デフレの正体 0
原発 0
体罰 0
糖質制限食 0
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A氏:先週、「マネジメントレビュー」の話が出たけど、ISO9001の中で、これが一番ピンと来ない用語だと思うが、用語定義にはあるの?私:用語定義集のISO9000にはないね。 ISO9001の「5.経営者の責任」の項目には、トップが行うべきことがいくつか要求されているが、表現上、「---する」と「---を確実にする」という2つに分かれている。 「---する」はトップ自ら行うものだが、「---を確実にする」はトップ自らでなく、部下に委譲してもいいもので、委譲後のフォローは必要なものだね。 例えば、「品質目標の設定」は、「確実にする」で、トップ自ら設定しなくてもよい。A氏:トップ自ら行うべきものというキツイ要求項目は何かね。私:「法令・規制要求事項や顧客要求事項を満たすことの重要性の周知」以外に、具体的には、「品質方針の設定」、「管理責任者の任命」、「マネジメントレビュー」の3つだね。 「マネジメントレビュー」はさらに「マネジメントレビューのアウトプットの記録要求」がある。 君がいた会社はどうだった?A氏:たしか、毎月定例でやる部長会の議事録のうちから選んで、年1回、議事録に社長がサインして、「マネジメントレビュー記録」としていたと思うね。 社長はサインだけなので、君が言う「トップ自らやる」という趣旨にはちょっとそぐわないかもね。 たしか、「品質方針」も実際にはISOの事務局が考えたものだと思うよ。私:ISO9001はイギリスに最初、広がった規格だが、それをイギリス人が批判した「こんなISO9000はいらない」(ジョン・セドン著・西沢訳・近代文芸社発売)の本では、次のようなあるイギリス企業のマネジメントレビューの失敗例が載っているね。 「その会社のマネジメントレビューは茶番であった。 何を皆がしてきたかを討議の後、『皆、今まで、討議してきたことは分かったね。では、それをそのまま紙に書き、サインをしよう』というだけであった」 とあるね。A氏:本当は「---する」タイプの規格要求だから、下位の会議体でやるのは問題だろうね。私:部長会の議事録は、正確には、「マネジメントレビューのインプット」の1つで、トップは他の「インプット」とともに消化して、「アウトプット」を自ら出し、その「アウトプット」を「記録する」という流れになるべきだね。 だから、部長会の議事録を「マネジメントレビュー記録」とするのは、「マネジメントレビュー」の大きな誤解と放棄だね。 それから、「マネジメントレビュー」は、「定められた間隔」でやれという要求がある。 一年で何回やるかは、企業の特質で決めよという趣旨だね。 面白いことに、この回数がいろいろなんだよ。A氏:俺のところは、部長会は毎月の年12回で毎回社長が出席するが、「マネジメントレビュー」向けの部長会は年1回だね。私:その12回の部長会が全部、「マネジメントレビュー」の会議とすべきだという審査員やコンサルタントなどのISO関係者が多いね。 そうなると、「マネジメントレビュー」は年12回となるね。 毎月、トップが「トップレベルのマネジメントシステム」を義務として見直す(レビューする)ことは、常識論でありえないと思うがね。 ISO本部で出している「中小企業のためのISO9001」のガイドでは、「年1回の開催でもよいであろう」というのがあり、年1回という会社も多いようだね。A氏:年12回から、年1回までバラつくのかね。私:日本のISO9001の初期の頃の話だが、ある少企業で朝礼好きの社長がいて、毎日、全体朝礼をしていたら、審査に来た審査員が、それは全部「マネジメントレビュー」だと指摘した例があったが、これだと年200回くらいになるね。 これで明らかなように、「マネジメントレビュー」を下位の会議体でやったり、回数が多かったりするとそれは「マネジメントレビュー」の意味がよくわかっていないことを示しているね。 それは同時に「マネジメントレビューのアウトプット記録」が形骸化した書類作りとなっていることを示しているね。 「マネジメントレビュー」を下位の会議体でやっているか、「マネジメントレビューアウトプット記録」は誰が書いているか、見れば、簡単にその会社の真のISO9001レベル、すなわち、品質マネジメントシステムの「知的体力」レベルがわかると言えるね。
2011.01.17
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私:今回の菅改造内閣の最大の目玉は、与謝野馨氏の経済財政・社会保障・税一体改革担当大臣への就任だろうね。 これと並行して、前財務大臣の藤井裕久氏の官房副長官の就任が見逃せないね。 2人とも財務大臣経験者だけに、財務官僚は大喜びだそうだ。A氏:この両氏のことは、君のブログの最後で扱っているね。私:先月の17日のBSフジテレビのプライムニュースの番組では、藤井氏と与謝野氏の2人がゲストで話していたが、財政に関する2人の意見は同じだったね。 これは今回の菅内閣の2人の布陣を予告していたね。 このプライムニュースで、藤井氏は「政府は『一般的な政府』、消費税を収入源とした『社会保障政府』、『地方政府』の独立した3つの政府に分かれるべきだ」と言っていたね。 与謝野氏の「もう日本には後100兆円しか国債発行の余裕がない。 節約してから増税というのでは間に合わない。 両者は一挙に行うべきだ。 やるべきことをやらないで延ばすのは危険だ」 と指摘していたね。A氏:菅首相は、与謝野氏と心中の積りかね。私:この布陣でなんらかの増税路線は明らかだが、国民の理解が得られるかが、菅内閣だけでなく、日本の運命を決めるね。 増税を避け、危機をぼかし、国民に気に入るようなことを言って選挙に勝ってきた政治家の悪い癖、それを期待する選挙民の悪い癖、そのツケは結局、国民にツケがまわる。 日露戦争のときを思い出すね。 日本は一応勝ったが、継続できるだけの戦力はなかった。 その真相を国民は理解していなかったし、政治家も、その真相の理解を国民に求めなかった。 だから、真相を知らない国民は期待した講和条約ではなかったので、不満分子が日比谷の焼き討ち事件を起こした。 太平洋戦争も同様だね。 軍やマスコミの威勢のいい声に負けて、冷静に考えれば勝ち目のない太平洋戦争に突入した。 菅首相は心中、そこまで腹を決めて、与謝野氏を受け入れ、藤井氏を再登用したのだろうかね。 与謝野氏も軽率な行動だと野党などから罵られるのを覚悟で、イチかバチか賭けたのだろうね。 与謝野氏がピエロで終わるか、救国主になるか、それで日本の10年、20年後に迫った財政破綻が起きるか、回避できるか、につながっているね。 それが与謝野氏に対する野党の攻撃、マスコミの対応など、国民の眼に見えるように分かりやすくなって来たのは確かで、その意味では一歩前進かね。 利口な国民は、与謝野氏に対する野党の動きなどをそういう視点でジッと見るだろうよ。 国民も試されているね。
2011.01.16
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【送料無料】がん再発を防ぐ「完全食」私:牛肉や豚肉は一切食べない、野菜や果物のジュースを毎日1.5リットルも飲み、料理はほとんど塩気のないものばかりという食事を少なくとも半年から1年を守るのだね。 半年の食事療法で体質が変わり、免疫が向上してガンを消去する自然治癒力が出てくる。 食材は無農薬が理想だという。A氏:治療効果はどうだったのかね?私:著者は、約10年間で末期ガン、進行ガンの患者156名を治療したが、生存している人は全体の約6割で、後は死亡しているという。 ガンが消えた「完全治癒」が19人、ガンが半分になりその状態が継続している人が77人だという。A氏:治癒率が低いのではないのかね。私:いや、末期ガン、進行ガンは、通常、よくても5年生存率は5%内外だというから、きわめて高い治癒率だね。A氏:食事療法の効果が出ない4割の患者は何か原因があるのかね。私:ここで「抗ガン剤」の登場だね。 食事療法が効かない1つの理由として、「抗ガン剤」の大量投与のため、食事療法を始める前に、免疫細胞を作り出す大本である骨髄がダメージを受けてしまう場合だという。A氏:やはり「抗ガン剤」はこわいね。私:著者は、「抗ガン剤」使用全面反対論者ではないが、免疫力の回復を削ぐような使い方は反対だね。 そこまで「抗ガン剤」で身体を破壊したら、食事療法による自己回復力も期待できなくなるね。 後、食糧療法で治らなかった例として、自己判断による食事療法の中断があるという。A氏:半年とか1年の厳しい食事療法を守れなかったのだね。 厳しい自己責任の結果だね。私:ところで、食事療法以外に、ガンを抑える免疫力向上方法として、快眠、快便、運動と入浴をあげているね。A氏:これらはもともと健康の基本だね。私:自己責任でしっかり、日常を管理できるかが免疫向上の秘訣だね。 それがガンになりにくい体質作りにもつながる。 医者任せではダメだということだね。 ところで、こないだ若くして亡くなった美人女優の夏目雅子の特集をTVでやっていたが、彼女は血液のガンである白血病にかかるが、難病と言われながら「抗ガン剤」で治る。 ところが副作用で肺炎を起こして、若くしてなくなったというね。 これも寿命を縮めた例かね。 そう思いながら見ていたよ。A氏:ところで、昨日の「週刊現代」の新聞広告に「大論争・賛成派と反対派で意見は真っ二つ・抗ガン剤治療は本当にダメなのか」という見出しが載っていたね。 当分、この論争は続きそうだね。私:ところで、著者の「済陽」という苗字は珍しいと思ったが、中国の山東省に済陽県という地名があるという。 著者の祖先は明朝末期に中国から渡日し、九州の都城で島津氏に仕えた薬師だという。 祖先のDNAが受け継がれているのかね。
2011.01.15
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【送料無料】がん再発を防ぐ「完全食」私:昨年12月のブログ「ガンを防ぐ」でこの本との出会いを書いたね。 ようやく、年明けに図書館から借りることができた。 1年以上前に出ている本なので、古いかね。A氏:しかし、昨日の文藝春秋の立花隆氏の談話に、がん治療に効果的だというこの「完全食」の話が出てこなかったのは博学の立花氏らしくないね。私:このブログ「ガンを防ぐ」でとりあげた美容家のメイ牛山氏の夫の例があるね。 夫が余命3ヶ月の膵臓ガンだったのをメイ牛山氏は食事療法で治したというのが、1976、7年頃の話だね。 もう、その頃から、食事療法による末期ガン治療の事実は出ていたのだね。 実は、同じ頃、1977年に、フォード大統領のとき、アメリカで「マクガバン・レポート」が発表されている。 このレポートでマクガバン氏は、「ガンや心臓病など、さまざまな慢性病は、肉食中心の誤った食生活を原因とした『食原病』であり薬では治らない」と断言しているという。 そして、1980年にこれを受けて「ヘルシーピープル運動」が始まったという。 ところで「マクガバン・レポート」では、理想としているのは「元禄時代以前の日本の食事」だという。 これは、元禄時代にコメの精米技術が進み、日本人は白米を食べるようになったからと考えられるという。 白米は栄養上、よくないからね。A氏:アメリカは日本以上に日本を研究しているね。 ところで、アメリカ人は禁煙運動のように、いったん方針が決まると、国全体がその方向に動くという強みがあるね。私:1990年にはアメリカ国立ガン研究所を中心に「食品によるガン予防」を目指した「デザイナー・フーズ計画」が始まる。 このプロジェクトでは野菜や果物、香辛料などが有望なガン予防食品とみなされているという。 1981年には、イギリスのドール博士が「アメリカ人のガンの原因の35%は食事、30%は喫煙にある」というデータを発表しているという。A氏:これらの食事の効果はあったのかね。私:アメリカは、1992年を境に、それまで増加していたガン死亡率が減少に転じて下降している。 イギリス、フランスなども減少傾向だね。 先進国では日本だけ、一方的に上昇しているね。 著者は、原因はいろいろあるが、一番大きな違いは「ガンに関する栄養教育・食事指導」の遅れだという。 著者は、アメリカでも外科医としての経験があるが、アメリカ医療は患者中心の哲学があるが、日本側は治療する側の論理で医療が行われているという根本的な違いがあるという。 ところで、著者がガンと食事の関係について興味をもちはじめたのは、15年ほど前だというから、1995年代だね。A氏:メイ牛山氏の話から20年立っているね。私:著者は1995年頃、現代医学ではとうてい治療が望めないと思われるガン患者が自宅に帰った後、ガンが小さくなったり、消えてしまったりしたケースを3例知ったという。 これをきっかけにガンの食事療法の研究に入ることになり、「済陽式食事療法」が確立されてきたという。 これが食事の8原則で次のような原則だね。 1.塩分制限・限りなく無塩に 2・動物タンパク質と脂肪の制限 3・大量の野菜と果物の摂取 4・玄米や胚芽米、豆・イモ類を積極的にとる 5・乳酸菌と海藻、キノコ 6・ハチミツとレモン、ビール酵母 7・食用油はオリーブオイルやゴマ油を利用して 8・飲み水は自然水に このような食事をとることをガン患者に徹底的に指導するというものだね。A氏:35年ほど前のメイ牛山氏の方法と似ているね。私:明日はその効果実績と「抗ガン剤」との関係にについてふれよう。
2011.01.14
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【送料無料】文藝春秋 2011年 02月号 [雑誌]私:近藤誠慶大医学部講師は、先月の文藝春秋に「抗がん剤は効かない」という記事を載せていたね。 むしろ、かえって命を縮める危険性があるという。 これに対して、立花隆氏が疑問をもって聞いているのが今月号の文藝春秋だね。A氏:立花氏は、2007年に膀胱がんが見つかり、現在も治療中だという。 そして、その体験をもとにがんについていろいろ書いているね。 だからがんについても詳しい。私:立花氏にすれば、「抗がん剤が効かない」というのはショックな情報だったのだろうね。 抗がん剤の認可問題、抗がん剤メーカー、抗がん剤治療をしている医師にとっては大問題だからね。 今月の文藝春秋には立花氏と近藤氏の2人の対談が載っているが、経過を見ると、立花氏が近藤氏の意見に次第に納得していくようだね。A氏:今月号は俺も読んだが、立花氏が芸能リポーターの梨本勝氏が肺がんでなくなった話をしているね。私:立花氏は梨本氏との付き合いが長かったらしいが、梨本氏は肺がんと分かって2ヶ月後で死亡している。 立花氏は抗がん剤で命を縮めたとしか思えないと言っているね。 筑紫哲也氏も抗がん剤で命を縮めたのではないかという。A氏:近藤氏は梨本氏のことを調べたというが、抗がん剤治療の数回目で急死しており、抗がん剤で早く亡くなったと見ているという。私:2人の専門的な対談だが、立花氏は最後に「がんの正体がよくわからないうちに、世界のがん患者の大半は一生を終えなければならないーーー人間の生のすべてが不条理といえば不条理の中にあるのだから、それも仕方がないのかなと思いますがね」と締めくくっているね。 不条理でまとめているが、どうも2人の対談の結論は「抗がん剤は効かない」ようだね。A氏:しかし、今朝の新聞の「週刊文春」の広告を見たら、「『抗がん剤は効かない』は本当か!?」ということで、がん専門医の近藤氏への反論の見だしが出ていたね。私:これも不条理だということかね。 しかし、この文藝春秋の対談で、医者が見放した末期がんが、みごとに消えたという「食事療法」についてふれていないね。 博学の立花氏の対談としては不満だね。 明日はこれにふれよう。 これはすでに、このブログの「ガンを防ぐ 」でとりあげたが、その続編だね。
2011.01.13
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私:一昨日の朝日新聞の一面トップで教員不足を報じていたが、少子高齢化で小学生などは減っているのに、大局的に考えて教員不足というのはピンとこなかったね。A氏:正規教員の採用数は新聞にグラフで出ているが横ばいだね。 確かに、新聞記事は教員数と対応した児童数の変化についてはふれていないね。私:俺の住んでいるところは、一戸建ての住宅団地だが、オイルショックの前までの高度成長で、なんにもない丘が大手業者の開発であっという間に一戸建ての住宅群になった。 多くの40歳台、50歳台の同世代が、住むようになった。 だから、小学校は満杯だったね。 ところが30余年たって、その子どもが、成人して一人前になって、親元を飛び出していくようになった。 現在では、退職して年金ぐらしの老夫婦か、どちらかが住むようになり、子どもは急速に減少したね。 だから、俺の住宅団地にある小学校の1年生は今、7人の1学級だけだという。 横浜の住宅地なのに、過疎地のようだね。 もっとも車で5分くらい離れた孫がいる地域は、駅が近くてマンションが多いので子どもが比較的多い。 それでも1クラス30人くらいだという。 どうも、身近な実感と違うね。A氏:俺は統計データで正確に事実を見ようと思い、最新の平成9年度と19年度の10年間の比較で児童数の変化をインターネットで調べみたよ。 児童数(国公私立)の変化は、平成9年度7,855,387人→平成19年7,132,874人 で722,513人(約9%)の減少。 小学校学校数の変化は平成9年度24,376校→平成19年度22,693校で1,683校(約7%)の減少。 小学校学級数(国公私立)の変化は平成9年度282,974学級→平成19年277,562学級で5,412校(約2%)の減少。私:学校数や児童数の減少に比べ、学級数の減少率が少なかったことで、1学級あたりの児童数が減少したことが読みとれるね。A氏:具体的には、この10年で1学級あたりの児童数が 27.8人から25.7人に減少したという。 平均では、もう1学級30人以下だね。 一昨年度の収容人員別学級数のデータをみると、1学級あたりの児童数は、31人~35人が約27%、26人~30人が約24%で、 26人~35人規模の学級が半数を占めているという。 また、7人以下の学級も約12%あるという。 バラついているね。 このデータには、29人以下の学級の%が明確でないが、大体50%くらいと推定されるね。 だから、1学級30人制にするなら、全部一律でなく、きめ細かい個別の対応がポイントだね。私:俺のところの小学校が7人以下の12%の中に入っているようだね。 これらのデータから、教師一人当たりの児童数が減少していることがいえる。 それなのに、教員不足という報道は、片手落ちだと思うがね。 それに高齢化で、暇な高齢者がボランティアで学習の応援ができるのではないの? 藤原博和氏の和田中学校のようにね。A氏:例の民主党の小学生1年生について30人学級にするために、予算をとって教員を増加するというのも何かオカシイね。 そんなに急がなくても、年々、自動的に30人学級になっていくのではないの? 国のカネに余裕が無いのだから、こういう問題は「先延ばしにしてもいい」のではないの? どうも民主党の政策は優先順序がないようだね。 私:最初のマニフェストのときから政策の優先順序という考えがなかったようだね。
2011.01.12
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私:昨年8月末の鳩山首相が退陣し、菅直人氏が首相になった時点で、西部邁ゼミナールで菅直人氏の人物論をとりあげていた。 まだ、小沢氏との総裁選の前で、ゲストには佐高信氏が招かれた。 A氏:佐高氏と言えば、辛辣な人物批判をする人で、社会民主党を支援している左派に属する人ではないの? 西部邁氏は、逆に右派と言われているね。私:しかし、二人はウマが合うらしく、共著も出しているね。 佐高氏は、菅氏より1つ年上だが、27歳の時からの約40年来の知り合いだという。 佐高氏の菅氏の首相としての批評はかなりの酷評だね。 酒の席でも政治の話ばかりで、幅や厚みがない人物だという。 円高介入問題でも政治的パフォーマンスが下手だという。 小泉純一郎元首相も似ているところがあるが、彼には愛嬌があったという。 中曽根康弘元首相には俳句があったという。A氏:菅氏は、政治活動は市川房枝氏の選挙事務所代表がスタートで市民活動からだね。私:市川房枝氏は、戦時中に大日本報国言論会理事であったため戦後追放を受けていて、石原莞爾の本を推薦していたという。 ヘビースモーカーだが、89歳で死亡しているので、愛煙者の西部氏は、「タバコは健康に悪い」というのはおかしいと言っているね。A氏: ところで菅氏は、山口県で育ったせいか、「奇兵隊」を持ち出したことがあるね。私:山口県出身の児玉源太郎が好きで、息子に源太郎と命名した。 工学部出身らしく、設計発想があり、官僚にとっては扱い安いのではないかという。 状況主義で、一貫性がないのが特徴で、長期的な発想がない。 首相になりたいのが目的で、首相になって、これをやりたいというモノがないという。 その後の菅首相の言動を見ると佐高氏の批評はズバリ当たっているね。 佐高氏は、小選挙区制に反対で、それで管氏と意見が分かれたという。A氏:最近では、小選挙区制の弊害を言う政治家が多くなっているね。 今の民主党の幹部は小沢一郎氏を始め小選挙区制賛成の人が中心だね。私:佐高氏は、「クリーンなタカより、ダーティなハト」が政治家として適切だとしているので管氏の「クリーンな政治」には異論があるね。 大体、ナチのヒットラーもクリーンを求めた政治家だし、禁煙運動もしている。 かって、左派に羽仁五郎という人が、「クリーンな共産党よりも、汚いカネをもらっても革命をしてくれる共産党のほうがいい」といったというね。 このゼミナールは、昨年の菅・小沢対決の選挙前だったので、西部氏が佐高氏に「菅・小沢のどちらを選ぶか」と質問していた。 佐高氏は、マイナス点の中の選択だが、選ぶとすると小沢氏だという。 佐高氏は最近、暗殺された原敬の伝記を書いているのだが、政治家は暗殺されるくらいでないとダメだという。 その点、菅氏が暗殺されるのは想像できないが、小沢氏の暗殺は想像できるという。A氏:しかし、国民はクリーンが好きだね。私:このゼミナールの当時、外相は岡田克也氏だったが、外交の時、ランチの時も、岡田氏は外交の話ばかりだという。 やはり、管氏同様に幅や厚みがないということかね。A氏:それは日本のビジネスマンにも言えるね。 息抜きに仕事以外の話題ができない人が多い。私:佐高氏は、「自民党は老害、民主党は若害」だという。 松下政経塾は松下未熟塾だと酷評だね。 すでに、菅首相は小沢、仙谷問題で頭を悩ましているね。 今月の「文藝春秋」(2月特別号)では、赤坂太郎が「菅にとっては、進むも地獄、引くも地獄である」と締めているし、西岡武夫参院議長が「菅・仙谷には国を任せられない」とう記事を書いているね。 昨日の10日に菅首相は八重洲のブックセンターで、この「文藝春秋」や単行本など7冊ほど購入していて、単行本の中にはこのブログでとりあげた「デフレの正体」もあったという。 菅首相が、これからどう行動するか。 今週が一つの山場だね。
2011.01.11
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A氏:君は、ISO9001はPDCAによる構成だといいながら、実際はそうなっていないと言っていたね。 私:これは環境のISOであるISO14001と比較すると明らかだね。 例えば「マネジメントレビュー」といってトップが行うマネジメントシステムの見直しと改善の要求項目があるね。 これは企業のマネジメントシステムのPDCAサイクルとしては、最後の締めで、最後のA段階にくるべきものだね。 だから、規格構成がPDCA順に忠実なISO14001では、最後にきている。 ところが、ISO9001では前の方にきている。 これは「5. 経営者の責任」というくくりにしたため、品質方針などのP段階のものとA段階の「マネジメントレビュー」がくっついてしまったためだろうね。A氏:なるほど、大きなくくり方がPDCA順でないということか。私:「記録の管理」もそうだね。 「記録」というのは、実行してから発生するから、PDCA順でいうと実行Doの段階の後のCheckのC段階に位置するね。 だから、ISO14001では規格の後のほうにきているが、ISO9001は最初のほうに位置している。 なぜ、ISO9001が「記録の管理」をC段階に位置付けられなかったかというと、「記録は文書の一種である」という間違った「呪縛」にとらわれているからだね。 そのため、P段階の「文書管理」にC段階の「記録の管理」がくっついてしまった。 ISO14001は忠実にPDCA順だから、当然「記録の管理」は「文書管理」と離れて後のC段階のほうにきている。A氏:ISO9001がPDCA順でないために何か、規格の解釈の上で問題を起こしているのかね。私:まぁ、常識があれば規格を読む人の良識でカバーできるだろうね。 ただ1つ、あえてとりあげるとすれば、この前にとりあげた「8.5.1 継続的改善」の解釈だね。 それは「5.6 マネジメントレビュー」と「8.5.1継続的改善」をよく内容的に比較すると、ほとんど同じ内容であることに気がつくことだね。A氏:なるほど。 ISO14001では、A段階の最後に来ていた「マネジメントレビュー」をISO9001できちんとPDCA順に位置づけると「8.5.1 継続的改善」の位置にくるといえるね。 だから、ISO9001ではPACDA順と混乱しているから、最初のA(マネジメントレビュー)と最後のA(継続的改善)とがダブルことになるというわけか。私:その証拠に下表のような両者の条文の内容を比較するとダブリが明確だね。8.5.1継続的改善5.6マネジメントレビュー品質方針、品質目標対象品質方針、品質目標 マネジメントシステムの改善の機会及び変更の必要の評価監査結果 インプット監査結果データの分析顧客からのフィードバック、プロセスの実施状況、製品への適合性是正処置是正処置及び予防処置の状況予防処置マネジメントレビュー前回までのマネジメントレビュー このようにPDCA順でできちんと解釈すると、「8.5.1 継続的改善」をやることは「5.6 マネジメントレビュー」をやることと同じになる。 それに「8.5.1 継続的改善」は「マネジメントシステムの有効性の改善」だけだ。 しかし、「5.6 マネジメントレビュー」は、それ以外に「製品の改善」と「資源(人、機械・設備など)の必要性」も含めることが要求されているから、「8.5.1 継続的改善」より範囲が広い。 だから、「5.6 マネジメントレビュー」をやれば、同時に「8.5.1 継続的改善」もやったことになるというわけだね。A氏:複雑なようだったが、PDCA順からすると簡単な理屈だね。私:ISO9001をとっている企業は、それを有効に使いこなすには、このようなことを読み取る論理的な「知的体力」が必要だね。
2011.01.10
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昨日の土曜は、横浜は雲一つない晴天。 TVで報道している北陸、東北、北海道などの大雪が別世界のようだ。 家にいるのはもったいない天気だが、しかし、外は寒い。 下着、シャツ、上着、薄いジャンバー、手袋という重装備で、気温が上がる午後2時過ぎに、近くにあるいつもの自然公園に出かけた。 真夏なら、Tシャツ1枚で汗ビッショリなのに、この重装備で歩いて、少し汗ばむ程度。 それも少し歩いて温かくなれば、手袋を脱ぎ、ジャンバーの前を開けて調整すれば、汗は出ない。 森の中の小道は、落ちた枯葉で厚く覆われている。 その上をサクサクと歩く。 気持ちがいいものである。 真冬の森は、鳥などの鳴き声がしないから、静かである。 土曜なので、ウオーキングに来ている人も多く、10組くらいの夫婦や子ども連れに出会った。 約1時間40分。 歩数計は12091歩を示して帰宅。 汗は出ないのでシャワーの必要はない。 地球温暖化とか、寒冷化とか学者の説が分かれているが、個人的には夏のほうが肉体的にはまだ、過ごしやすい。 もっとも頭脳的には今年の猛暑には参ったがーーー。
2011.01.09
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A氏:昨日の朝日新聞の朝刊トップで、自動車保険料が上がると報じているね。 損保ジャパンは4月以降、現在30歳以上は8万6670円で一律だった保険料を、年代(世代)別に変えるという。下の表のようになるという。30~39歳+530円40~49歳+690円50~59歳+830円60~69歳+3000円70歳以上+7150円 これを見ると、70歳以上の保険料は急激に上昇だね。 ドライバーが起こした交通事故で高齢者ドライバーの事故が増加しているためだ。 さらに高齢者ドライバーが事故に遭うと、若年層よりも治療期間が長くなり、治療費が増える。 損保大手各社の高齢ドライバーへの保険金支払いも当然増えているが、これをまかなえるだけの保険料収入が増えていないというわけだね。私:少子高齢化の影響が見事に現れているね。 俺は、これを見て、先週読んだ「2020年、日本が破綻する日」(6の4)でとりあげていた「世代会計」を思い出したね。 「世代会計」は、世代の一生の縦の損得計算だが、これを世代を横に切って、損得の考えを、この保険料問題に応用することができるね。 俺は、これを「横切り世代会計」と勝手に名前をつけたね。 要するに、今までの保険料のとり方では、35歳以上のドライバーは、とられる保険料(負担)は高齢者も同じなのに、支払いを受ける金額(受益)は、高齢者の方が多いということになるね。 しかも、高齢者は保険料の継続割引まである。 「横切り世代会計」では、30代以上の若い年代層が「損」をして、高齢者になるに従い、「得」をしているということになるね。 一種の「世代間格差」だね。A氏:年金・医療・介護の社会保障費みたいだね。私:損害保険会社の自動車保険料はある事故率を想定して、保険料を計算しているんだろうが、それが、事故が想定した事故率より増加すると、入金より、支払いが増えて保険会社の運営に影響するね。 それが特に高齢者世代に支払う額が想定より多いと当然、掛金をあげないと商売にならなくなる。 そこで世代別の保険料に切替えざるを得なくなったわけだね。 社会保障の場合、自動車保険料のような世代別負担にしたら、大変なことになるね。 高齢者になるほど年金・医療・介護の自己費用負担が増えるということになり、高齢化するほど退職しているのでそんなカネはない。 自動車保険なら、ドライバーをやめればいいが、社会保障の場合は生きるためには不可欠だから、自動車保険のように脱退できない。 死ぬしかない。 だから、高齢者になってからでは、その負担はできないから、「賦課方式」のように現役世代の保険料に頼るか、自分の老後の費用は、現役中に積み立てる「積立方式」とするかという理屈になるね。A氏:自民党政権のときにできた「後期高齢者医療保険」というのも「横切り世代会計」の発想があったのだろうかね。私:これから、人口の中に占める高齢者の割合も増加するのだから、高齢者ドライバーの事故もさらに増えるだろね。 損害保険会社も遅ればせながら少子高齢化の社会構造の変化に対応をし始めたということかね。 政治の社会保障の方は、消費税や増税がらみで対応がもっと遅れているがね。
2011.01.08
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私:図書館待ちが増え、手元に新規に読む本がなくなった。 書館に行って、ブラリと書棚を歩いて、膨大な書籍から適当な本を借りる手もあるがね。 これはまだ、慣れていないね。 余分な本は全部売り払ったから、こういうときは、手持ち無沙汰だね。 本棚をからっぽにしてからの初体験だね。 読書飢餓だね。 今の予約状況は下記の通り。No.書名予約日12/17待ち数現在待ち数1学歴の耐えられない軽さ・やばくないか、その大学、その会社、その常識6/1213112特捜神話の終焉8/25743若者よ、マルクスを読もう・20歳代の模索と情熱9/1913114灘校・なぜ「日本一」であり続けるのか9/191195ネット・バカ・インターネットがわたしたちの脳にしていること10/1537306移行期的混乱・経済成長神話の終わり10/31967減速して生きる・ダウンシフターズ11/7538抱影11/785649二人静 11/7403210銃・病原菌・鉄 (下巻)・一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎11/74111銃・病原菌・鉄 上巻11/7735612大いなる不安定・金融危機は偶然ではない、必然である11/108413蟻族・高学歴ワーキングプアたちの群れ11/14342314ゴールドマン・サックス研究・世界経済崩壊の真相12/1282315バンコク燃ゆ・タックシンと「タイ式」民主主義12/54116策謀家チェイニー・副大統領が創った「ブッシュのアメリカ」12/1212717がん再発を防ぐ「完全食」12/151貸出準備中18自由貿易の罠・覚醒する保護主義12/22-2A氏:一応、各本とも待ち数は減ってはいるが、手元に来るまでは、まだ、大分かかる本が多いね。 君の手元にある本が少ない状況は当分続きそうだね。私:正月前に借りられそうだった「がん再発を防ぐ『完全食』」は結局年を越したね。 今週中に借りられそうだがね。 18番目の「自由貿易の罠・覚醒する保護主義」というのは、このブログの「怪談TPP」からのリンクで追加した。 これで、18冊の予約枠を全部使った。 1番目の「学歴の耐えられない軽さ」はひょっとすると1年待ちになるかもしれない。 大体内容は想像できるので、今、18冊の予約枠をいっぱい使っているので他に予約したい本が見つかったときは、これはキャンセルの予定だよ。
2011.01.07
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私:正確に覚えていないが「元旦や 死出の旅の1里塚 めでたくもあり、めでたくもなし」という句があったね。 俺たち高齢者には、まさに1里塚だね。A氏:体力の劣化はどうしようもないね。 自然の理だね。 これには逆らえない。私:今、統計的には幼年、若年、壮年、中年、高齢者などと分けているが、この区切りは肉体的にはないね。 連続的につながっているし、個人差も大きいね。A氏:アンチエイジングは盛んだが、しかし、若い時の体のムリは、年をしてから響くね。私:「きくち体操」の新書を再読したんだが、一番、シンプルな体操は親指の付け根に、後の4本の指をそれぞれ独立して曲げてつけることだね。 隣の指が一緒についてきてはいけない。 ところがやってみて驚いたことに、右の小指を曲げると、となりの薬指が一緒に曲がる。 がんばっても少し曲がる。 ところが、左側の小指は、スムースに曲がり、となりの薬指はピンと立っている。A氏:なぜだろう。私:おそらく、ワープロ時代から30年以上立っているが、キイーはローマ字入力なので、左手の小指は、頻繁に動かす。 しかし、右手の小指は用なしだね。 そのせいだと思う。A氏:体力は年代を超えて連続しているということか。 年してあわててやってもムリがあるかもね。 やらないよりはいいかもしれないがね。私:年寄りの冷や水ということがあるからね。 若い時に野球をやっていたが、右利きだったので、やはり、右肩のほうがこらないね。 草野球だから、プロの投手のようにムリをしていないしね。 若い時からのこまめな健康維持が必要だね。 年してから苦労するからね。
2011.01.06
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私:昨日、TVニュースで、中国社会の老齢化が問題になっており、人口が多い国だけに福祉関係のサービスが間に合わなくなっているというのをチラッと耳に入った。 日本は老人福祉で先行しているので、福祉関係のビジネスの新しい市場が中国で拡大するのではないかと報じていたね。A氏:日本は少子高齢化で世界のトップを走っているが、アジア全体でも日本に次いで、同じ問題を抱えているね。 これは3年ほど前にこのブログで6回にわたりとり上げた「老いていくアジア」で詳しく説明しているね。 この本では「アジアは、日本に次いで韓国と台湾が2020年頃、シンガポール、中国、タイが2030年から35年頃、それぞれ人口減少社会に移行し、少子高齢化が進んでいる」としているね。 アジア諸国は、日本がかって村落共同体が政府に代わって社会保障をしていたのが、崩壊したように、経済の繁栄と共に同じ道を辿っているようだね。私:たしか、この「老いていくアジア」の本で俺は「人口ボーナス」という言葉を知ったと思うね。 逆の「人口オーナス」は「デフレの正体」の本で知ったね。 人口減少が問題でなく、人口構成が「少子高齢化」し社会保障コストが問題になることだね。 この50年間にタイは51歳から69歳、インドネシアは38歳から69歳、中国では41歳から72歳と急速に寿命が伸びているから、「少産少死」で、少子高齢化が進む。A氏:中国の場合、人口が多いだけに、高齢化していく人の絶対数も膨大なものになるだろうね。私:中国では、すでに65歳以上の高齢者は1億1300万人だという。 日本の人口にあたる数が全部高齢者だ。 中国の高齢化は急加速。 OECDは、2030年時点における中国の65歳以上人口の比率は日本を抜き、世界一になると予測している。 国連の最新人口統計によると、中国の60歳以上人口の割合は2010年に12%に達する見通し。 経済協力開発機構(OECD)平均よりも低いが、今後30年で年平均16.55%のペースで増加し、2040年には全人口の28%に達するという。 高齢化の比率が低い段階から世界一まで中国は短期間で駆け抜けることになるという。 さらに、問題点は「老いていくアジア」で指摘されていたように、国民所得が日本の数十分の一の段階で、中国は高齢化に突入してしまうことだろうね。A氏:国として、十分な社会保障制度を作る余裕が無いうちに少子高齢化となるね。私:「中国では2035年には納税者2人で高齢者1人を養わなければならない可能性がある」と指摘されている。 中国で「優遇されている」都市部の労働者のうち、半分近くが年金未加入者で、農村部に至っては一割強しか年金に加入していないそうだ。A氏:日本以上に都会での老人の孤独死が次第に社会問題になるかもしれないね。私:人口構成の変化は、急な変化ではないので、つい、見落とすが、ジワジワとしかも予測通りに確実に来るんだね。 「家族」から「孤族」へとかわるのも、次第にアジアに拡大するのだろうか。
2011.01.05
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私:昨年大晦日、年越しそば、を食べてから、紅白歌合戦は、久しぶりにほぼ、全部見たね。 今年は、熱唱が多かったね。 特に「トイレの神様」は感動したね。A氏:俺も感動したよ。私:俺はこの歌は、最初、題名からしてコミックな歌だと思っていたんだ。 ところがまったく違うんだね。 31日に紅白歌合戦が始まる前の昼の番組で、初出場の人のインタビューをしているのを見ていたら、この歌の作詞・作曲をした植村花菜の紹介をしていた。 彼女は兵庫の出身だね。 彼女は、この歌の前にいくつかの歌を作ったが、あまり評判がよくなかったという。 そこで、今まで、聴いてくれる人のことを考えて作詞・作曲していたのを、逆に自分のために作詞・作曲したのがこの歌だという。 ところが、それが逆にヒットして、紅白歌合戦に出場するまでになったんだね。A氏:長い歌で、ギターでの弾き語りで一気に歌ったね。 詩もいいが、声もきれいだね。 歌の長さは9分52秒あるそうだが、紅白バージョンで7分50秒に縮めて披露したという。私:他の歌手とのバランスもあったんだろうね。 近年の名曲だね。 若いシンガーソングライターだが、この歌は、老若男女ともに心に染み入る歌だね。 結局、紅白は最後まで見てしまったね。 そのため、元日は朝寝坊したよ。 田原総一朗の「朝までテレビ」は、録画して、元日に見たが、期待はずれだったね。 膨大な財政赤字問題も提起されたが、議論がもめて田原氏は投げ出したね。 この問題は、少数の専門家で討議しないと、素人の議論は不毛だね。 元日は気持ちの良い快晴なので、近所の自然公園にウオーキング。 この公園の入り口に、小さな神社があるんだが、普通の日はほとんど訪れる人はないのに、この日は初詣客が大勢来ていて、道路には多くの車が駐車していたね。 2日には、孫たちが親と来た。 連れ立って近くの小さな神社に初詣。 それから、帰って、往路の箱根駅伝の中継テレビをチラチラ見たね。 夕食をして孫たちは帰っていった。 3日は、午後から雲が多くなったので、ウオーキングはやめた。 復路の箱根駅伝のTV中継にほぼ没頭。 最後の区間でトップの早大が、2位の東洋大に百メートルくらいまで迫られ、冷々したね。A氏:21秒差だというね。 箱根駅伝史上、最小の差だという。 まぁ、横浜は天気に恵まれて、静かな正月3が日だったね。 君のブログも2006年4月にスタート以来、この正月3が日でアクセス40万を越えたね。私:さて、今日から、仕事始めの企業も多いだろう。 これから、世情はどうなるかね。 正月3が日のような静穏な1年は期待できないだろうがね。 財政赤字大国の波乱万丈の1年になるだろうね。
2011.01.04
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A氏:ISO9001については先週の月曜日のブログに「誤解しやすい『有効性』とは?」というテーマで、継続的改善や内部監査の誤解され安い点を話していたが、他にも誤解がある箇所があるのかね?私:もう1つ大きな誤解されやすいのは、「8.5.2 是正処置」と「8.5.3 予防処置」にあるね。A氏:この2つの「処置」については、是正処置についてはこのブログで詳しく話題にしていたね。 予防処置についても同様だね。私:「是正処置」と「予防処置」ではその発生予防対策プランという「計画」が共通してある。 「是正処置」には「再発予防対策プラン」という「計画」。 「予防処置」には「初発予防対策プラン」という「計画」が立てられ、どちらも「予防」という目的をもっている。 そして実行の結果、再発が出なくなったか、初発が出なかったか、「計画に対する予防目的の評価」ができるね。A氏:そうか。 計画した予防の目的達成度の評価、すなわち、「有効性」の登場だね。 是正処置をした結果、再発したら計画した対策の「有効性」は低いね。私:例えば、「再発予防策」として「材料変更」を「計画」し、実行したら、ピタリと再発しなくなったとする。 「計画した活動が実行され、計画した結果が達成された程度」という「有効性」の定義によると、「材料変更」の「有効性」は100点満点となるね。A氏:要するに、対策を立て実施しても、放置せず、対策内容が目的を達成したかをしっかりフォローせよということだね。 当然のことのような気がするがね。私:だから、ISO9001規格の「8.5.2 是正処置」、「8.5.3 予防処置」でも「とった是正処置(あるいは予防処置)の『有効性』のレビュー(確認)」の要求があるね。 実は、これはISO9001の「2000年版」のときには「とった処置のレビュー」としかなかった。 「有効性」という言葉がなかった。 何をレビュー(確認)するのか明確でなく、いろいろな解釈を生んだ。 日本では、JISの日本訳で、誤解した「注記」が追加されていたね。 そのような誤解が多いということで現行の2008年版で「有効性」が追加され、「とった処置の『有効性』のレビュー」と明確になったという経緯があるんだよ。A氏:それで、JISの「注記」は2008年版ではなくなったの?私:依然として2000年版のままだね。A氏:おかしいね。私:日本の「知的体力」の限界かね。 今の日本の閉塞感を語っている典型的な例だね。 それに引っ張り込まれないように、各企業はしっかりした「知的体力」をつけておくべきだね。A氏:ところで、先週、君は、内部監査員は検事だと言っていたが、今度、新しい検事総長になった笠間治雄氏は、珍しく現場あがりだね。 旧日本軍を研究した「失敗の本質」という本の影響を受け「勇ましい意見が正論で、消極論は意気地なしとされる風潮はおかしい」と思うようになったという。 その目には「今の特捜は暴走している」と映っているという。 心がけてきたのは「検事は自分の価値観」を押し付けないことだったというね。 確かに内部監査員が無理して「書類が多いことが良いことだ」という「自分の価値観」を押し付けるのはよくないね。私:PDCAの段階で言うと内部監査はプロセスの監査や製品の検査と同じで、まだ、冷静に事実をチェックしているC段階だね。 改善段階のA段階ではないね。 ISO9001の「8.5 改善」という項目名はその意味で、Cを含んでいるので誤解しやすいね。 「監視及び測定のC段階」と「8.5.1」からの改善のA段階とに大きく2つに分けるべきだね。
2011.01.03
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【送料無料】2020年、日本が破綻する日 A氏:今まで、日本の財政危機が破綻に向かっていることは分かったし、それを是正する方法も分かったが、増税がからむと政治的にいろいろな障害があるね。私:著者は、「世代間格差」の是正が進まないのは、現在の日本では、中高年世代が選挙で大きな力をもっているからだという。 理屈として正しくても、多数の賛成がないと実行されないね。A氏:それは、民主主義のもつ一つの弱点かもしれないね。私:だから、損得勘定をめぐる世代間の対立を防ぐためには、いかなる社会情勢になろうとも「公平」を維持するだけの強制力をもつ法律、つまり「世代間公平基本法」の制定が必要で、その枠をかけるべきだと著者はいう。 そして、「財政の持続可能性」を確保しつつ、「事前積立」の導入や社会保障予算の独立化による「世代間格差」の改善を前提にすると、今から増税するとすれば、その増税幅の目安は消費税率25%となるという。 まだ、少子高齢化が日本ほど進展していないEU諸国の付加価値税は15~25%であり、日本の財政が先進国の中で最悪で、財政破綻の可能性も高まっていることを考えれば、現実的な数値として受け止める必要があるという。A氏:少子高齢化が急速に進む日本では「世代間公平」と「財政の持続可能性」を同時に達成する財務運営が求められているというわけか。私:このために「世代会計」を活用して、マクロ予算フレームを定める予算編成の仕組みを構築すべきであるという。 そのためには、「事業仕分け」のようなミクロの議論でなく、「世代間公平」と「財政の持続可能性」を同時に達成しつつ、財政・社会保障の再生を進めるには、これら政策目的を達成する「政策手段」を明確にすべきであるという。A氏:具体的な手順だね。私:財政のミクロ的効率性を高める試みは重要だが、「事業仕分け」では、根本的な財政・社会情勢は再生できないと著者は言う。A氏:それは、民主党の「事業仕分け」で明らかになったね。 しかし、政党の多くはいずれも、社会保障の安定財源として消費税を視野に入れており、いまや増税論議の争点は、増税の条件と時期に移ってきているのではないの?私:ただ、各政党とも選挙のため、他党との「差別化」を図る誘因が働くから、ある党が早期増税を主張すると、別の党は増税の先送りを主張する誘因をもつね。A氏:その政党を選ぶのは国民だから、改革の原動力は「国民の危機感」にあるね。 国民の理解力のレベルがいよいよ問われることになったね。私:そして、このようなジレンマを脱却する最善の方法は、社会保障の安定財源や、財政・社会保障の再生プランについて「超党派」で議論を行い、その「合意内容」や「改革の工程表」に拘束力をもたせることが必須だろうね。A氏:社会保障問題には「大連立」が必要だということかね。 経済の専門家の参加も必要だね。私:少子高齢化が進展し、国際競争が激しさを増す中、これからの日本経済の成長を左右するキー・ワードは「新興アジア諸国の外需の取り込み」「人材の質と集積による供給の強化」「海外からの生産要素(ヒトやカネの呼びこみ)」の3つであると著者は提案している。 中長期的に日本の将来を担うのは、今の若い世代の創造力(人的資本)であり、これが最大の「資源」となるだろうという。A氏:元旦の朝日新聞ではトップに「答えは対話の中に」が一面トップに掲げているが、従来の「1つの正解主義」から「多様な個性的な解答主義」に子どもの教育現場が変わってきつつあることを取材しているね。 君のブログで取り上げていた「3+2=?」の教育から、「A+B=5でのAB?」の教育に変わりつつあるね。私:成長のためには、日本全体のエネルギーを「成長戦略」に傾注する必要がある。 それに、まずもって、財政・社会保障の再生が成し遂げられ、身軽になっている必要があるとしてとしているね。 いずれにせよ、財政・社会保障の再生が当面の重要課題であることを最後に再度強調しているね。 今年の政局は年明けから波乱含みだが、日本国民そして政治家の正念場の1年であることがこの本から見えてくるね。
2011.01.02
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【送料無料】2020年、日本が破綻する日私:明けましておめでとう。A氏:横浜は快晴だね。 今年は、この空のようにありたいね。 しかし、2020年まで後、19年と1年減ったね。私:昨日からの話題に移ろう。 あまり明るい話ではないが、国民の一人として直面している事実は正しく把握しないとね。 ところで、現役世代が老齢世代を支える現行の方式が「賦課方式」だね。 これが、少子高齢化で「世代間格差」を起こしているのは、昨日ふれたね。 この「賦課方式」による「世代間格差」を解決するには。まず、2つの方法が考えられる。 1つは、社会保障の給付削減だね。 現役世代の負担は軽くなるが、そのためには現在の老齢世代の給付の5割くらいのカットが必要だね。A氏:そうなると、高齢者の生活や医療現場は大混乱となることが容易に予想されるね。私:「賦課方式」の社会保障(年金・医療・介護)は、人口変動ショックに脆弱で、「世代間格差」は少子高齢化の人口変動では必然的に発生するね。 もう一つの別の方法は、「積立方式」に切り替えることだね。 これは「老後のために、自ら、または世代ごとに貯蓄する方法」だね。 これが少子高齢化に対しての理想的な方法だね。A氏:しかし、もう、「賦課方式」で大きく動いているから、「積立方式」へ移行期が大変だね。 移行期には、現役世代は老齢世代の支えと、自分自身の積立と2重の負担となるね。 高度成長時代にやればできたかもしれないがね。私:そこで著者は「事前積立」という方法を提案している。 現役世代に対する「強制貯蓄」でこれを現役世代が老齢世代になったときに払い戻すという方法だね。 「賦課方式」を抜本的に改革することなく、少子高齢化による「世代間格差」は改善できるとしているね。 「事前積立」は個人貯蓄とは異なり、長寿リスク、疾病リスク、要介護リスクといったリスクをグループ化してヘッジする役割を担うものだね。 また、これとは別に、年金・医療・介護といった社会保障を民営化し、完全に市場原理に任せてしまうと言う方法もあるが、「逆選択」といって丈夫な人の保険からの脱退や「チェリー・ピッキング」といって、保険会社がリスクの低い優良顧客とだけ契約するなどの問題が発生する可能性があるという。 だから、この方式では、一定の範囲で政府の規制介入が不可欠であるとしているね。 今の社会保障は、年功序列・終身雇用が当たり前の時代に構築され、職種・地域ベースで分立しており、派遣労働のような雇用の流動性を前提とした仕組みにはなっていないね。 リスクのプールは「大数の法則」から、職種・地域ベースで分立するよりも、できるだけ1つのプールを大きくする方がその運営が効率化・安定化するという。A氏:後期高齢者医療制度を健康保険にもどして現役世代と一緒のプールに一本化すると言うのも「大数の法則」だね。私:ところで、派遣社員の増加など雇用の流動化に対応し、給付と負担の公平化を図るには、社会保障財政の一元化と社会保障番号の導入が不可欠であるという。 著者は、社会保障番号の創設に当たっては、年金基礎番号・住基カード・保険証番号・免許証番号・社会保障番号を統合し、いわゆる「4情報(氏名、性別、生年月日、住所)」に加え、納税や社会保障運営のIT化に活用するのがよいとしているね。A氏:2004年の年金改革では、いまの積立金140兆円を取り崩して、給付に活用することが決まっているそうではないの?私:あまり速いスピードで取り崩してしまうと、若い世代や将来世代に過重な負担が押し付けられる恐れがあるね。 それに、2004年年金改革時に掲げた「年金安心100年プラン」の前提(賃金上昇率2.5%、物価上昇率1%、運用利回り4.1%、出生率1.26など)のうち、賃金上昇率や運用利回りの前提はすでに悪い方に大きく崩れているね。 そういう点で、前提となった数字のフォローが欠かせないね。 推計の前提や予測の迅速な改訂ができる第三者機関が必要だと著者は主張しているね。 明日は、これらの改善策を実現する政治的な問題にふれよう。
2011.01.01
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【送料無料】2020年、日本が破綻する日私:日本のGDPは、2007年をピークに縮小に向かっている。 だから、「増税による財政再建は経済成長をさらに低下させる恐れがある」という意見もある。 しかし、国民の生活水準を決めるのは、日本経済の規模を示すGDPではなく、「1人あたりGDP」であり、「1人あたりGDP成長率」だね。A氏:国民の生活水準には格差問題があるね。 通常、格差是正のために再配分を強化すると、経済の負担を高めるから、経済成長が低下すると考えられるのではないの?私:しかし、OECDの統計によると、ある程度の格差の是正は、「1人あたりのGDP成長率」を高める可能性があるという。 これは、格差が大きいと、子どもの教育にも格差ができ、これから高度の知能を必要とする経済成長に貢献する「人的資本」が減少するからだという。 しかし、格差が少ないと、低所得者の子どもも高度の教育を受けることができ、多くの高いレベルの「人的資本」の確保が期待できる。 これにより、「1人あたりのGDP成長率」は上昇すると考えられる。A氏:社会保障(対GDP)の充実は、経済成長を安定化させる傾向をもつというわけか。私:それから、国の借金である公的債務残高(対GDP)の上昇は、経済成長を低下させるね。 それは、国民のカネが国債にまわり、民間にまわらないから、民間企業の成長を阻害するからだね。 このような現象を「クラウディング・アウト」と呼ぶそうだ。 だから、財政再建による公的債務の縮減は、成長を促進させる可能性をもつといえる。 それから、「世代間格差」の拡大は、経済成長を低下させるという。 これを理解するには「世代会計」という考えが役に立つ。 要するに「国民が生涯を通じて、政府にどれだけの『負担』をし、政府からどれだけの『受益』を得るか」を推計するものだね。 1950年生まれ、1975年生まれとか、あるいは2010年時点の「10代」、「30代」、「50代」といった世代別の「負担」と「受益」の関係だね。A氏:最近、若い世代で年金の掛金を払わない人が多いというのは、生涯を考えたら「負担」よりも「受益」が少ないという「世代会計」をしていることになるね。 逆に、祖父母などの世代は、「負担」に対して「受益」は子や孫世代よりも多いね。私:「世代間格差」だね。 「世代会計」では年金だけでなく、道路・ダムといった社会資本や治安、国防、医療・介護といった公共サービスの損得も含まれる。 日本は「暗黙の債務」を含め、膨大な借金を若い世代に先送りしているので、将来世代は先進国中最悪のものすごい負担超過になると考えられる。 これは将来の経済成長を阻害するね。 この背景には、菅首相ではないが「元気な日本の復活」という高度成長時代の幻想を捨てきれないことがあり、平気で借金をする。 復活させて、借金も返そうという考えだね。A氏:財政再建を先送りにし、財政破綻の危機に直面すれば、最終的に、そのツケは将来世代や若い世代に押し付けられる可能性は高いということか。 祖父母や親の世代が遺産などを通じて子世代の損を相殺すればいいのではないの? 実際に親の年金でなんとか食っていける若い世代がいるね。私:「世代会計」によると、今の社会保障制度で、60歳以上の世代は4000万程度の「得」をしているが、将来世代は8000万円程度の「損」をしているという。A氏:差額4000万円程度を子や孫世代に移転できる高年齢世帯は、あまりいないのではないの?私:高齢者ほど、格差が大きいからね。 いまや「世代間格差」は無視できないほどの大きさで、「世代会計」では孫は祖父母より1億円損をするという。 老齢世代が戦争体験で苦しんだことやその親の面倒もみなくてはという意見は、一見もっともらしい。 しかし、少なくとも、受益超過にあるいまの50歳代(46年以降生)は、戦争経験世代でなく、社会保障も十分整備されたときに親の面倒をみているから、この前提はあてはまらないと著者は言うね。 ところで、今日で今年は終り。 君も良い年をとってくれ給え。 今年1年のお付き合いありがとう。 明日は、元旦だが、静かに迫ってくる日本の危機を知るとのんびりしてもいられないね。 早々に、今、続いている話題を社会保障の再生プランに移そう。
2010.12.31
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【送料無料】2020年、日本が破綻する日私:このブログで「デフレの正体」をとりあげたが、この本では日本のデフレの正体は生産年齢人口の減少を大きな原因としてとりあげているね。 同様に、日本の財政危機の背景には、急速に進む少子高齢化と、それに対応できていない財政・社会保障の問題があると指摘しているね。 2010年時点で4人に1人が高齢者(65歳以上)であった社会が、2050年には2.5人に1人が高齢者、つまり社会の半分弱が高齢者になる。A氏:他の国はどうなんかね。私:世界全体の高齢化率(総人口に占める65歳以上の人口率)は2008年の7%から2040年には2倍の14%と予測され、倍加年数は32年。 倍加年数を国別に見ると、フランスは115年、アメリカは71年、イギリスは47年、ドイツは40年。 ところが日本は1970年に7%となり、94年にすでに倍の14%になっている。A氏:倍加年数は24年ですごいスピードだね。私:この後、日本を追って倍加年数18年の韓国、シンガポール19年、ブラジル21年が続く。 高齢化率が20%以上の社会を「超高齢化社会」というが、日本は世界のフロントランナーとして最も早い段階に「超々高齢者社会」に突入していくことになる。 ところで、国民が教育や医療・介護など政府から受ける福祉サービスなどを「受益」という。 これに対して、そのために国民が政府に支払う税金や保険料を「負担」という。 今の日本は、「負担」が少ないので、「受益」とアンバランスだ。A氏:よく日本は「中福祉・中負担」という議論があるね。私:しかし、OECD諸国と比較すると、いまの日本財政は、「低福祉・超低負担」にあるという。 だから、もし日本財政を「中福祉・中負担」にしたいならば、「負担」を大幅に引き上げ、「受益」も若干引き上げる必要があることになるね。A氏:ところで、ギリシャは大分、福祉の大盤振る舞いをしてついに財政破綻を起こしたね。私:ギリシャ国債は74%が海外依存だが、日本国債は94%は国内所有だと言っても安心はできない。 高齢化率が高いことが日本にはあるね。 例えば、社会保障給付費と保険料収入の差額を補填している公費は、毎年約1兆円ずつ増加しているね。 社会保障費の安定財源の確保もせず、予算削減も行わなければ、財政は超高齢化に耐えられず、ギリシャ同様、破綻の危機に直面してしまうことは眼に見えているね。 この社会保障予算の不足分は将来世代へのツケ先送りである公債発行で賄っている状態だね。 政府の支出には「費用」以外に将来の「投資」がある。 社会保障予算の膨張は、人的資本の向上につながる文教予算などの将来の成長を担う「投資」予算も蝕んでいる。 その結果、将来の成長が低下すれば、二重の意味で「ツケ」の先送りになる。A氏:民主党政権で「仕分け」をやったとき「スーパーコンピュータが世界一である必要があるのか」という有名になった質問があったね。私:このようなことが起こる理由は、社会保障予算とそれ以外の予算を「ごちゃ混ぜ」に管理しているからだという。A氏:君のブログで前財務大臣の藤井裕久氏が政府は「一般的な政府」、消費税を収入源とした「社会保障政府」、「地方政府」の独立した3つの政府にすべきだというのと同じだね。私:社会保障の膨張を賄うための「埋蔵金」の活用は、次の世代に使う余裕分を使ってしまうので公債発行と同等の効果をもつね。 もし、活用するなら、今の借金の返済に使うべきだね。 「子育て支援」で人口減少を脱出し、財政・社会保障の問題を解決するのはムリで、また、内需拡大効果も低いという。 むしろ、小学生低学年の子どもをもつ家庭も安心して育児・就労ができる環境整備を図ることが重要だと著者は言っているね。
2010.12.30
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【送料無料】2020年、日本が破綻する日私:企業の財務状態を正しくみるのに、貸借対照表(バランスシート)を作るね。 国も同様だね。 2007年度の「一般会計+特別会計」のバランスシートをみると、資産700兆円、負債980兆円だから、約280兆円の債務超過となっている。 980兆円の負債を「総債務」というのに対して、この資産・負債の差額を「純債務(ネット)」という。 「総債務」は対GDPで約190%だが、「純債務」では約60%だね。A氏:よく日本は資産を多く持っているから「純債務」で考えれば、財政状態は深刻ではないのではというのはここから出ている楽観論だね。私:しかし、国の資産には道路や河川など市場で売って金に変えられないものが多い。A氏:国が売却できる資産は限られているから、債務を純債務(ネット)でみれば大丈夫という主張は間違いということか。私:企業だと債務超過になれば破産だが、国がすぐに破産しないのは、国が「課税権」をもつからだね。 しかし、現状のままだと国の借金が家計貯蓄を食いつぶす可能性があるので財政破綻のリスクは毎年上昇するという。 ところで、このバランスシートに載っていない債務があるんだね。 「暗黙の債務」という。A氏:なんだい? 「暗黙の債務」とは?私:日航の経営破綻問題で、日航のOBの企業年金半減が問題になったね。 企業が独自で年金制度を行っている場合、バランスシートにそれを載せることになっているんだが、国の場合はそれがない。 だから、「暗黙の債務」というんだろうね。 この本ではなんだか難しい理屈で説明しているね。 例えば、年金の例で言うと、これは現役世代が老人の年金を負担する方式だ。 これを「賦課方式」という。 少子高齢化が進むと、これが借金となるということかね。 このような問題が社会保障(年金・医療・介護)の「暗黙の債務」で専門家の試算では年金750兆円、医療・介護が400兆円だという。 これにバランスシートで明らかな借金980兆円を加えると約2100兆円(対GDP比で230%)の債務を抱えていることになり、「暗黙の債務」も考慮すると、国は1430兆円の膨大な債務超過の可能性があるという。A氏:すると日航同様に、この「暗黙の債務」を圧縮するにはOBにしわ寄せが行くね。 すでに年金の支給開始年齢の段階的な引き上げや、年金削減などが行われてきているね。私:見かけ上、増税と異なるが、実質的には後の世代は、先輩世代より少ない年金を受けるのだから、その差額は増税と同じ効果をもっているね。 その「痛み」を緩和するために、段階的増税や保険料の段階的引き上げは、その間に債務が膨張するから、かえって、若い世代や将来世代への「ツケ」先送りの一種となっているだけだね。A氏:おれたちの先輩は手厚い年金を受けていたが、だんだん、世代が若くなるにしたがって、年金額も減り、支給開始年齢も上がってきているね。 世代間の不公平が存在するね。私:だから「暗黙の債務」を政府が圧縮する場合には、財政や社会保障の持続可能性のみでなく、世代間の公平性も確保する視点が重要だと著者は主張しているね。 2004年度年金改革は、年金財政の持続可能性を高めるのに一定の貢献をしているが、世代間格差については依然として改善の余地が多いという。 明日は「埋蔵金」問題に移ろう。
2010.12.29
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【送料無料】2020年、日本が破綻する日私:1998年まで、政府金融債務残高の対GDP比は、アメリカ64.1%、イギリス52.5%、ドイツ70.3%、フランス70.3%、イタリア132%、日本113%で、イタリアが最悪。 ところが、2010年では、アメリカ92.4%、イギリス83.1%、ドイツ82%、フランス92.5%、イタリアが127%、日本197.2%。 もはや、日本の財政は先進国で最悪の水準で、世界一の借金大国となったね。A氏:イタリアは財政再建に国を上げて努力しつつあるわけだね。 一方、日本は努力を怠ったツケだね。私:通常の家計ならばもはや、借金ができない水準だが、国は将来の課税権があるので、さらなる借金を行い、そのツケを将来に先送りしている状態だね。 2010年では、国の総予算207兆の4割は借金返済。 これでは、いくら仕分けしても、増税をしないで借金返済に必要な予算が捻出できるという主張には根拠がないことになるね。A氏:ギリシャと違って、これだけの借金をしても、日本には約1400兆円の家計貯蓄があり、これが国債を支えていたんだね。私:しかし、今のペースで国債を発行して借金を続けると、2020年には、政府の借金が家計の貯蓄を食いつぶす計算になるという。 このため低金利の状態は長く続かず、このまま何も対策をとらなければ、ある段階で金利は上昇し、財政破綻となる可能性があり、そしてそのリスクは毎年高まっているという。A氏:景気が回復すれば、財政再建はやりやすくなるのではないの?私:景気が良くなれば、金利が上昇するから、膨大な借金の金利負担も上昇し、景気による効果が帳消しされるから、「景気が回復すれば、財政再建はしやすい」とは限らないという。 むしろ、今の日本財政は不況だから安定化しているという側面をもっているという。A氏:増税は避けられないね。 早くから少しずつ始めるべきだね。私:しかし、増税が不可避の場合、経済の理論によると、段階的に増税するよりは、一挙に増税した方が、経済が受ける損失は少ないという。A氏:日本の国債の格付けも低いだろうね。私:市場は日本国債を警戒しつつあり、その格付けは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど先進国中で最も低い水準に位置付けられているという。 次第に日本財政の柔軟性は低下しつつあり、今後、財政を統制できると信じられる枠組みを策定できなければ、日本国債の格付けはさらに引き下げられる可能性があるという。 財政の破綻確率というのがあるが、50年後の破綻確率は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスが3%未満だが、日本は約30%で日本財政の破綻確率は突出しているね。 財政再建は、緊急の問題だね。 それなのに、こないだのブログの「借金頼み 予算92.4兆円 国債、再び税収超す」では、2011年度の政府予算案は、まだ、この問題を解決しようとする意欲は見られず、大型予算であり、また、大幅な借金を重ねているね。 明日は、その借金によって、民間企業では債務超過になって倒産状態になっていることについてふれよう。
2010.12.28
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A氏:ISO9001には、継続的改善と言うのがあるね。 しかし、それは製品の継続的改善でないと君は言っていたと思うが、本当かね?私:ISO9001の最後の項目は「8.改善」で、その最初の項目が「8.1 継続的改善」だね。 そこに「品質マネジメントシステムの有効性の改善」とあるんだ。 マネジメントシステムについての要求で製品についてのものではないね。A氏:それでは、品質マネジメントシステムを改善してどんどん向上させていくということかね。私:それもちょっと違うんだね。 それは「有効性effectiveness」の意味が用語の定義で決まっているからだ。 ISO9000という用語定義集がある。 これはISO9001と混同しないようにね。 最後が0か1があるかの違いだけからね。 この用語集によると「有効性」とは「計画した活動が実行され、計画した結果が達成された程度」とあるんだ。A氏:最初に計画したものがあり、それが結果的に達成された程度ということかね。 達成されれば、100点満点でこれが最高点となるね。私:その通り。 120点、130点という改善向上を要求した内容でないことになる。 100点を目標に継続的に改善するという意味になる。A氏:日本語的に誤解しやすいね。私:ISO9001規格は数字モデル規格でなく、言語モデル規格だから、言語は正確に理解しないと意味が無いね。 だから、用語集があるんだよ。 この「有効性」の誤解例は「内部監査の有効性」にもあるね。 君のいた会社ではISO9001をとったから内部監査をしているだろう?A氏:年2回やっているね。 俺が会社にまだいた頃、俺の部門に内部監査員が来て、俺も質問されたよ。 マニュアル通りに業務をやっているかをチェックしていたよ。 そして監査シートに結果を記入していたが、たしか、改善点も指摘するようになっていたね。私:実は、内部監査には改善要求がないんだね。 内部監査の要求をしている規格文に、「有効性」が登場するからだね。 ISO9001には内部監査の目的のところに「品質マネジメントシステムが効果的に実施され、維持されているか」監査せよという文章があるね。A氏:「効果的に」と言ったら、改善が含まれるのではないの?私:ISO9001の原文は英語だから、「効果的に」という元の英文を見るとeffectivelyとある。 「有効性」という定義に従うと「効果的に」でなく正確には「有効的に」だね。A氏:なるほど。 さっきの「8.1 継続的改善」と同じだね。 「100点満点をとるように」だね。 すると、内部監査は「計画したルール通りに実施されているか」を監査することで、改善提案を必須とはしていないね。私:監査員は言わば検事だね。 検事が「正義漢」ぶって「世の中を改善しよう」として、力んで犯罪摘発のストーリーを作ろうとするから、こないだの郵便不正事件のような検察ミスの原因となるんだね。 特捜の失敗はそこにあったんだろうね。A氏:ルールを守るということと、ルールを変えて改善することは、きちんとけじめをつけないと、ルールそのものが守れなくなるおそれがあるということか。私:それに、会社に「ISO9001の改善は、書類を増やすことだ」と思っているムードがあると、内部監査員の改善提案は「チェックシートをもっと作れ」など、コスト無視の書類増大になるだけだね。 会社に必要なコスト意識を持った「知的体力」のある人材が育たない結果になるね。
2010.12.27
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A氏:君のブログでとりあげた「デフレの正体・経済は『人口の波』で動く」では、デフレの背景に、日本総人口の減少ともに、その構成が大きく変わりつつあるのが指摘されているね。 単純に人が減るという量的変化だけでなく、大きな質的変化があるんだね。 この問題は、さらに「経済成長という病・退化に生きる、我ら」でもとりあげている。私:人口減少は2000年になった頃から始まり、後は一挙に下落する。 これは避けられない。 同時に「生産年齢人口」が減少し、これがデフレの大きな原因として考えられる。 要するに、今までの社会構造の姿のままで人口が減るのでなく、人口構成の質が大きく変わりながら減っていくことだね。A氏:今朝の朝日新聞は、トップ記事に「孤族の国の私たち」として「孤族ニッポン」の姿を大きくとりあげているね。私:いきなり「社会の形が変わっている。恐るべき勢いで、」で始まっているね。 「孤族」というのは、「家族」に対する新語だが、今、社会構造は、恐るべき勢いで「家族社会」から「孤族社会」に進んでいるということだね。 今は単身生活で「個」を楽しんでいる世代が老齢化すると「孤」になる危険性が高くなっている。A氏:2面では、詳細な統計データが掲げられているが、生涯未婚率が急上昇している。 この人達は、子どもがいないから年をとると「孤」になる。 それは、後、10年、20年で日本社会が今まで経験したことのない「家族に頼れる時代の終り」に否応なく直面するね。私:「デフレの正体・経済は『人口の波』で動く」や「経済成長という病・退化に生きる、我ら」で言っているように、明らかに人口構造に影響受けた社会構造が、日本歴史始まって以来の変化に直面している。 それなのに、問題は政策も人々の意識も、昭和の高度成長期の発想にとどまっていることだろうね。A氏:それに政治にも信念がないね。 昨日このブログでとりあげた政府予算でも、デフレ調整で年金支給額を減額することになっていたが、一方で法人税率を下げたので「年寄りを犠牲にして企業を優遇した」と批判されることを恐れて菅首相は躊躇したという。 閣僚の一人から「月200円の年金減額ができなくて、消費増税ができるわけがない」と批判があり、官僚からも「選挙のために国をおもちゃにするな」と反発を買って、菅首相はやっと年金の減額を認めたというね。 一貫した信念がないね。私:そんな政治姿勢のもとでどう対応していったらよいか。 この朝日新聞の記事は今日からシリーズで連載されるね。 期待したいね。
2010.12.26
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A氏:民主党政権が、いちから手がけた20011年度の政府予算案が閣議決定されたと今朝の新聞が報じているね。私:新規国債発行額は過去最大だった10年度並みだという。 新聞は2年連続で税収を上回る借金をする異常な事態だと報じているね。 ますます、危険な道を歩んでいるね。A氏:今年のクリスマスイブは金曜日だったので、昨夜は楽しく盛り上ったったようだね。 ところが、一夜明ければ、財政の借金問題が分かっている国民にとっては、このトップニュースは冷水をかけられた思いだろうね。私:国の先を考えると憂鬱な年末年始だね。 もう、西部邁氏のように日本の先を諦めた人々は、居直って、年末年始は、やけ酒で騒ぐしかないかもしれないね。 今、「2020年、日本が破綻する日」を読んでいるんだが、これを読みながら、この予算案を見ると、寒気がするね。 それは来週にまとめるつもりだ。 【送料無料】2020年、日本が破綻する日
2010.12.25
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A氏:一昨日の君のブログで「危ふい菅政権」とあったね。 今日、同じ発想で、民主党政権が操縦不能に陥ったように見えるとして、朝日新聞のこの欄で芹沢一也氏が「『弱者救う』ストーリー失敗」、斉藤淳氏が「政権交代前提のシステムを」、浜矩子氏が「『成長戦略』議員にこそ必要」と3氏がそれぞれ意見を述べているね。私:3氏に共通しているのは、この1年3ヶ月で明らかになった民主党の政権担当能力を問題にしていることだね。 芹沢氏は、「格差社会を生んだ小泉路線を改めて、人に優しい政治を目指す」というストーリーをかざしたが、政権交代が至上目的だったので、政権をとった後の具体的な中身がなかったことを指摘しているね。A氏:斉藤氏は、政権交代とは、野党だった政党にも、政権担当能力があるという前提だと言っているね。 アメリカは、大統領府という組織が、ルーズベルト大統領時代からできて、現在、1800人にのぼる大統領行政府に囲まれていて、その下に、官僚である財務省、商務省、教育省などの省が存在する。 シンクタンクも両政党とも持っている。私:その意味で、日本には首相を囲む強力な頭脳集団が官僚となっている。 自民党も民主党もシンクタンクをかかえていない。 芹沢氏は、その役割を新聞に持たせるべきと提言しているね。 斉藤氏は、韓国のように政権には多くの大学教授が政策スタッフとして助言を与えているように、立案能力を持つ人材を政府に取り込み、実行する仕組みが必要だという。A氏:浜氏は、民主党の「コンクリートから人への」ビジョンはよかったが、現実との対応で迷走を始めたという。 新成長戦略を言い出してからおかしくなる。 「国民の生活が第一」というスローガンに成長戦略はなんの解決力もないという。 国全体が窮乏しているわけでなく、カネが偏在して蓄積されているのだから、その偏在を正すべきだという。 富者への増税賛成というわけだね。私:浜氏は、為替介入やTPPに対する菅政権の姿勢は、失敗だったという。 浜氏はTPPは、参加国の枠組み内外で格差を生む古典的、排他的ブロック主義だと厳しいね。A氏:これは君のブログでもとりあげているね。 「国家戦略局」の動きも問題だね。 浜氏も民主党の政治能力を問題として、成長戦略が必要なのは、民主党の議員のほうであると皮肉っているね。私:どうなるか。 小沢氏問題から火がつきだしたね。
2010.12.24
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23日の祭日は、前日に好天気を予想していた。 そこで前日、小学2年生の孫を連れて、東静岡駅の前にあるガンダムの巨大像、途中の雲一つ無い白雪をいただいた壮大な富士山、そして、東京スカイツリー(工事中で500メートルを超えて高さを更新中)の3大巨大物を1日でまわる計画をした。 明けて、今日23日は予想通りの快晴。 孫と2人で、横浜の家を8時半頃出て、新幹線こだまで11時頃、静岡着。 途中、新富士駅あたりで、白雪の雲一つない壮大な富士山を窓の外に見る。 見事に予感があたった。 静岡駅から、東海道線の各駅停車で一駅戻り、東静岡駅に降りる。 駅の階段を降りた目の前に、18メートルの実物大のガンダムがそそり立っている。 丁度、11時半になって、首が動く実演をやってみせた。 「ガンダム焼き」という「たい焼き」みたいものを食べて早い昼食。 まだ、東京のスカイツリーがあるので、すぐに静岡駅にもどり、12時半頃の新幹線で東京に向かう。 Uターンである。 また、途中で相変わらず、雲一つない富士山を眺めながら、東京に向かう。 東京駅に14時頃着き、神田まで行き地下鉄で浅草、そして東武線の各駅停車で一駅の業平橋駅に降りる。 14時半頃である。 駅のホームからツリーの下半分くらいは見えるが、その上は駅の屋根に隠れて見えない。 駅から出て1、2分のところの業平橋で空を仰ぐようにして東京スカイツリーの全景を見る。 てっぺんにある3台のクレーンがせっせと資材を地上から釣り上げている。 壮大な眺めである。 東京駅に戻り、横浜の家に帰ったのは16時半。 8時間の全行程を終わる。 孫も大いに満足したであろう。 俺は富士山はおなじみだが、ガンダム像とスカイツリーは初めて見たことになる。 いささか疲れたが、天候は見事に予想が的中したので、最高の1日であった。 駅での乗り換えなど、歩いた歩数は、万歩計で8656歩。
2010.12.23
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私:小沢氏の菅氏への嫌がらせが効果を出しているようで、菅政権は危なくなってきたね。 すでに、民主党は分裂だね。 小沢氏の壊し屋の面目躍如たるものがあるね。A氏:君の昨年10月のブログにあるが、中西輝政氏が「英国『政権交代』失敗の教訓」1、2で民主党政権の短命を予想していたね。 イギリスでは、はじめて労働党が政権をとったが短命で終わった例をあげているね。 中西氏は、民主党がマニフェストにこだわることは危険だとしている。 当時の世論調査では「子ども手当」には約半数が反対、「高速道路無料化」への反対は6割を超えていた。 財源問題で、マニフェストの壁にぶつかるだろうと中西氏は予測していた。 その通りになっているね。 マニフェスト原理主義から脱出できるかで、民主党政権の寿命は決まると言っていた。私:中西氏はフランスのミッテラン大統領の例をあげているね。 1981年に彼は公約を掲げてフランスで初めての左派政権を樹立した。 しかし、彼が公約を実施するにつれ、経済は悪化。 彼が偉大な政治家であることを示したのは、その後の対応で、1年あまりのうちに政策の大転換をしたことだ。 民主党政権が、マニフェストにこだわらず、どのように柔軟性を示すかが、その運命を決めることになるだろうと中西氏は言っていた。 しかし、見事にマニュフェストにこだわったね。私:同じ昨年10月のブログで堺屋太一氏の「民主党よ、豹変せよ!」の記事を引用したね。 ここでは、明治維新が成功したのは、維新の志士たちが、最初、「尊王攘夷」派が多かったのが、政権を握ると現実を直視して、「文明開化」に豹変したことであると言っている。A氏:それにしても、民主党のマニュフェストはお粗末だったね。 マニュフェスト選挙だと言いながら、お粗末なマニュフェストを作るのだから、プロとしての政治家のレベルを疑うね。 当時から、識者の批判が多かったのにね。 現状は、1年ほどやってみて、それが事実となって証明されたね。 国民にとってはムダな1年だったね。 昨年から予測できたのにね。 それにしても今年9月の民主党の代表選で小沢氏が出て「マニュフェストの忠実な実行」といいながら、政権党の幹事長時代に、ご本人自ら「高速道路無料化」を覆したのにね。 言うことが一貫していないのがこの人の発言スタイルだね。 一貫しているのは、わがままの強引な押し付けだね。 人はそれをリーダーシップという。 俺は違うと思うね。私:政治は混沌としてきたね。 こういうときには、国民は政治家の言葉の裏をしっかり見つめる目を養うべきだね。
2010.12.22
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【送料無料】自由貿易の罠私:このゼミナールは、「自由貿易の罠」を出版した新鋭の学者中野剛志氏をゲストに招いての議論だね。 この約30分のゼミナールのビデオをインターネットで視聴すると、TPPで政府やマスコミが報じているのは全くの「嘘話」だね。 菅首相が、最近慌ててTPPに参加しないと日本は世界の孤児になるというのは全くのナンセンスだというのがよく分るね。 日本はTPPに参加したほうが孤児になるという皮肉だね。 菅首相は、今年の参議院選挙の直前に、消費税10%を唐突に言い出して、選挙の敗北の一因を作ったように、深く廣い視野の思考が必要な政治家としての素質がゼロだね。 これはTPPへの参加も話も同様だね。 TPPに参加しない韓国のほうが政治・外交面で大人だね。A氏:TPPはシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランド、オーストラリア、ペルー、アメリカ、ベトナム、マレーシアの9カ国による相互の関税撤廃による自由貿易協定だね。 オバマ大統領が議長で来年11月を目指して成立を進めている。私:このゼミナールでは、まず、日本のマスコミが開国か鎖国かの単純な論理で議論しているナンセンスさを指摘しているね。 日本は個々の農産物によって関税は高いものもあるが、農業の平均関税率ではEU諸国より低い。 別に鎖国をしていない。 それをマスコミが異常に高い関税の農産物だけをとりあげる。A氏:日本では農業は苦しくなるが、工業製品は有利だという説があるね。私:それもナンセンスだね。 まず、日本を含めた10ヶ国をみると、GDPでアメリカ67%、日本24%、オーストラリア5%、残り7ヶ国で4%。 内需はアメリカ73%、日本23%、オーストラリア4%、その他7ヶ国で0.1%。A氏:ということは、実質、日米貿易協定ではないの。私:シンガポール、マレーシアは外需依存国。 ブルネイ、チリ、オーストラリア、ペルーなどは鉱物資源の輸出国。 また、ベトナム、ペルーなどは低賃金の労働力がある。A氏:日本だけが孤立しているのではないの? 韓国も、為替の国家管理をしている中国も参加していない。 でも工業製品のアメリカへの輸出が伸びるのではないの?私:逆だね。 オバマ大統領は、失業率が高いので、輸出を伸ばして、雇用を増やそうとしている。 5年間で輸出を2倍するためにTPPを活用すると言っている。 そうなれば、最大の市場は日本だね。 だから、TPPに日本を巻き込んで、次に基軸通貨国のアメリカが狙っているのは、ドル安誘導だという。A氏:そうなると円高になり、日本の工業製品のアメリカ輸出増は危ないね。 円高で、海外生産に拍車がかかるね。 事実、日本車の66%はすでに現地生産。 ホンダなどは80%。 しかし、農業は海外に移動できないから、壊滅的な崩壊となるね。 TPPで日本は工業製品の輸出増が期待できるというのは「嘘話」だね。 眉唾だね。私:背景に経済学者が信じている自由貿易論の欠陥があるね。 自由貿易により、それぞれの国が潤うという理論だね。 しかし、それが成り立つためには、生産要素が自由に移動できないという条件があるが、今は、移動自由だね。 TPPに参加すれば、安い品物が出まわり、デフレはもっと進む。 小泉政権で、新自由主義を信じて失敗したように、菅政権はTPPの自由貿易論で大きな失敗をする可能性大だね。
2010.12.21
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私:ISO9001を日本企業が盛んにとるようになったのは、1990年代に入った頃からかね。 その頃は、ひどい審査があって、審査員という新人類が生まれたという話が多かったね。 大手企業J社は90年の始めのかなり早い時期にISO9001を取得したので、見学者が多く、俺もその視察団に参加したことがあるが、そこの品質保証部長が「この審査機関には皆さん決して審査を申請してはいけません」と挨拶をして見学者を驚かした。 その審査機関は当時審査業界トップのシェアを持っていたね。A氏:何か審査員に恨みでもあったのかね。私:実は、この企業はあるコンサタントから指導を受けていたんだが、審査員はそのコンサルタントだったというのだね。 当時は、そういうけじめの無さがあったようだね。 もっとも、今でもその審査機関のセールスは、コンサタントと審査はセットで売り込んでいるがね。A氏:検事と弁護士が同じということだね。私:J社の審査では、審査員は承認のハンコが少し斜めに押してあるとかいうような、つまらないことも指摘したらしい。 それで部長は頭に来たらしいね。A氏:俺のいた会社も1990年代半ばにISO9001をとっていたが、書類はすべてボールペンでないとダメだと言われたそうだよ。私:もちろん、そんな必要はないんだが、一時期、その風評が蔓延したね。 実際、俺もある会社でたまたまボールペンで書いた書類を見たら、紙面が何か変。 筆圧で紙があちこち凹んでいるんだね。 聞いたら、まず、鉛筆で下書きして、そしてボールペンでなぞり、鉛筆の文字を消しゴムで消したのだという。 鉛筆の字は消しゴムで消えたけれど、鉛筆の筆圧が残っていたんだね。 最初からボールペンで書くと、書き間違いで修正が面倒だということだ。 しかし、かえって、改ざんしたような印象を与えたね。A氏:これも伝聞だが、必要な記録は2分以内に索引して提出すべきだというが、本当かね。私:俺も最初は、そんな非常識な話は噂だけで、事実でないと思っていたら、ある大手の品質保証部の人が、 「本当です。 一人がストップウオッチを持って、記録書類を走って持って来るのを測定しました」 と言っていた。 審査の前日には練習し、そして当日、審査員もストップウオッチを持ってきたという。A氏:運動会のような審査コメディーだね。私:大の大人が真剣なんだろうね。 大手企業の場合は、品質保証部としては、絶対にISO9001をとらないとトップから怒られるから、審査員の機嫌を損ねないように卑屈になる。 審査員もそれを見透かして、勝手なことを言う。 「この文章を直しなさい。 言うことを聞けば、問題にしませんよ。 貴方、ISO9001をとりたいんでしょう」 と審査員にやんわりと脅迫された品質保証部長の話を定年退職後、直接聞いたことがあるよ。A氏:審査員ご本人も、人としての品格をどんどん失っているのに気がつかないのかね。 審査員になるからには、一流大学を出て、大企業経験もあるのではないの?私:そうなんだが、教育はあるが、教養がないんだろうね。 20年くらい前かね。 俺がよく利用していた地方の小さなビジネスホテルがあった。 中年の温和なおやじさんが経営していた。 そのおやじさんがある朝、俺が食堂で朝食をとっていたら、「長年、この商売をしているが今までにない新人類が昨夜泊まった」というんだね。 よく話を聞くと近くの会社に来た審査員なんだね。 部屋の衣紋掛けがすくないの、タクシーが来るのが遅いのと偉そうに文句ばかりだという。 タクシーは定刻通りにきているのにね。 すこしは改善されてきているようだが、企業側もきちんと対応しないとダメだね。 1980年代に世界を品質で制覇した日本の品質管理は、1990年代からは堕落したね。 馬鹿なことに企業中堅幹部が時間を浪費したものだね。 もっとも、品質で世界を制覇したトヨタはISO9001を嫌っていたようだがね。 実は、日本の品質は、品質保証部門の書類遊びでなく、製造技術や生産技術部門のモノづくりの技術力が支えていたんだね。
2010.12.20
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私:昨日の18日は土曜だから、新聞にbe紙がつく。 今週のフロントランナー欄では、ナクソス会長のドイツ人クラウス・ハイハン氏が紹介されているね。 奥さんは日本の人だそうだ。 ナクソスはCD不況の中、音楽配信事業で高利益を上げている。 ナクソスの音楽配信事業の特徴は「定額聞き放題サービス」「個人だけでなく図書館などの法人相手」の組み合わせにあるという。 公共図書館や大学図書館相手のビジネスももちこんだ。A氏:図書館からの貸し出しもできるということかね。私:契約すると、CDで4万枚を超す音楽がネット経由で聞き放題。 図書館からの利用者は、一定期間、図書館や自宅で好きなだけ聞ける。 図書館は大量のCDの管理から開放される。A氏:CDだけでなく、電子書籍もそうなるといいがね。 ところで、夕刊はトップに年内で米国車マーキュリーが製造中止となると報じているね。私:背景に米国での貧富の差が拡大して、中流層が縮小してきたことがあげられているね。 マーキュリーは米国の中流層のシンボルのような車だったからね。A氏:統計によると、1970年台のオイルショックあたりから、全世帯に占める中間層の割合が、40年くらいの間に、55%から45%に右に坂のように下っているね。私:全人口のうち最も富裕な2割が冨の85%を独占し、同時に貧困層も急増。 中間に挟まった、中間層が貧困層に転落していくので、減少しているという。 正社員と非正社員の2極分化が進んでいるのは日本と同じだね。 しかし、米国の金持ちは、日本と桁違いに大金持ちだね。 相続税も関係するのかね。 米国は今年から相続税を廃止のようだね。 これと全く関係ない話だが、俺は長い間、8穴のバインダーのシステム手帳をリフィルして愛用していた。 ところが、今年から8穴のリフルを売っていた店の店頭から消えた。 6穴ばかりだ。 インターネットで買うことはできるが、500円くらいのものに、送料を払うのもバカらしいしね。 今のシステム手帳も大分傷んできたんで、6穴に買い替えたよ。 デファクトスタンダードで8穴は消滅かね。
2010.12.19
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私:このTV番組はウィークデーの夜8時から10時までだが、そのときどきの問題を専門的なゲストを交えて中身の濃い議論をしているね。 ときどき、チラッと見て、興味ある問題だと引き込まれるように見るね。A氏:俺も君に言われてときどき見ているよ。 今週は、水曜日に経済成長問題、木曜日に雇用問題、昨日の金曜日には、国民負担と政治問題を扱っていたね。私:水曜日の経済成長問題は、俺は「経済成長神話は終わった」と考えているので興味はなく見なかったが、木曜日の雇用問題は最初から見たね。 ゲストとして年越し派遣村の村長で、今、内閣参与の湯浅誠氏が出席していたね。 氏は、全員参加型社会を提言しているね。 氏は「かつては国、企業、正社員の『三つの傘』で国民が守られていたが、ここ20年でこれらの傘が縮小してきた結果、さまざまな人たちが傘の中に入れなくなった」と言う。 したがって、傘からはみ出て雨に濡れる人(貧困者)が増加してきたという。A氏:日本は、社員の職業教育、福祉は会社がやってきたからね。 国はそれを税制などで支援していればよかった。 会社が国家の役割を代行してきた。 だから、そういう面の国の役割はすくないという歴史的な結果となっている。 このため、国際的に比較しても、政府の生産年齢世代への社会福祉の支援は著しく低い。 会社の傘はみ出ると、同時に福祉の恩恵も受けられないことになる。私:欧米は、自分の職業的な知識は、自費で習得する。 社宅や、独身寮はないね。 ところが、その日本の会社中心の雇用がこの20年間で大きく変化してきているんだね。 しかし、他の専門家のゲストもそういう大きな雇用の構造変化の事実を言うだけで、その原因にふれていなかったのは残念だね。A氏:グローバル経済、少子高齢者社会、経済成長神話の崩壊の影響かね。 会社も国家が行うべき福祉を代行する余裕がなくなってきたんだろうね。私:「家庭」「職場」「福祉」の3つのバランスをとることが必要だと湯浅氏は言っていたが、それが実現するのは今からやっても一世代かかるだろうという。 長時間労働で「社畜」となっている正社員。 労動時間は短いが低賃金、低福祉の非正社員。 この大きな階層の分離をどう解決するかが、今後の雇用の、そして政治の大きな課題だね。 それから、昨日は、藤井裕久氏がゲストとして登場していたが、政府は「一般的な政府」、消費税を収入源とした「社会保障政府」、「地方政府」の独立した3つの政府に分かれるべきだというのは知的興味をそそのかれたね。 いずれにせよ、消費税をあげないといけないのは明らかだね。 いよいよ、ぎりぎりの瀬戸際に来たね。 藤井氏と同席していた与謝野馨氏が「やるべきことをやらないで延ばす」危険性を指摘していたね。
2010.12.18
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私:一昨日は、「電子書籍の時代は本当に来るのか」を図書館に返却し、同時に俺の借りる番になった「2020年、日本が破綻する日」を借りてきたよ。 「貸し出し期日」は、来年の1月5日までだね。 年末年始に図書館は1週間ほど休館なので、「貸し出し期日」は長くなるが、同時に「貸し出し待ち」も延びるね。 今の予約状況は下記のようだね。No.書名予約日現在待ち数1学歴の耐えられない軽さ・やばくないか、その大学、その会社、その常識6/12132特捜神話の終焉8/2573若者よ、マルクスを読もう・20歳代の模索と情熱9/19134灘校・なぜ「日本一」であり続けるのか9/19115ネット・バカ、インターネットがわたしたちの脳にしていること10/15376移行期的混乱・経済成長神話の終わり10/3197減速して生きる・ダウンシフターズ11/758抱影11/7859二人静 11/74010銃・病原菌・鉄 (下巻)・一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎11/7411銃・病原菌・鉄 上巻11/77312大いなる不安定・金融危機は偶然ではない、必然である11/10813蟻族・中国高学歴ワーキングプアたちの群れ11/143414ゴールドマン・サックス研究・世界経済崩壊の真相12/12815バンコク燃ゆ・タックシンと「タイ式」民主主義12/5416策謀家チェイニー・副大統領が創った「ブッシュのアメリカ」12/121217がん再発を防ぐ「完全食」12/151A氏:「学歴の耐えられない軽さ」は「待ち」が半年を越えだね。 正月前に借りられそうなのは、最後の「がん再発を防ぐ『完全食』」だけのようだね。 ほとんどが来年持ち越しだね。 「銃・病原菌・鉄」は上下巻逆になることは確実だね。私:小説と違って、これは歴史物だから、逆でもいいがね。 しかし、今、下巻をキャンセルして、新規に予約しても待ちは49だ。 変な予約をしている人が多くいるようだね。 例の村上春樹の「1Q84」の1巻目は8月では待ち数3097だったが、2巻目の待ち数1784、3巻目の待ち数1833だった。 2巻目以下になると急に千くらい予約数が大きく減る。 4ヶ月くらい立った現在でも、待ち数は1巻目は2643、2巻目は1477、3巻目は1643だね。 数字通りに、この順番で借りて読むとすると、2巻目を先に読んで、ついで3巻目、最後に1巻目となるね。A氏:小説だけに筋がある。 変な読み方になるね。私:ところで、今、手元にあるのは「2020年、日本が破綻する日」の1冊だけだが、これは新書版だがじっくり年末年始にかけて読む予定だよ。 2020年と言っても、後10年。 この頃、日本の国債が、今のままでいくと、日本国民のカネで調達できなくなると確実に予測される年だね。 これに対して、著者は対応策を提言しているが、どういう内容かね。
2010.12.17
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【送料無料】電子書籍の時代は本当に来るのか私:この本は図書館から1ヶ月ほどの「待ち」で借りた。 今年はiPadで、「電子書籍時代」が身近になったね。 本が電子化して読めるのは技術的に問題なくなってきたようだね。A氏:「電子書籍時代」というのは具体的にどういうイメージだね?私:要するに紙の本の代わりにiPadのような端末機器で本を読むということだろうね。 かさばらないし、家に本を積んでおく必要もない。 書店に行かなくても、ネットでダウンロードすればよい。A氏:君のような図書館族にとっては「貸し出し待ち」がないとうことかね。私:この本ではすでに始まっているアマゾン、アップル、グーグルなどのアメリカの例を始め、日本でのいろいろなパターンの電子書籍の試みを多面的に報じているね。 しかし、著者は、本当に「電子書籍時代」が来るかというと、そう簡単ではないと懐疑的だね。A氏:何が主な障害になるのかね。私:一言で言えば、主にカネの問題だろうね。 インターネットやウエッブが生まれたのは「情報の共有化」が出発点だから、どうしても情報はグーグルのような無料でオープンに情報を共有化するという発想が強いね。A氏:YouTubeへの尖閣諸島での衝突映像ビデオの流失もそうだね。 今、問題になっているウィキリークスもそれだね。私:しかし、本は著作権や印税、出版社や書店の収入などが複雑にからむ。 この既得権みたいのがあるね。 無料というわけにいかないね。 電子書籍を新刊より安くしても、紙の本のほうが売れなくなる。 価格設定が難しいね。A氏:公立図書館で電子図書の新刊を購入すれば、利用者の「待ち」がなくなるので、新刊が売れないね。 図書館の貸し出しに課金があり得るかもしれない。 あるいは、閲覧数の限定とか、ダウンロード有効期間の設定とかね。 要するに、これにもカネがからむね。私:単に従来の本の電子化でなく、本とあまり競合しない「電子新書」みたいなものが主流になるのかもしれないという考えもある。 しかし、いずれにせよ、著者、出版社、電子書籍を作る業者、小売の書店、図書館は、いろいろなインパクトを今後受けることになるだろうね。 それがどうからんでいくか、戦国時代だね。 今後を注意して見守りたいね。 持っていた本を売り払い、図書館族になった俺は当分、端末は買うことはないだろうがね。
2010.12.16
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私:一昨日の忘年会で、小さな前立腺ガンを発見して、治療に成功した同窓生が、参考までにと俺にあるコピーを手渡した。 09年9月10日号の週刊文春の2ペイジにわたる記事のコピーで、タイトルは「がんを防ぐ食事療法『8カ条』」というものだ。A氏:誰の記事かね?私:執刀4000例のベテランの消化器外科医済陽高穂氏の記事だね。 氏は、がんで余命何ヶ月と宣告されて来た人々が、自宅療養でがんが消滅した多くの例を知り、そこに共通していたのは、食事であったという。A氏:やはり、野菜中心食がいいのかね。私:そうだね。 実は、俺は、一昨日、忘年会に出かける支度をしているときに、居間のテレビで美容家のメイ牛山氏をしのぶ番組をやっているのを音声だけ隣の部屋で流し聴きいていた。 そしたら、メイ牛山氏の夫の牛山清人氏のがんのことが話されているのを小耳に挟んだ。 清人氏は、米国での生活が長かったため、肉やバターたっぷりのアメリカ式の食事を好み、もともと病気の問屋といわれるくらい体の弱い人だったという。 1899年生まれだが、77歳の時、すい臓ガンが発見され余命3ヵ月と告知された。 清人氏は、ガンと告知されて以来、医者の反対を押し切り、薬は一粒も飲まず、妻のメイ牛山氏が作った野菜中心の料理だけ食べて、がんを克服し、それから17年間健康な晩年だったという。 清人氏は94歳で亡くなった。A氏:メイ牛山氏は高名な美容師だが、美容を外見だけでなく健康な体から築いてきた人だね。 人間は化学物ではなく、自然物だから緑の野菜や魚介類等などの自然な食品、酸素と水分を体に摂り込むことが大切だと、美容に織り込んでいきた人だね。 自然食をすれば、これからの人間は、100才まで生きられるようになると言っていたという。 彼女も死亡するまで元気で96歳の長寿を全うしているね。私:テレビの流し聴きとその夜の友人のコピーを見て、同じ日に同じ趣旨の情報に接するという偶然の一致に驚いたね。 俺は肉が好きなほうだが、気をつけないといけないと思ったよ。 今朝の朝食の卵を納豆に切り替えたよ。 それから済陽高穂氏の本が出版されているので、図書館に予約することにしたよ。
2010.12.15
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私:昨夜、大学同期で近隣に住む者だけ集まって、忘年会をしたよ。A氏:昨日は雨で、一日中寒い日だったね。 その1日前の日曜日なら晴天だったのにね。私:近隣の同期生は9名だが、いつも幹事役をやってくれる者が、あらかじめメールで全員の都合を問い合せて、全員、都合のいい日を先に選んで、先に店に手配をしていたので、簡単に日程を変えられなかったね。 俺も寒いし、雨が降っているので、ちょっと億劫だったが、出かけたよ。 間際で欠席する人もでるのではないかと心配したが、病気の1名を除いて予定していた全員8名が集まったよ。A氏:何時にスタートなの?私:5時スタートだよ。 その大きな居酒屋の開店と同時だね。 空いていていいね。 途中で混んできたがね。 ポツポツと集まってきて全員そろったところで、畳の部屋で乾杯だ。 この10月に、熱海で、同窓生全員でやった時以来の再会だね。 話は、相変わらず、年齢にふさわしく、健康問題が多い。 8名中、半分は、前立腺肥大を経験しており、2名は入院してガンの生体検査をしていた。 これは全身麻酔をするとのこと。 2名中、1名は異常なし。 他1名は、小さなものを発見したが、その後の治療で回復している。A氏:前立腺肥大は男特有の病気だね。 男では、このガンで死亡する者も多いね。私:ところで、俺たち世代は、人出不足の高度成長時代に就職したから、大手企業に入った者が多い。 そういう者は定年後も部下と飲むそうだが、そのとき役職名で呼ばれるのが嫌だと言っていたね。 ある者は、結局、定年退職したら、個人としては何も残っておらず、意味があったのは地位であって、定年退職とともに消えたと言っていた。 むしろ、自治会などの役員をしていたほうが、個人としてやりがいがあるという。A氏:君はむしろ、途中で転職して、個人の能力を発揮できる仕事を選んだので、そういうことはないだろう?私:そうだね。 大学は工科だけど、俺は途中からマネジメントのほうに移ったからね。 しかし、生涯現役という言葉は抵抗感があるね。 年に応じて、無理をせず、徐々にペースを落としていくのが理想だね。 引き際をキレイにしたいね。 皆、もう歳だから、無理をせず、8時に散会し、皆、帰途についた。 呑んだり食ったりしたが、割り勘で一人2千200円と安かった。A氏:カラオケはしなかったの?私:皆、工科系だから真面目だね。 俺以外、カラオケとは無縁だね。 おれだけはみ出し者だね。 帰りは、バスに間に合わなかったので、次のバスを寒い中で待つのも嫌なので、タクシーの最低料金の710円で帰宅したよ。 9時少し前だったね。 しかし、ベチャクチャしゃべって、楽しい忘年会だったね。
2010.12.14
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A氏:先週、ISO9001の「教育」と「訓練」を話題にしたが、たしか、俺たちの若い頃、現場リーダーはTWIという資格をとっていたことが多かったね。 たしか、インストラクターは教える資格を持ったアメリカ人だったと聞いたよ。 TWI というのは「Training Within Industry 企業内訓練」の略だから、まさに君のいうトレーニングだね。私:俺たちが若い頃は職長教育が盛んだったね。 人出不足のせいだったのかね。 このTWIはアメリカが戦時中に効果を発揮した職長に対する訓練システムだという。 戦争中、双眼鏡や望遠鏡などの需要が増えたが、生産のネックは職人芸の「レンズ磨き」だったという。 そこでその作業を分析したら、30くらいに分割され、職人芸が不可欠な工程は2、3の工程にすぎないことがわかった。 他の工程は素人にやらせて、増産に成功したという。 この素人の作業者の訓練にTWIが効果を発揮したようだ。 ISO9001の「トレーニング」はこれの影響があるようだね。 TWI は部下をトレーニングする方法、改善する方法、部下を扱う方法の3つからなるという。A氏:戦争中、そういう話があったのか。 TWIでは部下に対する訓練の基本的な考えは、部下をトレーニングして覚えが悪いのは、職長のトレーニング方法が良くないからだというものだね。 日本の山本五十六元帥のいう「やってみせ、いって聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」という考えと同じだね。私:アメリカでは、そういう考えは「ホーソン実験」から生まれたというね。A氏:「ホーソン実験」? 聞いたことがあるようだが、はっきり覚えていないね。私:1930年前後に、ウエスタンエレクトリックのホーソン工場で、大学の先生がいろいろ生産性についての実験を行った。 実験の結果は、意外なことに、生産性は職長と従業員との人間関係、従業員の参加意識によって影響を受けることを見出した。 それまでは、アメリカの現場管理は、軍隊のように、部下は職長の指示に忠実に従うべしというものだったからね。 職長は、鬼軍曹だね。 それで従業員の参加意識を高めるために「提案制度」がはじまり、「良い職長」を育成するためにTWIのような訓練システムがはじまる。A氏:「提案制度」は日本の「改善KAIZEN」だね。私:敗戦直後、トヨタから2名の技術者がフォードに勉強に行き、そのときフォードの「提案制度」を知り、これを日本に持ち帰ったという。 約40年後に「KAIZEN」として逆輸出される。 去年、GMがおかしくなり、トヨタとの合弁のカリフォルニアのフリモント工場・NUMMIの扱いが問題になったね。 この工場が1980年代にトヨタ生産方式に切り替えるとき、フリモント工場の職長がトヨタに研修に来たが、いきなり改善KAIZENをやらせられて驚いたという。 GMでは改善は別のプロの仕事で、職長はプロが決めた方法を守るだけの仕事だけだからね。 いつのまにか、アメリカでは伝統的な「提案制度」もTWIも消えていたようだね。A氏:フリモント工場の話は、君のブログにもあるね。 それにトヨタでは「アンドン」と言って、組立ラインの作業者が、異常が出ると簡単にラインを停止できるのにも、アメリカの職長は驚いたというね。私:GMではそんなことを作業者がしたら、その作業者は即解雇だね。 トヨタでは、1日、200から300回程度は止まるそうだ。 逆に止まる回数が少ないと、コンベヤーのスピードが速くなるのだろうね。 そういうスピードで作業をするのだから、教育だけではダメで、体が自然と動く訓練・トレーニングが必要だね。 トヨタが「教育」と「訓練」を分けたのはわかる気がするね。 それから、部下を外部の教育研修に出して、部下が報告書を書いているが、これはマネジメントの観点からするとおかしいね。 研修に行かせた上司が、研修した内容をよく聞いて、評価して自ら報告書を書くべきだね。 マネジメントの原点はそこにあると思うね。
2010.12.13
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A氏:君はカラオケボックスでも歌うのかね。私:知っている同志だけで歌いたい場合だね。 費用もスナックよりも安い。 スナックでは他のグループの歌が聞けるというメリットはあるがね。 数年前、東海地方の出張先で、20年位前に仕事で知り合った2名と連絡がとれ、久しぶりに居酒屋で夕食をした。 その後、カラオケボックスに行った。 そのときは2年くらいカラオケの空白があったから、久しぶりのカラオケだった。 大きなカラオケボックスの建物で、いくつかの部屋があったね。 小雨の降るウィークディのせいなのか、空いている部屋が多かったよ。 9時から11時までの2時間、3人で交代で歌ったよ。A氏:何曲くらい歌えるのかね。私:交互に効率よく歌ったので、3人で合計二十数曲くらいだろうね。 俺が歌った歌は、覚えているのは、下記の通りで、もう、1、2曲あったかもしれない。 久しぶりなので、無難な演歌だね。 「北の旅人」(石原裕次郎)、「哀しみ本線・日本海」(森昌子)、「風雪流れ旅」(北島三郎)、「旅の終りに」(冠二郎)、「小指の想い出」(伊東ゆかり)、「ガキの頃のように」(堀内孝雄)、「つぐない」(テレサテン)、「逢いたかったぜ」(岡晴夫)、「大阪しぐれ」(都はるみ)、「夜の銀狐」(斎条史朗) その当時、中高年の間ではやっているという中島みゆきの「地上の星」(NHKのプロジェクトXの主題歌)に3人合唱で初めて本番で挑戦したが、ダメだった。 このカラオケ装置は、映画の主題歌だと、その映画のシーンが出てくる。 若い石原裕次郎、浅丘ルリ子、小林旭、山本陽子などが登場する。 岡晴夫などは、20歳台くらいで登場するので、画面は白黒だよ。 そして、カラオケのうまい、下手の点数が出る。 80点台が出ると、ソロリサイタルが可能だという判定が出る。A氏:判定ソフトはむずかしいだろうね。 楽譜通りでも、その人の「歌い方」まではなかなか判定できないだろうね。私:いつか、石川さゆりが、カラオケで点数が出る装置で、自分の持ち歌を歌ったら、低い点数であったという。 そこで、怒って、もうカラオケはやらないとインタビューに答えていた。 判定ソフトは、かなりの工夫が必要だろうね。 スナックなどでも、あまりうまくないと思っている人でも高い点数がつくこともある。 だから、私は、あまり、点数を表示するのは、かえって、ストレスとなり意味がないというのだが、点が出ると座が盛り上がるという人もいる。A氏:点数表示のメリット、デメリットがあるね。私:もう、20年くらい前だが、ある地方の工場に行ったとき、10人くらいの幹部で大きなカラオケボックスに行ったんだ。 このとき、本社から2名来ていて、一緒に参加した。 自然に、本社、工場間のカラオケの点数争いになったね。 時間がたつうちに、最高点は本社の人間がとるようになった。 それでは、日頃から本社コンプレックスのある地方工場の人間は面白くない。A氏:それでは懇親会でなくなるではないの? 本社側はすこし負けてやるくらいの配慮が必要ではないの。私:わざと下手に歌うのはかえって難しいね。 ばれても怖い。 まぁ、多少、座が白けたことがあったね。 社外の俺は中立の立場だがね。 これは、カラオケの点数表示が逆効果の例だね。 こないだプロの歌手に対して、本職の歌手でないタレントが、その歌手の持ち歌にカラオケ点数で挑戦する番組があったが、本職のほうの点が少ないというケースがあったね。 聞いていると本職の方がうまいと思うのだが、カラオケの点数ソフトが、本職の歌のニュアンスまで拾いきれないだろうね。 それにしても、スナックでも、カラオケボックスでも、毎夜、何万という日本人が声をはりあげてカラオケに興じている。 人前で歌うことはプロしかしないというかっての日本の伝統的な「つつましい」文化、ベネディクトの恥の文化はこの30年、カラオケで変わったのだろうか。
2010.12.12
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私:以前、近くの文化会館で、休日にいろいろな催しがあり、見に行ったことがあった。 その中で、手話ダンスというのがあったね。A氏:手話ダンス?私:カラオケの一種と考えると分かりやすい。 音楽を流し、声を出して歌い、同時に手話で歌詞を表現するのだね。 身振り手振りするのをメロディーに合わせてダンス調に数人の踊り手が踊りをするのだね。 ゆっくりした踊りなのでハワイアンみたいだね。 歌いながら、踊るから、俺のように手話のわからない人でも意味はわかる。 曲は、ゆっくりしたもので、「いい日旅立ち」「瀬戸の花嫁」などの歌で踊っていた。A氏:なるほど、カラオケの一種だね。 しかし、なんで手話でやるのかね。私:このやり方だと手話を覚えやすいし、感情表現した踊りもできるから、1石2鳥だね。 手話では、「赤」は唇を指し、「白」は歯を指し、「男」は親指を立てて指し、「女」は小指を立てて指すことを、踊りを見ながら俺も即座に学ぶことができたよ。 このダンスは、西沢何某の発案で作られたものであるということで、その紹介プログラムであったね。 曲は、CDの再生であるので、文字通りカラオケだが、見ているうちに、これはスナックのカラオケにも参考になるのではと思ったよ。 踊ると言っても、手話だから手の動きが中心で、足はせいぜい、1,2歩前後するくらいだね。 スナックなどの止まり木で、腰をかけて歌う場合、手話だけで足は十分に省略可能だね。A氏:問題は手話だから、マイク片手というわけにいかないね。 スタンドマイクか、胸に挟むピンマイクを使用して、両手を自由にしないといけないね。私:そう言えば、手話ダンスでは踊り手はピンマイクを使っていた。 ところで、カラオケで歌うと、カロリー消費量が出るものがあるね。 大体、1曲数キロカロリーで、10キロカロリーを超えるときは、がなっての熱唱だね。 一晩、スナックで10曲歌っても、100キロカロリーはいかないね。 それに踊りが加わると何カロリーになるだろうね。A氏:ちょっとしたストレッチくらいのカロリーだろうかね。 15分のストレッチで30キロカロリーくらいかね。私:カラオケは、それよりストレス解消になる効果のほうが大きいのではないかね。 10年位前のある日、日中、肩こりがひどかったが、そのまま、夜、カラオケに行ったら、スナックを出る頃、その肩こりがすっかり消えていたことがあったよ。 肩こりの原因はストレスであったらしい。 ところで、手話で連想して、めったに見られないあるスナックのカラオケ風景を思い出したよ。 あるスナックで会社の人とカラオケをしていたら、中年客が一人で入ってきた。 そのスナックでは、はじめての客であるという。 そして、その人がカラオケを歌いだした。 それが、腰を大きくひねりながら、体を前後に動かし、熱心に演歌を歌うんだ。 手話カラオケよりもはるかに激しい動きでストレッチカラオケだね。 歌も浪花節調。 それがチャップリンの映画を見るように、こっけいに見えたが、ホステスたちは笑うと客に失礼なので、笑いを殺すのに、苦しんでいたよ。 この人は、大きく踊りながら歌ったので、画面に出た声のカロリー以上のカロリーを使っていただろうね。 スナックでのカラオケは、カラオケボックスと違って、こういう普段見れない他人の歌い方に接することがあるね。 逆に、ものすごくうまい人が歌っていることもあるがね。 スナックは、昼間と違う夜の側面から見た人間研究の場でもあるね。
2010.12.11
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私:昨日の北陸地方のある都市のスナックの後日談は後で、7年前の古い日記を奥から探し出して見たら、少し違っていたので修正・追加するよ。 日記は2003年7月5日(土曜)で、随分前だから、記憶が間違うわけだね。A氏:土曜だと、翌日は日曜日だから仕事はないね。私:日記によると土曜日に名古屋のほうで用事があり、月曜日に北陸地方で仕事となっているから、土曜日に一旦、横浜に帰ると、また日曜移動になりハードなので、横浜に帰らすに1日前に北陸地方に余分に泊まったとあるね。 だから、日曜日は暇だからその北陸地方を観光している。 もっとも小雨だったね。 思い出したよ。A氏:そのスナックの後日談は正確にはどうなるんだね。私:日記によると、7月5日夜8時頃、そのスナックに入り、中年の男性客が1人いたとある。 やはり、ママさんは、俺の顔をすぐに思い出さなかったと書いてある。 「どなたの関係でしたか」と聞かれたので「M社長と来たことがある」と言ったら「ああ、◯◯さんでね」とすぐに俺の名前が出たとあるね。A氏:M社長のボトルを示したんではないね。私:ママさんは、すぐに、俺がそのスナックで歌ったリストを出してきた。 ワープロできれいに清書され、パウチされていて、タイトルは「◯◯さんカラオケリスト」と俺の名前を書いてあった。 28曲あった。 このリストは、昨日のブログで書いたように2年半程前に常連で来ていたとき、女子プロレスみたいに体格のよかった若いホステスが手書きで「カラオケ記録」を書いていたが、その後、ワープロで清書したとは知らなかった。 もちろん、M社長のものもあった。A氏:2年半も保管していたことになるね。私:しかし、その若いホステスはその年の3月でやめたという。 景気が悪いことと、人件費が高くなったせいだと日記に書いてある。 以下は、日記のそのままの引用だ。 ママさんは「Mさんは、その後、あまり来なくなったので、ボトルが空かないのよ。 使っていいですよ」とM社長のボトルを出してきた。 なるほど、ほとんど飲んでいない。 「Mさんに連絡してみます」とママさんが携帯に電話したが、留守録であった。 しかし、すぐ折り返し電話がかかってきた。 M社長であった。 「すぐ行きますよ」という電話であった。 20分くらいして、背広姿にネクタイをした小柄だが、肥っていて、豪放磊落なM社長が来て、久しぶりの握手である。 家でテレビを見ながら、サウナにでも行こうかなと思い、思案中に、電話がかかってきたという。 もう数分電話が遅れていたら、サウナに行っていて連絡がとれなかったろうということであった。 「ネクタイがしゃれている」と俺が言ったら、M社長は「これは誰かからのもらいものだ」と言った。 途端にママさんが怒り出した。 何故なら、それは、ママさんが昔、M社長にプレゼントしたものだという。 やりこめられたM社長は「いや、不思議なこともあるな。 ネクタイがたまって百数十本ほどになったので、10本ほど、気に入ったのを残し、後は捨てた。 そして、今、急に出てきたので、その10本の中からさっと選んだのがこのネクタイだよ。 それがママさんのプレゼントのネクタイとは----」と驚いていた。A氏:なるほど、それはママさんは怒るね。俺の日記の続き:久しぶりなので、しゃべったり、食ったり、飲んだり、カラオケしたりで、それぞれ10曲くらい歌って、11時半となる。 ここのレーザーカラオケは、得点が出るのでM社長は負けん気であったが残念ながら、点数は俺のほうが平均的に高く出た。 トリは雰囲気に合わせて俺は「旅の終わりに」(五木寛之の「海峡物語」のTVドラマ挿入歌)を歌った。 ホテル前で俺が先にタクシーから降りたが、M社長は「こちらにきたら、絶対、連絡をしてください」と言って、そのままタクシーに乗って帰って行った。 以上で、日記は終り。 その後、この不況で、このスナックは大丈夫だろうか。 いつか、また、M社長とこのスナックで歌うことがあるだろうか。
2010.12.10
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A氏:君と初対面の人は、君の真面目そうな雰囲気からして、まさか、カラオケをやるとは思わないだろうね。私:仕事の話と無関係だから、俺の方からも言わないしね。 1990年頃、関東平野の地方都市にある大手工場に仕事で行ったときがそうだった。 この工場の工場長はカラオケが大好きで、北島三郎の歌が得意だった。 そして、工場幹部とよく飲みに行き、カラオケの歌い方を指導していたから、部課長十数名は全部、カラオケをやっていた。 もちろん、これは後でわかったことだがね。A氏:それじゃ、初対面ではお互いにカラオケ好きだなんて知らないわけだ。私:そうよ。 初対面の夜、工場長と十数人の幹部の夕食会に招待された。 終わりに近づいた頃、幹事の総務部長が「あの、ご迷惑でしょうが、2次会でカラオケをやるので、スナックに移動したいので、今のうちに曲を予約しておきたい。 曲名を適当に言ってください」とメモを片手に持って、俺のところにきた。 総務部長は、俺の風貌からして、俺がカラオケなどは馬鹿にしてやらないだろうと思っていたようだった。 俺が「それでは、遠慮なく」とすらすら10曲ほど言ったら、唖然としてメモをとったよ。A氏:私:それから、その工場に出張すると夜はスナックでカラオケが通例となったね。 同じようなケースが同じ1990年頃、北陸地方にある大きな地方都市にある会社でもあった。 この会社は20人くらいの中小企業だが、M社長がやり手だったね。 社交好きな人だった。 このM社長も最初、俺がカラオケをやるとは思っていなかったので、初日の夜、社長は俺と夕食後、軽く一杯やろうという程度の気持ちでスナックに寄った。 ところがそれがカラオケ大会になってしまった。 M社長は古い演歌がうまかった。A氏:とんだ初会合だね。私:M社長は市内のいろいろなスナックを知っていたが、俺が好みそうなタイプのママさんがいると言って、あるスナックによく行った。 余計な心配だがね。 ママさんは和服姿だったが知的で古い女優の中野良子が中年になったという感じだったね。 このスナックでは、M社長と俺の歌った曲を若いホステスがシートに記録しておいたので、次に行くとそのシートが出てくる。 そこからリクエストすればよいようになっていた。 新しい曲を歌うと若いホステスがシートに追記した。 当時は、今のようにリモコン端末で曲を予約できない頃で、一々、分厚い曲目集をみて曲目と番号をさがさなくてはならなかった。 だから、そのシートでその手間が省けたね。 一度、たまたま、別なスナックに行ったとき、得点の出るカラオケで、95点以上出るとボトルがダダになるということがあった。 別な客で、そんなにうまいと思わない客が95点取った。 M社長は「よし、俺も絶対取る」と1曲歌い、95点を取ってボトルを獲得したよ。 この会社には1年ほどちょくちょく行って、それで仕事の関係は終わった。 ところがこれには後日談があるんだ。 A氏:なんだね。私:2年くらいたって偶然北陸のその近くの会社に行くことになった。 夜、一人でそのスナックに行ったね。 ドアを開けて入ったが、もう、ママさんは俺の顔を覚えていなかったようだね。 シートを作った若いホステスなら、顔を覚えていたかもしれないが、不況でやめさせて、今はママさん一人だという。 カウンターに座ると「前に誰かといらしてますか?」とママさんが聞いた。 俺が棚のM社長のボトルを指さしたら、ママさんはすぐにM社長の家に電話した。 M社長は、もう家で夕食を終り、入浴中であったが、背広に着替え、奥さんの車の運転でとんできた。 そこで久しぶりにまたカラオケとなったよ。 しかし、もう、俺も年だね。 北陸にまで行ってカラオケをすることもないだろう。 M社長からは、今も年賀状だけは来るがね。
2010.12.09
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私:今日は外国でのカラオケ談義だ。 記憶が定かでないが、たしか、1980年より前だったと思う。 用事でシンガポールにある日本企業を訪問した。 その会社の人と、夕食後、二次会で大きなスナックみたいなところに行った。 カウンターとボックス席があった。 カウンターでは日本から単身赴任で来たと思われる中年のサラリーマンたちが飲んでいた。 混んでいたが日本人ばかりだったね。 そのスナックはまだ、カセットのカラオケだった。 A氏:当時はどんな曲のリクエストが多かったのかね。私:たしか古賀メロディーのリクエストが多くて、「人生の並木路」などはテープが擦り切れて歌えなくなったという。A氏:故郷を捨てた歌だね。 日本を思い出して歌っていたんだろうかね。私:ずっと後になるが1988年に業界のヨーロッパ視察団に参加して、観光を兼ねながらヨーロッパを回ったね。 そのとき、ドイツのデュッセルドルフに泊まった。 ここは当時から、日本のビジネスマンが多く住んでいる都市だね。 この頃は、もう、俺はカラオケマニアだね。 そこで、視察団のカラオケ好きの人とタクシーでカラオケのある店に行った。 もう、あまり記憶にないが、たしかレーザーでやっていた。 店は日本人でいっぱいだった印象があるね。A氏:まだ、カラオケは日本の固有文化だった頃だね。私:この視察団は翌年、米国の視察をすることとなった。 この視察団の団長のS社長は、元は大手商社の人で、若いとき、ニューヨークに派遣され、そのとき、スナックで知り合った20歳くらいの若いホステスY嬢がいたとのこと。 S氏は、その後日本に帰り出世街道を歩き、定年で子会社の社長になったね。 この視察団に俺が参加して知り合いとなった。 サンフランシスコに滞在したとき、2人で夕食をした後、外に出てS氏はカラオケのスナックを探し始めた。 風の噂にY嬢がサンフランシスコに店を出しているというので探し出したのだ。。 そして、ある広いスナックに入った。 そこのママを見るなり、S氏とママは抱き合った。 そのママがY嬢であったのである。 実に、30年くらいの空白後の再会であった。 S氏は「清い付き合いであったから、このように良い思い出となったのだ」と自慢をしていた。 S氏は長身で、若いときは合唱部にいたというくらいであるから、カラオケと言うよりもプロのようなうまい歌い方だったね。 カラオケはすでにレーザーであったと思う。 ホテルに帰ったのは深夜の1時で、カラオケの支払いは100ドルくらいであったと思う。 もちろん、気を良くしたS氏が払ったよ。 その後、視察団はニューヨークに泊まったが、ここでは別の知人と小さなカラオケに行った。 レーザーでなく、ピアノで伴奏だった。 歌うときは、楽譜集から曲を選び、アメリカ人のピアニストに示す。 このとき、たしか5ドルくらいの札をピアノの上に置いてある小さなコップに押し込むんだね。 俺たちのテーブルに、昨日、テキサスの田舎から出てきたような雰囲気の小太りの若い女性がいたね。 もう、何を歌ったか、覚えていないね。 後、タイに用事で行ったときに、同行した人がカラオケ名人で、明日、日本に帰るという夜に、バンコックの大きなスナックで、2人で大いに歌ったことがあるね。 中国や韓国に行ったことがあるが、カラオケのチャンスはなかったね。 もっとも、韓国に行ったときは、当時、日本の歌は禁止と言われたがね。 今は、どうかね。 しかし、カラオケは、日本のスナックで歌うのが、一番、落ち着くね。
2010.12.08
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私:このスナック談義シリーズはちょっと年を飛び越して、1990年頃のことになる。A氏:君はカラオケを始めたのは、1980年だというから、もう10年立つね。 私:スナックでカラオケをするのは、出張のときだから、その10年間でいろいろなところに行っているね。 その中で中国地方に大手企業のある事業部に3年近く行ったことがあるが、これが俺のスナックでのカラオケ全盛期だね。 大阪のK社長にカラオケをつきあわされて、カラオケを知ってから、約10年になったが、この間、次第にカラオケに浸り、この事業部に通った頃は、毎週のようにその地方都市のスナックで、一晩10曲以上は歌っていたよ。A氏:どうやってそのスナックを選んだの? よくカネが続くね。私:いや、最初、その事業部に行った夜、夕食を誘われ、その後、2次会で若い人が連れて行ってくれた小さなスナックだったんだね。 若い人の行きつけのスナックだから安いね。 ところで、この事業部長のS氏は、当時、まだ、40才台の若手部長だった。 営業出身でお客とのお付き合いが多かったせいか、これがまた、カラオケがメチャクチャにうまい。 この人はその地方のいろいろなスナックに連れて行ってくれたね。 この場合は、部長のおごりだから、高級なところもあったが、俺一人ではそういう高級なところは行かなかったね。 彼は、石原裕次郎の「ブランデーグラス」が十八番だった。 しみじみと歌う。 この人は、他にあまり持ち歌がなかったのか、いつもスナックに行くと、歌うのはこの歌だけだったね。A氏:「夜の銀狐」の場合と似ているね。私:あるとき、この事業部のカラオケ好きな若手の1人と、一晩、スナックで何曲歌えるか試してみようということになった。 A氏:すごいバトルだね。私:夕食後、いつもの小さなスナックに行き、7時半頃から歌い出した。 その夜は、その店の客は最初、われわれだけだった。 途中、3人くらいの若い一組が来たが、あまり歌わなかった。 だから、そのスナックのカラオケはわれわれ2人の貸切のようになったね。 空いているスナックで、交互に歌い、2人で25曲、合計50曲歌った。 もう、12時近くになっていた。 ついに2人とも声が枯れて出なくなってきた。A氏:よくそれだけ、歌を知っていたね。私:この1990年頃が、俺のカラオケ遍歴、最高の頃だったね。 持ち歌は100を超え、演歌はもとより、若い人の歌まで挑戦したよ。 今から思うと、その頃、仕事が厳しかったが、知らず知らずのうちに、その過酷なストレスの解消になっていたのだと思うね。 今もその頃の歌は覚えているが、出張がほとんどなくなるにつれ、スナックに行くこともなくなったから、今はせいぜい年1回あるかどうかだがね。 それも1回ではせいぜい数曲止まりだね。 その中に「ブランデーグラス」が含まれているのはもちろんだがね。
2010.12.07
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A氏:また、ISO9001の話だが、毎年、審査機関の維持審査があるんだね。 俺のいた会社では、もうISO9001をとってから長いんだが、毎年、審査員が指摘することが「教育・訓練が計画通り実施されていない」ということだそうだ。私:おかしいね。 君がいた会社は、毎年、新人を沢山採用していないだろう?A氏:そういう意味でないらしい。 毎年たてる社員全員の教育・訓練計画がその通り実施していないということなんだ。 毎年入社する新人は少なくて問題ないんだが、特に、現場の30年くらいのベテランなどは、あまり教育・訓練の必要がないので、計画には入れるが、つい実行が伴わないようだね。私:わかった! 君の会社は、「教育」と「訓練」をゴチャゴチャにしてシステムを組んでいるようだね。 ISO9001のほうで要求しているのは、基本的に「訓練」が中心だよ。A氏:「教育」と「訓練」とはどう違うのかね?私:これはトヨタ生産方式では、明確なようで「教育」は体系的な知識の修得、「訓練」は実務の体得だね。 水泳で言えば、「教育」は泳ぎ方の講義などを受けたり、本を読んだりすること。 「訓練」は水の中で、体を動かし、泳ぎのコツを体得するこ。A氏:なるほど、そうするとある作業のベテランは泳ぎの名人で、かつ、毎日、泳いでいるので、その作業の「訓練」は不要ということだね。私:君の会社は、高度成長期に伸びたから、現在はほとんど中高年の人が現場で活躍しているし、職場異動もほとんどないから、企業の体質からしてベテラン中心の職場だね。 「訓練」システムも企業の特質にそって設計すべきだね。 ISO9001はその企業別の特徴の配慮を要求しているね。A氏:なんで、俺の後輩たちは、そういう誤解をしたんだろうね。 頭のいい連中が考えたシステムなのにね。私:自分たちの足元を見て考えず、「知的体力」を働かせず、ISO9001規格を鵜呑みにしたせいだろうね。 学校の成績が優秀な者ほど要注意だね。 それと原因の一つは、ISO9001規格の日本語訳にあるようだね。 ISO9001は数年ごとに改訂されているが、初版は1987年だ。 その最初から、「教育・訓練」の要求がある。 英語はトレーニング(Training)だ。 だから、本来なら、「訓練」重視だね。 これを「教育・訓練」と訳した。 このため、当時、誤解した多くの日本企業では、外部の品質管理に関するセミナーをずらりとリストアップして、これに参加する研修システムを作って実施していたケースがあったようだね。 「教育」重視になってしまった。 だから、この場合、「教育・訓練」は総務や人事部の仕事になる。 ある大企業では、「訓練」を勤労課が現場作業者の教育を残業で座学で「作業標準書」でやっていた。 ところが、新製品が流れると、勤労課への情報は遅いから、その教育はない。 それなのに、現場では新製品が流れているという矛盾した状態が出たね。 だから、現場でのトレーニング・システムは、甘くなるというアンバランスが発生。A氏:そうか。 常識で考えれば、職長などが行う現場作業のトレーニングが、一番、製品の品質に影響をあたえるはずだね。 ところで、後輩に、今まで、ベテランの「教育・訓練」として、実際に何をしていたのかと聞いたら、「ちょっと休み時間に世間話をして、それで『教育・訓練』をしたということにして記録していた」と言っていたよ。私:ISO9001では、「教育・訓練」を実施したら、その記録の要求があるからね。 しかし、そのベテランの記録は意味のないムダな記録だね。 だから、ムダな紙が増え、さらに本当の品質から目をそらす現場ムードとなるね。A氏:早速、やめさせよう。私:どうも、それは氷山の一角のようだから、これを機会に、「知的知力」で全面見直しだね。
2010.12.06
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私:俺は、1980年まで、カラオケやスナックなんて無縁だったんだよ。A氏:何がきっかけで歌うようになったのかね。私:1980年に、たまたま、仕事の都合で、大阪のある中堅企業S社の業務改善を手伝うはめになった。 それで、大阪によく通うようになった。 このS社の創業社長は一代で財をなし、上場し、大きな自社ビルを作るまでに会社を大きくした。 しかし、子供に恵まれなかったので、大手取引銀行の頭取に後継者として適任者に来てもらうように依頼したんだね。 そして、1978年にその銀行のK重役がS社にまず経営顧問として来たんだよ。A氏:頭取としては、急成長企業のトップになることを期待したんだろうね。私:ところが人生とはわからないものだね。 翌79年、K氏が副社長として社長に代わり陣頭指揮を開始し始めたとき、オイルショックがきた。 高度成長経済の終りだね。 その余波を受け、S社の業績は大きく低下した。 当時、俺が勤めていた会社はS社と関係があり、俺はS社の業務改善のお手伝いをすることになった。 1980年の秋から大阪のS社に毎週のように行き、業務改善の仕事に入った。 1981年末、会社は危機を脱し、その後、K氏は社長になった。 その後、経営が安定するまで10年くらいかかったが、バブル崩壊も無傷で、今も安定経営している。A氏:それと君のカラオケとどういう関係があるのかね?私:このK社長は、美声で、よく声は通り、言語明晰だったね。 会社の危機脱出のリーダーには適切な人だった。 K社長は、声がいいのでカラオケもうまい。 しかも、当時からカラオケセットを家に置き、練習していたそうだ。 十八番は「大阪しぐれ」だった。 プロ並みだったね。 ところで、K社長とときどき夕食をするようになったんだが、食後、カラオケ好きの社長と北新地のクラブに行くわけだ。 すると1曲くらいは付き合いで歌わねばならないハメになった。 当時は、レーザーカラオケなどない頃で、アルバイトのピアニストが歌い手に合わせて伴奏してくれる。 これが、俺とカラオケのつきあいのはじまりとなったんだよ。A氏:君は、最初、何を歌ったんだね?私:当時、俺が知っていた唯一の歌謡曲が伊東ゆかり「小指の想い出」だったね。 しかたがないから、これを下手ながら歌ったよ。 これが自然に後に俺の十八番になった由縁だね。 明らかに、カラオケは日本の新しい大衆文化に成長し始めた頃だね。 2年ぐらいで、S社との付き合いは終わった。 しかし、俺はこれをきっかけに出張のときのスナック通いにはまりだすんだね。 人間の明日とは分からないものだね。 昨年、K社長と約30年ぶりにまた、仕事の関係で2、3回ほど会ったが、もう社長は年で、酒がだめで、夜のお付き合いはできなくなり、当然、カラオケはやめたようだったね。A氏:カラオケ世代の交代かね。私:だから、俺は今でも「大阪しぐれ」はよく歌うよ。 その社長の最盛期ほどうまくはないがね。
2010.12.05
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私:一昨日のブログの「天国は水割りの味がする」に触発されて俺が行ったスナックの記憶をシリーズ的に書いておこうと思う。 今日はその1。 もう二十数年前になるかね。 東京都内の東はずれにある会社に3年間くらいよく出張していたときがあった。 横浜からでは遠いので、ホテルに泊まった。 その会社の若いスタッフは3名、俺を交えて4名で会社近くのある私鉄沿線の居酒屋で月1回くらい夕食をした。 食後、近くにある名前を忘れたが、あるスナックにカラオケしに寄ったものだ。 そのスタッフ3名ともにカラオケが好きでね。 一人は美声だった。A氏:スナックは大きかったの?私:小さかったね。 カウンター席は5人くらいでいっぱい。 4人ほど座れる小さなボックス席が1つあり、後はソフア1つくらいあったかな。 われわれは、4人だから、ちょうどボックス席に収まるね。 50歳代のママさんが中心で、その姉が和服で手伝いに来ていた。 娘さんもときどき手伝っていたね。A氏:遅くまで飲むのかね。私:俺は泊まるホテルが近いから、平気なんだが、スタッフのほうは、終電で家に帰るので11時くらいには、終わりだね。 健康的だよ。 4人でこのスナックに行くと、最初の歌はスタッフの一人の持ち歌の岡晴夫の「憧れのハワイ航路」。 お開きのトリの歌は、俺の伊東ゆかりの「小指の想い出」と決まっていた。 そして、お互いに拍手はやめというルールにした。 そのスナックに何回か行っているうちに、夜8時くらいにカジュアルな服装でふらりと一人でよく来る大柄な中年の常連客に気づいた。 なんとなく苦労人の風格があった。 彼は、来るとカウンターで軽く飲んで、毎回決まった歌を1つ歌うとそれで帰っていった。 そのうちに、その歌の題名が「夜の銀狐」だということを知った。A氏:ヒット曲だったのかね。私:どうかね。 当時、俺の知らない歌だったね。 しかし、何回も聞いているうちに俺は覚えてしまった。 覚えたら歌いたくなる。 そこで、そのスナックに行ったとき、その客が来ないうちに歌ったよ。 そうしないと他人の「持ち歌」を奪って失礼になるからだ。 あるとき、歌おうとしてカラオケに予約したら、その中年客が来たのであわてて取り消しよ。A氏:どういう人物なのかね。私:ママさんに聞いたら、駅前のパチンコ屋の経営者だとのことだった。 ところが、ある時、俺が行っていた会社に中国の研修生が2名来たので、このスナックに連れて来た。 丁度、このとき、この中年の客が来ていた。 2人が中国人であるのを知ると、なつかしがり、「ママ、この人たちにボトルを提供してくれ」となった。 そして、こっちの席に来て簡単な身の上話をした。 この客は、中国で幼いときに暮らしたことがあり、敗戦で引き揚げてきたという。 多少、韓国系の血も混じっているという。 初めて、この中年の客の人生を知った。 ただ、彼が何故、「夜の銀狐」しか歌わないのか、その理由は聞けなかった。 A氏:そのスナックには、どのくらい通ったの?私:3、4年くらいかね。 スナックは、いつも混んでいて、利益をあげ、その後、駅前開発で、駅から少し引っ込んだところに、数倍ほどの大きな店に移転した。 しかし、移転してからすこしたって、その会社に行く仕事が終わって、そのスナックにも自然に足が遠くなったね。 その後、バブルがはじけ、今の不況で、スナック業界はきびしくなったが、今もやっているかね。 しかし、「夜の銀狐」を聞いたり、歌ったりする度に、その中年客とスナックを思い出すね。
2010.12.04
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私:今朝の朝日新聞の耕論欄では、5800億円を投じる農家への戸別所得補償制度が今年度から始まるが、その賛否をめぐって、3人の識者が意見を語っているね。 まず、鈴木宣弘東大大学院教授は、「農家を支えて努力促す『岩盤』」として一応、賛成の意見だが、TPPへの危機感も持っているね。 神門善久明治学院教授は、自給農家を含む稲作農家約200万戸のうち、主にコメで生計を立てている農家は8万戸にすぎないという。 多くは土地を高く売る機会を狙っている「偽装農家」だという。 営農目的なら数百万円の土地が、転用で億円単位の価格がつく。 神門氏の「偽装農家」論は、このブログで昨年の「消える農地・コメ関税撤廃で『偽装農家』のエゴを断て」でとりあげているね。 3人目は現場からの意見として小林肇秋田大潟村農協組合長からで「競争力磨け 走り始めた現場」を語っているが、戸別所得補償はバラマキで、もっと農業の成長戦略が必要だとしている。A氏:俺も読んだが、3者とも具体的に「こうすべきだ」という前向きの提言がないね。 それだけに、この問題は深刻だね。 3者ともTPPとの関係を深刻に受け止めている。私:一人当たりのコメの消費量のグラフが描いてあるが、見事に右肩下がりの「下り坂」だね。 これは人口の高齢化とも関係するのかね。 これから人口も減るから、絶対的な需要量も減るだろうね。 新聞の右側の「記者有論」欄では農業問題に直接関係ないが、ニューデリー支局の高野弦記者の「TPPは黒船か・求められる主体的な戦略」という記事があるね。 趣旨は、各国の意見対立の溝が深く、すぐにまとまりそうもないので慌てることはないという。 アメリカは自国農民から反発が強い砂糖の自由化は頑として認めようとしないという。 これに対して、オーストラリアなどの砂糖輸出国は反発しているという。 来年11月のAPECでの合意は極めて難しいという。A氏:各国のエゴのぶつかりあいだね。 慌てないで、したたかな「外交戦略」が必要だね。 「京都議定書」みたいに慌てて貧乏くじをひかないようにね。私:耕論欄の下に「私の視点」欄があるが、元素材メーカーの社員だったという細井裕介氏がTPP参加について「金融経済改革の連携が先」として寄稿しているね。 氏は、金融の視点からTPPへの参加を急ぐ政府と、急がせる勢力に対して、大きな危惧を覚えるとしているね。A氏:TPPに参加しないと、競争力を得るためには企業を海外に移転せざるを得ないという。 しかし、氏はTPPに参加しても、今の円高のように外国為替問題が安定しない限り、企業の海外移転は避けられないから同じことだという。 現在、各国の中央銀行が市場へ大量の資金供給を始めて通貨安競争となっている。私:氏は、TPPより先に、実体経済をゆがめてきた金融経済の改革に取り組み、膨張した「利ざや稼ぎの投機マネー」の動きを規制する方向で各国は連携し、知恵を出して行動すべきだという。A氏:これも「戦略論」だね。 皆、つながっているね。私:各氏の意見の共通点は外交国家戦略や国内産業の戦略の必要性を強調しているね。 しかし、民主党が政権をとったとき、国家戦略局設立構想があったが、見事に崩壊している。 そうかといって自民党にも明確なものはなかったしね。 前途多難だね。
2010.12.03
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【送料無料】天国は水割りの味がする私:俺のブログの記録によると、この本を図書館に予約したのが4月25日。 借りられたのが11月30日。 なんと約7ヶ月の待ちだったね。A氏:ブログによると6月3日には、待ち数が10で、8月19日には待ち数5だから、ゆっくりしたペースだね。私:原因は、この本は市立図書館に1冊しかないのと、手にして驚いたのは900ページになろうとする辞書みたいな本で、しかも上下2段組のピッシリシタ記事に満ちていることだね。 東京のスナック50店舗の取材記事だ。 いきなり取材では、本音が聞けないので、ボトルを置いたりして多少なじみなって取材するから、数十万円の酒代を使っているだろうね。 一つ、一つのスナックのママさんやマスターにスナック経営に至るまでの長い物語があるね。 人生いろいろだね。 これでは、読みでがあって、読み終えるのに時間がかかるはずだよ。 もっとも肩のこらない著者とママやマスターとの会話が中心だがね。 アマゾンの読者評に、次のようなものがあったがその通りだね。 「スナックとは、都築響一さんの目の付け所はいつも鋭いですね。 ですが、いかんせん、長すぎる...。 もうちょっと切ってもいいんじゃない?と思いました。 半分でもいいと思いました。 分厚すぎて、読みづらいってのもあります」 もっとも、日本にはスナック数は、監督官庁は把握していないようだが、27万とも10万とも言われているという。A氏:スナックというのは、東京オリンピックを機に、外国から来る人のために、いかがわしい深夜営業の飲食店に対して風営法が強化されて生まれたと言うね。 俺たちの若い頃は、スナックでなくバーだったね。私:バーとスナックの違いは、スナックでは、カウンターを乗り越えて、客がわに女性はつかないね。A氏:むしろ、スナックはカラオケのメッカになっているね。私:著者は、スナックには、バーにもクラブにもカラオケボックスにもない濃密な何かがあると言っているね。 「スナックなんて行ったこともない」知的な人々にそれを説明するのは難しいと著者は言う。 この本を読んで、いつも通り過ぎるだけだった地元のスナックの扉を押してみようという気になったらうれしいのだがという。 日本で最も多い庶民の社交場なのに、ちゃんとしたガイドも研究もないからね。A氏:君はスナックによく行くのかね?私:俺は行きつけのスナックは地元の京浜地区ではないね。 知人で東京に勤めているカラオケ名人がいるので、年に1回程度、彼の同僚と彼の行きつけの私鉄沿線のスナックにいく程度だね。 むしろ、出張で、地方都市に行って先方の会社の人たちと、二次会でスナックに行くことが多かったね。 次にその地方都市に行くと、その店にぷらりと一人で行くことはよくあるね。 カラオケを歌いにね。 昼間とは違った世間の姿だね。 この本を読むとよくわかるね。 スナックを閉鎖するので若いママが馴染み客と別れを惜しむ情景を演歌にした名曲が、ちあきなおみの「紅とんぼ」だね。 俺の好きな曲だよ。 この本で紹介したスナックの多くはバブルのときは大儲けだったが、今は客数が大きく減っていると言っているね。 景気の影響に敏感に反応するスナックも「下り坂」時代にどんどん減っていくのだろうか。
2010.12.02
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私:今朝の朝日新聞で、ガソリンスタンドの過疎を報じているね。 ピークの1994年度末には6万421店あったのが、09年末には4万357店にへったという。 直近では4万店を割っている可能性もあるという。A氏:俺も見たが、グラフでは94年あたりをピークにキレイに急激な「右肩下がり」のカーブになっているね。 これも96年からの規制緩和が関係しているね。 これにより、価格競争の世界にガソリンスタンドが追い込まれた。 弱肉強食となったね。私:それに「下り坂社会」だ。 需要も構造的に減ってきている。 最終的には3万店を割り込むという。 ピークの半分以下だね。 都市部も減っているが、問題はもともと店の少ない過疎地だね。 過疎地は車なしでは生活ができないところが多い。 農業だって機械化しているから、ガソリンがいる。 日本農業は機械化で石油依存がすごいからね。A氏:規制緩和で本当に価格は下がったんだろうかね。 地方の生活者の犠牲は明確になったがね。私:タクシーの規制緩和と同じだよ。A氏:君のブログでもとり上げているね。私:タクシーは結局、値上げになっているところが増えたね。 この新聞記事は町が支援してなんとかスタンドを再開して解決したようだが、今後、日本全体でどのように展開していくか、目が離せないね。 一方で、電気自動車の普及を加速することかね。
2010.12.01
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残夢整理私:図書館に予約して、3ヶ月半ほど待って借りられた。 著者の多田富雄氏は、この本が出版される2ヶ月ほど前の今年4月に前立腺ガンで亡くなっている。 1934年(昭和9年)生まれだから、享年76歳だね。 俺たちと同じでまさに昭和を中心に生きた人だね。 図書館に予約したとき、題名からして、死の準備についての本かと期待したが違っていたね。 76歳になるまで、学生時代からの友人や恩師や知人などの死にあっている。 その人々の生涯など、いろいろな思い出を淡々と綴っているね。 その中心となる時代は昭和だから、副題に「昭和の青春」とあるのだろうね。A氏:俺たちの年代になると、若い時に親しかった人の死にあうという経験が次第に増えていくね。私:この本を読んでいるときに、喪中で年賀を欠礼するというはがきが突然来た。 見ると、俺がまだ、若い頃、仲人をした部下が9月に亡くなったとの知らせだった。 当然、俺より若い。 奥さんも俺の職場で事務をしていて、職場結婚だった。 俺に仲人を頼みに来て、はじめて2人の仲を知った。 仲人は、工場長など、もっと上の年配者に頼めといったが、是非ということで引き受けた。 その後、俺は別の部門に移ったし、彼は地方の工場に転出し、そこで住むようになった。 それ以来、俺も会社をやめたりして、疎遠になり年賀状だけになっていたね。 だから、かっての部下のその奥さんから年賀状欠礼の知らせが来て驚いたわけだ。 奥さんに電話したら、偶然だが多田富雄氏と同じ前立腺ガンで享年69歳だったという。 高度成長時代の良き部下だったが。 知っている人の訃報は今まで年上の人が多かったが、次第に年下の人も増えてきたなぁ。A氏:君が製造業の第一線で活躍していた頃は、高度成長が始まった時代だから、どんどん人は動いた頃だね。 ところで、この本では60年安保などが出てくるのかね。私:戦争の話は出てくるが、戦後の政治経済問題は登場しないね。 著者が、医学の研究に没頭したせいもあるかもしれない。 そういう面で、怒涛の高度成長経済の話はあまり出てこないね。 人生、いろいろだね。A氏:たしか、2005年の12月に「脳梗塞からの "再生"免疫学者・多田富雄の闘い」というNHKTVのドキュメンタリーがあったね。私:著者は、2001年、脳梗塞で右半身不随となったんだね。 それでも左手でパソコンのキーを叩き、執筆活動をしたようだね。 その戦いの記述がほしかったね。 ところで、俺は医学の素人だが、著者の恩師のアレルギー性の病変は、免疫反応が正常に起こって生じたものと、過剰な反応のための異常な臓器の反応の様相を示すもの、反応力が疲弊した結果、逸脱した病変として現れるもの、の3つに分類されるという研究結果には興味がもてたね。 日本エッセイストクラブ賞をもらっている人らしく、文章が簡潔ですらすら読めたね。 いずれにせよ、「昭和は遠くなった」ね。 俺の後、この本を待っている人が38人いるので、12月9日まで借りられるのだが、明日、図書館に返しにいくよ。 待っている人も同じ「昭和の青春の人たち」だろうからね。
2010.11.30
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A氏:先週の月曜日に続き、また、ISO9001のことで質問だ。 俺の後輩で、品質保証部門にいる奴が勉強熱心でこった質問をするので困っているよ。 最近、ISO9001の項目4.2.3の「文書管理」にある次の文章をよく読むとおかしいと言うんだね。私:どういう文章だね。A氏:「品質マネジメントシステムで必要とされる文書は管理しなければならない。 ただし、記録は文書の一種であるが、4.2.4に規定する要求事項に従って管理しなければならない」 だね。 この中で、後半の 「記録は文書の一種であるが、4.2.4に規定する要求事項に従って管理しなければならない」 がピントこないと言うんだね。私:どういう点だね。A氏:「文書は記録の一種である」というと、「文書」は「記録」と「記録以外の文書」の2つに分かれることになる。 記録+記録以外の文書=文書 そうなると、4.2.3の「文書管理」は正確には「記録以外の文書の管理」とすべきだと言うんだね。私:その後輩は優秀だね。 規格を鵜呑みにしないで「ケンカ読法」で読んでいるね。 優秀の意味は、ISO9001規格に対する「知的体力」があるということだね。 暗記力頼みの批判力のない学力優秀とは違うがね。 「文書」と「記録」の用語の意味のあいまいさは、ISO9001のアキレス腱なんだ。 君の後輩は、それを発見したんだね。 ISO9001のもとは英文だから、英語の問題からきているのかね。 英語では「文書」はドキュメント(document)だが、ドキュメンタリー映画というように「記録」の意味もあり、混在しているね。 しかし、ISO9001の4.2.3の「文書管理」で要求している内容と、4.2.4の「記録の管理」で要求している内容は全く違う。 「記録は文書の一種」ではないね。 管理的には全く別のものだね。 だから、君の後輩が疑問をもつのは当然だね。A氏:なるほど、「女は男の一種であるが、別のルールに従う」というようなものか。 論理的に「文書」+「記録」=「文書」だからおかしいんだね。私:ISO9001規格は、言語だけだの「言語モデル規格」だね。 養老孟司氏は「言語は人が考え出した産物だ」という。 実際にあるものは、多種多様だと言っているね。 だから、「言語モデル規格」は抽象的な用語の定義が重要なので、ISO9000といって用語定義集がある。 これには、「文書」は「情報及びその媒体」としかない。 「記録以外の文書」の定義はない。 「情報」の用語定義は「意味のあるデータ」とあるから、「文書」の定義と重なっている。 そして、「記録」は「達成した結果を記述した、又は実施した活動の証拠を提供する文書」とある。A氏:用語定義集でも、また、「文書」と「記録」とそれに加えて「情報」の3つの関係がゴチャゴチャだね。 「文書」+「記録」=「文書」というおかしな論理は同じだね。 「文書」+「記録」=「情報」で問題ないだろう?私:その通りだね。 そうなると、ISO9000の「文書」の定義がおかしくなるがね。 要するに、論理的には「男性」+「女性」=「人間」と考えればいいんだよ。 そして「文書」と「記録」をまとめた総称名を「人間」と同じように「情報」とすればいいんだね。 俺は下の図のように分かりやすくまとめているよ。 「文書」と「記録」の本質的な違いは、 「『実行』を挟んで「文書」は『実行の前』にあり、「記録」は『実行後』にある」 「「文書」にはこれから『実行』することだから、実行前に実情に沿った改訂(修正)があるが、「記録」は過ぎた事実なので改訂はない」 ということだろうね。 そして両者とも「情報」だね。文書 記録 文書による実行 A氏:なるほど、ISO9001規格を正確に理解するには「知的体力」が必要だということか。私:その後輩が孤立しないように、応援してやってよ。 これからの会社の発展のためには、頼りになる人材だよ。
2010.11.29
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