留学中に住んでいた洋館のアパートは、ソイ22とソイ16をつなぐ、日本人の憩いの場、 「栄ちゃん」 と、 禁酒日にも酒を売ってくれるチャレンジャーなオナベと山村紅葉にそっくりなまんまるなおばちゃんが営むミニマート
・・・ しかない 小さな小道にあり、夜はとってもさびしく、洋館は夜見ると、まるでドラキュラ伯爵の屋敷のようであった。 特に雷の鳴っている豪雨の日は、自分が本当にこの家に帰るのか疑問なほどの迫力 、ってか・・・バンコクっすか?ここ?リトアニアみたいだな、とか。
いつかこのアパートの紹介も詳しく致しますのでお楽しみに。思い出が多すぎてまとまんなくってねー。
このアパートの中でも廊下がオープンエアのわが塔にいたっては(ってか廊下が中庭)、雨がふったら傘をさして館内移動。 お洒落さを優先したために、館内の移動が不便になったという笑えないアパート でもありますが・・・
ちなみにこの前の道が、土砂降りの日は友達との約束を果たそうにも、タクシーが通らない限り、外界に出られないという悲しい道。
全てを諦め、部屋に戻り「出れそうもナイ・・・」と電話するはめになったことも数えるほどある。幸い平日朝を土砂降りに襲われたことが1回しかないので、学校に遅刻したのは一度だけ。
ってことで、わがアパートに住み、気の利いた食べ物を得るには、しばらく歩かないといけないのだけど、唯一、アパートのすぐ目の前に開く5つの屋台があった。
イサーン料理、卵料理、カオマンガイ、バーミー&クイティオ屋台&飲み物屋台。
残念ながら夜やっていないので、これもほんっとに不便な屋台なんだけど、外出したくない時、宿題が終わらないとき、週末の朝ごはんや昼食は必ずこの屋台のいずれかの店を使用していた。
わがアパートのメイドさんたち、従業員の皆さんも、ここで朝ごはんをかき込んでいたり、甘すぎるアイスコーヒーを買って、アパートに入っていく。ここに朝ごはん買いに行くと必ず会ってしまうので「おはよー!」とか手を振り合っちゃって楽しい。
近所のワイシャツのサラリーマンタイ人も、ここでさくっと朝食。バイクタクシーにまたがり颯爽と出勤していく。
しかしその中は1件だけ、 「飛びぬけてまずい上に、無愛想で、このばばあ、殺したる!と叫びたくなるようなバーミー屋」 がありましたとさ。
愛想良く、気前よく肉をごんごんのせてくれるカオマンガイ屋のオヤジ とこのおばさんは夫婦のようで、同じ鶏肉を使用しているようだ。
このカオマンガイ屋のおやじっていうのがおもしろくって、いつも 「道にくっついてるんじゃないの?意味ないでしょ?」 っていう低さにハンモックをつり、ほとんどそこでゴロゴロしていて、カオマンガイ屋に客が来ない限り、 そこで幸せそうな顔で眠っている。
バイクタクシーが来ないと、ハンモックで寝たまま、あたしのかわりに遠くにいる運ちゃんに お手製のハタふって合図してくれたりするような陽気なおっさん だ。
・・・このソイはバイクタクシーの運ちゃんがたまっている詰め所が思い切り端にあるため、なかなか運ちゃんが気がついてくれないということもあり、勝手にこのおじさんが運ちゃんに合図をしてくれる係を買って出てくれてるようでもある。しかし時々、お客さんが 「よんでやろうか?」の目で合図してくれて、こくりと頷くとはりきって旗ふってくれる ことも。
タイって、こーゆーところが好き。
で、その嫁がやってるバーミー屋は、ぱっと見、日本人にはなつかしい醤油ラーメンのような色のスープがちょっとだけいいにおいをかもし出しているので、1度買ってみた。 きっと醤油ラーメンをたしなんだことがある人なら、誰もがだまされるだろう。
しかし、ほんっとにほんっとに無愛想で、ふん、という感じで渡される。 あんたさぁ、あたしがあんたに何かしたってのかよおう?おう? と顔をつかんで言いたくなるが、ここは我慢だ。
他の屋台はみんなにこやかでいい人ばかりなのに。ちくしょーと思いながらバーミーを購入し、部屋に戻る。
どんぶりに移すと、ぷうんと大量にかけられた胡椒と味の素の匂いが鼻につく。鶏肉は脂身のほとんどない胸肉・・・なんかかさかさしてるなあ。
ずるるるる・・・
うげぇええ、なんだ???
スープの色から醤油風味なバーミーを想像していた。いや、においも少しは醤油風味だった。
それなのに、ああそれなのに、 口いっぱいに広がる化学調味料のかおり。
麺はごそっと固まってほどけづらく、泣けてくるくらいぼよんぼよん。
ちなみに 今まで食べたどのタイ麺料理、いや、普通のラーメン屋、インスタントを混合して選手権をやっても、これを上回るまずい麺料理を食べたことがございません。 苦味やえぐい変な味がするというわけではなく、何にもないから余計変。なんだか全部が中途半端で味が成立してない。
ってか 「ママー」の方が美味しいんだけど(爆)! チキンラーメンもね。札幌一番ってなんであんなにうまいんだ?とか思うこと請け合い。
なぜ こんなにまずい麺屋台が出せるのかは謎。
カオマンガイ屋と夫婦であり、同じ鶏肉を使い、カオマンガイ屋がそこそこふつうに美味しいからやっていけるんだろうけど・・・どうなわけ?
同じく5つの屋台を利用するアパートのヤームさん(良く寝ている)にインタビュー。
「ああ、おいしくないね。でもバーミーヘーンの方が美味しいよ。友達はみんなバーミヘーンしか頼んでない。」
がーん、もっと早く聞けばよかった。
「でもバーミーヘーンもたいしてそんなにうまくない。もっと美味しい店は沢山ある」んだとか・・・
そう、アパートのヤームさんも、他の屋台まで異常に遠いから、昼休みに他の屋台まで行くのがめんどくさくて、ここ使ってるだけっていう。
「毎日ここの屋台だけだとあきない?」「そういう時はあのピーが時々、ボスに頼まれてバイクで買い物に行くから、お願いするかな。」
そのピーとは ピンクのバイクを華麗の乗りこなす、わが塔の前にいる受付のおねーさんで、絶対元ヤンキーだろうなと思われる目鼻だちのはっきりとした人 だ。おしゃれさんで、いつもお互いの持ち物をどこで買ったのかと詮索するようになった(笑)。
何度かソイ16の屋台群で偶然会って、手を振り合いながら「おっ!昼飯かい?」というと「ちがうのよー、ボスのよー」なんて言ってたっけ。
ちなみにボスとはアパートのオーナーで、 ファランの変わり者のおじぃちゃん。 やっぱあの一番近い屋台はイヤみたいだ。
どんなにまずいか気になった人は、スクムビットソイ22から、モク先生の足ツボマッサージを右に曲がり、まーっすぐ歩き、左に栄ちゃんを見つつ、右に洋館を見て(元マイ住まい)左に道があるので、そこに5つたまっている屋台(昼のみの営業)に突っ込んでいきましょう。そして超無愛想なおばちゃんを訪ねていきましょう。 運がいいと、ごくまれに微笑んでいます。
でも味は、心から 食べても意味がないと思えるシロモノ です。
え?そんな店紹介するな?
・・・だって面白かったんだもの。
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