ただし、例外的に一回目、二回目の接種を受けた会場だけ、数日後の予約ができるようだったが、金曜日には接種をしないという問題があった。夏休みではないし、冬休みもすでに終って、平日は仕事があることを考えると、翌日が休みではない日に接種を受けるのは避けたい。一回目も二回目も翌日が一番きつく、熱さえも出たのである。この会場は一日辺りのキャパも大きく予約も取りやすそうだっただけに、残念である。
そんなこんなで、三回目をどうするかうじうじと悩んでいた一月半ばの月曜日に、職場で感染の検査が始まった。幸なことに、今回は検査会場に出向いてというものではなく、簡易検査キットを使って自分の手で行うものだったので、検査を受けられる日に外せない仕事が入っていて受けられないなんてことにはならなかったが、恐らく中国製であろう検査キットをどこまで信用していいのかなんてことを考えてしまった。
厚生大臣の話では、二、三週間のはずだったのに、結局五週間にわたって、毎週二回、月曜日と金曜日に、都合十回検査した。結果は全て陰性で、陽性の場合に課される五日間の自宅待機も、それを回避するためのPCR検査での追試も受ける必要がなかったからよかったのだけど、それはそれで検査の精度が疑わしく思えてくる。
厄介だったのは、特に最初のほうは、毎回のように使用する検査キットが変わったことだ。一回目なんて、去年受けた検査と、ニュースで見た学校で子供たちが使っている様子から、必要な検体は鼻の奥から採取するものだと思い込んでいたので、説明書の絵を見てもなかなか使い方が理解できなかった。細く短いストローみたいなもので、唾液を容器に集めスポイトで試薬の入った容器に移すという方式だったのだ。二回目、三回目は、同じ唾液を使う検査でも、紙でできた袋に吐き出す方式だったが、それぞれ微妙にやり方が違っていた。最後の五回は鼻から検体を取るもので、力の加減がよくわからず、痛みを感じたり、くしゃみが出たりなんてこともあった。
話をワクチン接種に戻すと、一月も終わりに近い木曜日の深夜に、ワクチン接種会場の予約状況を確認してみたところ、職場の近くの会場に翌日の金曜日にファイザーの枠が一つ残っていた。それで発作的に予約の手続きを進めて、日時を指定するところまでたどり着いたら、翌日どころか翌週の金曜日もなく、一番早い選択できる日は二週間後の金曜日になっていた。毒を食らわば皿までで、予約はしたものの、拍子抜けというか騙されたような気分になってしまった。
二週間後に向かった会場は、特設の接種会場ではなく、普段から予防接種、特に外国旅行をする人が行き先の国によって求められる予防接種を行っている診察所(建物の一室だから診察室のほうがいいかな)だった。特に書類の記入などの必要はなく、タブレット上の書類に電子ペンで署名しただけで接種を受けてお仕舞い。ただ、注射を担当したのがお医者さんだったせいか、一回目、二回目とは違って多少の痛みを感じた。
当日の午後から頭が重く余り働かないような感じだったが、これは副作用というよりは精神的なものだったかもしれない。確実に副作用だといえるのは翌土曜日の朝からひどい頭痛に悩まされたことである。幸い熱は出なかったものの、頭痛はこれまでよりひどく、頭痛薬を飲まないと眠るのもままならないという状態だった。その結果、頭痛がある程度おさまった日曜の夜までほとんど寝てすごすことになってしまった。
週明けの月曜日の朝には、頭痛は完全に消えていたのだが、体全体のだるさ、抑え難い眠気を一日中感じることになった。いや、少しずつ楽になったとはいえ、接種から一週間後の金曜日までは、樽さと眠気が残っていて仕事がはかどらなかった。PCの画面を見ていると眩暈がし始めるので、PCを長時間使っていられなかったのだ。日中には眠気を感じるのに、夜になると眠れなくなるなんて日があったのも、その原因になっていたのだろう。しかも接種から二週間以上すぎた今でも完全に体調が戻りきったとは言えない気もする。これなら四回目は受けたくないというのが正直なところである。
ちなみに、チェコではファイザーとモデルナのワクチンを組み合わせて打ったほうが、何倍も効果が高まるなんてニュースは流れていないので、流れていたとしても信用しないだろうけど、三回目もファイザーを選んだ。モデルナを選ぶこともできたのだけど、既に二度体内に入れたもののほうが、まだ入れたことのないものを入れるよりはましに思えたのである。効果の差も、実はモデルナ余りの日本で言われているほど大きいものではないらしく、自分の生活スタイルを考えたら誤差の範囲に収まりそうだったし。
2022年2月26日
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image