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2015.10.16
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カテゴリ: 気になる本
本屋で『日韓 悲劇の探層』という本を手にしたのです。
この種の嫌韓本?をダボハゼのように買わないように厳選しているのだが・・・
また買ってしまった。

冗談はさておき、日本を見る眼として・・・
ドナルド・キーンさんも鋭いが、呉善花さんも鋭いと思うわけですよ。


【日韓 悲劇の探層】
日韓

西尾幹二×呉善花著、祥伝社、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
「史上最悪の関係」を、どう読み解くか。祖国から「売国奴」と侮られ、「入国拒否」されている呉善花氏の個人体験と心の葛藤をとおして、日韓関係のあり方を考える。

<読む前の大使寸評>
本屋では相変わらず、この種の嫌韓本?が新刊コーナーを賑わせているが・・・ダボハゼのように買わないように厳選しているのです。
でも、また買ってしまった。

冗談はさておき、日本を見る眼として・・・
ドナルド・キーンさんも鋭いが、呉善花さんも鋭いと思うわけですよ。

Amazon 日韓 悲劇の探層


この本で、日中韓の支配制度のおさらいのような箇所を見てみましょう。

<極度に硬直した李氏朝鮮の支配>よりp125~128
呉:韓国人が「強者への恨みつらみ」をバネに生きようとするのには、歴史的な背景があります。李氏朝鮮時代を通して、民衆は、権力に対する異議申し立てがほとんどできない、過酷な強圧支配下に置かれ続けてきた、ということです。李氏朝鮮のような強固な専制主義の王朝国家が長くつづきますと、「強者への恨みつらみ」を持ち続けることが、民衆精神の重要なテーマになっていくように思います。

西尾:学問を積んだ者が中国では高い地位を占めていました。日本から見てどうしても理解できなかったのは中国社会には武士がいなかったことです。いても地位が低かった。士大夫といわれる存在の「士」は文官であり、読書階級が支配階級でした。彼らは主として、高級官僚登用試験の科挙に合格した者たちで、国家の政治を担当しました。官僚身分の世襲は禁じられていました。そして中国では漢の時代に、郡県制度が成立しています。

 高級官僚たちを各県に派遣して知事とし、何年か交代で務めさせる形で全国を支配していました。中国はそうした官僚支配の社会でしたから、貴族という階級が生まれなかったのです。

 それに対して朝鮮は、高級官僚が世襲となり、両班と呼ばれる貴族階級を形づくっていったんですね。貴族を作らないための科挙であり、郡県制度だったのに、韓国では貴族を作ってしまった。このことが、後々まで中国とはまったく違った大きな影響を与えることになります。

 日本は中国・朝鮮とは異なり、科挙を採用しませんでした。そのため貴族(公家社会)が成立しますが、古代の早い段階で王朝の郡県体制が崩れて武士が出現し、封建制度が採用されるようになります。そして日本の封建制度の下では、儒者は地位が低かったのですね。

 ところが中国でも韓国でも、儒者という文人教養者たちが国家官僚としての権力者になっていったわけです。ここが決定的に違います。

呉:そうですね。日本は国土が狭く、王朝の支配は強固な武力支配とは言えない弱いものでしたから、やがて在地権力が台頭して武家の権力ができたと言えます。中国はあれだけ広い国土ですので、それだけ巨大な権力機構が必用でした。そこで、国家統治の強力なイデオロギーとして儒教が採用され、国家中央に権力を集中させる、強固な中央集権官僚国家が成立したと思います。

 朝鮮半島にも、日本のような進み方への可能性はあったと思います。しかし朝鮮半島は、異民族の侵入に常に悩まされ続けましたし、巨大な中華文明の圧倒的な影響下にありました。そこで中国式の中央集権官僚国家を、そのまま取り入れていったと思います。
 とくに李氏朝鮮は、中国式の中央集権制をあの狭い朝鮮半島内で、本家の中国以上に徹底させたため、世界に類をみない硬直した官僚国家体制が成立してしまいました。


西尾:国土が狭いからそうなったんですか?

呉:第一にはそうだと思います。中国はあれだけ国土が広いので、どうしても支配の徹底性を欠きます。しかし朝鮮半島は狭いですから、徹底的に規格化された制度と、画一的な手段を用いての政治が可能でした。李氏朝鮮は、日本に併合されるまで500年間も続きました。これほど長く続いた王朝国家は、世界に例がありません。

西尾:500年の間に根付いたものは、そう簡単には変わりませんね。

呉:李氏朝鮮時代の社会構成単位は、内側に閉ざされた血縁小集団で、横の連帯を政策的に断たれていました。こうした血縁小集団が、「自分の血縁一族の利益だけを追求し、他人(外部の血縁集団)の迷惑など考えない」で、たがいに闘争し合うところに生じるエネルギーが、社会を動かす活力となっていたのが旧時代の韓国です。


日韓関係の現代史に基づく今後の展望について見てみましょう。

<韓国は、必ず日本に助けてくれと言ってくる>よりp248~250
西尾:韓国はやがて、必ず日本に助けてくれと言ってくると思います。そこで日本が多少の援助をするにしても、決して忘れてはならないことがあります。

 かつて朝鮮が、どこかの国に保護してもらわなくては国が成り立たない状態にあったとき、日本だけではなく、関連する諸国は大変困ったのです。なんとか朝鮮半島を成り立たせないと戦争が起きかねない、しかし半島を引き受けたくはない。そういうことで、ロシア、イギリス、清国、アメリカの4ヶ国が「日本がやってくれよ」といって、日本が「それじゃあ」と引き受けたことから、日本の朝鮮統治がはじまったのですね。

 韓国内では併合に反対した人たちだけではなく、とても歓迎した人たちが多数いたこと、そしてその事実を韓国が今なお認めようとしていないこと。そのことを日本人はよくよく知っておかなくてはなりません。韓国という国は、あれほど助けたのに、後になったら逆恨みし、必ず恩を仇で返す国だということです。

呉:当時の朝鮮は、まさしく国家倒産の危機にありました。それで日本は併合の前に、朝鮮がロシアから借りていた膨大な借金を、全額立て替えて返済したのですね。その金額は、当時「一国が買える」と言われたほど巨大な額でした。日本がいなければ、朝鮮は確実にロシアに呑み込まれていました。

 韓国は日本に助けて欲しくても、「助けてくれ」という言い方はしません。これまでのことからしても、日本が支援するように仕向ける戦略をいろいろとってくると思います。しかし日本はそれに乗って、政治的な妥協をしてはなりません。

 韓国が日本に付き合ってくれといってきて、日本が応じられる唯一の方法は、かつてそうだったように、韓国に対して「両国間の懸案事項の棚上げ、内政不干渉」を条件にすることです。考えが違うところは棚に上げておいて、考えが合うところから進めていこうと。韓国と付き合うならば、そういう付き合い方しかないということです。韓国が「それは嫌だ」といえば、日本は突っぱねればいいだけのことです。


西尾:「反日」という言葉が広く使われ、最近では、はやりの用語になりましたが、私はこの言葉はもう終わりに近づいていると思います。韓国と中国と北朝鮮の三国は、ただの「反日」国家ではなく、すでに「敵性国家」の段階に入ったのだと思った方がよいということが、今日の呉さんの分析と報告によって、はっきりしてきました。一般の日本人も、そういう感覚に近づいていると思います。

 両国の間に股裂きにされた呉さんの、身をもってした苦難の体験は、真に「悲劇」の名に値するものでした。しかもいっさいの感傷を排した峻厳な呉さんの自己直視と祖国客観化は見事で、「悲劇」を崇高な域にまで高めています。日本人を多方面から精神的に啓発してくださった本日の対談の機会を与えられたことを、心から感謝します。


この本も蔵書録の 韓国関連の本 に収めるものとします







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Last updated  2015.10.16 00:17:15
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