縦に葺く、葺き方でもう一つ代表的な葺き方の1つとして、 (もっと色々あると思いますが)「瓦棒葺き」があります。
どちらも、縦に鋼板の継ぎ目が入りますが、見た目はすっきりした葺き方ではないかと思います。
そして、そのスッキリ感も理由の1つとして縦に葺いているんだと思います。
完成後では遅い鋼板のたわみ
さて、今回の内容は、この縦葺きの屋根のことです。
過去の記事では、ちょっと触れましたが、マイホームの屋根は縦平葺きです。
vol8 ガルバ、ケナフ、アルミ、建築材料
今回、この記事を書くきっかけは、屋根に酷いたわみのある新しく家が目についたからです。
せっかく新しいのに、なんかもったいないですよね。
垂木の継ぎ目で鋼板がたわむ。
ガルバリウム鋼板を使った屋根のメリットは多々ありますが、たわむというのは別問題です。
大きな建物など、均一にたわむならこんなもんかと思うのでしょうが、一部分でたわむため見た目がよくありません。
何故一部分だけたわむのか推測してみます。
大きな理由は、屋根が平らじゃないことが大きな理由ではないかと思います。
ただ、図面上の屋根はきっと平だとは思います。
図面が平らなのに平らに完成しないのはなぜなんでしょう。
それは、木造住宅には継ぎ目があって、その継ぎ目が真っすぐにならないのでは思うのです。
その継ぎ目は、垂木や野地板の継ぎ目です、根本的に柱などの継ぎ目もあるもしれません。
でもほんとは、垂木や野地板の継ぎ目は、違えて継ぎ目を施工すれば比較的目立たなくなると思います。
伸びが逃げられず鋼板がたわむ。
鉄道の線路でも、熱による膨張は無視できません。
鋼板の場合、10メートルの長さでは、0度から100度で約1センチ膨張します。
その膨張がたわみを発生させる場合もあります。
そんな、伸びも、固定方法が均一でない場合や平面でない場合一か所にたわみが発生する場合があると思います。
たわみを発生させない工夫。
・厚みのある鋼板を使用する。
・はぜの幅を狭める。
・縦にスリットを入れてたわみを防ぐ。
鋼板の厚みに関しては、人力で折り曲げる場合は、0.4mmが限界だそうです。
言い換えれは、厚くなれば、屋根の際や、合わせ目など折り曲げ加工が難しくなってくるそうです。
通常柱の間が92センチとすれば、ハゼ、縦の幅に関しては、45センチが普通なのかもしれないですが、鋼板の幅と、折り方によっても、幅が決まってきます。
もちろん、屋根の垂木の幅もハゼの幅に合わせる必要があります。
縦のスリットに関しては、工夫の1つかなと思いますが、熟知した専門の方の意見かなと思います。
ちなみに、マイホームは、「とにかくたわまないように。」とお願いしました。
でも、結果的には目立つほどにはないにしろ、垂木の継ぎ目が多少たわんでいるようです。
どんな時な見えるのかといえば、雨の日に、空の反射具合でわかるんですよね。
丁度、垂木の継ぎ目です。
タグ: 建築材料
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image