ところが、親族がマイホームをけんちく新築するらしく、聞いてみたところ発泡ウレタンだそうです。
ちょっと意外だなと思いましたが、どの位吹くのか尋ねたところ、60mmだそうです。
「エェーッ!!・・・・」って思ってしまいました。
だぶん、在来工法や2×4工法にしても、壁の厚みは100mmはあるはずです。
だのに、60mmですよ。
現場発泡ウレタンがなぜ60mmになるのか。
そもそも、色々ハウスメーカー等や工務店に相談したと思うのですが、一番の問題は、限られた建築価格でのローコスト住宅だということのようです。
発泡ウレタン60mmってどうなんだろ?
断熱抵抗値から推察すれば、60mmで足りるってことなんだと思います。
壁の厚さが100mm以上有るのに対して、60mmの断熱材は、壁内に空洞ができることになり、結露の原因にもなりかねません。
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発泡ウレタンの種類と性能
■硬質 現場発泡ウレタン
現場発泡で、泡が独立しているため通気性や吸水性はありません。
30倍膨張の硬質ウレタンと100倍膨張の硬質ウレタンがあります。
性能的には、高性能グラスウール48キロ以上の性能があります。
高性能とはいえ比較するとすれば、重さ密度というのは、1?の重さで、それが48kgです。
60mmの厚さなら約25kgの重さです。
一方、グラスウールのように100mmの断熱材は24kgで、硬質ウレタンフォームとほとんど変わらないことがわかります。
■軟質 発泡ウレタン
気泡が繋がっいて、給水・吸湿します、よって透湿防水シートや気密シートが必要になってくると思います。
車のシートやソファーのスポンジになりますので、家全体に使うことはあまりないかと思います。
■ 発泡ウレタンの施工
発泡ウレタン、元の原材料から膨張していくので、均等に吹くにはそれなりの経験が必要なので専門業者の施工が必要なようです。
よって、ある程度、性能の安定性の担保はあるのかなと。
グラスウールやロックウールは大工さんの施工なので、ばらつきが心配です。
発泡ウレタンのメリット・デメリット
■ 発泡ウレタンのメリット
一言で言えば断熱性能が良いということがあります。
さらに、壁や屋根裏に密着するため、気密性も高いことの様です。
■ 発泡ウレタンのデメリット
施工単価がグラスウールより高いことは致し方ないことですね。
一番気がかかりなのは、燃えるといこと、それも、火災が発生すると、火のまわりが早い様です。
最近では、2018年7月 多摩市内の建築工事現場で火災が発生し、黒煙にまかれ5人が死亡したことは耳新しいニュースです。
火のまわりが早い、燃焼速度が速く、有毒物質を含む煙を発生します。
二つ目は、気密性が高い、壁や柱との密着性が高いことによるデメリットのようです。
密着が高いため、地震などによる家屋のゆがみで、発泡ウレタンにヒビが入ることが予想されること。
または、木材との接着面が剥がれる可能性もありこれも問題です。
雨が降るたびに浸透した水分は、発泡ウレタンの加水分解により隙間が大きくなります。
溜まった水分により木材だけ腐っていくんだそうです。
そのため、雨漏りの痕跡が表に出て来て確認できた時には手遅れ、もしくは酷い状況になるようです。
まとめ 自分なら発泡ウレタンを使いません。
確かに断熱性能等は良いかもしれないですが、科学物質の塊。
材料評価するならば、メリットがデメリット以上の評価を得られるのかと言えば、自分としては妥協できない材料です。
火災のまわりが早いことと、燃焼によって有毒物質を発生することが気にかかります。
「発泡ウレタン工業協会」のHP