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2018.09.23
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カテゴリ: 歴史
図書館で『環境考古学のすすめ』という本を、手にしたのです。

何にしろ言い出しっぺはエライと思うのだ♪





安田喜憲著、丸善、2001年刊

<「BOOK」データベース>より
東洋の自然観・世界観に立脚しながらユーラシア大陸の風土・歴史をグローバルな観点から論じた梅棹忠夫の「文明の生態史観序説」の生態史観に基づいて、文明や歴史をその舞台となる自然環境との関係を重視しながら研究する分野として、「環境考古学」を提唱した筆者が、地球環境と人類の危機の時代に、自然と人間が共存し、文明の発展を維持していくための新たな歴史像、文明像を創造するための歴史科学として「環境考古学」の重要性を熱く語る。

<読む前の大使寸評>
安田さんは「環境考古学」を提唱したそうで・・・
何にしろ言い出しっぺはエライと思うのだ♪

rakuten 環境考古学のすすめ


「第1章 環境考古学とは何か」で環境考古学の真髄を、見てみましょう。
p8~10
<赤道西風の発見>
 20世紀は地球科学の分野において、発見の世紀でした。プレートテクトニクスは、地球表層の風土の構造を決定する内部的要因の解明に大きな前進をもたらしました。これに対し、地球表層の風土の構造を決定する外部的要因の解明に大きな前進をもたらしたのは地球を取り囲む風系の発見でした。

 赤道西風の発見と、その両側の熱帯収束帯さらには極地の寒帯前線帯の発見は、地球表層の風土の構造を決定する外部的要因の解明に大きな前進をもたらしたのです。

 そして何よりも、この私たち人類が住んでいる地球を、宇宙からながめることができるようになったことです。水と生命の地球は、漆黒の広大な宇宙空間に、ぽっかりと浮かぶ小さな惑星にすぎないことを、誰しもが実感できるようになったことは、人類に大きな世界観の転換をもたらしました。

 20世紀の地球科学において、もう一つの注目すべき発見は、リビーによる14C年代測定法の開発でした。14C年代測定法の開発によって、過去三万年の年代軸に時間目盛を入れることが可能となったのです。

 その20世紀が終わろうとする1991年、この歴史の時間目盛の精度を飛躍的に向上させる発見がありました。それは「年縞」の発見であり、私たちの手によってなされたのです。鳥取県東郷池の湖底や福井県水月湖の湖底から、年輪と同じように毎年形成された縞状の堆積物が発見されたのです。私はこれを「年縞」と名づけました。

 それは地球と人間の歴史を一枚一枚記録した古文書であり、その縞状の形状から地球の遺伝子(ジェオゲノム)とよんでよいものでした。水月湖の湖底からは10万年以上に及ぶ年縞が発見されました。この年縞の解析によって、これまで考えもつかなかった高精度の地球と人間の歴史を復元できる道が開かれたのです。

 年縞のなかには花粉やケイソウ、さらには黄砂や湖水中で形成された粘土鉱物など、さまざまな過去の環境を復元するターゲットが含まれています。その年縞に含まれる微化石や粘土鉱物を、一枚一枚分析することによって、過去の環境が年ごとに、さらには現時点では季節ごとに復元できることが明らかとなったのです。

 二万年前の気候変動や植生変遷も、数年単位で復元できるのです。人類の歴史的事件が引き起こされたそのときの気候や環境を復元できる道が開かれたのです。その「ジェオゲノム」プロジェクトを今、私は立ち上げているところです。

 21世紀の初頭に、過去10万年間の詳細な気候変動や植生変遷が復元されたとき、「気候の変化が歴史を変えた」とか「風土が歴史を決定した」ということが、真実かどうかが、誰の目にも明らかになるでしょう。それは難解な抽象用語を使用し、あたかも人類史を科学的に解釈したかのように大衆をだました階級闘争史観よりも、はるかに具体的であり、科学的なのです。

安田さんは考古学の権威であるが、かなり階級闘争史観がお嫌いなようで、そこがユニークなんですね(笑)

ところで、福井県年縞博物館なるものがオープン(2018.9.15オープン)したようです。
福井県年縞博物館 より

『環境考古学のすすめ』1 :環境考古学の発生





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Last updated  2018.09.23 07:47:13
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