それで、かどうかは知らないが、アレンベルグル厚生大臣がポボルスキーに手紙を書いて、どんな条件でなら子供たちに練習させてもいいかを説明したらしい。そこで情報が錯綜して、2人なのか、12人なのか、20人なのかわからんなんて記事の見出しも見かけたけど、2人ずつ12人というのが正解だった。つまり12人の子供たちを2人ずつ6つのグループに分けて、それぞれのグループの間に10メートルの距離を置けば、同時に練習してもいいのだとか。
ということは、指導者も入れれば、同時に12人を超えてもいいと言うことで、細かい指導をするときには、一時的に一箇所にあつまるのが3人になってもいいと言うことか。この規制を考えた人はスポーツのことを知らないに違いない。これならフリニチカが局長を務めるスポーツ庁が中心になって準備していたらしいマニュアルを基にしたほうがましそうである。前任者の決定を覆すことで自分の色を出したかったのだろうが、失敗だったとしかいいようがない。
さらにひどいのは、ザオラーレク氏に外務大臣就任を打診する前に、文化大臣の後任候補には声をかけていたことである。下院議員とナーホットの市長を務めるというビルケ氏はすでに大臣に就任する気は十分で、大臣としての抱負なんかを記者会見で語ったらしい。この人、アイスホッケーの選手から政界に転じた人で、ザオラーレク氏の前任のスタニェク氏と同じく、文化関係の仕事はしたことがないと言うのだけど、自信満々で文化大臣としての仕事をこなせると思っているようである。文化省と関係のある業界からは反対の声が上がっているけれども、聞き入れられることはあるまい。
とりあえず、現時点ではハマーチェク氏が外務大臣を兼任、つまりは内務と外務を兼任するというとんでもないことになるようだけど、文化大臣がどうなるのかは、最終的にはザオラーレク氏が外務大臣を引き受ける形でけりがつくような気はするけれども、よくわからない。この人事は、野党も批判しているが、社会民主党が適材適所で大臣を選んでいるのではなく、主要ではない省の大臣には、日本の自民党と同じで年功序列で大臣待ちの議員がいてその中から順番に就任させているということを示している。ということは現在の社会民主党は文化大臣のポストをあまり重視していないということである。以前は、ドスタール氏とか、ヤンダーク氏とか業界出身の政治家を就任させていたんだけどねえ。
最近の社会民主党は、こんなことを繰り返しているから、支持を失い続け、秋の下院選挙で議席を獲得できなさそうなところにまで追い詰められているのである。ヨーロッパの病理である緑の党と組んで選挙に出るという、頭がいかれたとしか思えないアイデアも絶望的な状況を反映している。今回の件で、緑の党側が社会民主党とは一緒にやれないと交渉を打ち切ったことだけが、社会民主党にとってよかったことである。
2021年4月13日24時。
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