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2014.03.25
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カテゴリ: メディア
<吉岡記者の中国論が、ええでぇ♪>

テレビに出るわけでもないので、ご存じの人も少ないかもしれないが、彼女の述べる中国論が、ええでぇ♪

・・・ということで、最新のコラム記事を紹介します。

3/23 (波聞風問)中国と欧州:吉岡桂子 より
吉岡
 ウクライナ問題に覆われる欧州へ中国の習近平国家主席が22日、旅立った。核保安サミットをきっかけにした4カ国歴訪のつゆ払いには、パンダもひと役かっている。

 訪問地のひとつ、ブリュッセル。星徽(シンホイ)と好好(ハオハオ)が先月23日、四川省から特別機で15時間かけて飛んできた。ディルポ首相が空港まで出迎え、消防車2台が虹のように放水した。「元首級待遇」という。

 パンダのぬいぐるみを抱えた首相が「2頭の国宝をありがとう」とあいさつした2日後。中国の廖力強・駐ベルギー大使が、安倍晋三首相の靖国神社参拝への批判を、地元紙に寄せた。

 書き出しは、日本でも知られるベルギーの漫画「タンタンの冒険旅行」(エルジェ作)。満州事変で揺れる上海を舞台に日本人が悪役で登場する中国編を「日本の対中侵略を再現」と紹介し、靖国神社を「東洋のナチスをまつる場所」として非難する。

 親中ムードを高める一方で、地元になじみのある漫画を用いて日本を責める。ベルギーだけではない。中国は同様の批判を各地で繰り返す。だが、欧州は違うそろばんもはじいている。

 「習氏訪欧の最大の期待は、ビジネス」。欧州のある外交官は断言する。

 政府債務(借金)危機で足元がふらつき、高齢化もすすむ。中国からの投資や巨大市場は魅力的だ。ドイツの建機、自動車部品、太陽電池、フランスやオランダの自動車会社などが、続々と中国マネーを受け入れている。中国への輸出は5年で倍増した。

 独フォルクス・ワーゲンは300万台を中国で製造・販売し、世界全体の3割を売る。ビンターコルン会長は「中国の会社といっていい」。地元商工会議所の調査によると、投資先として中国が最も人気がある。

 モノだけではない。たとえば、中国の排ガス規制は欧州を参考にしている。「欧州連合(EU)発」の標準や規格を世界のルールにするには、中国を巻き込む「多数派工作」は戦略の要ともいえる。

 地理的な距離に隔てられた欧州にとって、富国強兵を急ぐ中国への懸念は、日本ほどではない。日本のある外交官は警戒する。「欧州は、戦争をしない程度に日中がもめていれば、漁夫の利を得られるとも考えている」。自動車を筆頭に、日欧はビジネスで競いあう間柄でもあるからだ。

 習氏は31日、中国の国家主席として初めてブリュッセルのEU本部を訪れる。続いて二つの大戦で要衝とされ、いまは中国企業が出資する港に近いブルージュで中欧関係を演説する。独自の価値観と巨大市場――。パンダのように二つの色をもつ中国に、欧州がどう向き合うか。日本も複雑な方程式のなかにいる。




3/07 (記者有論)日本と中国 多元な言論、連帯して育もう:吉岡桂子 より
 尖閣諸島をめぐる対立に靖国参拝問題がからみつき、日本と中国は、首脳会談も国民感情の好転の兆しもないまま、新しい年が過ぎている。そんななかでも開いた「窓」から2月、中国の知識人が参加した「言論」にかかわる交流の場をのぞいた。

 大雪の晩、東京大学では言論の自由を守る裁判に取り組んできた浦志強弁護士の講演会があった。

 浦さんは農民の実態を描いて地元の共産党書記から名誉毀損で訴えられた作家や、ブログが問題となり司法手続き抜きで拘束され、強制的に働かされた元公務員への支援などを語った。同時に、大躍進や文化大革命、天安門事件など中国共産党が「封印」してきた自国の歴史を「学者の研究対象にすべきだ」と指摘し、タブー視を批判した。

 もうひとつは、北海道大学がメディアと市民社会や権力をテーマに開いた日本、中国、台湾、韓国の研究者らによる対話の場である。

 中国の研究者の徐友漁さんは「札幌に来てすぐにパソコンを立ち上げて、ネットの情報をみた」と切り出した。言論の自由を求めた発言で逮捕・監禁されている友人やその家族の動静を知るためだ。彼らは中国では携帯もメールも通じず、ネットの情報も削除されてしまうという。

 ここでは、日本が抱える課題も取り上げられた。在日韓国人らへのヘイトスピーチの問題や、NHK会長の発言などを例に権力の意向を忖度して動くメディアの自己規制の危うさが指摘された。

 「友好」を掲げ、両国の対立をほどく処方箋を語り合うことだけが、交流ではない。中国のなかで人権や言論の自由を求めてたたかう人たちとの議論は、中国社会への理解や共感にとどまらず、自らを省みる機会となる。

 グローバリゼーションが進むなかで、中国の労働者の人権を損なう形での安い賃金は、日本の雇用に打撃を与える一因でもある。彼らの問題は私たち自身につながる。

 また、人々の口をつぐませて世論を「一つの声」に見せかけながら外交を操ろうとする中国に対峙するとき、日本の中でも同じやり方で抗しようとする力が働き始めていないだろうか。

 対立の長期化とともに、両国でナショナリズムが反射しあって増幅するいま、中国で多元的な言論空間を育てようとする人々との連帯は、日本社会にとって「自衛」の選択でもあるのだ。


彼女のコラム記事をもうひとつ紹介します。
この記事を読んで以来、彼女に注目しているわけです。

3/02 (波聞風問)日本と中国 お互い、争っている場合ですか:吉岡桂子 より
「安倍首相は、中国と戦争したいのか?」
 高層ビルが並ぶ香港の金融街のスターバックスコーヒー。外資系の金融機関で働く知人は、席に着くなり真顔できいてきた。大陸出身の中国人で、中国の経済情勢を世界のお客に説明する立場にある。2月半ばのことだった。

 「総理として、するべきではない、と分かっていると思うよ。彼の心の奥底をのぞける立場にはないけどね。それより、習近平は日本と戦争をしたいの?」。私は飲みかけのカフェラテをわきに置いて問い返した。
 「中国は戦争なんてできない。対米戦略に加え、国内の強硬派を意識したり、人々の不満をそらそうとしたりで、日本批判を強めている」
 そして、中国が抱える課題を列挙した。貧富の格差、地方の借金、公害、高齢化と福祉制度のたち遅れ……。

 「世界から中国経済への見方は厳しくなっている。戦争なんてしたら、改革開放の30年がだいなしだ。日本もアベノミクスどころじゃないぞ」
 「うん。そうだね。わかっているよね、2人とも」
 知り合って10年近くたつが、中国の景気や金融・通貨政策を語りあってきた彼と、可能性はともかく、こんな話をする日がくるとは思ってもいなかった。

 世界第2、第3の経済規模を持つ両国の対立はいまや、世界経済のリスクに数えられる。彼も海外のお客に問われているに違いない。米国の金融緩和の縮小を受けてふらつく新興国経済よりも、潜在的には巨大なリスクだ。
 日中以外の国は、両国のぶつかりあいから、輸出や投資で、途上国であれば援助といった経済的な「漁夫の利」を得ている面もある。しかし、そうばかり言ってもいられない空気も漂い始めている。

 習政権にとって、発足2年目を迎える今年は、打ち上げた政策を実行に移せるかどうかが試される。前政権の末期は、中国の官僚たちも新しい政策の提案より人事に関心が集中していた。日本で「死に体」の内閣に「霞が関」が政策提案を控えているのにも似ていた。課題は積もりに積もっている。
 中国経済に詳しい許成鋼・香港大教授は「最大の問題は金融、財政ともにリスクが膨らみつづけていること」と話す。そして、「経済」より、もっと深刻なのは「不安定になりやすい社会のもろさ」とも。対日政策は舵とりしだいで、もろい社会をさらに揺さぶる材料になりかねない。

 さて、日本。消費増税を控え、アベノミクスも岐路に立つ。金融緩和で稼いだ時間は永遠ではない。「人口減社会」も止まらない。知恵を絞るべきは、日本と中国で共振しながら増幅するリスクに、どう歯止めをかけるかだ。







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Last updated  2014.03.25 13:12:00
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