いです。このご家族(確か、いとこ同士と、迎えに来たのがそのどちらかの弟さんとおっしゃっていたように思います)にも、本当にお世話になりました。それなのに、連絡先も聞きそびれてしまいました一生の不覚ですが、さすがに精神的に余裕がありませんでした。子どもにはこの間何回か電話でやりとりして、何時になっても鍵を開けて迎えに出てくれるように頼んであったので、すぐに出てきてくれた。しかも、おにぎりを作って待っていてくれたのです。なんと、日付が変わらないうちに自宅で綺麗な身なりになって、風呂まで入っていたのですから、驚きです。相棒は翌日夕方まで帰らないので、この間、荷物の片付けから食事の準備、片付け、私のちょっとした「あれを取って、これを取って」、すべて子どもがやってくれました。翌日は日曜日で、月曜に備えて松葉杖で乗り換え駅まで行くのも、多少の不平は言いつつも同行してくれました。でも、これで、松葉杖で通勤はただ事ではない、と悟りました。結局、休み明けの月曜日に近所の病院で診察を受け、翌日から入院、手術ということになりました。それから1年経過し、来月上旬に、今度は足首に入っているプレートを取る手術を受けることになりました。起きた事態は最悪でしたが、人の多い登山道、登山口(車道の終点)から、普通の足ならすぐの場所、携帯が通じる、晴天で地面は乾燥している、ものすごく親切な方々に、それも2組も出会ったこと(それも、突き詰めれば、この日、登山者や行楽客が多かったことに無関係ではない)。そのどれかが欠けていても、もっと悲惨なことになっていたのは疑いありません。そういう意味では、起きたことは不運でしたが、そのあとはものすごく幸運だった。こんな幸運はそうそう期待できない、ということを肝に銘じなければなりません。山の歩き方に関して、基本的に私は、登りは人並みよりかなり速く、下りは人並み、あるいはそれ以下です。登りは、別に問題ないのです。無理に急いでいるわけではないので。しかし問題は下りです。やや遅い自覚があるものだから、どうしても下りで「急ごう」という意識がどこかにある。考えてみれば、これまでも転倒尻餅は何度もやっています。平均すれば2回の山行で1回くらいの頻度では転倒していました。自分的には、落ちたら死ぬようなところでは、当然ただの一度も転けたことはないわけで、危険のない(と思える)場所だけで転んでいる自覚がありました。今回の場所だって、そうなのです。ところが、そういう場所にも危険があった。下りはより慎重に歩かなければいけない、ということです。それから、今回は幸運でしたが、やはり行き先、行動予定はきちんと家族に伝えておくべきこと。そしてもう一つ、こういう事態が起こってしまった場合に備えて、保険証は必ず持っているべき。私は、常に保険証は持っていて(パスモとセットにしているので、電車に乗るとき=保険証を持っている)このときも持っていたので問題ありませんでしたが、もし持っていなかったら、とりあえず10割払っておいてね、となる可能性が、特に私立病院では高く、そうでなくても後日精算のため再来院など面倒が増えます。さらに、救助費用保険は加入すべき、ということも思いました。今回は消防しか出動していないので、費用の発生は最初からなかったのですが、こんなときにお金の心配までしなくて済む、という安心料というだけでも、救助費用保険の意味はあります。これも私は数年前からずっと加入しており、費用の心配をする必要がなかったのです。(余談ながら、わたしの加入している保険では、救助費用が発生しなくても、遭難の事実が発生しただけで、一定額の見舞金がでるのです)この間、通りかかりの登山者の方、青梅市の消防団と救急隊、青梅市立総合病院、そこでまったく偶然居合わせた患者とその親族の方々、近所の整形外科と現在入院中の某病院、もちろん娘と相棒、母、弟友人たち、、職場の同僚や部下、あらゆる人の好意と努力があって、今生きている自分があります。本当にありがとうございました。
2018.11.26
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最初にお願いです。この記事については、あまりコメントを歓迎しません。内容によっては、コメント削除または投稿そのものを削除する場合があります。大変申し訳ありませんが、よろしくお願いします。昨年の骨折騒動から、1年が経過してしまいました。あの日、というより22日から26日日曜日まで、相棒は不在にしていました。我が家は、台風不在(笑)の間に、久しぶりに父子家庭。毎晩好きなものを作ってました(子どもが魚好きなので、確か初日がカレーだった以外は毎晩魚料理)。で、25日は晴天の予報だったし、子どもも日中は一人でまったく問題ないので、日帰りでどこかの山へ行く予定にしていました。行き先は、結構迷ったのです。シーズン初雪山も考えましたが、色々考えて、来月以降冬山は行けるから、今回は近隣の山にするか、と、次の候補は陣馬山か奥多摩か。陣馬山も久しく行っていない(多分高校生の頃)のですが、標高的に奥多摩の山の方が高いので、そちらを選んでしまいました。御岳山にはケーブルカーがありますが、それを使ったら山登りとは言えないので、下から歩いて登りました。で、御岳山の山頂を経て次は大岳山へ。御岳山と大岳山の間にはいくつかルートがありますが、おおむね、アップダウンの激しい尾根道と、山腹の巻き道かの選択です。前者は見晴らしが良いので、往路はそちらをとりました。その時点では、復路は山腹の巻き道のをとおるつもりだったのです。この間の詳細は省きますが、尾根道は、奥の院、鍋割山を経て、山頂に至るのですが、往路に関しては分岐直後から奥の院直前までの様子、特に帰路に事故を起こした周辺の記憶がまったくないのです。奥の院から大岳山山頂までの記憶はあります。山頂からの富士山も綺麗でした。9月以来山に登っておらず、ヒザ痛からランニングもしていなかったので、結構疲れはしましたが。で、帰路です。大岳山は、頂上直下が、ちょっと道がよろしくないのです。が、そんなところはまったく問題なく通過し、あとはもうどうでもよいルート、と思っていました。で、尾根道と巻き道の分岐まで来ました。その時までは、往路が尾根道だったから復路は巻き道、と思っていたのです。ところが、そこで急に気が変わってしまったのです。分岐付近では、巻き道は視界のない杉林、巻き道は葉が落ちた明るい落葉樹林で、鳥も多そう、そして何より背中に笛一式を背負っていて、どこかで練習したかったのです。尾根道は練習できそうな場所がありましたが、巻き道は分からない。それで、再び尾根道を選んでしまったのです。ここが、運命の分かれ道でした。だって、巻き道はほぼ遊歩道らしいですからね。もっとも、尾根道だって、まったく難しいところはないのですが。分岐した直後、雑木林の中でアカゲラに遭遇、こっちを選んで正解だったと、その時は思ってました。でも、アカゲラとの遭遇は分岐直後だったので、このまま分岐に引き返して巻き道、ということも一瞬頭をよぎりました。尾根道は往路にすでに通っているからです。が、そうしなかったのは、前述のとおり、笛のためです。鍋割山山頂付近で、1時半頃から30分余り、たっぷり練習して、帰路につきました。御岳山の、舗装道路に出るまで、もうそれほどでもなく、足取りも早く落ち葉の下り坂を歩いていました。往路に、御岳駅近くの紅葉の綺麗な峡谷を通過したので、あそこでもう一度笛を吹くか、そうすると帰りはちょっと遅くなるか、夕飯はどうしよう、作るのはやめて、外食にするか、明日には相棒も帰ってくるし、よし、今日は寿司屋に行くか(寿司屋と言っても、我が家のご贔屓はチェーン店)、なーんてことを考えながら歩いていた、その時です。落ち葉に片足が滑りました。最初に滑ったのがどちらの足か記憶にありませんが(滑った瞬間は足元を見ていたのに)多分左足でしょう。滑って尻餅はよくあることですがこの時は運悪く、左足が、滑った位置の少し先にある岩に引っかかって、その状態で体が一回転してひっくり返ったのです。どう一回転したかは分かりませんが、ひねり方から考えて横に一回転したのでしょう。考えてみれば、この時足首と膝(膝も若干の捻挫をしました)以外どこも打たなかったことは、それはそれで幸運だったかもしれません。落ち葉の斜面を背中から落ちたような気がします。しばらく、痛みに耐えてその場に座っていたのですが、数分耐えて、少し痛みが退いた、ような気がしました。立ち上がってみたら、とりあえず歩ける(ような気がした)し、まだ山の中なので下山しなければならない、と歩き出しました。どのくらい歩いたかは、もはやまったくわかりません。5メートルか50メートルか、いや、50メートルも進んだわけはないか。また転びました。通りがかりの親子連れの登山者の方が、杖を貸してくれて、が、おそらく数メートルか十数メートルで、また転倒。その時がまた痛かった。もはや、自力下山は不可能と悟りました。この、親子連れの登山者の方がものすごく親切で、どれだけ助けられたかわかりません。自分も以前登山中に脳梗塞(?正確には覚えていません)で助けられたことがあるんです、困った時はお互い様です、という趣旨のことをおっしゃっていました。救急要請しますか?と聞かれて、もちろんもはやそれしかないと観念していたのですが、自分で呼びますと答えました。この方のご職業は知る由もありませんが、おそらく自分の方が110番も119番もはるかに多く通報した経験があるだろうと思ったので。まあ、仕事で通報したことはあっても、自分自身のための救急要請は初めてでしたが。(17年前に一度救急搬送されたことがありますが、その時は母が救急車を呼んだので)幸い携帯の電波は届くところで、119番は通じたのですが電波状態があまりよくなく、途切れ途切れになった時、どうやら私が頭部も打っている、というように伝わったらしく、この点も救急隊に要らぬ懸念を抱かせてしまったようです。119番に電話したあと、自宅に電話して、子どもに怪我をしたので帰りはものすごく遅くなる旨を伝えました。「大丈夫?大丈夫?」と聞かれ「大丈夫だから」と答えました。実際は、全然大丈夫じゃなかったのですが。ただし、命の危険、という意味では、登山口はそう遠くないし、連絡も付いているので、多分死にはしないだろう、とも思っていました。それから、私はなんと、それでも少しでも登山口に近づこうとしたのです。もう、立って歩くのは無理なので地面に尻を着き、手と怪我をしていない右足で、尻餅で下って行ったのです。どのくらい降ったかはわかりません。感覚的には結構進んだような気がしたのですが、実際にはせいぜい10mか20mでしょう。そこでちょっとした岩場らしきところに出て、ここから先は危ないから救急隊を待ちましょう、と、助けてくれた方がおっしゃってくれて、そこで待つことにしました。この辺り、動転していたので、順番が実際と間違って覚えている可能性もあります。救急隊を待つ間、助けてくれた方と何か話をしていました。山は結構登っているんですか?とか、そんな話をしたように思います。下山される方に、救急隊とすれ違ったら、ここにいると伝えてください、とお願いもしていただいているようでした。一緒に歩いているその方の息子さんは(直接お話ししたわけではないですが)、若干の知的障害がある方かも知れない、そんなことも頭をよぎりました。救急隊から電話が入り、向かっています。ということでした。いや、他にもやりとりがあったと思うのですが、覚えていません。途中で助けてくれた方が電話を代わってくれたのは、この時だったか、最初の通報の時だったか。以下、長いので次回に続きます。
2018.11.25
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米政府、日本など同盟国に中国「ファーウェイ」製品不使用を要求米紙ウォールストリート・ジャーナルは22日、トランプ米政権が日本などの同盟諸国に対し、ワイヤレスやインターネットの業者が中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」の製品を使わないように求める説得工作を始めたと報じた。米政権による説得工作の対象は、日本に加えドイツ、イタリアなど華為の製品が広く使われている国々で、各国の政府関係者や通信会社の役員らに対し、華為の製品はサイバー安全保障上のリスクだと訴えたとしている。米国はまた、中国の通信関連製品を締め出した国に対し、通信情報分野での財政支援の拡大を検討しているという。駐留米軍基地のあるこれらの国々で中国製の通信機器が使われていた場合、米軍基地からの通信の多くが民間の通信網を経由しているため、中国による不正な通信傍受や恣意的な通信遮断による脅威にさらされる恐れがある。---かなり意味不明な話なのですが、民間事業者である「ワイヤレスやインターネットの業者」が、米国内ではなく、日本(を含む同盟国各国)の国内でどのような機器を使用するかについて、米国政府の指示命令を受ける謂れがあるとは思えません。そもそも、前提条件として、「中国製の通信機器が使われていた場合、米軍基地からの通信の多くが民間の通信網を経由しているため、中国による不正な通信傍受や恣意的な通信遮断による脅威にさらされる恐れがある」という話自体が、かなり「トンデモ」の類であるように思えます。が、仮にその話が事実だとするならば、それが脅威だと思うなら民間の通信網を経由しなければ良い、というだけの話です。嫌なら自分たちで独自通信網を構築すればいいじゃん。安価なコストを求めて民間回線を使いながら、中国による不正な通信傍受や恣意的な通信遮断が怖い、というのは矛盾です。先日、わたしはタブレットを新しいものに変えましたが、あのとき、ファーウェイの製品も候補には入っていました。第一候補であったASUSのZenPad3 8.0が購入できたので、結局買いませんでしたが、もし入手できていなかったら、ファーウェイ製品を買った可能性は高いです。しかし、ASUSだって、台湾企業ではありますが、工場は中国本土にあります。ということは、引用記事のようなトンデモ理論を振りかざすなら、中国に工場を持つ企業の製品はすべて、同様である可能性はあるというしかありません。それが嫌なら自分たちでなんとかするしかない、できないならあきらめろ、と言うしかありません。追記その後、産経新聞にファーウェイのスマホは“危険”なのか 「5G」到来で増す中国の脅威という記事が出ています。ネトウヨ機関紙の産経だから、その論調は当然・・・・・・と、いいたいところですが、意外にもところで、冒頭の「ファーウェイを使うことは危険か」という問いに戻ると、おそらく一般のビジネスパーソンなどが普通に使っている分には特に問題はないだろう。ただ機密情報や政府の重要情報などに触れたり、企業関係でも、価値のある知的財産や研究などを扱ったりする人たちには、ぜひ注意すべきだと言いたい。ただこれは、ファーウェイに限った話ではない。米政府自身も世界中の人たちの情報を抜いていた事実があり、ドイツ政府は14年に米ベライゾンをスパイ工作の恐れがあるとして契約破棄している。また欧米情報機関の関係者が筆者に語ったところによると、ある西側の情報機関も自国内のルーターにスパイツールを埋め込んでいたという。つまり多くの組織がスパイ行為をしており、対ファーウェイだけでなく、警戒は必要だ。もっと言えば、ファーウェイのスマホを使っていようが、アップルのスマホを使っていようが、予算と人員、テクノロジーを持つ政府系機関などに狙われたら逃げられない。また電子メールを使ったり、Webサイトにアクセスしたりするなど外部に接続する場合は、どんなデバイスを使っていようが関係なく何かに感染したり乗っ取られたりする「危険」が伴う。---と、案外両成敗的でバランスの取れた記述です。おそらくそのとおりなのだろうと思います。
2018.11.24
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<原発事故>福島の野生ニホンザルに放射性物質の影響か福島県内に生息する野生のニホンザルについて、福島第1原発事故後、成獣の骨髄で血液のもとになる成分が減ったり、胎児の成長が遅れたりしたとする研究成果が英科学誌に相次いで報告された。事故で放出された放射性セシウムを木の皮などの食べ物から取り込んだことなどによる被ばくの影響の可能性があるという。成獣を調査したのは、福本学・東北大名誉教授(放射線病理学)らの研究チーム。福島第1原発から40km圏内で事故後に捕殺されたニホンザルを調べ、成獣18頭で骨髄中の成分を調べ他の地域と比べた。その結果、血小板になる細胞など血液のもとになる複数の成分が減っていた。さらに、一部の成分は、筋肉中の放射性セシウムの量から推定される1日あたりの内部被ばく線量が高い個体ほど、減り方が大きくなっていたという。福本さんは「健康への影響が表れるのかなど、長期的な調査が必要だ」と話す。また、羽山伸一・日本獣医生命科学大教授(野生動物学)らの研究チームは、福島市が個体数調整のため2008~16年に捕殺したニホンザルのうち、妊娠していたメスの胎児を調べた。原発事故前後の計62頭のデータを比較したところ、事故後の胎児は事故前に比べ、頭の大きさが小さく体全体の成長にも遅れがみられた。母ザルの栄養状態には変化がなく、チームは事故による母ザルの放射線被ばくが影響した可能性があると結論づけた。◇人とサル、異なる被ばく量羽山教授は「サルは森で放射性物質に汚染された食べ物を採取していた上、線量が高い地面に近いところで生活していたため、人に比べて被ばく量が桁違いに多いはずだ」としている。環境省が実施する野生動植物への放射線影響の調査対象にニホンザルは含まれておらず、日本霊長類学会など5学会は、ニホンザルを対象に含めることなどを求める要望書を同省に提出した。同学会の中道正之会長は「ニホンザルは寿命が20~30年と長く、定住性もある。世界的に見ても、ニホンザルへの長期的な影響を調べることは極めて重要だ」と話した。---福島第一原発では、近隣住民はいち早く避難したため、それほど深刻な被曝による健康被害は報じられていません。そのことをもって、原発は安全だ、放射線は危険がない、などと叫ぶ連中もいますが、深刻な健康被害が生じなかったのは、深刻な汚染地域には人がすんでいないからであって、チェルノブイリのように避難が遅れていた場合はどうだったかはわかりません。引用記事にあるように、同じ土地に住んでいてもサルと人では被曝量が異なるのは確かです。人は多くの時間を屋内で過ごし、食べ物も被曝地の中のものだけを食べるわけではないからです。とは言え、その土地に降り注いだ放射能の、「素」の危険性は、やはり相当に高いと言わざるを得ません。また、屋内は屋外よりは放射線量は少ないものの、密閉性の高い鉄筋コンクリート、あるいは鉄骨の建物はともかく、木造の場合は果たしてどうでしょう。福島県川俣町で行われている日本最大のフォルクローレのイベント「コスキン・エン・ハポン」に2011年10月に参加したとき、放射能測定器を持って行ったことがあります。福島県川俣町に行ってきましたこのとき、放射能測定器の数値はJR福島駅付近で毎時0.1-0.2マイクロシーベルトでしたが、川俣と福島を結ぶJRバス車内に入ったとたんに、その数値は0.4に跳ね上がりました。川俣中央公民館の前庭では、0.6-0.7マイクロシーベルトまで上昇しました。頻繁にドアを開閉するバス車内では、そのくらい放射線量が高かったのです。そこから考えても、木造建築の場合、屋外より放射線量が少ないといっても、大幅に低いというわけにはいかないのではないか、という気がします。それに、大人は立っていれば地面から離れていても、幼児は背が低い分地面に近いので、被曝量もそれに応じて増えます。※引用記事に、猿は地面に近いところで生活とありますが、それは一概には言えないように思います。確かに、地上にいるときは、猿は人より地面に近い位置にいます。しかし、ニホンザルは樹上にいる時間も長いのです。私が山でニホンザルに遭遇するとき、地上にいるものと樹上にいるものの割合は、五分五分か、樹上の方が多いように感じます。いずれにしても、福島第一原発の周辺地域は、子どもを含めた一般住民が、何の心配もなく安心して住める、と言うにはほど遠い状況と考えざるを得ません。もちろん、一日や二日の滞在に神経質になる必要はないでしょうし、先の人生も長くはない60代70代なら、暮らしてもあまり問題はないかもしれませんけど。これが、あと何年続くでしょう。震災から7年半経過して、さすがにある程度は放射線量は減ったと思いますが、もう人が住んで問題なし、というわけにはいかないでしょう。確かチェルノブイリでは、原発事故から25年経過してもまだ、汚染による立ち入り禁止地域が残存していました。原発事故はの被害は、本当に取り返しのつかないものだなと、改めて思います。
2018.11.22
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今月ここまではいずれも葛西臨海公園です。まず11月4日シロチドリシロチドリ数千羽のスズガモが一斉に飛び立ちます。ジョウビタキ(メス)ジョウビタキ。野鳥観察を再開して以降、何故か出会うジョウビタキはメスばかりです。オスにあえないなあ。ジョウビタキこの角度から見ると、何か見たことのない珍しい鳥にも見えますが・・・・・・カワラヒワです。続いて11月10日いつもの人気者、カワセミ。しかし、このときは日陰だったため、シャッター速度が稼げず、いまひとつの写真です。カワセミ。カワセミのいるところ、いつもカメラマンがいます。ヒガラ。江戸川の近くで、シジュウカラの群れに混ざっていました。シジュウカラに似ていますが、腹に黒帯がない点が違います。ヒガラ。山ではよく見かけるカラ類の一種です。上高地とか八ヶ岳では散々見ましたし、高尾山でも見ましたが、23区内、それも湾岸で姿を現すとは思いませんでした。ヒガラ。実は、今までで今回がもっとも撮影状態がよいのです。オナガ。声は、ゲーイゲイゲイと、あまりきれいではありませんが、姿は、白いお腹に青い背中、頭に黒いベレー帽、なかなかきれいな鳥ですが、実はカラス科。オナガ。世界有数の、分布域が変なとりでもあります。ユーラシア大陸の東西の端だけに分布し、中間にはいないのです。つまり、東日本、朝鮮半島、中国とロシア沿海州に分布する東端グループと、スペインとポルトガルに分布する西端グループです。正確には、東端グループは尾羽の先端が白く、西端グループは尾の先まで青い、という違いがあり、DNA鑑定では、両グループは非常に近縁ながら別種という見解もあるようです。オナガ。昔は自宅周辺でもよく見かけましたが、最近は見ません。が、自宅から徒歩10分ほどの、ランニングコース上の公園では、今も見かけます。メジロ。そして、11月17日ノスリです。何かの獲物を捕らえて(ハトではないかという気がします)、木の上で食べていました。ノスリ。
2018.11.20
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「2島返還で平和条約」は絶対やってはならない日本共産党の志位委員長は国会内で記者会見し、安倍首相がシンガポールでのロシアのプーチン大統領との会談後に「日ソ共同宣言を基礎に平和条約締結交渉を加速させることで一致した」と述べたことについて、「会談の中身が分からず発言に即したコメントは難しい」とした上で、「少なくとも2点は強調しておきたい」として、日ロ領土問題に対する日本共産党の基本的立場を述べました。第一は、「歯舞群島と色丹島は北海道の一部なので『2島先行返還』はありうることだが、その場合は、中間的な条約と結びつけて処理することとし、平和条約は領土問題が最終的な解決に至った段階で締結すべきだ」ということです。志位氏は、「2島返還で平和条約を結ぶことは絶対にやってはならない。ここが肝心なところだ。平和条約は結んだら国境線の画定となる。それ以上の領土返還交渉の道は閉ざされる。歴代日本政府の立場の自己否定となり、ロシア側の主張への全面屈服になる」と強調しました。第二に、志位氏は、60年以上にわたり日ロ領土問題が前進しなかったのは、「国後島・択捉島は千島にあらず。だから返還せよ」という日本政府の主張が「歴史的事実に照らしても国際法的にも通用しない主張だったことにある」と指摘し、「このことを正面から認め、領土交渉の方針の抜本的な再検討をすべきだ」と強調しました。(以下略)---普段は、わたしにとって支持できる主張が比較的多い共産党ですが、この問題についての主張は、残念ながら支持できません。ロシアが国後、択捉両島を日本に渡す可能性は、まったくありません。それをいくら要求したところで、絶対に実現はしません。ましてや、共産党が公式に主張する「全千島返還」なんて、言わずもがなです。引用記事の中で触れられている第二の論点については、まったくそのとおりだとわたしも思います。国後・択捉は誰がどう見たって千島列島の一部であり、また日本政府自身もかつてはそう認めていたのです(サンフランシスコ平和条約締結当時は、日本政府は国会答弁で、国後・択捉は放棄した千島列島に含まれる、明言しています)。それを、後になって4島返還の主張との整合性を計るために「国後・択捉は千島列島ではない」などといい始めたわけですが、そんな言い分は日本国内では通用しても、国際的には相手にされる代物ではありません。それはまったくそのとおりであるし、「このことを正面から認め、領土交渉の方針の抜本的な再検討をすべきだ」というのもそのとおりだと思いますけれど、「抜本的な再検討」の結果として「全千島列島返還」なんて要求を掲げたとしても、それはあまりに実現性がなさ過ぎます。一連の報道によると、安倍首相は従来の4島返還要求の方針を変更して、2島返還に舵を切ったのだそうです。真偽のほどは分かりませんし、他の例と同じく「2島返還ではない」などと強弁するかもしれません。しかし、北方領土問題をまともに解決するつもりなら、2島返還以外はありえないと私は思います。口先だけでまったく実現性のない「4島返還」を未来永劫叫び続けるか、2島返還で手を打つか、それとも4島全部を正式に放棄するか(おそらく、日本の国内的タテマエ上、その選択肢は取れないでしょうけど、実態としては4島返還を叫び続けることと何も変わりません)、多分選択肢はその3つしかありません。もちろん、2島返還だって、そうそう容易いものではありませんけど。大嫌いな安倍政権ですが、北方領土問題について、2島返還に舵を切った、そして、2島が返還された場合にそこに米軍基地をおかないと約束した、という報道がもし事実であるなら、その点については全面的に賛同します。あとは、プラスアルファで、例えば国後・択捉の共同開発とか、あるいは日本人の国後・択捉へのビザナシ自由渡航(交換に、歯舞・色丹にもロシア人の自由渡航を認める必要があるでしょうけど)などのおまけが付けられれば、なお良いでしょうが。ただね、願望は抜きにして、実現可能性という意味では、結局上手く行かないんじゃないか、という気はします。上手く行ってほしいけど。
2018.11.18
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日本のサイバーセキュリティ担当大臣はパソコンを打たない日本でサイバーセキュリティを担当する大臣が、コンピュータを一度も使ったことがないと認め、USBポートが何を意味するか全く分からないとコメントしたことで脚光を浴びている。2020年東京オリンピックの担当大臣でもある、政府与党の桜田義孝議員は11月14日、無所属および野党議員からの質問に答えた。「私は部下に指示を出すので、パソコンを打つことはない。だが、我々の仕事は完璧だという自信がある」と大臣は述べた。(以下略)---むかしむかし、あるところに、「2005年までに日本の役所から書類がなくなり、すべてはフロッピーで済むシステムになる」と発言した大臣がおりましてね、フロッピー大臣と揶揄されたことが・・・・・・って、あの大臣、今も財務相やっている(涙)2002年当時、フロッピーはすでに消滅寸前のメディアだったので、この発言はいかにも「何も知らない」を丸出しだったわけですが、今度はそれをはるかに上回る事態。「サイバーセキュリティ担当大臣」が今までに一度もパソコンを使ったことがないというのです。この発言を翻訳すれば、つまり「わたしは飾り物の大臣で、実務はなにもやりません(できません)」ということ。「神輿は軽くてパーがいい」なんて言葉がありましたが、その究極型でしょうね。もちろん、おつむの程度が総合的にパーだとは言いません、あくまでも担当業務に関して、です。
2018.11.17
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キューバ大使宿泊、ヒルトン福岡が拒否 米の制裁理由に在日キューバ大使が10月、米ヒルトングループ系列のホテル「ヒルトン福岡シーホーク」に宿泊しようとしたところ、米国の経済制裁の対象国の外交官であることを理由に、宿泊を拒否されたことが分かった。ヒルトン側は「米国企業として、米国の法律を順守した」と説明しているが、国籍による宿泊拒否は日本の旅館業法に抵触しているとして、福岡市が行政指導をした。キューバ大使館は、旅行会社を通して予約。旅行会社側は、宿泊者が大使であることを宿泊の数日前にファクスでホテル側に伝え、「お待ちしています」と返信もあったという。ところが大使と大使館員が10月2日に宿泊しようと福岡入りしたが泊まれなかった。旅行会社側に当日、「キューバの要人は泊められない」とホテルから電話で連絡が入ったという。また10月11日にはホテルから旅行会社に「キューバ政府を代表するゲストのご宿泊をお受けすることができない」との文書が届いた。一方、キューバ大使館は10月5日、外務省に宿泊拒否の件を伝え、「恥ずべきことだ。(米国の法律を日本国内で適用することは)日本の主権も侵害している」などと伝えた。外務省は、旅館業法を所管する厚生労働省に連絡。同法第5条は、伝染病にかかっている場合や、違法行為や風紀を乱す行為をするおそれがある場合など以外は宿泊を拒んではならない、と定める。同省は国籍を理由とした宿泊拒否は法に触れると判断した。厚労省の担当者は「旅館業法に基づいて営業許可を取っており、日本の法律に従うべきだ」として「福岡市が行政指導をした」と説明している。ヒルトンの広報担当者は、宿泊拒否の対象を、米国の経済制裁対象国の政府関係者、国有会社や特定の個人などと説明。対象国はキューバ、イラン、北朝鮮、シリアなどで、ヒルトンが運営する世界のすべてのホテルで宿泊を禁ずるとしている。ただキューバ大使館によると、大使は4月に福岡シーホークに泊まっているという。一方、ハイアットやシェラトンなどほかの米国系ホテルチェーンは「こうした宿泊拒否はしていない」と説明している。行政指導について、ヒルトンの東京の広報担当者は「ご指摘を受け、今後の対策を講じたい」としている。メキシコでは2006年、キューバに経済制裁を課す米国の国内法を理由として滞在中のキューバ政府代表団16人を退去させたメキシコ市内の米シェラトン系のホテルに対し、政府が罰金約120万ペソ(約1300万円)の支払いを命じた。「主権の侵害だ」と米国への反発が広がる中、「国籍によって顧客を差別することを禁じた商法に違反している」と判断した。--- これはつまり、日本の法(旅館業法)と米国の法律(かどうか知らないですが、経済制裁って法的拘束力はあるのでしょう)が相反する場合に、日本国内であっても日本の法を破って米国の法律に従うと、そう宣言したにも等しいものです。それは、事実上の治外法権化を宣言したようなものです。大使館の敷地内ならともかく、私企業であるホテルが、それをやったのです。しかも、経済制裁に(米国での)法的根拠はおそらくあるのでしょうが、以前は問題なく大使を宿泊させていた、他の米国資本のホテルは泊めると言っている、という2点から見て、実際にはどうとでもなる程度のものでしかありません。もっとも、日本の旅館業法の規定だって、いざとなれば、まともに「宿泊お断り」などと言わず「満室です」と言ってしまえばとおってしまうザル規定でしょうけど。客対応としても、予約を受けて、数日前には大使が宿泊との連絡を受けていながら、当日になって「泊めません」、しかもその理由説明が事後というのは、最悪なやり方としか言いようがありません。記事によると、メキシコでは2006年に同じような事態に対して罰金1300万円の支払いを命じたそうです。参考までに、2006年当時のメキシコ政府は親米右派のPAN(国民行動党)政権でした。日本では、行政指導だけでおしまいなのでしょうか。ヒルトンは「ご指摘を受け、今後の対策を講じたい」としているそうですが、その対策とは、「キューバ大使の宿泊予約は、『満室です』と言って断る」なんてものじゃないでしょうね?米キューバ関係は、オバマ政権の元で急速に改善しましたが、トランプになって完全に元に戻ってしまった状態です(国交だけは断絶していないようですが)。キューバだけでなく、イランとの関係も同様です。トランプが大好きな経済面だけで見ても、それはあまり得策ではないように思うのですけれど。
2018.11.15
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<国会>入管法審議入り 人手不足解消か、移民政策か外国人労働者の受け入れを拡大する入管法改正案の本格論戦が衆院本会議で始まった。導入されると、日本社会はどう変わるのか。人手不足解消のため、経済界の要望も踏まえて成立を急ぐ政府・与党。これに対して野党側が移民政策との違いや、労働者の人権や社会保障、日本人の雇用への影響などあいまいな点をただす展開となった。「社会制度や価値観など国の形に不可逆的な変化を与える。外国人労働者の社会への包摂に失敗すれば、国内に分断と排除の構図を生み出すのではないか」質問に立った立憲民主党の山尾志桜里氏はこう述べ、拙速に議論を進めることに懸念を表明した。最大の論点は「改正案は移民政策ではないか」という点だ。首相は「外国人とその家族を期限を設けることなく受け入れて国家を維持する、いわゆる移民政策を取る考えはない」と、これまでの政府見解を表明。山尾氏は首相なりの移民政策の「定義」をただしたが、「国民の人口に比して一定程度の規模の外国人、家族を期限を設けずに受け入れ、国家を維持していく政策」とかわされた。違法な低賃金や長時間労働などが問題になっている技能実習制度も論点になった。改正案が成立すれば、実習期間を終えた実習生は、新しい在留資格「特定技能1号」(在留期間5年まで)を取得できるが、国民民主党の階猛氏は「(帰国しなければ本国の)経済発展を担う人づくりという目的からかけ離れる」と指摘。「劣悪な労働環境を強いられている事例が多い。新制度で同様の問題が生じないようにすべきだ」とただした。(以下略)---これは、非常に難しい問題です。現状、日本で多くの外国人が働いていること、もはや彼ら抜きで日本の経済は成り立たないし、外国人労働者を追い出すようなことは不可能(やるべきでもない)という現実は、厳然としてあります。その限りにおいて、本質的には、外国人労働者を受け入れる政策には、反対ではない(あるいは、仕方がない)というのがわたしの考えです。ただ、総論としてはそうなのですが、今回のこの法案が望ましい内容か、というと、それはまた話が違うようにも思います。そもそも、現状でも日本には多くの外国人労働者がいるし、その数は基本的には増えていく方向性です。放っておいてもそのような現状なのに、更に受け入れの拡大を政府が音頭を取る必要があるのか、というところが、どうも釈然としません。そして、実態としては移民政策と言ってよい、「特定技能2号」という在留資格(在留期限なし、更新可能、家族も帯同可)を創設しながら、移民政策ではない、と強弁するのもどうかと思います。私は、日本の現状を考えれば、移民を受け入れてはいけない、とは思わないのですが、どう見ても移民であるのを「移民ではない」と強弁するのはどうか、と思います。そして、もうひとつは、引用記事も指摘していますが、現代の奴隷労働とも言うべき技能実習生製度は即刻にでも廃止すべきです。これらの点を考えると、現在審議されている法案に対しては賛成とは言いかねます。ただ、大筋の方向性として外国人労働者を数多く受け入れる政策については、前述のとおり、もはやそれ以外の選択の余地がないのが現実かなと思います。
2018.11.13
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昨日、キラ・ウィルカとカンチャ・ニャンのジョイントライブ、無事終了しました。会場となった「ティアスサナ」が年内いっぱいで閉店となるため、われわれがこの場所で演奏するのは今回が最後となりました。昨年は、わたしは足の骨を折って、座って演奏した上に、チャランゴのいしのさんが、まさかのインフルエンザで欠場、代役を対バンのカンチャ・ニャンの成川氏にお願いするという、弱り目に祟り目な状態でしたが、今回は全メンバーが元気に演奏できました。お客さんも超満員。演奏した中から2曲をYouTubeにアップしました。コンドルの大地なお、実は今日も、ある介護施設で演奏しました。「キラ・ウィルカ」始まって以来の(多分)2日連続演奏です。こちらの動画はまだ未編集なので、後日公開するかも。
2018.11.11
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当ブログで何度か書いたように、長らくiPad miniを愛用してきました。かつてピカピカの新品だったiPad miniも、5年半使い、iOSのバージョンが上がるたびに動作が重くなり、最近はアプリがよく落ちる、止まる、なかなか厳しい状態ではありました。それに加えて、iPad miniより先にモバイルルータがおかしくなってしまいました(まだ3年半しか使っていないのに)。USBコネクタが接触不良になってしまい、充電できなくなってしまったのです。毎回ケーブルをひねったり引っ張ったりして、何とか通電させている状態。USBケーブルを交換しても、アダプタを交換してもダメだったので、本体の側の問題です。さすがに限界。そこで、モバイルルータ+Wifi専用タブレットではなく、SIM内蔵タブレットに買えることにしました。秋葉原を巡って、最初はiPad miniのSIM内蔵タイプにしようかとも思ったのですが、新品は笑っちゃうくらい高価だし、中古でもSIMフリー版は3年前発売のiPad mini4が4万何千円もする。今まで使ってきた初代uPad mini32GBは税込28800円でした。SIMが入るだけで、何でこんなに高いのか。しかも、iPad miniと今まで私が使ってきたモバイルルータはSIMサイズが違うので、SIMも変える必要があります(自分でカットする勇気はないなあ)。それだったら、Androidにしよう、と。で、買ったのが、今日のタイトルでもあるこちらです。ASUSのZenPad3 8.0(Z581KL) 。お値段は3万4千円あまり、ポイントが1割付くので、実質は3万1千円相当くらいです。中身はこちらです。アンドロイドは初めて使うので、と、言いたいところですが、実は相棒が3年ほど前に、同じASUSのZenPad 8.0 Z380KLという機種を買っています。相棒のタブレットですが、設定したのは全部私(笑)もっとも、使ったのは最初に設定したときだけですけど。その相棒のZenPad 8.0と私のZenPad3 8.0を並べてみました。表示されている時間が何故かずれています。色は、黒しか在庫がなく、選択の余地はなかったのですが、この色でよかった。白が2台あったら紛らわしくて仕方がないので。ちなみに、長辺は相棒のZenPad 8.0のほうがやや長く、短辺は私のZenPad3 8.0のほうが長いです。画面サイズも同様。解像度は私のZenPad3 8.0のほうが、新しいだけ上です。そして、これまで使ってきたiPad mini(初代)と並べてみました。両者のサイズはほとんど同じです。外寸は長辺短辺ともZenPad3 8.0のほうがやや長いですが、iPad miniはカパーをつけているので、見た目はちょっと違いますが。画面サイズは、両者同じのようです。厚みは、カバーをしているとiPad miniのほうが厚く感じるのですが、カバーを外したらZenPad3 8.0のほうが厚かったです。解像度はiPad miniは、いわゆるXGA、1024x768pxですが、ZenPad3 8.0は2048x1536px、丁度2倍です。裏面。そして、カメラ機能がすごい。オートだけではなく、ISO感度の設定や明るさのプラスマイナス補正も出来ます。もっとも、プラスマイナス2までしか補正できないので、星空の撮影とかは厳しいかもしれませんが。たかがタブレットのレンズで、測光の設定までできるなんて・・・・・・。OSは、カタログ上はAndroid6となっていますが、開封してネットに接続したとたんにアップデートがかかって、Android7になりました。で、実際使ってみると、もちろんiPad miniとの性能差は歴然です。ZenPad3 8.0も2年前の発売なので、決して最新製品ではありませんが、iPad miniは6年前ですから。動作はキビキビ、安定していてアプリが落ちない。それにもまして、電源を入れた瞬間にネットに接続している、というのは感動的です。今までWiFiタブレットだったから、家の中はともかく、外ではモバイルルータを呼び出して起動して(遠隔操作でできますが)接続して、という動作に30秒程度の時間は要していましたが、SIM内蔵タブレットは、立ち上げた瞬間にはもうネットに接続している。もちろん、スマホ使っている人にとっては当たり前なんでしょうけど。私にとっては感動ものの利便性です。もうモバイルルータには戻れないかも。ただし、まだ使い慣れないのでわからないところは色々あります。WiFiによるテザリングが上手く機能しません。何故かBluetoothテザリングはできるし、そもそも当面のところ、テザリングの必要性がないので、実用的な問題ではありません。あとは、スペイン語のキーボードがどうも使いにくいとか、写真の保存フォルダがよく分からないとか、わからないところは色々ありますけどね。そうそう、LINEを引っ越したら、元のiPad miniからデータが全部消えた上に、新しい端末にはトークの中身引き継げないのね。タブレット上のLINEのトークデータが、全部消えました(涙)パソコンのLINEにトークが残っているので、何もなくなったわけではないのですが、モバイル環境では完全リセット。なんてシステムだよ、と思ったけど、あとのまつり。iPad miniは2013年3月、モバイルルータは15年2月に購入したものなので、それぞれ5年半と3年半使いました。結構長持ちしたほうかな。比較的新しいモバイルルータが先にいかれるとは思いませんでした。iPad miniは、バッテリーの持続時間が少し短くなり、動作も重くはなりましたが、使えます。なので、子どもにあげようと思ったのですが、「家で勉強したのと同じ時間だけoPadを使っていいよ」と言ったら、「いらない」と言いやがった!!では、私がまだしばらく、ビデオカメラ代替で使うことにします。今までiOSだったのでウィルス対策ソフトは入れていませんでしたが、Androidになったので、もちろん入れました。
2018.11.08
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徴用工、日本単独で国際司法裁提訴へ 韓国の不当性周知 駐韓大使は召還せず政府は5日、韓国の元徴用工をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる確定判決を出した問題で、韓国政府が賠償金の肩代わりを行う立法措置などを取らない限り、国際司法裁判所に提訴する方針を固めた。また、裁判手続きに関する韓国側との交渉、折衝などが必要なため、長嶺安政駐韓大使の召還は行わない。ICJで裁判を開くには原則として紛争当事国の同意が必要で、手続きには(1)相手国の同意を経て共同付託する(2)単独で提訴した上で相手国の同意を得る-という2つの方法がある。政府は韓国から事前に同意を得るのは難しいことから単独提訴に踏み切る。その場合も韓国の同意は得られないとみられ、裁判自体は成立しない可能性が高い。だが、韓国に同意しない理由を説明する義務が発生するため、政府は「韓国の異常性を世界に知らしめることができる」と判断した。(以下略)---どうも、いろいろなことが謎で、よく分からないのですが、今回韓国で行われた裁判は、韓国人の元徴用工(個人)が、新日鉄住金という私企業を訴えたものです。一方、国際司法裁判所は、国家間の紛争を国際法に則って解決するためのものです。実際、国際司法裁判所の設置規定に、提訴できるのは国だけ、と書いてあります。もちろん、国家(政府)には、自国民を保護する責任がありますから、国民の権利が外国に侵害されたので提訴、というのは分かるのですが、企業の利害のために国際司法裁判所に提訴、というのは、どうも私には分からないのです。個人は、××国籍を有する、という意味で、国家に帰属しますけど、企業は別に国家に帰属するわけではありません。今回訴えられていたのは、新日鉄住金ですが、実際に戦時中に徴用工を働かせていたのは、その前身の前身の前身である日本製鉄です。戦後、会社の分割と再合併、さらなる合併を繰り返した結果、現在の存続会社が新日鉄住金になっていますが。この会社は、今のところは日本企業ですが、海外の企業に買収されれば外国企業になる可能性だってあるわけです。そして、もう1つは、既に指摘したように、当の日本政府自身が、「日韓請求権協定で決着したのは国家間の請求権についてであって、個人の請求権が消滅したわけではない」ことを、国会の場で公式に認めています。常識的に言っても、政府同士がいくら合意しても、それをもって個々の国民の請求権を奪い取ることなどできるわけがない(相手がその要求を飲むかどうかは別の問題として)のは当然のことなので、日本政府の当時の見解は、当たり前のことです。それなのに、日本側は勝てる(と判断している)のでしょうか。まあ、だけど国際司法裁判所に判断を求めるのは、そんなに悪いことでもないかも、とも思います。国際司法裁判所に提訴して、韓国がそれに応じるかどうかは分かりませんが(相手が応じなければ国際司法裁判所の審理は行われない)、応じたとして、前述の経緯を考慮すると、日本側の勝訴が約束されている、とはとても思えません。私はもちろん、戦争被害者の個人補償は認められるべき、と思っているわけですが、主義主張とは別次元で、この問題を諸外国の国際法専門家がどのように判定するかは、おおいに興味があります。願望ではなく、純然たる推測で言えば、ある種痛み分けの判決となる可能性もあるのかな、と想像しています。具体的には、賠償を命ずる判決は国際法違反ではない正当なものだが、強制執行は韓国の国内ではやっちゃダメ、というような。日本政府がかつて国会や司法の場で認めていた見解を国際司法裁判所が採用した場合、ですけどね。他の論理を採用するなら、また別の結論になるでしょうけど。まあ、国際法の専門家でもなんでもない人間の純然たる想像です。正確さはまったく保証しませんが。
2018.11.06
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本題の前に、先週10月28日の演奏(ティエラ・クリオージャ)をYouTubeにアップしました。この曲は以前から何度か演奏していますが、今回から、女性陣の歌の音域の関係で調を変えました。(G→C)以前の録音と聞き比べると、こちらの方が良いようです。そして、来週11月10日は、以前より告知しています、キラ・ウィルカとカンチャ・ニャンのジョイントライブです。ティアスサナが12月いっぱいで閉店となるため、こちらでのライブは今回が最終回になります。キラ・ウィルカ+カンチャ・ニャン ペルー料理店ティアスサナにて最終ライブ11月10日(土)午後6時~第1部キラ・ウイルカ/第2部カンチャ・ニャン会場 ペルー料理レストラン ティアスサナ料金 1000円(フリホーレスセット)+飲み物別途※要予約・チラシにお店の電話番号はありますが、予約はお店ではなく演奏者までお願いします。inti-solのメールアドレスは×yofolklore@yahoo.co.jp(頭の×は半角小文字のrの打ち変えてください)昨日は、来週の演奏会場であるティアスサナで練習してきました。わたしの管楽器ケースの中身を全開にしてみました。ケーナG管3本、F管1本、D管(ケナーチョ)1本、サンポーニャのマルタとサンカ各2組ずつ(マルタ1組は半音管付)、ボンボのバチ2本、サンポーニャリペア道具一式、調律用米粒入りフィルムケース、以上が管楽器ケースの中身のすべてです。ところで、また別の演奏の予定もあります。11月23日(祝)中野区哲学堂公園・震災復興チャリティイベント民俗芸能のひびき 午前11時半~フォルクローレ(演奏ティエラ・クリオージャ)/午後1時半~ワヤン・ベベル(上演クルタクルティ)中野区哲学堂公園・絶対城にてこのときは、諸事情によりチャランゴ奏者が欠場となります。が、その代わり、こんな楽器が加わります。なんだか分かりますか?バンドネオンです。名前は知られていますが、多分現物を見たことがある人は、そんなに多くはないでしょう。日本では作っていないので、入手自体がかなり困難です。バンドネオンというとタンゴのイメージが強いですが、アルゼンチンではフォルクローレ(アンデス系ではなく、平原地帯のフォルクローレ)でもよく使われます。で、このバンドネオンと・・・・・・バンドネオンと一緒にフルートを吹きます。もちろん、ケーナも吹きますけど。いつもの演奏とは、ちょっと雰囲気が違うかもしれません。そのフルートなのですが、今日調整・点検に出してきました。順番を待つあいだ、ムラマツフルートの色々な楽器を試奏させていただきました。左端が、わたしが使っているのと同じ、EXという(ムラマツフルートのラインナップでは)一番安い楽器です。が、それでも税別24万8千円もします(なお、わたしが買ったのは10年前で、これより少し安かったです)。EXは頭部菅のみ銀製ですが、その隣は管体銀、総銀、総銀でもC管ではなくB管、総銀にプラチナメッキ・・・・・・と続くわけです。下に寝かしてある楽器は9Kのゴールドフルート。しかし、ここで驚いてはいけません。ゴールドフルートがずらりと並び、下に寝かしてあるフルートは、税別681万6千円(!)という値札がついています。もちろん、吹かせていただきましたよ。吹くだけならタダですから。だけど、正直なところ、私の持っているEXとの音色の差は、私には分かりません。以前、サンキョウフルートの木管フルートを吹いたら、魂を揺さぶられるような、透きとおった音色で、一瞬一目ぼれ、「欲しい!!!」って思ったことがあります。でも、100万円。百年の恋も醒めるお値段(笑)ゴールドフルートほどではないけれど、とても買えないのは同じです。だけど、自分が持っている楽器以外で、本当に欲しいなと思ったのは、あれだけだったなあ。それはともかく、調整したフルートを帰宅後に吹いたら、やっぱりこれもいい音色なのですよ。調整した直後って、キーも滑らかだし、とても吹きやすくなりました。10年使っていますが、去年オーバーホールしたので、まだまだ問題なく使えます。やはり、わたしにとってはこれが一番よいフルートなのです。
2018.11.04
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安倍首相「原告は徴用工ではない」「国際裁判も視野に対応」安倍晋三首相は衆院予算委員会で、韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた判決に関し、原告となった元工員4人について、「政府としては『徴用工』という表現ではなく、『旧朝鮮半島出身の労働者』と言っている。4人はいずれも『募集』に応じたものだ」と指摘した。国家総動員法に基づく朝鮮半島での戦時労働動員には、(1)1939~41年に民間企業が朝鮮に渡り、実施した「募集」(2)42~44年9月まで朝鮮総督府が各市・郡などに動員数を割り当て、行政の責任で民間企業に引き渡した「官斡旋」(3)39年制定の国民徴用令に基づき、44年9月~45年3月ごろまで発動した「徴用」の3つの形式があった。当然、賃金は支払われていた。日本政府は、「原告は徴用工ではない」と認識しているようだ。---これは、例の「従軍慰安婦は売春婦」というのと同レベルの暴言です。確かに、徴用工と言っても、物理的暴力的な人狩のようなやり方でかき集められたわけではありません。太平洋戦争初期までは、確かに「募集」に応じた、という形態はとられていたようですし、一応は給料も(額はともかく)支払われていたようです。だけどね、自発的な応募で給料を(どんなに安くても)払ってさえいれば問題ないのだ、という理屈は、慰安婦問題のときに世界的な批判を浴びたはずですけどね。AV出演強要「騙された私のギャラは1.5万円でした」例えば、こういう事件だって、外形的にいえば、被害者は「自発的に応募した」「給料は払われた」ということになるわけです。だから、それは強要じゃないんだ、問題ないのだ、とでも言うつもりでしょうか。確かに、彼らは募集に応募したのかもしれません。しかし、まさしく「甘言を弄して」「見ると聞くでは大違い」で、実際には、今でいえばスーパースペシャルブラック労働だったわけです。しかも、今の日本ならどんな超ブラック企業でも、退職の自由はあります。それでも、精神的に追い込まれると、退職という選択肢ではなく自殺という選択肢を選ぶまでに追い込まれる人が少なからずいる、辞めさせないように様々な脅しをかけたりする会社がある(上記のAV出演強要は、まさしくそのパターン)のが現実ですが。しかし、出るところに出れば、そんなやり口はとおりません。だから、上記の事件では強要に関わった芸能プロダクション関係者が逮捕されています。しかし、戦時中の時代の徴用(外見上は「募集」だったとしても)には、退職の自由なんてなかった。聞くと見るでは大違いのタコ部屋労働でも、「辞めます」などという選択肢はない、逃げ出しても、捕まればリンチにあう、それが許されてしまったような時代です。しかも、海の向こうの外国(宗主国)です。逃げても、金がなければ故郷に帰りようもない。そういう実態を無視して、「自発的」「給料をもらった」という外形だけで「徴用ではない」というのは、あまりに醜悪な言い分です。
2018.11.03
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徴用工「解決済み」企業に説明、安易な和解警戒政府は、韓国大法院(最高裁)による元徴用工を巡る判決を受け、同様の訴訟を起こされている企業向けの説明会を始めた。「徴用工問題は解決済み」とする政府方針を説明し、損害賠償や和解に応じないよう周知を徹底する方針だ。韓国では係争中の同様の訴訟が計14件ある。新日鉄住金に対する今回の判決を受け、他の被告企業である三菱重工業や不二越などに対しても裁判所の賠償命令が相次ぐ可能性がある。説明会は、外務省や経済産業省、国土交通省、法務省が合同で~徴用工問題は1965年の日韓請求権・経済協力協定で解決済みとする政府の立場を改めて紹介し、韓国政府に国際法違反の状態の是正を求めている現状などを説明している。---韓国の徴用工問題の判決をめぐって、ネトウヨや、その親玉である安倍政権が吹き上がっています。挙げ句の果てに駐日大使を呼びつけて抗議したそうです。しかし、日本もそうですが、韓国も三権分立という制度を持っている国です。裁判所に対して、政府が「このような判決を出せ/出すな」などと指揮命令したり、まして最高裁の判決を政府が取り消したりするのは、北朝鮮ならできるかもしれないけれど、まともな民主主義制度を持つ国ではできないことです。従来の韓国政府の見解は、日韓請求権協定で、個人補償の問題も完全に解決(日本側の公式見解もそれと同じ)というもので、実際上はむしろ韓国政府の側が日本政府による韓国人戦争被害者への直接の賠償支払いを許さない、という状況があったようです。その公式見解と、この判決はたしかに矛盾します。でも、この判決は(判決文の日本語訳をきちんと読んだわけではありませんが)従来のそのような韓国政府の公式見解自体を間違っていたとする文脈に基づいているはずですから、従来の政府見解と矛盾するのは当たり前です。日本だって、なんらかの法や制度の違憲性を争う裁判(尊属殺人とか票の格差とか)で違憲性を認める判決が出る場合は、それは当然に従来の政府見解とは矛盾するに決まっているのです。そもそも、政府対政府の取り決めで賠償問題を終結させたからといって、個人の補償請求権までなくなったわけではないのです。これは、何も私が勝手に言っていることではありません。日本政府自身が、別の局面ではそう主張して、裁判でもそれが認められています。シベリア抑留者の補償問題です。戦後、シベリア抑留に抑留された日本兵は50万人以上に及び、過酷な環境、劣悪な待遇によって5万人以上が亡くなるなど、彼らは辛酸を舐めました。そこで、彼らは帰国後、日本政府に対して補償を求めて、度々裁判を起こしています。ところが、被告となった日本政府は、シベリア抑留者の補償はソ連政府に行うべきであって、日本政府に補償に義務はない、と主張したのです。日韓請求権協定と同じく、日ソ共同宣言にも日本国及びソヴィエト社会主義共和国連邦は、1945年8月9日以来の戦争の結果として生じたそれぞれの国、その団体及び国民のそれぞれ他方の国、その団体及び国民に対するすべての請求権を、相互に、放棄する。といしう規定があります(日本語正式条文は漢数字)。しかし、日本政府の言い分は、「放棄した請求権は国家としての請求権であって、個人の請求権ではない。」と言うのです。裁判でそう主張しただけではなく、国会答弁でも言っています。1991年3月26日 参議院内閣委員会私ども繰り返し申し上げております点は、日ソ共同宣言第六項におきます請求権の放棄という点は、国家自身の請求権及び国家が自動的に持っておると考えられております外交保護権の放棄ということでございます。したがいまして、御指摘のように我が国国民個人からソ連またはその国民に対する請求権までも放棄したものではないというふうに考えております。第120回国会参議院内閣委員会議事録第3号 12ページ3段目より、政府説明員・高島有終外務大臣官房審議官発言そして、裁判所もこの日本政府の主張を是として、最高裁まで原告敗訴の判決を出しています。今回の徴用工裁判や、慰安婦への補償問題とは、正反対のことを日本政府と裁判所は主張しているのです。「韓国は国際条約を無視するのか!!」などと吹き上がっている人たちは、おそらくこんなことは知らない、知ろうともしないのでしょうけど。この判決は、シベリア抑留問題で示された日本政府のこの見解と整合するものであり、極めて当然のものです。日本政府がこの判決に怒り狂っているのは、筋違いとしか言いようがないのです。まあ、身も蓋もない言い方をすれば、日本政府は、日本自身の加害によるものであれ、外国から受けた被害によるものであれ、とにかく戦争被害者に対する個人補償を一切やりたくなかった。だから、他国民に対してと自国民に対してで、正反対の言い分を使って、どちらの補償要求も退けてきたわけです。世間では、こういう行動は二枚舌とか二重基準と言います。その二枚舌のツケがまわってきた、ということでしかありません。(この部分について追記あり、文末参照)ただし、です。被告となった新日鉄住金は、韓国内には資産を持っていない、と言われています。それが事実とすれば、判決が出ても、新日鉄住金が従わなければ、強制力はありません。被告の資産がある国(日本企業ですから、当然日本でしょう)で、韓国での判決の履行を求めて、改めて裁判を起こすことになります。日韓間で相手国での判決の履行を求める裁判の前例は数多くあるようで、一般的には請求は認められるようです。しかし、この事例はどうでしょうか。勝ってほしい、とは思いますが、日本での戦後補償裁判はすべて原告側敗訴なので、「日本だったら逆の結論が出ていたであろう判決」の履行を求めても、残念ながら勝てる可能性は低そうな気がします。いずれにしても、ことは日本の裁判所での審理という段階に移ります。韓国政府が原告に対しても日本の裁判所に対しても、何かを命じる権限などないことは同じです。追記二枚舌と書きましたが、違ったかもしれません。更に、外務省条約局長柳井俊二の答弁がありました。ただいまアジア局長から御答弁申し上げたことに尽きると思いますけれども、あえて私の方から若干補足させていただきますと、先生御承知のとおり、いわゆる日韓請求権協定におきまして両国間の請求権の問題は最終かつ完全に解決したわけでございます。その意味するところでございますが、日韓両国間において存在しておりましたそれぞれの国民の請求権を含めて解決したということでございますけれども、これは日韓両国が国家として持っております外交保護権を相互に放棄したということでございます。したがいまして、いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません。日韓両国間で政府としてこれを外交保護権の行使として取り上げることはできない、こういう意味でございます。1991年8月27日第121国会 参議院予算委員会会議録第3号10ページ最上段これは、敗戦によって朝鮮にあった資産を失った日本人に対して、日本政府は補償義務を負わない、韓国政府に請求しろ(シベリア抑留者への対応と同じ)という主張とセットになっていたようです(その限りでは、二枚舌ではなく、論理的整合性は取れている)。ただし、だから個人補償に応じます、ということではなかった。実際には、「個人請求権はあるけど、日本政府として応じる義務はないよ」ということだったのです。どういう理屈かというと「請求権はあるけど時効だから」「請求権はあるけど国家無答責だから」ということです。でも、ともかく、日韓請求権協定についても、個人請求権はあると明言していました、1990年代当時までは。ところが、時効と国家無答責の法理で裁判に勝てるかどうかが、だんだん怪しくなってきた。そこで、日本政府は前言を翻して「個人の補償請求権はある」という主張を引っ込めてしまったわけです。つまり、朝令暮改によって二枚舌になった、というのが実態のようです。
2018.11.01
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