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2016.09.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
図書館に予約していた『永続敗戦論』という本を待つこと2日でゲットしたのです。
3年くらい前の硬い内容の本なら、予約したらツーカーでゲットできるようです。



敗戦

白井聡著、太田出版、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
「永続敗戦」それは戦後日本のレジームの核心的本質であり、「敗戦の否認」を意味する。国内およびアジアに対しては敗北を否認することによって「神州不滅」の神話を維持しながら、自らを容認し支えてくれる米国に対しては盲従を続ける。敗戦を否認するがゆえに敗北が際限なく続くーそれが「永続敗戦」という概念の指し示す構造である。今日、この構造は明らかな破綻に瀕している。1945年以来、われわれはずっと「敗戦」状態にある。「侮辱のなかに生きる」ことを拒絶せよ。

<読む前の大使寸評>
この本は待つこと2日でゲットしたのだが・・・
3年くらい前の硬い内容の本なら、予約したらツーカーでゲットできるようです。

<図書館予約:(9/01予約、9/03受取)>

rakuten 永続敗戦論


「永続敗戦」というこの本のキモような箇所を、見てみましょう。
p135~137
<従属構造の現況>より
 もうひとつの懸念要素は、安全保障問題である。より正確に言えば、米国の世界戦略における日本の利用方法をめぐる問題である。第二章で見たように、日本の領土問題にはすべて米国の過去と現在の対日戦略が関係しており、今日的問題としては、仮に尖閣諸島において日中軍事衝突が起きた場合に米国がどのように振る舞うのか、ということが合い重要の問題として立ち現れている。

 もっと言えば、これも先に指摘したように、尖閣諸島の一部を米国は軍事施設として借り上げているのだから、本来的に言えばこの騒動にすでに巻き込まれているのである。それにもかかわらず、尖閣諸島の帰属について米国は「中立」である。言うなれば、米国は「誰のものかわからない」ものを平気で借りているという状態にある。

 こうした態度は、豊下楢彦が言うように、典型的な「オフショア・バランシング」の戦略に基いている。オフショア・バランシングとは、「単純化して言えば、海の向こうにAという強大な勢力が出てくる場合に、同じ海の向こうにBという別の勢力を擁して支援を与え、AとBとの間で緊張関係を高めさせ、自らは海のこちら側で安全を確保するという戦略である」。米国から見れば、中国の台頭、その政治的プレゼンスの巨大化は抑えがたいものとなりつつある。これを単独で抑制するためのコスト負担にはもう耐えられない。また、中国と日本とが接近・協同して、米国中心の世界秩序への挑戦を企てることこそ、最悪の構図であり避けられるべきである。

 したがって、日中の関係に一定の楔を打ち込んでおくこと、その関係が決して親密にならないよう火種を残しておくことが、重要な戦略であり、軍産複合体の利益にもかなう。そして、同様の構図は、日韓・日露間の関係に対しても多かれ少なかれあてはまる。もちろん、こうした戦略は、冷戦時代にも見られた。ただし冷戦時代と現代で大きく異なるのは、ボーダーレス経済化によって潜在的な敵対国であっても経済関係の緊密化は避けられず、そのためにコンフリクトの種は容易に増大しうること、言い換えれば、「嫌いな相手とは付き合いを避ける」という選択はとれない、という事情である。ゆえに、米国が弄する戦略のもたらす帰結は、冷戦時代に比べて、はるかに危険なものとなりうる。

 ここで繰り返さなければならないが、こうした事情はわかり切っている。オフショア・バランシングは卑劣な意図に基づく帝国主義的政策であると難じることには、どうしようもない空しさが付きまとう。国家とはそういうものである、としか言いようがない。ここでも問題は、「日米同盟の強化」のマントラを唱え続け、対米従属の無限化を自ら嬉々として押し進める勢力がこの社会を支配している。特に外交・安全保障の世界についてはとりわけ権力を独占しているという日本の側の問題なのである。

 永続敗戦という構造の中核に位置するこの勢力が持つ世界観の歪みは、いまやほとんど狂気の域に接近している。豊下楢彦は、80年代の日米関係において重要な役割を果たした元外交官・中島敏次郎の言葉を紹介している。「日米外交の達成目標を何であると認識していたか」という質問に対し、この人物は「やはり日米関係のゆるぎない紐帯だと思っております」と答えたという。これが日本社会のエリートを代表する言葉であるという事実に、戦後日本の病理が凝縮されている。

 質問者は、「達成目標」を聞いているのに対し、その答えは「日米基軸」であるという。答えになっていない。本来、論理の初歩として、達成すべき外交目標があり、日米基軸は目標達成のための手段である。このようなあまりに自明な事柄に彼らは気づくことができない。

ウン、「日米同盟の強化」というお題目に短絡する従米的なエスタブリッシュ達の病弊を暴いているようですね。

『永続敗戦論』1
『永続敗戦論』2
『永続敗戦論』3






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Last updated  2016.09.08 00:13:20
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