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2022.04.20
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『考古学の発見100(ナショナルジオグラフィック2021年11月号)』という雑誌を、手にしたのです。
おお 今回の特集がいいではないか、これは借りるしかないでえ♪




雑誌、ナショナルジオグラフィック、2021年刊

<商品説明>より
【特集】
●世界を驚かせた考古学の発見100
過去2世紀ほどで、人類の歴史に対する理解は一気に深まった。そのきっかけが、考古学の誕生だ。世界各地で遺跡や遺物が次々に見つかり、調査手法が進歩するにつれて、先人の物語が解明されてきた。
●長い旅が教えたこと
人類の拡散ルートをたどる徒歩の旅は、貴重な教訓を与えてくれている。
●南極の海の生命を守る
海氷が解け、オキアミ漁船が増える南極半島沖。海洋保護区の設立が急がれる。

<読む前の大使寸評>
おお 今回の特集がいいではないか、これは借りるしかないでえ♪

rakuten 考古学の発見100(ナショナルジオグラフィック2021年11月号)




地球を歩く旅を、見てみましょう。
(文:ポール・サロペック)
p110~121
<長い旅が教えてくれたこと>
 私は人類の祖先の足跡を徒歩でたどりながら、その理由を考え続けている。この「アウト・オブ・エデン・ウォーク」プロジェクトを始めてからもうすぐ9年。東南アジアまでやって来た。最終的には南米大陸の南端まで行く予定だ。私の当初の目的はとてもシンプルだった。人生をゆっくり歩むこと。思考や仕事、生活のペースを落とすことだ。

 だが、世界にはそうさせてもらえない問題が山積していた。気候変動に、絶滅していく生き物たち、移住を余儀なくされる人々、反体制派による暴動、新型コロナウイルスの脅威。3000日を超える日々、私は毎日ブーツのひもを結び、一歩一歩、地球の大きさを確かめるように歩き続けた。だがミャンマーまで来て、初めてクーデターに遭遇することとなる。

 2021年2月1日、ビザの手続きのために滞在していたヤンゴンのホテルで、私は心穏やかでなかった。テレビでは、ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン総司令官が、民主化運動指導者のアウン・サン・スー・チーと政府関係者を拘束したと発表している。
(中略)
 太陽が昇る東を目指して3万8500キロ歩き続けるという私のむちゃな旅も、もう半分近くまできた。道中で出会った数千人の顔が浮かんでくる。あのなかで、この不確実な時代を生き抜く力をもっているのは誰だろう?心身ともに健康を保ったまま未来へと進めるのは?

 ミャンマー軍による弾圧が激しさを増すにつれ、ヤンゴン全体がまるで健忘症にかかったような奇妙な状態に陥った。言葉のやりとりが消えていくのだ。バリケードを固めていた民主化運動の活動家や芸術家、学生や若者は、暗号化されたアプリを使って会話するようになった。検問所では、兵士が市民の携帯電話をチェックしている。人々身の安全を図るため、携帯電話のメッセージに有効期限を設定し、自動的に消去されるようにしていた。

 人々の恐怖や怒り、相手への配慮をつづった言葉の記録は、黄色い朝日に目覚めるたびに消えていった。私は無言で革命のなかを歩いていた。思えばあのとき、私は初期の人類に最も近い状態だったのではないだろうか。

■カデル・ヤリの足を覚えておこう。
 ガイドだったヤリの、たこだらけでステーキ肉のように平べったい足が、振り子の重りのように腰から振り出される。永遠に続くのではと思うほどなめらかな脚運びで、彼はエチオピアの大地溝帯を進んでいた。

 焼けつくような日差しのなか、ヤリと私は2頭のラクダとともに、アデン湾を目指して、異様なほど美しい砂漠を約250キロ歩いた。ヤリの履いているゴムサンダルが、まるでスケートのように地表をすべる。それは超人的に効率の良い歩き方だった。人類が雨を求めて大陸を横断し、果てしなく進めるように編み出された、大昔からある歩き方だ。
(中略)
 移動は人類最古の生き残り戦略だ。遊牧民は歩くことで天変地異を切り抜ける。私が足跡をたどっている石器時代の人類も、同じだったに違いない。彼らは教えてくれる。数珠を持って歩くように、家を持ち運びなさいと。必要最小限の動きで歩きなさいと。いつでも方向転換できるようにしておきなさいと。

■21世紀を歩むにつれ、人類は二つのグループに分かれていった。
 勝ち組は動く機械に乗り、座ったまま移動する。それ以外の人々は、自分の骨に乗って移動する――つまり歩くのだ。地球を歩いていると、後者に該当する人々に数多く出会う。“見えない人々だ”難民、社会から見捨てられた人、国連の推計によると、こうした自分の意志に反して移住せざるを人は世界中に少なくとも8000万人いるとされる。

 私は彼らの食事を忘れない。アルメニアとアゼルバイジャンが領有権を争うナゴルノ・カラバフの山中で、私はシリアから逃げてきたアルメニア人難民が暮らす、壊れかけたアパートの扉をノックした。「ちょっと待ってて!」と、女性たちの大きな返事が聞こえる。大急ぎで食事をこしらえている音がしていた。

 彼女たちは私に、キュウリと塩、チーズ、古くなった平たいパンを振る舞ってくれた。皿代わりに広げた新聞紙の上に、何度もお代わりをよそってくれる。私に気を使って、座ろうともしない。彼らの全財産は、たった2個のスーツケースに収まってしまうほど少ないのに。




アウト・オブ・エデン・ウォークといえば、2014年のナショナルジオグラフィックに載っていたことを思い出したのです。
「人類の旅路を歩く」シリーズ 2014.07.10





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Last updated  2022.04.21 16:19:04
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