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歩世亜さんComments
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図書館に予約していた『満洲国から見た近現代史の真実』という本を、待つこと
8
日ほどゲットしたのです。
このところ、覇権スタンスを隠そうとしない中国を見るにつけ・・・
やや右寄り
(
と思われる
)
の宮脇さんのご意見を見てみたいと思うのです。
【
満洲国から見た近現代史の真実
】
webp 画像につき開示できず
宮脇淳子著、徳間書店、
2019
年刊
<「
BOOK
」データベース>より
五族にとって満洲国とはどのような国であったか?歴史を政治の道具にする中国・韓国に、日本は歴史の事実を武器に反撃せよ!
<読む前の大使寸評>
このところ、覇権スタンスを隠そうとしない中国を見るにつけ・・・
やや右寄り
(
と思われる
)
の宮脇さんのご意見を見てみたいと思うのです。
<図書館予約:
(7/01
予約、副本
1
、予約
0
)>
rakuten
満洲国から見た近現代史の真実
「第六章 日本はなぜ満洲国を建国したのか」でこの本の勘所を、見てみましょう。
p161
~
163
<日本はなぜ満洲国をつくらなければならなかったのか>
そもそも関東軍が
1919
年に独立の在満軍事機関として発足したのは、
1917
年のロシア革命と社会主義への脅威からだったということは、いまでは忘れ去られています。かれらの任務は、日露戦争で勝ち取った日本の権益を守るための、満蒙の治安維持でした。
朝鮮と満蒙にはすでに共産主義運動が広まっており、
1928
年から始まったソ連の第一次
5
ヵ年計画では、西部シベリアが開発され、特別極東軍も整備されつつありました。張学良が東支鉄道
(
かつての東清鉄道
)
を強行回収したことに端を発する
1929
年の中ソ紛争では、ソ連が新設したばかりの特別極東軍が、装備の近代化をすすめていた張学良軍を圧倒しました。
このとき「もしも日本が満蒙になんらの勢力を有していなかったならば、ロシア軍は恐らくいささかの躊躇もなく、北満一帯はおろか南満洲の武力占領もあえて辞さなかった」だろうと板垣征四郎は述べました。かれはさらに「満蒙の赤化は直ちに朝鮮の治安を乱し、朝鮮の治安が乱れれば日本内地の治安に影響する」と考えたのです。
中国は依然として軍閥割拠がつづいており、南京の国民政府は実質的に満蒙を支配する実力がありません。中国全体の治安も悪く、また、日露戦争で日本が勝利しなければ、満蒙はロシア領になっていたはずで、この戦争に中国政府は何一つ貢献していません。それにもかかわらず、いまになって国権回復といって「十万の英霊、二十億の国帑
(
国庫金
)
」を費やして日本が得た正当な権益を攻撃し、日本人が長年にわたって開拓したものを無償で返せというのは許せない、と軍人だけでなく当時のふつうの日本人も考えたのです。
一方、有名な石原莞爾の満蒙領有論は、「日米開戦は避けることのできない世界史上の必然であり、支那問題、満蒙問題は対支問題に非ずして対米問題である。世界最終戦としての日米戦争を闘うつもりがないのなら、満蒙も必要でなく、軍備も放棄してしまったほうが、小手先で戦争回避の手段を弄するよりはるかに日本のためである」というものでした。
石原はまた、このようにも言っています。「支那人がはたして近代国家をつくることができるかどうかはすこぶる疑問で、むしろわが国の治安維持のもとで、漢民族の自然的発展を期待するほうがかれらのために幸福であることは間違いない。満蒙は満洲人とモンゴル人のものであって、彼らは漢民族よりもむしろ大和民族に近い。日本の努力が減れば満蒙も中国と同じ混沌状態におちいるだろう」
満蒙は、革命の総本山ソ連に対峙する最前線でした。対ソ戦の観点から見れば、これまで日本が特殊権益を持つ南満洲、東部内蒙古にとどまらず、北満洲からソ連を追い払うことが必要である。この考えが、満洲国建国の原動力となりました。
関東軍ははじめ、満蒙領有計画を持っていましたが、満洲事変勃発からわずか四日後には、独立国家案へと後退しました。それは、陸軍参謀本部の反対が思いのほか強かったからです。そこで石原は、国防を日本に委任し、鉄道・通信を日本の管理に委ねることを条件として、日本の保護下に満蒙を独立国家とするという解決策を出し、結局それが採用されることになったわけです。
石原莞爾の深慮遠謀が
「戦争不拡大・反東条」を主張したカリスマ軍人・石原莞爾はなぜ“満州事変”を計画したのか
に出ています。
『満洲国から見た近現代史の真実』
2
:明朝時代のモンゴル
『満洲国から見た近現代史の真実』
1
:現代中国がタブー視している満洲
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