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最近暑い日が続いてますね、休日はほぼ引きこもりですwちょっと前にPIXIVであげたエリカの絵です。怪力ですけどムキムキじゃないのですよ?背の高さも155cmくらいです。Azdrawというフリーソフトを使って線画を描いて見ました。滑らかでとっても使いやすいソフトなのですよ。色はいつものフォトショップで塗りました。この顔絵を今度から使おうかなぁ・・・でもアリスとバランス悪くなるからアリスを描いてからにすることにします。
Jul 31, 2010
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鉄拳のエリカ:Secret-Vaultに楽器があるかもしれないと密かに期待している。猛毒のローレン:チェスが得意でよくジャブスコの相手をしていた。爆裂のアンナ:記憶力は抜群。暗算も速い。第194話【M.A.R.Go.T.】ホワイトハウスの地下に広がっている地下施設はまだ機能していた。BOSがこの施設を発見した時は多数の警戒ロボットが襲い掛かってきたらしい。先に進んでいたクロスたちがメトロの構内を調べていた。「この先にメトロのメンテナンスルームがある。そこにM.A.R.Go.T.(メトロオーソリティラピッドガバメントラルトランジストシステム)が設置されているんだ。上院議員のIDを手に入れて入力してあるから使う事ができるぞ」「先には行かないの?」「M.A.R.Go.T.が言うにはどこかで地下鉄の進行を妨げる生物反応があるというんだ」ガボール、クロス、フォークス、RL-3、カロン、フェンディとタロンの兵たちは警戒しながら線路を進んでいった。わたし達もM.A.R.Go.T.に接触しSecret-Vaultへの道を聞かなくては。メンテナンスルームに入ると大きなコンピューターが設置されていた。あれがM.A.R.Go.T.?『お帰りなさいませ、ご用件は?』ローレンと機械に強いと言うドムがM.A.R.Go.T.の前に出る。「Secret-Vaultへ行きたいのだが」『了解しました。Secret-Vaultに向かうルートを検索中・・・・・・・・・現在一号機メトロは使用中、2号機は線路上に障害となる生物反応がある為にSecret-Vaultに向かう車両は使用できません』「使用中だと・・・エンクレイヴか?」『エンクレイヴ・・・エンクレイヴに関する情報は該当しません』「では現在1号機の車両は何処にある?」『一号機メトロは現在Secret-Vaultからホワイトハウスに向けて運行中です』「なに・・・」シスターズだろうか・・・皆に緊張が走る。『あと30分でホワイトハウスに到着予定です。メトロを使用になるにはパスワードが必要です。Secret-Vaultへのパスワードの提示をお願いします』「そうか、確かアンナが覚えていたな?エデンから聞きだした・・・」「余裕だよあの程度のパスワード2、9、3、8、G、Y、1だろ?」『パスワードを確認しました。車両到着後1号機はSecret-Vaultに向かいます。』アンナは記憶力がいい、一度しか聞いていないパスワードを完璧に覚えていた。「さって誰がこっちにくんのか知らないけど気合いれなきゃね」「そうだねアンナ~」わたし、ローレン、アンナ、ジョー、マーカス、ドムの6人はM.A.R.Go.T.のあるメンテナンスルームでメトロの到着を待つ。「フェンディたちが無事か気になる・・・」「あれだけの精鋭だ、きっと大丈夫だよエリカ」そう、精鋭だった。最新鋭の武器を持ち訓練されたつわものぞろいがアダムス空軍基地に向かった。夜間の破壊行動を行うのに経験豊富な傭兵のガボールもいる。だけどそれでも不安だった。オータム大佐。彼がまだ生きているからだ。わたしの全力の拳を受けても平然と立ち上がった、彼は指揮管理能力に優れているだけでなく肉体の能力も高い・・・エンクレイヴのもつ最強の装備をすればOD以上の脅威になるかもしれない。「アンナの言うとおりだ、ガボールならきっと上手くやってくれる。たった一人でピットに行きあちらの問題を解決してエリカも連れ帰ってきたんだ。運も味方につけているはずだ」「・・・信じる事にする」「こっちに向かっている車両にシスターズが乗ってたらどうするよ?あたいはドカンといきなりかますつもりだけど?」「オイラもアンナと同じだね~」「私は少佐に従い少佐を守る」「同じく」「先制攻撃を仕掛ける・・・か。いつも我々が襲い掛かられる側だからな。しかしやりすぎて車両の破壊というのはやめてくれよアンナ?」「ははっ心配すんなよローレン、あたいだって加減くらいするさ」「・・・わたしは」「エリカは無茶すんな、あたいたちが危なくなったら助けてくれるだけでいいよ」「駄目、戦う。今度はちゃんと戦う、戦える」「そうか・・・本当に大丈夫なんだね?じゃあ頼むよ?」「ええ」いくらわたし達と同じ存在とはいえシスターズは大切なものを破壊する者。もう手加減をしてられない。この前のようにいい様にやられるわけには行かない。しばらくすると外で大きな音がした。「ん?なんか機械が動いたような?」アンナの声で全員外に出ると車両が動き出しているところだった。アダムス空軍基地組がメンテナンスルームの前に集まる。「あれだけの数のフェラルグールが居るとはな・・・だが犠牲者も無く全て排除できた」クロスが額の汗を拭いながらそうつぶやいた。「まぁね、3体ほど異常な強さのフェラルグールが居たけどフォークスとRL-3のお陰で何とかなったな。タロンの連中もカロンもいい腕してるぜ」ボサボサ頭をかきながらガボールが言った。「じゃあエリカさん、皆さん私達はこれからメトロに乗ってアダムス空軍基地に向かいます!」そういうとフェンディはM.A.R.Go.T.にアダムス空軍基地へ行くように指示する。「じゃあなエリカ、今度アンダーワールドに帰ってきたらナインズサークルにこいよ。上手い酒をおごるぜ」「本日も我が軍に栄光あれ!」「エリカ、アンナ、ローレン、必ず生きて会おう!ワタシはまだお前たちに恩を返しきれてない、約束だぞ」カロン、RL-3、フォークスが車両に乗り込んでいく。「出発だ、ローレンお前たちの健闘を祈るぞ」「ああ、任せておけ。クロス、ガボール後は頼んだぞ」「ははっ解りましたよローレンちゃん、無事でな!」「少佐、行ってまいります!」「うむ」ガボール、クロス、フォークス、RL-3、カロン、フェンディとタロンの兵たちを乗せたメトロは発車し、トンネルの中に消えていった。そしてフェンディたちが去って数分後ホームに車両がたどり着いた。「来た・・・」ドアが開き現れたのは・・・ロボブレイン一体だけだった。『ごきげんよう皆様。私はDr.カイリーナの命を受けてあなた達を迎えに来ました。さぁどうぞメトロに乗ってください』「迎えにだと?ふざけやがって」「どうやらこちらの動きはばれているようだな。だがこのメトロに乗らないわけには行くまい」「ええ・・・」ロボブレインはそのまま車両の中に戻りわたし達も全員乗る。『M.A.R.Go.T.へのパスワード解除はすでに完了しているのでこのままSecret-Vaultにむけ出発します。到着予定時間は5時間となっています』194話終 次回へ
Jul 29, 2010
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鉄拳のエリカ:感情が豊かになっていってる事に本人は気がついていない。猛毒のローレン:自分がしっかりしなければと気丈に振舞う。爆裂のアンナ:最近はぶっ飛んだところよりも姉御肌が目立つ。第193話【フー・ディアズ・ウィンズ】カロンとRL-3 軍曹、それにタロン社からマーカスとドム、他30名が援軍に来た。ローレン曰くマーカスとドムはサイボーグらしい。マーカスは黒いコンバットアーマーにバンダナ、ドムは同じ格好でひげを蓄えている。わたし達は要塞の作戦会議室で今後の行動を話し合うことになった。「サラが倒れてしまっている今、前線で指示を出せるのはクロスしかおらんと思うのじゃが」暗い顔のエルダー・リオンズはそう言った。BOSの総司令官である彼は疲弊しきっている。「解りました、ロスチャイルドの割り出したエンクレイヴの本拠地、アダムス空軍基地への攻撃部隊の指揮は私が取りましょう。メンバーをどうするかですが・・・」クロスが会議室を見渡す。「全軍をアダムス空軍基地に送るわけには行きません、Secret-Vaultへ向かう人間も選ばなくては・・・アダムス空軍基地、Secret-Vault同時に攻撃を仕掛けなくては。ローレン、お前の意見を聞かせてくれ」ローレンが立ち上がる。足の具合は良くなったのか杖はもうついていない。「わたしの考えは・・・アダムス空軍基地には夜間に忍び込み、破壊活動を起こす。その際テスラキャノンでできる限りエンクレイヴの戦闘ヘリ・ベルチバード、通信機器を破壊する。その後BOSは総攻撃を仕掛ける。Secret-Vaultにはわたし、エリカ、アンナ、ジョー、マーカス、ドムで突入する。アダムス空軍基地の先発隊にはガボール、クロス、フォークス、RL-3、カロン、フェンディ、他タロンの兵という編制だ。何か質問があれば受け付ける」ガボールが手を挙げる。「ローレンちゃん、Secret-Vaultへのメンバーが少なすぎはしないかい?」「問題無い、エンクレイヴは一人一人が脅威の集団だ。全力で叩く必要がある。Dr.カイリーナとジェネラルは奴ら二人さえ潰せば後の残党狩りなど大した事ではない、スーパーミュータントなど頭の悪い連中は頭脳を失えば野生の動物となんら変わらないからな」「シスターズはどうするんだ?」「Dr.カイリーナさえ消えればどうにでもなる。それに奴等とはどうしてもわたし達で決着をつけたい、全てをハッキリさせるためにもな」「ローレンちゃん・・・」「なるほどな、私の考えも概ねそんな感じだ。テスラキャノンは私(クロス)とフォークス、が持っていく。試作品と残り一つはこの要塞の防御の為に残しておく」テスラキャノンさえあればベルチバードを簡単に破壊できるらしい、リバティプライムの破壊光線とまではいかないもののこれまでのエネルギー兵器とは比べ物にならない破壊力だという。アダムス空軍基地とSecret-Vaultへの道は途中まで同じ、ホワイトハウスの地下から大統領専用メトロに乗る必要がある。「話はまとまりそうじゃな、ではそれぞれの班に分かれてすぐに準備に取り掛かるがよい。要塞はなんとかワシらで守りきって見せよう」エルダー・リオンズはそう言って他のパラディンたちを集めて話を始めた。少しはなれたところで早速クロスが中心となりアダムス空軍基地の先発隊がミーティングをしている。「エリカこっちへ」ローレンに呼ばれてSecretーVault組の話に加わる。「重火器はジョーとマーカスに任せる、ドムはロックの解除や罠の発見、ハッキングを頼む。後全員にこの薬を渡しておく。わたしが合図したらこれを飲め、わたしの毒の中和剤だ」ローレンが渡したのは小さなカプセル。これを渡したという事は全力で毒を放つという事。「できるだけ使わない状況にすることが望ましいがな」「そうなる前に吹っ飛ばしてやんよ」アンナがリモコンのようなものを持っている。「気になるかエリカ?これはヌカグレネードの起爆スイッチさ、ちょっとメガネッ子の知恵を借りて作ってみたのさ。これでスーパーミュータント共をふっ飛ばしやるからね。それにこのショックソードメガネッ子Ver、こいつはチャージすればプラズマ弾も撃てるからエリカが動きを止めてくれた奴も瞬殺してやれるよ」そういって笑顔を見せるアンナ、手にはあのアンタゴナイザーの手袋がつけられていた。軽くて頑丈なところが気に入ったらしい。わたしもブーツをはいている。ローレンも珍しくスーツを着ないでコンバットアーマーに身を包んでいる。小一時間のミーティングの後、わたし達は要塞を出発した。外ではBOSの見習い兵のイニシエイトがスーパーミュータントの死体から武器の回収、亡くなったBOS隊員の遺体からタグを回収している姿が見えた。ジェネラルとカイリーナ、エンクレイヴを倒せばこんな悲惨な戦いも少なくなるに違いない。大統領専用メトロに向かう途中、わたしはずっとシスターズの事を考えていた。わたし、アンナ、ローレンもシスターズということは解っている。これまでの情報をまとめると、15年前わたし、アンナ、ローレンは同じトラックでどこかに移動中であったらしい。何かが起こり3人だけが生き残り、メガトン近くのスプリングベールで赤ん坊のわたしはレギュレーターの男性、ジョーダン・メックナーに拾われメガトンの住民ウォルターに預けられ養子となった。アンナは行商人にロックオーポリスという洞窟の町に連れて行かれそこで育った。ローレンは一番年上だったために誰にも捕まらずに逃げ途中ドッグミートと名づけた犬と旅をし、ふとしたきっかけでタロン社のジャブスコに拾われた。そして16歳の今の今まで他のシスターズに会うことなく、アンナとローレンの存在も知らなかった。突然彼女らは現れた。カイリーナの準備が出来ていなかったのだろうか?それとも歳の近そうなシスターズがまだ育っていなかったために表に出てこなかったとか?それにしてもわからないのがスーパーミュータントと組んだ事。「・・・・・・・・・」「エリカさんどうしたんですか?」「フェンディ・・・ちょっと考え事を。フェンディはどうしてカイリーナがジェネラルと組んでいると思う?」「そうですねぇ・・・お互い利用しあってるとか?ですかねぇ・・・カイリーナはどういうつもりなのか解りませんがジェネラルは恐らくカイリーナの技術を利用しているのかと。シスターズの装備とか最近のスーパーミュータントの装備は明らかに今までのとは違いますからね。それにスーパーミュータントはグールになぜか友好的ですからね」「なるほど・・・フェンディがカイリーナの立場ならジェネラルと組む理由は何?」「そうきましたか・・・えっと、自分達でできない事をやってもらうとか?スーパーミュータントって人攫いもするじゃないですか?で、カイリーナは実験の為の人間が欲しいとか?」「・・・フェンディの言ってることは当たってるかもしれない」「ええ!?」「科学者としての意見が聞きたかったから・・・参考になった」これからSecret-Vaultに向かっている。そしてそこでカイリーナに聞けば解る事。それでもどうしても気持ちが落ち着かなくて考えてしまう。それっきりわたしは何も誰とも話さなかった。皆もずっと黙っていた。ホワイトハウス跡にたどり着き、アダムス空軍基地組とSecret-Vault組に分かれる。先にクロスたちアダムス空軍基地組がメトロに降りていった。193話終 次回へ
Jul 27, 2010
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鉄拳のエリカ:初めてパワーアーマーを着る。第193話【助っ人と大統領専用メトロ】橋げたにもたれかかったわたしにカーネルが迫る。その間にスーパーミュータントの軍勢は次々と橋を渡り要塞に攻撃を加え始めている。このままでは要塞に大きな被害が出る。「タッタ一人で何がデキル?お前はここで絶望のうちにシヌのダ!」「あああっ!」デスクローの爪を振り回しカーネルに襲い掛かるもわたしの攻撃は届かず逆に反撃を受けてしまった。わたしの攻撃は見切られている。やはりこの重いアーマーとデスクローの爪ではカーネルに勝てない。スピードが足りない、技が使えない。防御力と攻撃力は上がっているもののこの装備ではわたしは全力が出せない。カーネルは火炎放射とスタンガンロッドで攻撃を仕掛けてくる。大きく間合いをとって攻撃を回避、このままでは埒が明かない。わたしはPIP-BOYに音声入力をする。「パワーアーマーキャストオフ」電源を切られていたパワーアーマーを起動する。そしてモーター音を響かせてロックが外れる。パーツを一つずつ外せば電源を入れる必要も無い、しかし緊急時の為にこういう機能もつけてあるのだとフェンディに聞いた。パワーアーマーは外れ足元に転がる、わたしはタンクトップにショートパンツの姿になる。「パワーアーマーを脱いでドウニカナルとでも?」「やってみなくては解らない」両手に取り付けられていた爪も外し、左手を前につきだしてマスターの拳法の構えを取る。その間にカーネルを除くスーパーミュータントは橋を渡っていってしまう。でも・・・この敵を、このカーネルだけはここでわたしが倒してみせる。「ガァァァァ」スタンロッドを振り回すカーネル、大振りの攻撃にわたしの目は慣れてきた。いくら速いといってもジャンダーズ・プランケットやシスターズのように洗礼された動きではない、荒さが目立つ、無駄が多い動き。わたしは突進する気配を見せカーネルの攻撃をさそい空振りさせ、脇腹に拳を叩き込む。続けて拳を連続で打ち込み最後に崩拳を放つ。「グゥッ」カーネルの体は浮き地面を転がる。十分な手ごたえはあったけれど・・・まだ倒せてない。「ヤルナ、だがこのジェネラルに頂いたパワースーツの性能のお陰でお前に負ける気がしない。ワタシの体内のFEVの活動は活発になり筋力、再生力、知覚は上がってイル。今の攻撃で受けた損傷も修復し始めている」「それならばもっと打ち込むまで」一発で効かないなら十発、十発で効かないなら百発、叩き込むまで。わたしはローレンのように毒が使えない、アンナのように機転が利かない、それならできる事を全力でやるだけ。カーネルの火炎放射を地面すれすれまで屈んで避ける「スバシッコイちび人間メ!!」カーネルの蹴りが襲い掛かる、わたしはその足に拳を叩きつける。バランスを崩すカーネルにパラライズパームを打ち込み動きを止め、倒れ掛かってくるカーネルの鼻、顎、喉、鳩尾と連打を浴びせ最後に腹を蹴り上げる。まだまだ・・・再生が追いつかないほどの損傷を与えなくては。頭が目の前に下りてくる、わたしはカーネルの耳を両手で挟むように思い切り叩き、耳を掴んで膝で顎を蹴り上げる、衝撃で歯が飛び耳が千切れ飛ぶ。そろそろパラライズパームの効果が切れる・・・カーネルはそのまま血を吹き出しながら後方に倒れる。麻痺が解け動き出そうとするカーネルの足を掴み遠心力を利用して回転し、そのまま橋から投げ捨てた。落下したカーネルの体は下の川を流れる岸に体を叩きつけられもがいている。「グウアアアアア・・・調子にノルナヨ!」麻痺の解けたカーネルは岸を登り火炎放射で炎を振りまく、既にその攻撃は見切っている。わたしはフェンディの渡してくれたデスクローの爪を投げつけ左手に装着された火炎放射器の銃口に突き刺す。「バカナ!コンナ事が・・・」慌てるカーネルに肉薄する、それと同時に頭の中で崩拳のイメージを固めていく。崩拳はただのパンチじゃない。剄道を極め、長い物を相手に刺すが如く突き込む動作で、殴るといったイメージを捨てなければいけない。だからこそマスターの崩拳は突き刺さるような衝撃が走る。ジャンダーズ・プランケットやデスクローを倒した時の崩拳もそうだった。相手は吹き飛ばずに槍にでも刺されたようにその場に屈した。焦らず、慌てず、速く、正確に・・・「崩拳!」わたしの拳がカーネルにめり込む。ガントレットは肉を突き破り内臓にまで達する。「ガハアアアアアアア・・・」血を吐くカーネル、わたしは火炎放射に突き刺さった爪を抜き、腹部の傷に爪を押し込む。そしてその上から更に・・・「崩拳!」爪はカーネルの体をつきぬける。わたしは腕を抜く時に内臓を掴み外に引きずり出した。汚い戦い方・・・血まみれのこんな姿はマスターや他の皆には見せられない。「グファ・・・」大量の血と内臓を撒き散らしカーネルは沈黙した。ジャンダーズ・プランケット並みのスピードとオーバーロードを超える腕力、恐るべき再生力をもったスーパーミュータント・カーネルを倒す事が出来た。スーパーミュータントの首魁ジェネラルは恐らくカーネルを超える存在。Dr.カイリーナと会う前にジェネラルとの対決は避けて通れない。わたしはもっと強くならないといけない・・・橋の向こう側ではBOSの隊員とスーパーミュータント軍が激しい戦闘を繰り広げていた。エンクレイヴとの戦いで物資の不足がちなBOSはこの襲撃を耐え切ったとしてもかなりの痛手。エンクレイヴの本拠地を見つけたところで戦えなくなるかもしれない。すると後方から黒いコンバットアーマーの集団がBOSの加勢に入ってきた。「タロン社だぁー!!」タロン社の兵が応援に来た、フォークスも参戦している。オーバーロードの相手をフォークスが、他のタロン社の兵はレーザー兵器を使いスーパーミュータントを打ち抜いていく。わたしは橋を降りて戦闘の邪魔をしないように迂回して川を渡る。要塞の門の前にたどり着くと腕を組んだアンナがわたしを見ていた。「この馬鹿っ!」アンナの平手打ちがわたしの頬を打つ、その後わたしはあんなに抱きしめられて要塞の中に連れて行かれた。「またこんなに怪我をして・・・お前はどんだけあたいを心配させるんだい!」「アンナ・・・わたしは・・・」「それになんて格好してんだよ、さぁ着替えてきな。着替えたらローレンに会うんだよスーパーミュータント共は任せておきな!」アンナはそういうとジョーと一緒に門の外に出て行った。その後戦闘はしばらく続いた。BOSの隊員とタロン社の兵50名の犠牲者が出たもののスーパーミュータント軍を全滅させる事が出来た。なんとか要塞の中に入られるのを阻止した。シャワーを浴びて着替えたわたしはローレンの部屋を訪れる。「エリカ、まったくお前は一人で行動させられんな。無事でよかったがな・・・」「ローレン・・・」「フェンディの協力でテスラキャノンの開発は順調に進んでいる。だが、我々には戦力が足りない。そこでわたしはタロンの本体に増援を要請した」ローレンはホワイトハウスの地下を通る大統領専用メトロを使いSecret-Vaultに突入する者とエンクレイヴの基地を攻撃する者とに分けると言っている。「リバティプライムを破壊した衛星攻撃の暗号を解析した結果この座標の場所から信号が発せられているという事が解った。この場所には大統領専用メトロを使う必要がある。テスラキャノンが出来、援軍が到着しだい作戦を始める」そして二日後、要塞にタロンの援軍とグールの傭兵、軍事ロボットが来た。「ローレン少佐、マーカス、ドム他30名応援に駆けつけました」「ご苦労。で、そこに居るロボットとグールはなんだ?」「エリカ殿に会いたいと言っていたので連れて来ました。怪しい様子もなかったので」グールの傭兵の姿を見る。アンダーワールドの酒場の用心棒カロンだった。「エリカ、話を聞いて助太刀に来たぜ。こっちのロボットは俺の相棒RL-3 軍曹だ。ケルベロスの奴が最近調子が悪いんでな、何でも屋から買ったんだ」「カロン・・・アズクハルは?」「アイツはもう俺の主人じゃないぜ?グリフォンとかいう男と揉めて脳天に弾が当たって死んじまったのさ。で、俺は解放され自由の身になったって訳さ」192話終 次回へ
Jul 24, 2010
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鉄拳のエリカ:自分は何ができるか、どうすれば皆の助けになるかばかり考えている。科学者フェンディ:最近はあまりの忙しさに殆ど寝ていない。第191話【大襲撃、スーパーミュータント】月の明かりが今夜は強い、満月と思われる。わたしは眠れなくてBOSの要塞の中庭でマスターに教わった型の練習をする。ジャンダーズ・プランケット、デスクローを倒した時のあの感覚をいつでも引き出せるようにならなくては。ローレンにはこれ以上無理をさせられない、アンナも気丈に振舞っているけれどかなりの疲労が貯まっているのが目を見て解った。わたしが二人を支えなくては。これまであの二人にわたしは助けられてばかりの気がする。中庭で2時間ほど体を動かしたわたしは浄化プロジェクトできれいな水を生み出し続けているジェファーソン記念館が気になり要塞の見張り台に上り見渡してみた。「お嬢ちゃん、こんな夜更けに何か見えるかい?」ライフルを構えたBOS隊員がそう言った。アリの知覚を身につけたわたしには見えるような気がした。しばらく見渡していると大きな人影が集団で移動しているのを発見した、ホワイトハウスの方から近づいてくる。「9時の方向に何かが見える・・・」「なんだって!?よし、このスコープで・・・・・・なんてことだあれはスーパーミュータントだ!」スーパーミュータントの大軍団がこの要塞に迫っている。ジェネラルは総攻撃を仕掛けるつもりなのだろう。「クソッ・・・リバティプライムも壊れてるってのによ・・・」BOS隊員はサイレンを鳴らし要塞に緊急事態を告げる。『緊急事態、緊急事態!!ホワイトハウス方面よりスーパーミュータントの大軍を確認!総員戦闘準備にかかれ!!繰り返す、総員戦闘準備!!』わたしはフェンディ達のいる研究室に向かう。要塞内ではパワーアーマーに身を包んだ隊員が武器を携え要塞の見張り台、中庭、門の前にと配置について行っている。研究室に到着すると眠い目をこすりながらフェンディが端末の前に座っていた。「エリカさん!」「フェンディ、お願いがあるの」「なんですか?私にできる事ならなんでも!!」「パワーアーマーを貸して」「え!?・・・でもエリカさんパワーアーマーの動かし方知らないんじゃ・・・」「知らない、動かせない。だから電源を切って欲しい、パワーサポートは要らないから」「えええっ!?それじゃただの金属鎧ですよ?60キロを超える重量で体温調節機能も無くなるのですよ・・・いくらエリカさんでもそれは・・・」「それでもいい、視界と聴覚が悪くなるからヘルメットは要らない」「なんでそんなことを?やりたい事があるなら手伝いますよ?」「スーパーミュータントの大群に突っ込んで戦うつもり、だからパワーアーマーが必要・・・」「そんな!無茶にもほどがあります!!・・・・・・でも私が止めても無駄ですよね」「アンナとローレンに気づかれる前にスーパーミュータントに突っ込みたい」「・・・解りました、それじゃこっちに来てください」研究室の奥には色んな種類のパワーアーマーが並んでいた。エンクレイヴのパワーアーマーの色違いもそこにある。「やっぱりエンクレイヴ製のがいいですかね・・・動きやすいし軽いし・・・これなんかどうです?耐火性に優れて稼動部も広い『ヘルファイヤ』と呼ばれてるこのアーマー」「それでいい」ベージュ色に塗装しなおされたエンクレイヴのヘルファイヤというパワーアーマーを装着する。フェンディはまだわたしに何かを渡したそう。「エリカさん実はそのメガパワーガントレットはアタッチメントを取り付けることが出来るんです、これをつけて行ってください」そういって手渡されたのはデスクローの爪のような形をした物だった。「・・・エリカさんデスクローの装備嫌がってましたけど今回だけは使ってくれませんか?それを使えばエリカさんの負担も少なくてすみますしPIPーBOYの損傷も防げます」「・・・解った。じゃあ行ってくるから」「あの・・・アンナさんとローレンさんが来たらどうすれば」「・・・・・・要塞を守る事に専念してと伝えて」わたしは研究所から中庭に出ずにそのまま見張り台に上がる。そこでBOS隊員に橋を超えて来たスーパーミュータントのみを狙撃するように頼み、わたしはそこから飛び降りた。「おおっと!誰が振ってきたのかと思ったぜ、お嬢ちゃんは確かエリカだよな?」門番のBOS隊員が話しかけてきた。「これからわたしはあの橋の向こう側に行ってスーパーミュータントを迎え撃つ、渡らせてしまったスーパーミュータントの殲滅はお願い」「お、おい!一人で行くのか?無茶だ!!」わたしは走る、パワーサポートの無いパワーアーマー、両腕にデスクローの爪をつけたガントレット装備して。要塞の前に掛かる橋を渡りスーパーミュータントの大群を待つ。徐々に迫るスーパーミュータント、その数200余り。わたしは一度深呼吸して群れに突進する。「タタカイダイスキ!!」スーパーミュータントがわたしの姿に気がつきアサルトライフルを撃ってくる。両腕のガントレットで頭部をガードして接近、左拳に取り付けられた爪でスーパーミュータントを貫く。掻き毟る様に爪を引き抜いて横に飛び、隣でライフルを構えているスーパーミュータントの首を右の爪で刎ねる。なんという切れ味・・・わたしは銃弾を受けながら次々とスーパーミュータントを爪で引き裂いていく。一体、二体、三体、四体・・・考えるよりも先に体が動く、スーパーミュータントの動きに反応して爪を振るう。「ナンダコイツは!」「カマウナ!要塞へムカエ!ジェネラルの命令ハ要塞の攻撃ダ!!」わたしを囲んでいるスーパーミュータントの外側にいる連中が要塞に向けて動き出した。「うっ」スーパーミュータント・オーバーロードのスーパースレッジがわたしを捉えた。衝撃で飛ばされ橋の上を転がる。そこに追い討ちをかけるように銃弾が降り注いでくる。パワーアーマーから火花が飛ぶ。銃弾を受けて徐々に削られていってる。距離を詰めないと・・・飛んできたミサイルを避けオーバーロードに肉薄する。「シネェエ!!」スーパースレッジを振りかぶる腕にあわせて爪を突き出す、オーバーロードの右手の指を切り落としスーパースレッジを奪い取り、そのまま脳天に振り下ろす。「グアァッ!」頭を抑えるオーバーロード、わたしは下から左爪をつきあげ顎を串刺しにする。そして右爪でオーバーロードの腹部に何度も爪を突き刺し内臓を傷つける。「バカナ・・・グフ・・・」その間に何十体かのスーパーミュータントが橋を渡ってしまった。「ガッハッハー!」次々とスーパーミュータントが襲い掛かってくる。「あああああっ」わたしは爪を振るう、徐々に息が上がってくる。動きが鈍り次第に銃弾を避けきれなくなってくる。パワーアーマーの一部は弾け飛び塗装が剥げベージュと黒のまだら色になってきている。「あうっ」銃弾が頭部を掠め血が流れる、片目をふさがれて視界が狭くなる。スーパーミュータントの数はまだ半分以上残っている。わたしに襲い掛かるスーパーミュータントの量は減り殆どが要塞に向けて進軍している。「要塞には・・・行かせない・・・」「マダ抵抗スルノカ?チビ人間ヨ」わたしに向かうスーパーミュータントはいなくなり代わりに一回り大きいアーマーを着たスーパーミュータントがわたしに立ち塞がる。「ワタシはスーパーミュータント・カーネル。ジェネラルにこの作戦を任サレテイル」そう言い終わったと同時に巨体とは思えないスピードで肉薄しわたしを蹴り上げる。「ジェネラルより頂いたこのアーマーの性能はスバラシイ・・・Dr.カイリーナのシスターズに我々が劣っていない事の証明ができそうダナ」カーネルは左腕を突き出す、装着された銃口から火が吹き出した。横に飛び避ける、するとカーネルはわたしに動きをあわせ右手にもった金属の棍棒で殴りかかってくる。「うあああ・・・」体に電流が走る、カーネルの棍棒はスタンガンをかねているようだ。横殴りの追撃が襲い掛かる。両手でなんとかガードしたわたしは大きく吹き飛ばされ橋げたに叩きつけられた。・・・速い、カーネルの動きは他のスーパーミュータントとは違う。それにこのパワー・・・オーバーロードも上回っている。191話終 次回へ
Jul 19, 2010
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ジゼル:暗闇での戦闘は職業柄慣れている。レイラ:強力な破壊魔法を使う魔術師。死霊術にも詳しいらしい。ローランサン:数々の修羅場を潜り抜けてきた剣士、機転も利く。第二十五話「蟲の王と吸血鬼」「ゴッフォッフォ・・・さぁ部下どもよ、たっぷりといたぶって殺せ」半リッチ化したメルカトールは部下のスケルトン・メイガスに命じる。魔法の雨あられがレイラ、ローランサン、ジゼルに降り注ぐ。各自魔法壁、盾、吸収魔法で直撃を免れながら耐えている。「このままでは駄目ですね・・・」「ジゼルさん、私に3秒時間を作れませんか?」「3秒ですか?それならなんとかいけますね」「あれは詠唱に時間が掛かるからな・・・レイラちゃんの背中は俺にまかせな」レイラの前にジゼル、後ろにはローランサンが構えレイラをガードする。「マキシマムドライブ!!」ジゼルは一日一回しか使えないが爆発的に身体能力、魔力が上がる極術魔法を唱える。「はああぁぁぁ・・・あたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた・・・」レイラに飛んでくる魔法を全て両手に集中させた吸収魔法で迎撃する。後ろではローランサンがポーションを飲み魔力の篭った盾で雷撃、火級、雹弾を受け止めている。「ジゼルさん伏せてください、行きます!闇へのかがり火!!」レイラの手から凄まじい熱量を持った巨大火球が放たれる。「ギャアアアアアアアアアアア・・・」前方のスケルトン・メイガス6体を粉砕し、メルカトールに火球は突き進む。メルカトールは両手を突き出し迎え撃つ。「魔法など・・・グウウウウウウウッなんという威力だ!!」やがて火球は爆発しメルカトールの体を大きく吹き飛ばした。「やったか!?」スケルトン・メイガスを粉砕しながらローランサンがつぶやく。「駄目・・・まだ動いてる・・・」黒焦げになり炭のようになったメルカトールはゆっくりと起き上がり足元を手で探り始めた。「おや?・・・もしかして」メルカトールの動作にジゼルは気がついた。「半リッチ・・・なら魂の拠り所がなければ生きていられないんですよね。そしてそれがさっきの爆発で飛んでしまったと」「なるほど、それなら先に見つけて破壊すれば倒せますね!」レイラはジゼルの言った意味をすぐに理解し破壊魔法でメルカトールをけん制する。「暴風雷!」「邪魔ダァ!!轟雷!」レイラとメルカトールの雷撃が空中でぶつかり一瞬闇で包まれた周囲を照らした。「あ、あれはさっきの黒魂石短剣!あれが媒介ですねきっと」ジゼルが見つけるとメルカトールは凄まじい形相で足元の草をむしりだす。「オノレェェェェェェ何処にあるぅ!!破壊させてナルモノカァァァァァ」「霰氷!」レイラの冷気魔法がメルカトールの足元を凍らせ動きを止める。「グッジョブですレイラさん!!やあああっ」空中に飛び上がるジゼル、そのまま魔法を唱える。「ブラスターエクストリーム!!」ジゼルの体が紫色のオーラに包まれそのまま足から滑空する。流星のような飛び蹴りで地面に落ちていた黒魂石の短剣を粉々に粉砕する。「ギイイイイイイイヤアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」おぞましい声をあげメルカトールの体から火が吹き出す。「こんな事でこの私がぁぁぁぁぁぁ・・・はぐっ!」悶え苦しむメルカトールにローランサンの銀の剣の一撃が心臓を貫いた。「地獄へ行きな・・・」「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア・・・」肉体と魂を破壊されたメルカトールはそのままただの白骨と化し、スケルトン・メイガスはただの白骨死体へと戻っていった。「はぁはぁ・・・手強い相手でしたね。わたしこういう集団白兵戦はあんまり経験が無いので疲れましたぁ」「ジゼルさんがいて助かりました、ありがとうございます」「ホントだよな、しっかし変わった魔法を使うんだね?まさかアイレイド魔法?」「いやいや普通に皆さんが覚えられる魔法ですよ。ちょっと特殊な使い方なだけです」一息ついたジゼルたちの後ろで声がした。「ウギャッ」「ふん、こざかしい死霊術師どもが・・・」隠れていた死霊術師を引きずり現れたのはスキングラードの領主、ハシルドア伯爵だった。「ハシルドア伯爵!」「お前たちは馬鹿か!?私がこんなところに呼び出すわけも無かろう。まぁうるさい連中を一網打尽に出来たのはお前達のおかげでもあるかな」「え?ええ!?」「何を呆けた顔をしておる。お前たちが魔術師ギルドの依頼で私の身辺調査をしていたのは知っている。そして死霊術師との関係を疑っていたこともな」「あ、いや・・・その」レイラは言葉に詰まる。「疑っていた訳ではありませんが念のため裏が取りたかったといいますか・・・」「ふん、トレイヴンのやりそうな事だ。今度は魔術師などを寄こさずに自分で確かめに来いと伝えろ。奴とは付き合いが長いがアークメイジになってからの奴はどうも好かん・・・それに目が少々曇っておるようだしな」「はぁ・・・と、言いますと?」「死霊術師は既に魔術師ギルドの中に深く根を張っている。それにあの蟲の王マニマルコが復活したと奴に伝えておけ。疑われた事は気に食わんがだからと言って魔術師ギルドが滅びるのを指をくわえてみるという事はせん。私としても魔術師ギルドが潰されるのは良しとしない」「マニマルコ・・・はい、それではそのように伝えておきます」かしこまるレイラ、ローランサン。ジゼルはハシルドア伯爵の顔を見つめている。「ヴァンパイア・・・ですね?」「ああそうだ。領主がヴァンパイアだという事に驚いたか?」「ええ少し。失礼しました、シロディールでは排斥される存在だと知ってるので・・・」「ふん・・・まぁいい」ハシルドア伯爵は死霊術師を引きずりながら城へと消えていった。「これでとりあえず伯爵の身辺調査は終了だなレイラちゃん?」「ええ、すぐに帝都に行って報告しないと・・・」「蟲の王マニマルコですか・・・あの伝説の魔術師ガレリオンが倒したと伝えられる」「今もまだ生きてるなんて信じられないことですが・・・何せマニマルコは死霊術の祖ですから復活したとしても不思議ではありませんね」「じゃあ朝になったらすぐに帝都に向かうか?ジゼルさんはどうするんだい?」「そうですねぇ・・・どうせ2週間やる事も無いですから死霊術師を追います。レイラさん達にお供させて下さい」◇ ◇ ◇ ◇帝都のある屋敷の地下で4人の男が話し合っていた。彼らの名は高潔なる血の一団。その中のリーダー格であるアルトマーの男性が仲間につぶやいていた。「どうやらあの騎士アリスがこの帝都に来ているらしい。今度のヴァンパイア退治の協力を依頼してみてはどうだろうか?」「おおっあのマンカー・キャモランを倒した騎士アリスが!?」「それは是非とも話をしてみたいな」「彼女なら我々の力になってくれるに違いない」リーダー格の男のいう事に他のメンバーは賛成した。その瞬間アルトマーの男性の顔には邪悪な笑顔が浮かんだ。メンバーは誰一人その事には気がつかなかった。時を同じくして帝都の宿。大の字で布団を蹴飛ばして寝ているクロエ、隣で寝ているアリスは狭そうに隅で丸まっている。「んんん~あー良く寝た・・・」目覚めるクロエ、アリスに布団をかけなおして着替えを始める。クロエは宿で用意されているリンゴを齧りながら鞄をとりだしノートを開いた。「ううー・・・夢の中でいい事思いついたのにもう忘れたよ・・・なんですぐ忘れるんだろ」クロエは外していたブレスレットを腕につけ話しかける。「ねぇねぇ白蛇さん聞こえる?」『なんだいきなり・・・』聖騎士に宿る前聖騎士団の魂のアレキサンダーが答えた。「帝都って聖なる欠片の反応はある?」『うむ・・・あるにはあるが良く移動している。誰かが身につけているのかも知れぬ』「ええ~・・・」『その人物が近くに来れば反応も鮮明になるのだが・・・この都市は人が多すぎてどうにも・・・』「だよね・・・今回は大変そうだなぁ」クロエがブツブツ言ってるとアリスが目を覚ます。「むにゃむにゃ・・・クロエおはよう~」「あ、おはようアリス」クロエとアリスは朝食を取り神殿地区でマルベリーとロミルダを待つ。この地区にロミルダの屋敷があるのだ。「みんな垢抜けてるなぁ建物も人も・・・やっぱりコロールとは全然違うよぉ」「クヴァッチとも全然違うよ~・・・なんか優美で華麗だもん。クヴァッチはなんかゴツイし・・・」クヴァッチのキュイラスを着たクロエと鉄の鎧をアレンジしたものを着たアリス、二人の姿が珍しいのか行きかう人々は皆視線を注いでくる。「ねぇアリス、なんか注目あびてない?」「そ、そうかも。やっぱり田舎者だから目立ってるのかなぁ」二人の下にダンマーの中年女性が近づいてくる。「あなたあの有名な騎士アリスですよね?」「え、ええ!?はい、あたしの事ですが」「やっぱり!実は主人が貴女の事を探しててね、お仕事の事で相談があるらしいのよ。そこの角を曲がったところにあるお屋敷に主人と同僚の方が待ってるわ」「あ、あの~・・・」「伝えたからね!行って頂戴ね!」去っていくダンマー女性、残された二人は呆然としている。注目を浴びていたのはアリスが有名人(特に帝都で)だからということが行きかう人々が話す内容で解った。「アリス凄いっ!九大神の騎士団結成したらもっと有名になるね!」「はぅぅぅ・・・それに相応しい実力を身につけなきゃ」アリスは心の中でモヤモヤしたものがあった。マンカー・キャモランを倒した時の超感覚、周囲の時間がゆっくりと流れるようなあの感覚を取り戻せないかと考えていた。「(あの時のあたしは追い詰められていて・・・ゴールドブランドも持っていて・・・)」「アリスどうしたの?」「な、なんでもないよ!マルベリー達早く来ないかなぁ~」つづく
Jul 17, 2010
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レイラがあってローランサンが無かったので描きました。背景は無いですけど・・・ルドルフさんの小説バージョンではこの装備じゃないのですが私の方の装備という事で。
Jul 14, 2010
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マルベリー:対アンデッド魔法を作ろうか思案中。ロミルダ:大した見せ場も無く遺跡調査を終了。アリス:マンカー・キャモランを倒した時の感覚をもう少しで掴めそうで掴めない。クロエ:シルバーフラッシュの他にも必殺技を開発中、アリスの分も考えている。第二十四話「願望と野望」ヴァータセンの調査を終えた4人は帝都に戻り食事をしていた。「この勝負引き分けね・・・悔しいけど」「アイレイドエルフの兜を手に入れた私が勝ちでしょ?なに言ってるの?」スープを口に運びながら勝ち誇った顔でロミルダを見るマルベリー。「・・・その兜を取れたのはわたくしが先を譲ったからよ!そうじゃなきゃマルベリーが兜を取る事は出来なかったはずよ」「チッ・・・まぁいいわ引き分けにしといてあげる。で、この場合約束はどうなるの?」「そうねぇ~・・・」マルベリーとロミルダはヴァータセンの調査で勝負をして、勝者は何か一つ相手にいう事を聞かせられるという約束を結んでいたのだ。「チャラにすると言うのも納得できないし・・・お互い言う事聞くって事でどうかしら?」「いいわそれで」そんな二人の様子を見てクロエとアリスはヤレヤレと言った表情だ。「ねぇアリス、この二人嫌いあってるようには見えないんだけどどう思う?」「うん~・・・憎いとは思ってないよね。負けたくない相手・・・ライバルって所かなぁ」「ライバルかぁ・・・あたしは居ないなぁ。友達は皆パン屋とか服屋とかだし・・・アリスとは競い合いたくないしなぁ~。アリスはライバルとかいるの?」「えっと・・・負けたくない相手ならいるけど・・・」「ほうほう、誰だれ?」「モグラには負けたくない・・・かなぁって」「そっかぁ~・・・モグラ名人だもんねアリスは」クロエとアリスが小声で話していると横でマルベリーとロミルダが大声を上げる。「なななななんですってぇ~!!」「でかい声出さないでよ恥ずかしい!」「な、なに?どうしたのマルベリー?ロミルダさんも何が?」慌ててアリスが割って入る。ロミルダは興奮して顔が真っ赤になっていた。「アリスさん、マルベリーったらわたくしの杖をよこせと言うのよ!しかも2本も!!」「いいじゃない、アンタはそれが唯一私に勝っている長所なんだから出し惜しみせずに披露しなさいよ。魔法が駄目で情けない聖騎士二人の為に杖を一本づつ渡しなさい」「きぃぃぃっ!それが願望なのね!」「ええそうよ、最上級の杖をお願いね。デ・コ・ル・ダ、クスッ」「くぅぅぅぅ・・・それならわたくしは・・・マルベリー、あなた達についていくわ!九大神の騎士団とやらにわたくしを入れなさいよ、そうじゃなきゃ杖は用意しないわ!」「!?・・・それがアンタの願望?・・・ウザイのが一緒についてくるのね、罰ゲームだわ」「ウ、ウザイ!?・・・絶対に、絶対にマルベリーより役に立って見せるわ!!」マルベリーはロミルダに杖を用意させる事になり、ロミルダは3人に付いてくる事になった。クロエは賑やかになる事を喜び、アリスは二人の仲にハラハラし、ロミルダは鼻息荒くしてやる気十分、マルベリーは少しゲンナリしていた。◇ ◇ ◇ ◇ジゼル:ターゲット追跡→死霊術師との繋がり→黒魂石→元を断つ、という流れで行動。レイラ:優秀な魔術師。顔絵はローランサンが無い為にあわせて使用しない・・・ローランサン:優秀な剣士。顔絵が無い為にレイラの画像もなし。スキングラード城の大広間にジゼル、レイラ、ローランサンは立っていた。城主であるハシルドア伯爵が姿を現すのを待っているのだ。「妙な城だと思いませんか?」ジゼルは大広間を見渡してレイラとローランサンにそう言った。「妙ですか?どこがどういう風に?」「だって窓が一つもありませんよ?」「そういえば・・・ないですね」「城砦都市って言われるくらいだから侵入者を防ぐ為につけてないとかじゃないかな?」「うーん・・・確かに侵入はしにくそうですがどうもそれだけじゃない気が」ジゼルがレイラとローランサンとスキングラード城に来た理由は執務官であるメルカトールが死霊術師であるという情報を掴み、彼を調べる為。レイラとローランサンは魔術師ギルドの仕事でハシルドア伯爵の身辺調査を行っていて伯爵に会うにはメルカトールの許可が要るという。「ジゼルさんて・・・どうして死霊術師を追っているのですか?」「う~ん・・・詳しくは言えませんが死霊術師の親玉を見つけ出すことがわたしの目的の一つだからなんです。色々ややこしい事に巻き込まれたんでいっそのこと親玉を・・・と」「死霊術師・・・」「ん?どうかしたのですか?」「あ、いえ・・・私も死霊術師には嫌な思い出がありまして」「そうですか」「あ、二人とも執務官が来たぜ」緑の上等な服を着た男が近づいてくる。この男がメルカトール・ホシダスだ。「やぁ魔術師殿お待たせしましたね。ハシルドア伯爵との面会ですが明日の午前2時にブドウ畑の裏でなら会うということです。・・・おや、そちらのダンマーの女性は?」「あ、こちらは魔術師のジゼルさん。私達と一緒に面会させて貰ってよろしいですか?」「ジゼルと言います。以後お見知りおきを」「そうでしたか、それなら伯爵にそう伝えておきましょう。ではこれで失礼」メルカトールから伯爵の伝言を聞いた3人は約束の時間まで魔術師ギルドで過ごす事に。「あの執務官なんか怪しいですね」「だな、目が泳いでたし顔色も悪かったしな」「ハシルドア伯爵って変な人ですね、なんでわざわざ夜中にブドウ畑の横で会うんでしょう」おかしな話だった。城主である伯爵が夜中に畑で会うなどというのは誰が考えてもありえない。よほどの理由があるのか、それとも何かの罠か。3人は万全の準備をして約束の時間に指定された場所に行く。ブドウ畑の横は静かで時折虫の鳴き声が聞こえるだけだった。明かりはなくローランサンの持った松明だけが輝いていた。「イーグルアイ!」暗視と生命探知の両方の効果を持つ魔法をジゼルは唱えた。そこに浮かび上がったのは無数の生命反応、その数10数名。3人は完全に囲まれていた。「囲まれてますね・・・」その中から一人の男が近づいてくる。執務官のメルカトール・ホシダスだ。「やぁ時間通り来ていただけましたな。では早速死んでもらいましょう、死体は有効利用させてもらいますよ。死霊術師を嗅ぎ回ったことを後悔するがいい、かかれ!!」人影が一斉に動く、死霊術師達は一斉にアンデッドを召還する、あっというまに敵の数は倍に膨れ上がった。剣を抜くローランサン、レイラの背面に立ち死角をカバーする。「暴風雷!」レイラの放った電撃はゾンビをなぎ払う。続けて2,3発と撃ち込んでゾンビを焼いていく。「オーバードライブ!ほあーっ」身体能力強化の魔法を唱え月面宙返りで敵の群れに飛び込むジゼル。そこからアンデッドらに打撃を入れていく。「アンデッドに打撃なぞきくかぁ!食われてしまえ」「殴ってダメージ与えてる訳じゃありませんよ?あたぁっ!!」殴られ蹴られたアンデッドは次々と体から火を噴き倒れていく。ローランサンは冷静に死霊術師とアンデッドの動きを見極め的確に急所に剣で斬りこんでいく。「この程度じゃ俺は倒せないぜ」「コイツ・・・かなりの使い手だな」ローランサンの振るう銀の剣はあっという間に5人の死霊術師とアンデッドを切り裂いた。「ヴィンベルの暴風雷!!」レイラの電撃魔法が4人の死霊術師をまとめて焼き尽くす。「ブラスター!」ジゼルの右手から紫の閃光が迸り3人の死霊術師とアンデッドが吹き飛ぶ。残ったのはメルカトール・ホシダスのみとなった。「馬鹿な・・・こんな一瞬で全滅だと・・・!?」「連携がまるで取れてない上にあなたたちは私達を侮っていました、それが敗因です」「クソウ・・・轟雷!」「暴風雷!」メルカトールとレイラの電撃が空中でぶつかる。レイラの出力が勝りメルカトールは衝撃で吹き飛ばされる。その顔は怒りで歪んでいた。「オノレェ・・・ここで捕まる訳にはいかん、不完全だがあれを使うしかないな」メルカトールは懐から黒い宝石の刃のついた短剣を取り出し自分の胸に突きたてた。「グウウウウウウウウウ・・・」メルカトールの体は徐々に干からびていき骨と皮になる。「まさかリッチ化!?・・・いえ完全ではないけれどこれほどまでに死霊術は進化を・・・」メルカトールの変化する姿を見てレイラがつぶやいた。「あの短剣の石は・・・黒魂石ですね」「ゴッフォッフォ・・・不完全なところはこれからタンマリと魂を吸収して補うか、轟雷天!!」先ほどの3倍はあろうかという電撃が三人を襲う。「魔力の盾!」「マジックスティール!」レイラの魔法障壁で出力が弱まったところをジゼルが吸収する。「フフン・・・なかなかやるな。だがリッチ化した私に勝てるかね?」「トリャア!!」接近したローランサンの剣がメルカトールの腹部を凪ぐ。しかし一滴の血も飛び散らず何事も無かったかのようにメルカトールは立っている。「ゴッフォッフォ・・・その程度の攻撃効くものか・・・烈火山!!」「くっ!」火柱が上がりローランサンに襲い掛かる。卓越した反射神経でどうにか盾で防ぐ事は出来たがかなりの衝撃を体に受けてしまった。「私は虫の使徒メルカトール・ホシダス。計画は少し狂ったがスキングラードを滅ぼす役を王より命じられておる。それにまさかお前たち私と1対3だと思ってないかね?それなら甘い、部下は死んだがそこからが死霊術師としての本領発揮だよ、さぁスケルトン・メイガスとして私を手伝ってくれ部下達よ」死んだはずの死霊術師たちは起き上がり骨だけの姿となる。そして次々とレイラたちに魔法を撃ち攻撃を仕掛けてくる。「お前たちを葬り去ったら早速アンデッドにしてスキングラードの攻撃に参加させてやろう」囲まれる3人、魔法抵抗の高い装備をしているローランサンは盾でガード、魔法障壁で防御するレイラ、吸収して凌ぐジゼル、だが徐々に数に圧倒され次第に削られていく。「ううぅ・・・このままでは」「少しの間でも時間が在れば対アンデッド魔法が放てるのだけど・・・」「あれをやる気かレイラちゃん」つづく
Jul 11, 2010
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鉄拳のエリカ:投げナイフ、ダーツはメガトンで覚えた。爆裂のアンナ:彼女の戦い方は殆どが本能。後はジョーに教わった。猛毒のローレン:タロン社での訓練で格闘術射撃などを身につけたが体力に自信が無い。第190話【ショックバリュー2】崩れかけた地下街を進む。デスクローの気配を無数に感じる。わたしとガボールはアンナとジョーの両横を歩き毒矢を用意している。「次、3体来るよ」正面、左右から同時にデスクローが飛び出した。群れで狩りをする習性もあるらしい。「そらよ!」「はぁっ!」ガボールのボウガンの矢は2体のデスクローの首筋に吸い込まれるように突き刺さる。わたしの投げたダーツはデスクローの眉間に突き刺さる。「よしっエリカ、ガボール、あとはあたい達にまかせな!」アンナのショットガン、ジョーのガトリングが火を噴き動きの鈍くなったデスクローに鉛玉を嵐のように浴びせかける。訓練された兵士のように弾丸を避けようとしないデスクローは全弾命中させられ倒れていった。「ジョー、ガトリングの弾は後どのくらいある?」「あんまり無いよ~。だからなくなったら要塞でもらった新型の火炎放射に変えるよ」「ヘビーインシネーターだっけ?」「そうだよ、でも火力が凄いから敵が近いと使えないんだよ~」「そういうのはあたいにまかせな、ショットガンの弾はたっぷりあるからね」次の襲撃。今度はガボールが4体のデスクローに毒矢を指しアンナ達と警戒ロボがが迎撃、どうやらガボールはボウガンのコツも掴んだよう。わたしは彼が外した時の保険に徹する。ガボールの正確なボウガン捌きのおかげで数回のデスクローの襲撃を耐える。「あの扉をくぐれば発電所だ」奇跡的にわたし達はほぼ無傷、連携が取れお互いの意思疎通が出来ている。扉を目の前にした時、上空から轟音が響き大きな穴を開けた天井からエンクレイヴのヘリコプターが降下してきた。「エンクレイヴめ、かぎつけやがったね!」「ち・・・こんな時に」ヘリコプターから黒いパワーアーマーを着たエンクレイヴが3人降りてきた。プラズマライフルを乱射するエンクレイヴ、あっというまに警戒ロボが全て破壊される。壊れた警戒ロボの陰に隠れるローレン、わたしはアリの知覚でプラズマライフルの発射角を見切って避け、パラライズパームを叩き込む。ガボールは改造マグナムでエンクレイヴの武器を弾き飛ばし、アンナは肉薄しショックソードで斬り付け、ジョーはヘビーインシネーターでエンクレイヴを炎に包んでいた。エンクレイヴの襲撃を退けたわたし達は発電所に足を踏み入れる。「どうしたのローレン?」ローレンの顔色が優れない、汗をかき息が荒い。「ローレン・・・やっぱりまだ怪我が・・・」「大丈夫だ、モルパインが切れて痛みが戻ってきただけだ。わたしがここで意識を失うわけには行かない、いざとなったらジェットでも打つさ。なに、心配ないわたしは毒物薬物に対して強い抵抗を持っているからな」「背負えば楽になる?」「駄目だ、そんな事をすれば二人とも危険に身をさらす。エリカは気にせず敵に集中してくれ」「・・・わかった、でも限界と感じたらすぐに言って」発電所は所々ロックがされていた。戦後200年が経つというのに未だに現役で動いている。何者かが定期的にメンテナンスをしている?そうかもしれない、地下街の入り口でグールとすれ違った、彼らが時々ここを訪れているのかもしれない。「電子ロックか・・・こういうのは俺に任せてくれよ」ガボールはターミナルを操作して次々とロックを解除していく。「さてこれでこの発電所のセキュリティは全て解除した、目的のブツを頂こうぜ」発電所を進み階段を上がると中央に筒状の機械が設置され雷のような放電を繰り返しているのが見えた。あれがテスラコイル?「どうやらあれのようだな。ガボール、あの隣の部屋の端末を使ってコイルの電源を落としてくれないか?」「ああ、任せてくれ」あっという間にコイルの電源を落とすガボール、わたしはテスラコイルを床から引き抜く。「エリカちゃんすまないね・・・女の子に力仕事を任せて」「問題ない、わたしは自分の出来る事をする」皆疲れている、平静を装っているアンナもガボールも呼吸が浅く目が少し充血している。ジョーもアンナの事を気遣っていつもより消耗している。テスラコイルをジョーに預けわたしは先頭を歩く。一番体の強いわたしが前線に立ち、弱っているローレンを三人で囲んでガードする。幸いにも帰り道で殆どデスクローに出くわす事は無かった。現れたデスクローはガボールのボウガンで弱らせてわたしが殴り飛ばしていった。フェンディの作ってくれたメガパワーガントレットはわたしの手に良くなじんだ。デスクローの素材と特殊合金でつくったこの篭手はわたしが全力で殴りつけても平気、まるで体の一部のように感じるほど。「ガボール、次のデスクローが一体だったら毒矢を撃たないで欲しい」「え・・・何いってんだよエリカちゃん・・・」「お願い。みんなに襲い掛かりそうになったら毒矢を撃ってかまわないから」わたしは弱い・・・このままではまた大切な人を失ってしまう・・・もっと強くならなければ。オールドオルニーの地下街の出口が見えてきた時一体のデスクローを見つけた。「グルルルルルルル・・・」デスクローが猛スピードで襲い掛かってくる、わたしは攻撃をしようとするデスクローの動きを見切り踏み込んで間合いを外す。相手の予想を上回る動きをして認識に誤差を生じさせればこちらが先手を取れる。相手の出方を待ちつつもこちらが先に攻撃をする。マスターと組み手をした時正にそうだった。わたしの攻撃を見切りマスターはわたしに当てる、先に動いたのはわたしなのにマスターの方が速く攻撃が届く。マスター曰く起こりが見切れるようになるのだという。起こりを見切り空気が割れるのを感じ自分の体を自在に操れるようになればマスターの域に到達きるはず。わたしはそれを目指している。デスクローの腹部、顎に3発の打撃を入れ顎を蹴り上げる。体が伸びきり宙に浮く、着地の瞬間を狙って崩拳を叩き込む。「グァァァァァ・・・」妙な手ごたえがあった。いつもならズシリと手首に重みを感じるはずなのに今回は相手の体を貫通したかのようなめり込む感触が拳と腕に伝わった。デスクローは今までのように吹き飛ばずにその場で体をくの字に曲げ口から大量の血を吐き崩れ落ちた。・・・・・・この倒れ方はジャンダーズ・プランケットの時と同じ。あの時のマスターの崩拳を再び放つことができたらしい。「エリカちゃん今の動きは一体・・・」「偶然・・・かもしれない。こういう動きをいつも出来るようになりたい」オールドオルニーの地上に出るとわたし達はそのままカンタベリーコモンズに寄る。「ああ疲れた・・・一刻も早く要塞にテスラコイルをもって行きたいところだけど皆ボロボロだしねぇ。明日にするか?」「いや・・・これ以上時間を掛けるわけにも行くまい。このまま補給と休息をしたらすぐに要塞へ向かおう。またシスターズが襲撃してくるかもしれん、そうなればこの街に被害が及ぶ」「ローレンお前が一番つらそうなのに・・・」「ふがいないと思っているよ。アンナやエリカのように体が強ければな・・・」結局すぐに出発し夜通し移動して要塞にたどり着いた。ローレンは到着してすぐに意識を失いガボールに運ばれていった。既に空は明るくなり始め朝を迎えようとしていた。「良くやった、これで対エンクレイヴの兵器が完成できる!ご苦労だったな」パラディン・トリスタンは寝ずに待っていたようだ。彼はテスラコイルを受け取るとフェンディ達のいる研究室に持っていった。「エリカ寝ないのかい?あたいらは今から寝るけど」「・・・もう少しこうしている」「そっか・・・じゃあおやすみ」わたしはベッドに行かず要塞の中庭に立っていた。見張りのBOS数人がいるだけでとても静か。深呼吸をして型の練習をする。チラリとBOSの隊員は見ただけで何も言わなかった。190話終 次回へ
Jul 9, 2010
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鉄拳のエリカ:アンナ、ローレンに支えられ落ち着きを取り戻しつつある。爆裂のアンナ:武器のメンテナンスは構造を把握してる彼女が担当している。猛毒のローレン:心配しているジャブスコに通信をして報告をしたようだ。第189話【突入オールドオルニー地下】カンタベリーコモンズで三日間過ごしたわたし達はオールドオルニーに向かう。スコットの持たせてくれたロボを4体引きつれて。シスターズの襲撃で受けたダメージは思いの他大きかった。わたしを覗く他の全員が骨折、それ相当する重症を負った。今の状態でもう一度シスターズに出会えば全滅の可能性もある。「そう悲観する必要も無いぞエリカ。この辺りはヤオ・グアイとラッドスコルピオンが多くてな、ブリーチとあわせて5体確保した。そうそう遅れは取らないだろう」ローレンはカンタベリーコモンズの周辺で生物を集めていた。彼女の能力に救われている。「エリカ・・・シスターズの事は今は考えすぎるな」「ローレン・・・」「今の我々がすべき事は彼女らを倒す事ではなく、テスラコイルを手に入れることだ」「・・・そうね」そうだった。わたしは落ち込んでなんかいられない、BOSが敗北すればこのウェイストランドは終わってしまう。シスターズの問題よりも先に解決すべきはこっちのほう。「この任務が終わったらこっちからSecret-Vaultの乗り込んでカイリーナを問い詰めてやれば良い、わたしも自分の事や出生の事が気になるからな。それにSecret-VaultにはSMジェネラルも潜伏している、奴の首を獲って仲間達の墓標に供えてやるつもりだ」珍しくローレンが声を荒らげた。応急修理をしたトラックの周りをローレンの操る生物で護衛し、オールドオルニーに到着。街は不気味に静まり返っていた。「ああ・・・こりゃ厄介だね、けっこうウロウロしてるよデスクロー・・・」アンナの超感覚がデスクローの存在を感知した。その声を聴いて全員が臨戦体勢を取る。「ロボを先行させるかい?」「待てアンナ、ここはラッドスコルピオンを先頭に持っていく。警戒ロボは後方で遠距離攻撃をさせるのがいいだろう」ラッドスコルピオン、警戒ロボ、わたし達、白サソリの順でオールドオルニーの街中に。「来るよ、その曲がり角ともう一つ奥にいるね」「グアアアアアアアアアアアアアアッ」デスクローが飛び出してきた。二足歩行の大型爬虫類と人間混ぜたように思わせる外見は対峙した者を恐怖に陥れるのに十分な迫力がある。「ギシャアアアアアアアッ」デスクロー2体に対し巨大ラッドスコルピオンをぶつけるローレン、動きを止めている間に操作を試みるらしい。「こいつは特に気性が荒いな・・・エサが少ないのか?」「あっちの奴はどうするローレン?ぶっ殺していいのか?」「ああ、流石に白サソリとデスクローを同時に何体も操るのは難しいしな、やってくれ」「よっしゃ!ジョー、行くよ!」「あいよー」アンナのロケットランチャー、ジョーのガトリングがデスクローに襲い掛かる。足を狙ったミサイルが見事に命中し、動きが鈍くなったところにジョーのガトリングが頭部を集中砲火する。デスクローの顔面はあっという間に鮮血で染まりやがて肉片を飛び散らした。「ひゅ~やるねぇお二人さん!扱いの難しい武器であそこまで正確に攻撃できるなんてねぇ」ガボールが驚きの声を上げた。わたしもアンナとジョーの武器の扱いの上手さには驚いている。「まぁね~、でもガボールのハンドガンの精密射撃には負けるけどな」「だね~」「へへっこいつだけはウェイストランドで一番の自信があるからな」アンナとジョーがデスクローを始末してる間にローレンはもう一体を手なずけていた。「よし・・・これでかなり戦力があがったな、次は地下に侵入するぞ」街中を探索し、デスクローの襲撃を退けながら下水道から地下に侵入する。サイズ的にラッドスコルピオンは入れず地上で待機という形になった。「ローレン大丈夫?」「なんとかな・・・この杖があれば問題ない」彼女はココまで白サソリの背に乗って移動してきた。足の骨にヒビが入っているからだ。わたしとガボールはローレンの傍にいる。彼女を戦闘ささずに生物操作に集中できるように護衛を二人でしている。下水道を手なずけたデスクローを前にして進んでいく。「来たよ、今度は三体だ!!」一体をデスクロー同士ぶつけ、一体をアンナ、ジョー&警戒ロボが、残りの一体は・・・「俺の出番だな、ローレンちゃんの毒でおとなしくなりな!!」ガボールがローレンの毒を使用したボウガンの矢をデスクローの首に突き刺す。「ギヤアアアアアアアッ」デスクローの恐ろしさは腕力、爪、牙の他にスピードがある。ローレンの毒はデスクローの動きを鈍らせた。デスクローは爪を振り上げガボールに襲い掛かろうとする。「パラライズパーム!・・・やぁっ!!」鈍くなったデスクローにカウンターをあわせるのは難しくない。パラライズパームを受けて崩れ落ちるデスクローを蹴り、アンナとジョーの前まで飛ばす。「ナイスパスだよエリカ!オラァ、トカゲ野郎ミンチにしてやんよ!!」デスクローの顔面を至近距離からショットガンで連射するアンナ、麻痺が効いて動けないデスクローはそのまま動く事はなく肉塊と化した。その後2回デスクローの襲撃を受けるも誰一人怪我を負うことなく撃退する事ができた。「PIP-BOYの指している方向はそのまま全身だから・・・そこの扉を抜ければいいのか?」扉を開け梯子を上がる。するとそこには広大な地下街が広がっていた。「おおおおーい・・・何だ貴様ら?こんなところになんのようだよ?」グールの男性が前から走ってきた。「まあなんでもいいか、とにかく俺は逃げるぜ。こんな場所一秒だって居たくねぇ。・・・だから俺は最初から乗り気でなかったんだ」あっという間にグールの男性は去っていった。「・・・あいつのいう事はちょっと解るね。この地下街デスクローの巣になってるよ・・・」「そうか・・・さてどう抜けるかだな」「ローレンちゃん、毒矢は後どのくらい残ってる?」「30・・・5本だな、どうかしたのか?」「ああ、俺が襲い掛かってくるデスクローに全部毒矢を刺していってそれを皆が攻撃するってのはどうだい?それなら一度に何体も相手できるだろ?」「だが・・・お前の負担が大きいぞ?リロードが少しでも遅れればデスクローに引き裂かれるぞ」「かもねぇ、だけど毒矢が続く限りこの方法でやらない?俺の腕を信用してさ」「うーむ・・・」「それなら・・・わたしも矢を投げる。二人でやれば負担も軽くなる」「お、そうかい?じゃあエリカちゃんにもやってもらうか」「ええ」わたしは前にダーツや投げナイフの練習をしていた。使っていた頃もあった。20メートル以内なら狙ったところに突き刺す事が出来る。アリの知覚を手に入れた今のわたしならできるはず。わたしはガボールから10本の矢がはいったホルダーを受け取りベルトにひっかけた。189話終 次回へ
Jul 4, 2010
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