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先輩は40年以上も一緒に過ごした奥さんと離婚しようとしている。

原因はなんなんだろう。過去先輩Ｋ氏の自宅には何度も寄せてもらって、

奥さん手料理のご馳走も頂いたことがあり、よく知っているだけに、私も

大変複雑な気持ちです。

Ｋ氏は四国の高知県出身で兄弟に漁船を持った漁師がいるとの事で、毎年

初鰹の時期になると、高知から鰹が直送して来たのでと言っては、鰹のたたき

をご馳走になっていました、作り方が大胆で、大きなさらち用のお皿に、

鰹の切り身をわらを燃やしてあぶり、表面が黒く焼けた頃に、氷水に入れて

身を引き締め、やや大きめに切ってさらに並べる、

薄くスライスし醤油を好みの分量を入れ混ぜ合わせたものを、鰹の上に並べ

完成とまあこんな作りかたなんです。後は、やくみと鰹を一緒に食べる。

とても美味しいんです。

ところで、話が飛んでしまいましたが、とにかく深刻な話ですが、人生経験

からしてもそれなりに色々と経験を積んでいる先輩に対して。

とやかく偉そうに助言したり出きる立場でもないし、原因を聞いてよいのか

どうかと迷いました。

もともと私は、仕事上の相談等についてはだれかれなく積極的に助言したり

指導やホローもやってきましたが、この件については、小説で読んだ程度の

知識しかなく、アドバイスどころか自分が何も分かっていない存在です。

でも何となく興味もあり、原因を聞いてみることにしました。

ようになった。家にいて顔を合わせても何にも言わないし食事も作ってくれない、

今まで一生懸命仕事し子供達もそれぞれ独立し６人の孫達にも恵まれた。

孫が小さい時は、よく遊びに来て家庭の中も明るかった、だけど孫達が成長すると

家にも寄り付かなくなって、まるで火が消えたようになってしまった。

その時から家内が以前と変わってしまった、家の中に引きこもりがちになり、

こぼすし、わしも毎日家にいることが苦痛の連続と切実に話し始める先輩に、

私はどう答えていいのかも分からず、ただ、ふんふんとうなずくだけでした。

昔から夫婦喧嘩は犬も食わず、と言われています。

でも話を聞くと、単なる夫婦喧嘩でもなさそうです、奥さんの意見も聞いて

見ないと一方的にどちらが悪いと決め付ける訳にはいきません。

先輩も私に話したことで、少しは気持ちが楽になったのか、ときおり笑顔が

見られるようになった。

つまらん話を聞かせてしまって恥ずかしい申し訳ないと言って頭を下げた。

私は、先輩に、離婚はいつでも出きる、でも後で双方が後悔しないように

あくまで最終の手段として、今は、二人で真剣に話し合った方がいいのではと

話すと。

そうだなー、そうして見ると、取り合えずこの件については一件落着となり

まずは、乾杯し、お互い握手し何時か又会おうと約束して別れました。

帰りの電車の中で、私なりに考えた。夫婦といえども所詮は赤の他人です

いつどんなことがあっても不思議でない。

現実、自分に置き換えてみても、ただ人に話すかそうでないかの違いであり

誰しも大なり小なりそんな悩みは抱えていると思います。

案外女性の方が多いかも知れない、最近、中年離婚が多いそうですが、

やはり女性からの希望が大半を占めていることからも、やはり男性も定年に

なり、仕事を止めて家でごろごろしていると本当に粗大ごみ扱いされます。

先輩と別れ２日が経ちますが、その後連絡はありません。むしろない方が

いいのかも知れない。

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