特にプラハ−オロモウツ間を、チェコ鉄道だけでなく、私鉄のレギオジェットやレオエキスプレスなども走るようになってからは、チェコ鉄道の時刻表があってもすべてを調べ切れないので、ネット上の「 idos 」をそれまで以上に重宝するようになっていた。今年は、ブルノ−オストラバ間の特急、急行を走らせるのがレギオジェットに変わるなど大きな変更があるようで、ニュースでも二、三日前から大きく取り上げられている。
例えば、オロモウツからブルノに行くのに、これまではプロスチェヨフを経由する直行便がない場合には、プシェロフで乗り換えてオストラバからブルノに向かう急行に乗り換えることができた。時間帯によっては直行便の同じ値段で乗れることもあったのだが、今日からは不可能になった。 チェコ鉄道のHP で検索しても、プシェロフ経由の接続はでてこない。その代わりにチェスカー・トシェボバー経由が紹介されるようになっている。
このチェスカー・トシェボバー乗換えでオロモウツに向かうという接続は、ウィーンからオロモウツを目指す人が、時間帯によっては乗せられて追加料金を取られるという困ったものなのだが、ウィーンからブルノを経てプラハに向かう特急に乗ってチェスカー・トシェボバーで、プラハからオロモウツに向かう特急に乗り換えたほうが、ブジェツラフで乗り換える距離的には最短の接続よりも早く到着する場合があるのは確かなようだ。ブジェツラフで一時間以上待たなければならないことが多いようだし。
それでも、ブルノとオロモウツの間を移動するのに、一度チェスカー・トシェボバーまで北上するのはバカらしいと考えるのが普通である。南回りのブジェツラフ経由の場合はなぜか直行便なので考慮に値するから、オロモウツ−トシェボバー−ブルノという直行便があれば話の種に乗ってしまいそうだけど。ブジェツラフ周りブルノ行きも値段が意外なほど高かったので、一度話の種に乗った以外は敬遠することが多かった。
今回のダイヤ改正後の接続の検索で驚いたのは、ブジェツラフ周りブルノ行きの値段が下がって、プロスチェヨフ経由の倍ぐらいに収まっていたことだ。以前のブジェツラフ周りと同じぐらいの値段設定がされているのが、トシェボバー乗り換えの接続である。これならブルノにいく必要があって、時間に余裕があるときは、ブジェツラフ周りを選んでもいいかもしれない。こちらの方が車両が新しくて快適だし、ゆれも少ないのでPC持ち込んで文章を書くのにもいい。
来月行く予定のあるプラハへは、ほとんど変化がないようである。ただ、レギオジェットなどの私鉄の運賃が上がったような印象は受ける。チェコ鉄道も少し高くなっているかな。ただし、これは今回の時刻表改訂によるものではなく、政府が学生と年金生活者に対しては、鉄道、バスの運賃を最大で75パーセント(違うかも)補助するというスロバキアを真似した制度を導入した際に、値上げを敢行したのだと言われている。販売した切符の割り引いた分はあとから政府が補填してくれるわけだから、定価は高い方がいいわけである。
政府の計画では、便を選んで割引の割合を変えることで、利用者の分散を図るという意味合いもあったようだが、鉄道会社では一律どの便でも最大の割引を導入しているため、公共交通機関の利用の促進という目的しか果たしていない。もともと私鉄では時間帯によって料金を変えていたわけだから、さらに割引の率を変える必要はなかったのである。スロバキアでは学生、年金生活者向けは無料で電車に乗れるのだが、便ごとに無料で乗せられる数が決められているようで、いつでもどこでも無料というわけではないらしい。
ニュースによれば、例えばズリーン地方では、地方が主体となってローカル線の運行をすることになったらしく、実際の運行はチェコ鉄道に任せるようだけど、チェコ鉄道のEショップでは切符が買えなくなっている。その代わり、地方の予算で補助記ることで運賃を下げることにしたらしい。このような地方は他にもあって、以前はほぼどこに行く場合でも、チェコ鉄道の切符を買えば問題なかったのが、行き先によっては切符の買い方から調べなければいけなくなってしまった。
これが利用者にとって不便だというのはチェコ鉄道でもわかっていて、一時は業者を越えて利用できる切符の販売も検討されていたようだが、準備期間が足りなかったのか実現はしていない。ローカル線の場合駅で切符を買えない場合も多いので、ネットで買えないのは大きな問題である。チェコ鉄道では車内で切符を買う場合に、クレジットカードで支払いができるようにすることで、多少なりとも不便を解消しようとしている。
これだけ大きな変更があると、夏の期間限定乗り放題切符がどこまで有効か不安になる。来年の夏は大人しくしておこうかなあ。またチェコ語のサマースクールに出るという手もあるか。ただ、授業のレベルがCじゃないとあまり意味がないんだよなあ。
2019年12月16日20時。
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