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2021.01.19
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カテゴリ: アート
<『村上春樹にならう「おいしい文章」のための47のルール』2>

小説を書いてみたい大使にとって、村上春樹風の文章がてっとり早く身につくなら・・・おいしいことである。





ナカムラクニオ著、筑摩書房、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
文章力をアップさせるのに、たくさんの本を読む必要はありません。好きなただ1人の作家の本を読みまくる、それで十分に筆力や文体は磨かれます。この本は、村上春樹の文章の秘密を徹底的に分析した参考書です。魅力的なタイトルのつけ方、雰囲気を変えたい時の工夫、妄想を飛躍させる方法…一緒に春樹作品の魅力を骨の髄まで味わい、言葉を綴ることを楽しみましょう。ちくま文庫オリジナル。

<読む前の大使寸評>
小説を書いてみたい大使にとって、村上春樹風の文章がてっとり早く身につくなら・・・おいしいことである。

rakuten 村上春樹にならう「おいしい文章」のための47のルール



「第1章 村上春樹の文章を33の作法で読み解く」からもう一つ。
p92~94
<19 好きな作家の文体を徹底的に真似する>
 村上さんは、好きな作家から徹底的に文体を学び、影響を受けたことを隠しません。29歳のとき、第22回「群像新人文学賞」に『風の歌を聴け』が選ばれ、選考委員のひとりである丸谷才一さんが「村上春樹さんの『風の歌を聴け』は現代アメリカ小説の強い影響の下に出来あがったものです。カート・ヴォネガットとか、ブローティガンとか、そのへんの作風を
非常に熱心に学んでいる。その勉強ぶりは大変なもので、よほどの才能の持主でなければこれだけ学び取ることはできません」と評したのは有名な話です。

 デビュー作『風の歌を聴け』は、短い章立てなど文章の構成がカート・ヴォネガット・ジュニアの『スローターハウス5』とよく似ています。
 ほかにも『タイタンの妖女』『猫のゆりかご』『チャンピオンたちの朝食』などが大きな影響を与えたと思われ、村上さん自身も、「愛は消えても親切は残る、と言ったのはカート・ヴォネガットだっけ」と『雨天炎天』に書いています。そして、自分が好きな作家から受けた影響について、とにかく熱く語り続けます。これは、とても大切なことです。

「走ること」と「小説」に関するエッセイをまとめた回顧録『について語るときに僕の語ること』という作品があります。

 集中力を持続させるためには体力が不可欠と考え、「走ること」を選んだ村上さんの孤独な戦いが描かれていますが、このタイトルは、村上さんが大ファンで、翻訳もしたレイモンド・カーヴァーの短編集『愛について語るときに我々の語ること』へのオマージュとしてアレンジしたもの。

「…について語る」という言葉で「テーマ」をはっきりさせ、「…の語ること」とつなげることで、「誰の意見が書かれているのか」が明確に伝わってきます。

 大好きな尊敬する作家の文体を徹底的に真似したり、オマージュを捧げることで、作者もまた同じ読者から愛されるようになるのです。
 また好きな作家を熱く語っている文章は、好きな気持ちが伝わり、読んでいて気持ちがいいものです。

 村上さんは大好きなスコット・フィッツジェラルドについても何度も物語に登場させています。
『スプートニクの恋人』には、「あたりがまだ真っ暗で、それはかつてスコット・フィッツジェラルドが「魂の暗闇」と呼んだ時刻に近いらしい…」なんていう台詞もあります。

 さらに「フィッツジェラルドはやはりアルコール中毒で、経済観念ゼロで、借金だらけで死んだ。僕の人生とはずいぶん違う。そういう人たちに比べると僕の私生活なんてマルク債の如く堅実みたいに見える」といった文章も『村上朝日堂 はいほー!』に書いています。

『村上春樹にならう「おいしい文章」のための47のルール』1 :


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Last updated  2021.01.19 07:19:13
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