ということで、それをもじった話を書き始めたのだけど、暑さで脳みそが融けていて話がぜんぜん進まない。もじりというにも、童話というにも中途半端なものが出来上がった。最初と最後だけはちょっとそれっぽくできたかな。高校時代に夏のくそ暑い中受験勉強をしながら、勉強のしすぎで脳みそが融けると鼻から垂れてくるような気がするけど、熱さで融けると耳から流れ出てくるような気がするなんて馬鹿なことを言っていたのを久しぶりに思い出した。
とりあえず、冒頭に「Kdysi dávno(≒昔々)」「za devatero horami a devatero ?ekami(≒山と川をいくつも越えたところに)」なんて表現が使えたし、最後のほうには「Milé d?tí」といういかにも似非童話に出てきそうな子供たちへの呼びかけが使えたからよしとしよう。内容に関しては、四足のケモノだけでなく、翼あるモノも登場させればもう少しましになったかなとは思うが、所詮は素人の作文、誤差の範囲である。
この日の授業の内容で覚えているのは、映画の冒頭部分の聞き取りをやったことである。月曜か火曜にも、「Básníci(詩人)」シリーズの最終作の一節を見たが、あれは80年代に一世を風靡した青春ドラマの続編の続編の続編という奴で、かつて高校生だった若き詩人が医者になって結婚して子供が生まれた後に妻を亡くして今は子供と二人暮らしという設定で話が始まっていた。
このシリーズも高校生、大学生、研修医時代の三作が共産主義の時代に制作され、ビロード革命後にも間隔を置いて三作制作されて全部で六作存在するのかな。授業で見た最新作は二年前に公開されたものである。作品ごとに違うヒロインが登場して、ふらふらしている主人公がいつの間にか結婚していたのにも驚いたけれども、その結婚相手がすでになくなっているという設定にも驚いてしまった。見たのは初期の三作だけなので、もしかしたら前作で結婚したのかもしれないけれども、作品のコンセプトを考えると最後まで結婚しそうにないと思っていた。
今日見たのは詩人シリーズのような内容が高く評価される(最新作の評価は知らんけど)ものではなく、チェコ風のハーレクイン映画とでもいうべきもの。チェコの映画は芸術映画とか文芸映画なんていわれる気取ったものよりも、B級の娯楽映画の方が圧倒的に質も高く面白くもあるのだけど、この手の女性向けの映画は苦手なんだよなあ。先生はこの映画気に入ったわけではないけど、出てくる会話が面白いからといって主人公の女性二人の子供時代、ティーンネイジャー時代が出てくる冒頭部分を見せた。
宿題になったのは、この映画の最初のほうの2分ほどのシーンで何が起こったかをチェコ語で書いて提出すると言うものだった。映画の題名は「Všechno nebo nic(すべてかゼロか)」。スロバキア人も結構出ていてスロバキア語も聞こえてきた。ただ主人公の女性二人のうちの一人はスロバキア人が演じていたけれどもチェコ語で喋っていたと思う。たったの2分分を見るために、映画一本1.9ギガものファイルをダウンロードすることになったのは想定外だった。面白くて自分でも見たいと思うような話ならともかく、課題でなければ絶対に見ないといいきれるようなものだったし。
話を授業に戻そう。今日の発表はポーランドのユスティナでテーマはコーヒー。そういえば最初の自己紹介のときにコーヒーが好きで、いくつかのコースに通ってバリスタの資格を取ったとか言っていたなあ。内容はコーヒーの栽培から始まって焙煎、それから入れ方までわかりやすく説明してくれた。最後は簡単なアイスコーヒーの入れ方で、簡単だから試してみようねで終わった。ここで漏斗が登場し、「トリフティーシュ」というチェコ語にドイツから来た連中が大笑いしていた。ドイツ語起源の言葉なのだろうか。
質問は、自動販売機のコーヒーをどう思うかというのがあった。コンビクトの一階に豆を挽いてコーヒーを淹れてくれることになっている自動販売機が置いてあるのだ。ユスティナは値段のわりには悪くないといっていたけど、あれまずいぞ。ブラックの設定にしても奇妙な甘さ、砂糖ではなくステビアか何かの代用甘味料の味がして、一度飲んだ時に飲まないほうがましだったと思ったのだが。
オロモウツのコーヒーの中では、メトロポルという映画館の近くの喫茶店を勧めていた。コーヒー豆を入れて運ぶ麻袋が椅子の代わりになっているのだそうだ。もちろんコーヒーもおいしかったと言っていたから今度行ってみようか。授業の合間のコーヒーはコドーに限るが、宿題をするにはコドーは向かないのでどこか使えそうなところを探しているのだ。
2018年8月12日0時20分。
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