これが、政府が目論んでいた簡易検査キットで自分で検査するというタイプの検査なら、面倒くさいと思いつつ検査をしていただろう。しかしうちの職場では、場所はまだ決まっていないけど、検査会場に出向いて検査すると言っていて、正直そこまでして職場での仕事にこだわりたいとは思えないのである。
仕事は職場でするほうがオンとオフのメリハリが着いて効率がいいし、ネットの接続も安定しているのでオンラインでの会議なども問題は少なくなる。今日は建物全体のネットがダウンしてオンラインの会議のためにあわてて自宅に戻ったけれども、こんなのは例外である。だけど、わざわざ検査を受けに出かけるぐらいなら、多少の不便は我慢して、いわゆるホームオフィスにしてしまったほうがましである。
そもそも、外出を減らして自宅から仕事をするように求められているのは、他人との接触を極力減らすためである。その点、現在の職場での仕事は、広い部屋の中に一人だけで仕事をしており、せいぜいトイレや水を汲みに部屋を出るときに廊下でまれに同僚とすれ違うぐらいで、他人との接触はほとんど発生しない。建物の受付のおばちゃんと話すこともあるけど、あっちはガラスで仕切られたブースの中にいるから、もちろんお互いレスピレーターもつけているし、感染につながるような接触にはならない。
それが、どこになるかはわからないけど検査会場まで出かけるとなると、他人との接触を極力減らすために予約制にするとは言っているけれども、ゼロになることはありえないし、毎日職場まで行って一人で仕事をして帰るまでの間の接触よりはるかに多くなることは明らかである。去年の今頃、日本である漠然とした不安に駆られた人たちが検査を求めて検査機関に殺到したのと同じで、本末転倒じゃないかと思ってしまう。
そういえば、職場に出ている従業員に一日一枚のFFP2レベル以上のマスクを支給するというのも企業に義務付けられたはずなのだけど、うちの職場ではまだ実行されていない。建物の受付で配布を始めるとかアナウンスだけはあったけど、チェコの政府と同じで現時点では約束だけで、このままだと働いている人たちの信頼を失うぞ。選挙なんかないから支持を失っても気にも留めないのだろうけどさ。
職場においてある仕事用の資料や、職場のPCにしか保存していないやりかけのファイルなんかを取りに行かなければならないから、明日はまだ職場に出るとして、明後日から引きこもり生活を再開しよう。去年の運動不足は堪えたから、毎日ちょっとだけ散歩に出るようにしようか。散歩で外を歩くだけなら、FFP2のマスクじゃなくてもいいはずだから、知り合いが置いて帰った外科用マスクっぽく見えるのを使ってみようかな。
自分自身が感染することには特に抵抗はないのだが、症状が出て陽性と判定されて、自宅隔離を共用されたり、入院させられるような事態はできれば避けたい。今の生活で感染したりさせたりする可能性はほとんどないとは思うけれども、精度が高い検査でも一定数出るとされる誤判定で陽性なんてことになったら、面倒くさいことになるから、検査は避けて自宅での仕事にシフトしたほうがいいよな。全く政府も面倒なことを始めたものである。
2021年3月9日9時30分。
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