全13件 (13件中 1-13件目)
1

コトー・ブルギオニオン・ルージュ[2014]/ドメーヌ・ユドロ・バイエ最新ヴィンテージ、2014年のバイエの下位キュヴェが出回り始めました。まずは、パストゥグラン改めコトー・ブルギニオンを開けてみました。コトー・ブルギニオンという名称のワイン、ピノ100%でも、ガメイ100%でもオーケーのようです。パスグラはピノ1/3以上という規定がありましたから、造り手にとっては都合がよくなった?バイエの場合、2013年までのパスグラの場合、ピノが1/3だったようですが、このコトー・ブルギニオンの場合、ピノとガメイが半々の模様。ピノが増量したわけですが、味わい的にはわりにガメイが出張っていて、いちご系の果実味が強めに感じます。おそらく、もう少し瓶熟すると、両品種がもう少し溶け合って、ピノの要素が前に出てくるのでは?と思われます。先日の違うアペラシオンをいろいろ混ぜたジャドのソンジュ・ド・バッカスの白もそうかもですが、違う個性のものがなじむのには、少し時間がかかるのかもしれません。ともあれこのワイン、しっかりぶどうの熟度が感じられ、酸は穏やか。柔らかく、いま飲んで不満は感じません。しかし、ニュイやボーヌでも、ガメイはたくさん造られているようですが、モンシェヴェなどの一部の造り手を除いて、ガメイだけの赤ワインはあまり見かけません。アリゴテはあるのに……。おそらく条件が悪い年でもそこそこのぶどうができるガメイは、コート・ドールの赤の造り手にとっては、デクラッセの最終守備ラインもしくは、調整弁のようなものかもしれません。パスグラ改めコトー・ブルギニオンは、そんな役割を担っていくのでしょう。ルイ・ジャドが、ガメイとピノからコトー・ブルギニオンを造るなら、花崗岩土壌こそよいガメイができるわけなので、ボージョレも所有している造り手のほうが、いいワインができる、と言っていたそうです。実際、ジャドのコトー・ブルギニオンは、ボージョレのガメイを使っているようなので、機会があれば、飲んでみようと思います。
2016年03月31日
コメント(4)

ブルゴーニュ・ソンジュ・ド・バッカス・シャルドネ[2012]/ルイ・ジャドブルゴーニュ好きには、敬遠されそうな銘柄ですが、ヴィンテージとびとびですが、わりに飲んでいます。初リリースは2008年だったでしょうか? たぶん、そこと比べるとレベルは少し落ちている気がします。新しいブランドの場合、チカラが入るのは当然でしょう。ミネラル感が、減っているような気がします。クーヴァン・デ・ジャコバンよりは、熟度と厚みのある果実味。やや新世界的な味わいですが、違うのは酸。この酸は間違いなくコート・ド・ボーヌのそれで、温度が上がってから飲むと、とみにそれを感じて、そこが好ましいのです。値段を考えれば、かなりよくできていると思いますが、いろいろなアペラシオンを混ぜているので、テロワールは確かに不明な味わい。昔、赤ですがコルトンの造り手のコント・スナールが、いろいろな村のピノを混ぜたブルゴーニュ・ルージュを、かなり熟成させてから庫出ししていたのですが、それが妙に美味しくて、何本かリピートしたことがあります。ソンジュ・ド・バッカス、赤もそうでしょうがこの白も、ミネラル不足とはいえ酸がしっかりあるので、しっかり熟成させると美味しい古酒になるような気がします。アペラシオンの個性同士が溶け合って、一体感が出るのでは? まあ、そんなに寝かす予定もありませんが^^
2016年03月30日
コメント(0)

アリゴテスト[2012]/レ・ヴァン・コンテアルザス・ピノ・ノワール[2012]/ビネール先週末、海のそばで2本。そちらで飲むのはビオと決めてみたのですが、1勝1分け。レ・ヴァン・コンテの高樹齢のアリゴテはドレではなく、ベールなのでしょう。よくできたミュスカデのようでもあり。旨みはけっこうありましたが、余韻がストンと落ちます。まあ、アリゴテに余韻まで求めると、この値段の数倍でもきかなくなるのでしょうが……。クリスチャン・ビネールが買いぶどうで造るピノは、アタリ! 畑名も付かないピノですが、ロックのニュイサンのサードより美味しいかも^^このネゴスブランド、たまに買って美味しかったステファン・ヴァンワルトという造り手からの買いぶどうのみで造るもよう。何でもヴァンワルトという人、栽培好きで醸造やら販売やらマーケティングよりぶどう造りに専念したいということで、ビネールに醸造をやってもらうことにしたそう。メタヤージュのように自分のブランドでも出すようなのですが、たぶんこのビネールと、中身は同じものなのでしょうね。ブルゴーニュでいえば、ロックとシャソルネの中間のような味わい。アルザスピノにしては、トーンが低く、ビオブルチックです。ちなみにコルクでもスクリューでもなく、ガラス栓。熟成するのかな……。しかし、なかなかカッコよくて、ついエチケットをはがして、取っておくことにしました。マグナムなんかを開けて、飲みきれない時によさそうです^^
2016年03月29日
コメント(0)

ジュヴレ・シャンベルタン[2013]/ドメーヌ・ベルトー思った以上に、アペラシオンの特徴を感じた味わいでした。レジョナル、CdNVよりもタンニンがしっかり。でもそのタンニンはすでにある程度こなれていて、なめらか。鉄っぽさとスパイシーさがあって、果実味は赤紫系。旨みとリキュール感もあります。すでに充分おいしいですが、個人的好みでいえば、あと1~2年待ちたい感じがしました。飲んでいませんが、村名フィサンがこの味わいの延長線上で、アペラシオンらしい、やや野暮ったいニュアンスがあるとしたら、確かにさらに3年くらい置きたいところかもしれません。このワイン、村名ジュヴシャンとして秀逸。コスパ的にも、いまのご時世としてはたいへん優れていると思いました。
2016年03月24日
コメント(0)

昨夜は、最近何年か続けて買っている、マルカリーニのランゲ・ネッビオーロ13。ピノにダーク・チェリーのリキュールを加えたような味わい。というと、美味しくなさそうですが、私はこのワインで早飲みのネッビオーロの美味しさに目覚めました。好みです。週末、珍しくビールも飲みました。エビスの新旧飲み比べ。おそらく世の多くの人がやっている比較試飲。コクを増したと喧伝されていますが、個人的には洗練方向のリニューアルに感じました。しかし世の常ですが、前のほうがよかったという意見も多く聞こえてきそうです。そして旧バージョンをクラシックエビスとして出す。そういう想定シナリオかとも思います。連休の中日は、贔屓のシュリスペイロフのライブに行った後、下北沢のディア・ログ。連れが急な用事で、ひとりライブ。聴いた後、珍しくひとりでビストロ。泡を飲んだ後、グラスワインを3杯。カーヴ・ドッチの白。初めての造り手だと思っていましたが、前にセミヨンを飲んだことがありました。このシャルドネ+ケルナー、特に印象ナシ。あまり出回っていないような気がするファヴリス・ビゴ。13年のレジョナル、若くてやや堅い印象。モーカイユが造っているボルドー・シュペリウール。いかにもAOCボルドーの味わい。とまあ、ワイン単体としてはどれも、まあごくフツーの味わいでしたが、料理と合わせると不満は感じません。そこがマリアージュでしょうか。ちなみにいつも写真を撮らない料理は、前菜だけ4品。野菜のテリーヌ、きのこのソテー、フレンチフライ、ブーダン・ノワール。いずれも真っ当なビストロ料理でした。
2016年03月22日
コメント(0)

ブルゴーニュ・ピノ・ノワール[2013]/ドメーヌ・ピエール・モレ堅くて小さい赤いベリーのような味わいが飲みたくて、コレを。ほぼほぼ、イメージ通りの味わいでした。こういう季節、三寒四温で春に行きつ戻りつの時期に、なぜだかこういう味わいが妙に飲みたくなる夜があります。味筋的には、シャブリのようなピノ。といってもイランシーなんかがいつも手元にあるわけでないので^^ちょっと昔でいえば、ロブレ・モノのブルゴーニュ・ルージュのうようなタイプです。この白の名手の赤、セラーではなく冷蔵庫で冷やしてあったのを飲んだのですが、液温が低い温度でも果実味が沈み込まず、ちょっとした含み香と底味があって、シンプルながらも奥行きが感じられる佳酒でした。ぶどうをしっかり造っているんでしょうね。2~3年置くと、さらに透明感が出てくるかもしれません。
2016年03月17日
コメント(0)

ムルソー・レ・ナルヴォー[2009]/ドメーヌ・イヴ・ボワイエ・マルトノ実は、ちょっと前に見限った?造り手。04くらいから10まで、わりと熱心に買っていました。そもそもシャルドネは、グリヴォーのクロ・デ・ペリエールやラフォンのクロ・デ・ラ・バールの古酒を飲んだことがきっかけではまったので、ムルソーが味の基準点。この造り手は、ムルソーのラインナップが豊かでリーズナブル。レジョナルなど、リリース直後に飲んでも美味しく、一時期、コスパも含め、ベスト・ブルゴーニュ・ブランだと思っていました。下と上のクラスは、リリースするとすぐに売り切れるので、結構しっかりパトロールしていた記憶があります^^しかし2年ほど前、少し置いて楽しみにして開けた、ピュリニィ・カイユレ05が、完全なPMO。その後も、ペリエール04、カイユレ06と飲んでみたのですが、いずれも想定以上に熟成が早く、ちょっと抜けたような味わいで、「この造り手、熟成しない?」と勝手に思い込んでしまいました。それで、ほかの1級のもっと若いヴィンテージなどもワイン会などに複数本持参したりして、けっこう乱暴に消費してしまいました。ちなみに早めに飲む分には、なかなか美味しい白で、ミネラルと酒質の厚みがきちんと同居していて、好きな味わい。ですが、ムルソーの大御所と同格というネットショップなどの評価には、納得できませんでしたが……。当時の私は、PMOの原因をバトナージュだと思っていたので、この造り手は、それを積極的におこなうイメージもあったので、敬遠してしまったのかもしれません。しかし、ほかの方のブログなどを拝見する限り、私の見立ては早とちりだったのかな?と思わざるを得ません。で、残っていたナルヴォー09を開けてみました。09ですが過熟感はなく、ミネラルはしっかりめ、堅めの果実味にやや強めの苦みがアクセント。酒質の大きさはそれなりですが、なかなか旨かったです。熟成の進行具合もいたってまとも。手持ちはあと、2010年のレ・ナルヴォーとレ・ティレが1本ずつだけ。う~ん、1級とかも取っておいたほうがよかった??
2016年03月15日
コメント(2)

先週末、予約困難店で知られる鷹匠壽さんへお誘いいただきました。実に香り高く、洗練された脂の味わいが印象的な鴨肉でした。6人で7本持ち込み。初だったので「どんな系にワインが合う?」と聞いたところ、「しっかり目」とのことだったので、私は画像の中のジャドのコルトン・プジェ01を。15年経って、ようやく果実味がほぐれてきた印象。しかしまだ、アフターにタンニンのエッジが軽く残っていましたが、それはそれでコルトンらしく、悪いものではありませんでした。これが溶け込むのには、あと10年は必要かもしれません。赤は他に、ルーミエのACブル06、H.リニエのモレ1erV.V.99、ルモワスネのラトリシエール97、トルブレックのラン・リグ 03。ブラインドで、ちっともわかりませんでした。ルーミエは「シャンボール村でもモレでもありません」のヒントで、「えっ、シャルム?」。確かに、GCの複雑性はありませんでしたが、独特の旨みはしっかり出ていました。持参の方、あと半ダース持っているそう。羨ましい!リニエのこのキュヴェ、ちょっと前に93をじっくり飲んだはずなのに、まるっきりわかりませんでした。一瞬、新世界?と思ったほど、しっかりめの味わい。93は結構熟成していましたが、99は相当若々しかったです。ラトリシエールは、ほどよき古酒感。昔飲んだことがあって、これはイメージが近かったかも。トルブルックのトップキュヴェは、さすがに美味しかったです。濃いのは濃いのですが、熟成感もあるシラーズは、やや北ローヌにも近しいニュアンスもあって、その日の鴨にはいちばん合ったかもです。しかしながら、その日は赤より、2本の泡がいちばん美味しく感じました。画像から見切れていますが、セロスのイニシャルとリュー・ディのル・ブー・デュ・クロ。イニシャルだけは、すぐわかりましたが、デコルジュが昨年だとのことですが、味わいがこなれていてもっと古い感じがしました。ちょうど開いていたタイミング? 酸化熟成のニュアンスが実に好ましく、今まで飲んだイニシャルの中でも特に美味しく感じました。リューディ、ノワールだとわかりましたが、「コラン?」と思いましたが、リューディをたくさん飲んでいるみなさんは、すぐにわかった模様。しかしながら、共通の感想は「リューディって、こんなに美味しかった?」ノワールらしい、赤いニュアンスをかすかに振りまきながらも、シャンボールのようなミネラル感もあって、かなりノーブル系な味わい。アンボネらしくはない?セロス通の話では、つくり初めて年月が経って、ソレラの原酒が熟成し始めたのでは?とのこと。リューディはお高いですが、その値段に見合う味わいに思えました。ありがとうございました!ちなみに、鴨を食べた後の2次会は、焼鳥屋!でした。
2016年03月14日
コメント(0)

三軒茶屋のラポで、私がワインを4本調達して持ち込み。ボルドーのワイン会となった経緯は、コチラ。この記事の若者、コス04を飲み「ポテンシャルはすごかったですが、まだ早かったかも」。セカンド08も飲んで「すごく美味しかったです! ちょっと記憶に残る美味しさでした」とのこと。さて今回、事前にワインを持って行ったとき、お店のソムリエさんに「珍しいですね」と言われました。確かに私の周りを見ても、ワイン会に縛りがある場合、ブルシャンが8割で、残りの2割もイタリア、新世界くらいはありますが、ボルドーはあまり見かけません。いちおう、ボルドーに嵌りつつある彼が入手したワインと関連性のある銘柄で、20年程度の熟成&穏当な値段のものを探して、・コス・デステゥネルの隣のコス・ラボリ1995年。・ラスカーズのセカンドのクロ・ド・マルキ1994年。・レヴァンジルのヴィンテージを遡って、1993年。たまたまショップにパーカーポイントが載っていて、3本とも88~89点だったら、若者から「もっと低いPPと飲み比べて、明らかに差がありますか?」と聞かれたので、アテにならないことも多いけど、プチシャトーとの差はあるよと話をしたので、座興的に同じショップで売っていた、・シャトー・ベロルム・トランコワ・ド・ラランド1999年という聞いたことないシャトーのものも用意してみました。PP80点。6人で、グラスシャンパーニュと、ボトルでルモワスネのシャブリ・フルショーム06(樽シャブリで、けっこう旨かったです)飲んだ後、まずはこの99を。タンニンの険しさもなく、なかなかよくできたボルドーでしたが、土地のポテンシャル、ぶどうの収量、熟度等がある意味まっとうで、ややヴぇジタルなニュアンスがありました。ただ、けっして青臭くはなく、99ですがまだまだ果実味は元気でした。ただし、以降の3本との差は歴然でしたが……。次に94のクロ・ド・マルキ。意外に侮れないヴィンテージ&セカンドワイン。ボルドー左岸らしさが充分に味わえた1本でした。なめらかなタンニン、甘やかなカシス、Bベリーにベーコン系の炙った獣肉のニュアンス。ボルドー、やはりこれくらい熟成させると、いいですね。それから95のコス・ラボリ。シャトーの評価はふつうですが、95というビックヴィンテージに期待。マルキよりやや堅めの味わいですが、これもすでにタンニンは溶け込んでいました。軽いスパイスと、やはり獣肉のニュアンス。果実味しっかりですが、ややボリュームは小さめ。でも熟成感が、充分それを補っていました。ちなみにこの2本、入手価格はブルゴーニュでいえば、中堅の造り手の村名クラス。あちらを基準にすると、価格以上の味わいに思えます。トリは93のレヴァンジル。あまりよくないイメージのヴィンテージですが、ポムロールは意外によかったらしいです。前記2本のおよそ倍の価格、このシャトーの安定した高評価に期待でしたが……。若者を含め、全員がいちばんの評価でした。右岸らしい、シルキーな酒質、甘いタンニン、果実味は黒系カシス&赤系ラズベリー、熟成香はいちばん複雑で、スパイス、土、軽いトリュフ。何より熟成したメルローの妖艶な感じは、ブルゴーニュにも通じるものがあり、よき右岸は蠱惑的ですね!件の彼は「もっと評価の高いヴィンテージのレヴァンジルを飲んでみたいです」と言っていました。お店のソムリエ&シェフにもちょびっと飲んでもらいましたが「ボルドー、20年くらいだとまだまだ若いですね」との感想。確かにボルドーの酒質の強さを再認識。近年のヴィンテージの高騰を思えば、まだまだリーズナブルなバックヴィンージ。在庫もそこそこあるので、探しがいがありそうです。
2016年03月11日
コメント(0)

ブルゴーニュ・ルージュ[2008]/ドメーヌ・ルネ・ルクレール鉄ピノ。この赤もまた、リピートワインです。構成はいたってシンプルですが、血統的にはまさにジュヴレ。肯定的な意味で鉄サビとバルサミックな酸、黒糖系の甘み。この生産者のグリオット、コンブ・オ・モワンヌの要素を、ぐんと引き算して、必要最低限な要素を残したような味わい。ですが、必要なものを欠かしていないので、飲んだ満足感は決して低くないです。その日は、かつおの漬け丼でしたが、ベストマッチ。シンプルなので料理も邪魔をせず、鉄っぽさが呼応していました^^
2016年03月09日
コメント(0)

マコン・ヴェルジュソン・ラ・ロッシュ[2011]/ドメーヌ・ダニエル・エ・マルティン・バロー慣れ親しんだ味が飲みたくて、コレを。ちょいバックヴィンテージ。ユドロ・バイエもそうですが、思いついてネットで探すと、在庫があるのが嬉しいバロー。まあ人気がないとも言えるのですが、ブルゴーニュを飲み始めた頃から、お世話になっている銘柄で、値段も3割くらいしか上がっていないので、助かっています。リーリース直後の印象としては、この11年が酸>果実味、12年が酸<果実味、13年が酸=果実味だったのですが、少し瓶熟した11年は酒質に厚みが増した分、開けたてはファットな印象。パイナップル系の香味が、やや新世界的ですが、綺麗な酸が伸び、マコネらしいごく軽いハーバルな苦みが引き締めていて、相変わらず個人的には好ましいタイプのシャルドネです。時間が経って温度が上がってくると、ダレると思いきや、石系のミネラル感がグッと上がってくるのも、いつものラ・ロッシュです。バローは、プイィ・フュイッセのアン・ビュランこそ、よきボーヌの下位互換的に美味しいと思うのですが、それ以外のプイィ・フュイッセとサン・ヴェラン系には、あまり食指が動きません。シャトー・フュイッセなんかも旨いと思う時もあるのですが、このへんのボーヌ以外だと、マコンとリュリーを選びがちです。最近知ったことですが、シャブリで知られるキンメリジャン土壌はマコンと、モンタニーを除くコート・シャロネーズの土壌にも含まれていて、しかしながらボーヌはもちろん、プイィ・フュイッセとサン・ヴェランにはキンメリジャンはないそうなんです。まあ後付けですし、その一部の土壌が、ワインの味わいにどこまで影響しているかはわかりませんが、シャブリとマコンとリュリーが好きな自分=キンメリジャン好き?と思った次第です。そう考えると、かつてマコンのヴェルジェがシャブリに進出し、高評価なものを造ったのも、ギュファンス・エナンがシャブリに、マコンと共通する資質を感じたのかもしれませんね。
2016年03月08日
コメント(0)

ブルゴーニュ・シャルドネ[2012]/フランソワ・カリヨンカリヨン、たまたま昔、ルイ・カリヨンのビアンヴニュの古酒を開けた時、酸化シェリー系のハズレに当ってしまったがため、あまり食指が動かなかった造り手でした。この、跡を継いだ兄弟の弟のほうのブルゴーニュ・ブラン、ミニ・ピュリニィといった感じで、悪くなかったです。白より黄色系の柑橘やあんず系の香り。酸やミネラルはきちんとありますが、太陽をたっぷり浴びた感のある果実味はたっぷりしていて、軽いエグミがアクセント。温度が上がるとややダレて、エグミが強くなりましたが、冷やし気味で飲んだら、もっと美味しかったに違いありません。バーゲン価格で2,000円チョイのブルゴーニュ・ブランとして、充分満足のいくレベルでした。何より、ちょっと濃いめのシャルドネ、でもブルゴーニュが飲みたかったので、ちょうどよかったです。この造り手のサン・トーバン系も、兄のジャック・カリヨンのワインも飲んでなく、この1本で決めつけるのは何ですが、いつもの言説をひとくさり……。たぶん例外の実例もいくつか挙げられると思うのですが、名門ドメーヌを継いで別れた兄弟の場合、弟のほうが濃いめの味を造る気がします。それたたぶん、ブルゴーニュを飲み始めた時によく飲んだ、グロとルクレールの経験から、刷り込まれた思い込みかもしれません。ボーヌの白でも、シャヴィ、ジョバール、いくつかのコラン、モレなどもそんな気がして、アントなんかは兄のほうが濃厚な気がするのですが、あれは跡を継いだわけでもないので……。思うに家業として成立して、安定的に取引先を持っているドメーヌを継ぐ長男は、その味わいをある程度継承しなければいけないのでしょう。対する分家の弟は、兄と差別化しなければいけないですし、後継ぎではなくゆるく育てられたとすれば、ややたっぷり系の味わいを志向するのかもしれません。後は独立の時期として、もう一つのライバルである、新世界のシャルドネの世界的な評価が高かったことも、影響しているかもしれませんが……。最近のミクロネゴシアンの味わいが、おおむねタイトになっているのは、中庸の兄系、ややファットな弟系が先行していて、後発の第三極として、そういう傾向になっているのかな?と思ったりしています。ボーヌのシャルドネのふだん飲みは、村名クラスにもなかなかいかず、レジョナルをさまよっている身としては、味わいの傾向が違うものをいろいろ選べる時代になっていて、悪くない気もします。ただ開けてみて、想定と違った味わいだとイヤなので、ややグラマーが飲みたい時は弟系、スレンダーが飲みたい時はミクロネゴス系、その中間が飲みたい時は兄系と思い、選ぶようにしています。
2016年03月04日
コメント(0)

ドラピエ・シャンパーニュ・ブリュット・ナチューレ・ブラン・ド・ノワール・ノン・ドゼ[NV]ドラピエのノンドゼ2本。1本は亜硫酸無添加、もう1本は添加アリ。もともと添加を買っていて飲みそびれていたところに、正月の福袋で無添加がやってきました。インポーターも同じだったので、これは同時に飲み比べてみようと、2本を同時抜栓。ところが……。添加バージョン、軽いブショネでした。まあ、こんなものかもしれませんが^^でもまあ、少しは飲めるレベルだったので、飲み比べてみると、ブ以外の要素としては、添加バージョンは果実味も開いていて、バランスがよく、健全だったらコチラが好きかも、と思えるバランス。ある意味、ナチュラル。無添加はやや還元状態なのか、味わいが堅めで、ややそっけない感じ。ノーメイクの男顔のよう、というか……。で、ブのほうはそれでも1/3ほど飲んであきらめ、無添加も半分弱飲んで、翌日に持ち越し。で翌日、無添加バージョンを再飲してみたところ、これが旨くなっていました^^還元がすっかり抜けて、堅い印象が一変。伸びやかな酸と適度なミネラル、ボリュームこそ普通ですが、綺麗な味わいで、アフターにほのかに赤系が香る果実味は重たすぎず、好ましいです。実は、シャンパンストッパーを出すのが面倒で、飲み残し用のラバーキャップをして冷蔵庫に入れておいたのですが、朝、冷蔵庫を開けてみたら、キャップが取れていました。まあ泡ですもんね。で、改めてシャンパンストッパーをして、夜に飲んでみたのですが、かえって適度に泡が抜けて、柔らかくなり、果実味をしっかり味わうことができて、結果オーライでした。テロワール的な限界があるとはいえ、ある意味、二流のクロマグロより、状態のよいキハダマグロのほうが断然美味しいと思える、そんな味わいでした。う~ん、あまり上手じゃない喩えですね……。そう、いまマグロが食べたいのです。今日のランチ、ヅケ丼にします^^
2016年03月03日
コメント(0)
全13件 (13件中 1-13件目)
1

![]()
![]()