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2012.06.16
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カテゴリ: 映画
<ネイティブに寄り添う映画>

ヨーロッパからの入植者たちは“自由の天地”で横暴の限りをつくしたわけであるが・・・・
この際、ネイティブに寄り添う映画を集めてみました。
なお、イーストウッド監督の「グラン・トリノ」はモン族との交流を描いているが、アメリカへ移民したモン族はネイティヴとは言いがたいので除外しています。

・アウトロー(1976年)
・ダンス・ウィズ・ウルブス(1990年)
・父親たちの星条旗 (2006年)
・アバター (2009年)




【アウトロー】
アウトロー
クリント・イーストウッド監督・主演、1976年制作、H24.6.13観賞

<解説>より
南北戦争も終わろうとしていた1860年代なかば。ミズリーの丘を越えてやってきたカンサス・レッドレッグ(北軍秘密軍事組織)の一隊が、罪もない農夫ジョージー・ウェールズ(クリント・イーストウッド)の妻と息子を殺し、リーダーのテリル大尉(ビル・マッキニー)の剣で重傷を負ったジョージーを残して立ち去った・・・・
南北戦争時代。北軍に妻子を殺された男の復讐の旅を描く。製作はロバート・デイリー、監督は「アイガー・サンクション」のクリント・イーストウッド、脚本はフィリップ・カウフマンとソニア・チャーナス。

<大使寸評>
「グラントリノ」にも見られたイーストウッド監督・主演のプリンシプルが、ここにも見られました。。
つまり、マイノリティに寄り添い、単身でも暴力集団に立ち向かう基本が1976年の作品にすでに貫かれています。
インディアンとの交流は「ダンス・ウィズ・ウルブス」を、暴力集団との攻防は「7人の侍」を彷彿とします。
とにかく、インディアンをまともに描いた西部劇という点では、「ダンス・ウィズ・ウルブス」と双璧ではないでしょうか♪
(そんなにたくさん西部劇を観たわけではないが)

goo映画 アウトロー



【ダンス・ウィズ・ウルブス】
ダンス
ケヴィン・コスナー監督・主演、1990年制作、1991年観賞

<解説>より
1863年秋、南北戦争の激戦地テネシー州セント・デービッド。足に重傷を負い、片足を切断されると思い込んだ北軍中尉ジョン・ダンバー(ケヴィン・コスナー)は、北軍と南軍両陣営の眺み合いが続く中、決死の覚悟で単身馬を駆って敵陣に飛び込んだ。南軍が虚を突かれた隙に、北軍は一勢に彼の後に続いて攻め込み、勝利を収めた。戦闘が終わって一躍英雄となったダンバーは、殊勲者として勤務地を選ぶ権利を与えられ、フロンティアと呼ばれていた当時の最西部、サウスダコタのセッジウィック砦に赴任した・・・

<大使寸評>
goo映画の解説がいみじくもエコロジー西部劇と呼んでいるが、北米大自然のスケールと美しさが描かれています。オオカミもよくなついています。

goo映画 ダンス・ウィズ・ウルブス
ダンス・ウィズ・ウルブス byドングリ



【父親たちの星条旗】
父親たちの星条旗
クリント・イーストウッド監督、2006年制作、2007年観賞

<大使寸評>
むかし「硫黄島の砂」という戦意高揚プロパガンダのような映画を観た記憶がかすかにあるのですが・・・・
この「父親たちの星条旗」はプロパガンダそのものを描いた映画でもあり、ストレートな反戦ではないかも知れないが、戦意高揚とは相容れない映画なんですね。

硫黄島の戦いは、国単位で争った地上戦としては最も過酷なものだったかもしれないが・・・
この壮大な喪失を描く映画で、何か語るとしたらやはりイーストウッド監督のことばになるのでしょう。
事実を風化することなく記憶することが、双方の死者に対する最善の弔意になるのかもしれませんね。
星条旗を打ち立てた兵士のひとりにネイティブがいるのだが、プロパガンダに従事したこの兵士の凋落が哀れです。

goo映画 父親たちの星条旗



【アバター】
アバター
ジェームズ・キャメロン監督、2009年制作、H24.2.6観賞

<大使寸評>
この映画でマッチョな海兵隊が壊滅するのが、大使には小気味いいのだが・・・・
アメリカの映画界や観客に非対称戦争や環境破壊に嫌悪感があるようだから、ハリウッドは意外に健全なのかも・・・・と思ったのです。
異星人の体をアバターとして利用するアイデアがかなりアメリカ的であるが、この異星人が、かってのインディアンを彷彿とさせるのです。
このあたりに、かなり贖罪感が感じられます(贖罪がちょっと遅すぎたけど)

goo映画 アバター



過去の「ダンス・ウィズ・ウルブス」の記事を再掲します。

<ダンス・ウィズ・ウルブス>


3時間もの長い映画であるが、ダンバー中尉が如何にして白人社会からネイチブアメリカン側に身を投じたかを描くには、そしてコスナーの思いを伝えるには このゆったりした時間が必要なのかもしれない。

インディアンを描いた映画は数あるが、「ダンス・ウィズ・ウルブス」はインディアンの立場に立った初めての映画だそうだ。
映画の3分の1がスー族の部族語(ラコタ語)であることも、リアリティの追求とともに、インディアンに対する監督の敬意が感じられる。

現在も 居留地に暮らすインディアンは世界一豊かな国で、一番貧しい。
ラコタ語も久しく禁止され、話せる人は少ないらしい。
(薄情な日本人もアイヌ民族にここまで冷たくはない)
インディアンたちは、この映画で威厳を持った過去のインディアンを見て泣いたという。
ちなみに“ダンス・ウィズ・ウルブス”はダンバー中尉のインディアン名であり、恋人役の女性には“拳を握って立つ女”という素晴らしい名がつけられている。

変人とも思われるダンバー中尉が、映画の中で愛してやまないものは、歴史の中でアメリカが失ったものばかりである。
この映画はアメリカが失ったものへの愛惜、憧れが描かれているのかもしれない。

バッファローの大群の疾走、野生オオカミ、紅葉する木々の美しさ、はだか馬で疾走するインディアンなど・・・
解説者の川本さんがいみじくも言った“エコロジーウェスタン”であり、過って自然をこれまで美しく描いた西部劇は無かったように思う。

自分の望むものを造るためには製作、監督まで努め、はだか馬に両手を離して乗る訓練も厭わないコスナーには素晴らしい拘りがある。
また スペクタクルでありながら人間のデリケートさも描いた映画としては「アラビアのロレンス」と双璧でないかとも思う。

コスナーが演じる映画に共通するのは、彼の演じる人物すべてが、本人像を反映しているらしいことである。
優しく、鋭い感性を持つコスナーにはアメリカ人の素晴らしさが凝縮しているように思うが・・・・

片や原理主義的なブッシュも存在するのがいかにも多様なアメリカらしい。

ダンバーダンバー中尉(ダンスウィズウルブス)








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Last updated  2012.06.16 15:47:47
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