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鉄拳のエリカ:衝撃の事実を知りショックを受けている。猛毒のローレン:カイリーナの言葉に少し頭の整理ができていない。爆裂のアンナ:カイリーナの言葉を全て記憶していっている。BG・ジョー:うしろでじっと皆を見守っている。第211話【オルモストパーフェクト3】虫の息のカイリーナ、この傷ではもう助からないだろう・・・「101号・・・私をあそこの椅子に座らせてくれ・・・」「・・・ええ」出血のひどいカイリーナ、彼女は力を振り絞りパネルの操作をする。「さぁこれで・・・・・壁にある金庫は開いた、G.E.C.Kを持っていくがいい・・・」「カイリーナ・・・」「パネルを操作して調べてみたが・・・あの触手はお前たちが倒したジェネラルの死体から伸びている事が解った。やつは恐らく改良FEVを死ぬ間際に使用したのだろう・・・それで細胞が暴走を起こしたと思われる・・・既にこの施設の50%は奴に支配されている」「!!?」「なに・・・」「まだ生きてるのかあの野郎・・・」「101号・・・頼みがある、そこのベビーベッドで寝ている112号を頼む・・・」「わかった・・・」「ふふ・・・いい子だ。さて、最後にシスターズに言わなくてはな・・・」カイリーナはマイクのスイッチを押してシスターズに呼びかける。緊急事態を知らせるサイレンが鳴り響き天井に取り付けられた赤いランプが回転する。『シスターズよ、良く聞け・・・ジェネラルが暴走しこのSecret-Vaultを乗っ取っている・・・既に50%は奴の手に落ちた・・・私は奴の攻撃を受けた、もう助からないだろう・・・後の事はお前達の自由にしろ・・・』司令室のモニターを見るとあちこちのフロアーで触手が飛び出しシスターズが応戦しているのが見えた。でも・・・あまりにも数が多い、シスターズたちが飲み込まれていってる。「カイリーナ、どうすればいい?」「暴走を止めるには脳を完全に破壊するしか・・・無い。だがあそこまで広がってしまえば特定する事など・・・不可能だろうな・・・」「そんな・・・」「だが・・・方法が無いわけではない・・・最下層にあるメンテナンスルームの原子炉を爆発させ・・・Secret-Vaultごと吹き飛ばせば奴とて生きてはいられない・・・」「そんな事したら全部・・・全部なくなってしまう、大切な物も皆」私はメガトンを核爆弾で吹き飛ばされ大切なものをたくさん失った。もうこんな事は嫌。「このSecret-Vaultを乗っ取られるよりはずっといい・・・最後に101号、お前に頼みがある・・・・・・そこのベビーベッドに寝ている112号を連れて行ってくれないか?」「112号を?」「ああ・・・その子はまだ1人で何も出来ない・・・お前なら安心して任せられる・・・」呼吸が浅くなってくるカイリーナ、アンナとローレンもカイリーナに寄ってくる。「ふふ・・・96号、お前の望み通り私は死ぬ・・・」「わたしは・・・お前・・・あなたを殺したいと思っていた・・・だが今あなたが死のうとしている姿を見ると・・・死んで欲しいとは思えなくなった・・・」「そうか・・・済まなかったな96号、15年前すぐにお前達を探しに行ってればこんな形で・・・再会する事も無かっただろうに・・・お互いに失うものなどなかったろうに・・・」「・・・謝るな、そんな事をここで言うのは卑怯だ・・・わたしは大切な者をたくさん失ったのにあなたを許してしまうじゃないか・・・」ローレンはカイリーナの手を握る。アンナはカイリーナ正面に顔を近づける。「死ぬなババァ!お前はこれからたくさんやらなきゃいけないことがあるんだろ!?途中で投げ出すのか?死んだらあたいは一生お前を許さないからね!」「すまんな・・・99号・・・先に逝ってるぞ・・・あっちで再会したら許してくれるよな・・・?」カイリーナの口から血がにじみ出る。「娘達・・・勝手な母親を許してくれ・・・エリカ・・・アンナ・・・ローレン・・・」カイリーナの口からわたし達の名前が出る。番号で呼んでいない。「カイリーナ・・・わたし達の名前を・・・」「ああ、呼び合ってるのを聞いて覚えた・・・シスターズ全員の本名も覚えている・・・これでも・・・プライベートではちゃんと名前を・・・呼んでいるのだぞ・・・ふふ・・・」「おかあ・・・さん・・・」「ふふ・・・そう呼んでくれるのかエリ・・カ・・・」そういうとそのまま目を閉じて・・・動かなくなった。「おかあさん!」「ババァ!目を開けろ!!」「母さん・・・」おかあさんは死んだ・・・わたしの腕の中で・・・せっかく会えたのに・・・これからもっと話したいこともあったのに・・・どうしてこんな・・・「エリカ・・・行くよ・・・」アンナに促されてわたしは立ち上がる。お母さんをそっと床に寝かせてベビーベッドの112号を抱き上げる。これからはこの子を守らないといけない。もう家族を失うのは嫌、絶対に。「さてどうする・・・その赤ん坊をかかえて最下層のメンテナンスルームに行き爆弾を仕掛けるのは無理じゃないか?」「エリカは出口に向かわせてあたい達だけで行くしかないか?」「そうだな・・・だがアンナ、その傷では・・・」「まだもつよ・・・ここで持たせなきゃダメなんだよ、ジョーもいるから平気さ!」アンナの顔色は悪い、無茶をすれば傷は開き命に関わる・・・わたし達は全員満身創痍、メンテナンスルームまで行って爆弾を仕掛けて脱出できるか解らない。どうすれば・・・「マザー!!」シスターズが五人司令室に入ってきた。「そんな・・・マザー目を覚まして!」「おまえたちかっ!おまえたちがマザーを・・・」「違う、おかあさんはジェネラルにやられた!手をかけるなんて事無い!」わたしはシスターズに事情を話す。「・・・・・・そうか、ではもうこのSecret-Vaultは駄目なんだな・・・」「ええ・・・」「よし、それならメンテナンスルームの原子炉の爆破は我々に任せろ、まだ戦えるシスターズにも協力を要請する!」「・・・・・・ありがとう」「お前達もシスターズだろ、協力して当たり前だ。戦闘が得意でない者達は皆お前達と一緒に脱出させる、メトロまで走れ」『シスターズ総員に告ぐ、私は94号、戦えるものはメンテナンスルームに向かい原子炉の爆破を手伝ってくれ!戦闘型でないものはメトロに避難せよ、爆弾は設置30分後に爆破するようにセットする、Secret-Vaultを脱出する!』全員が動き始めた、わたし達は戦闘型ではないシスターズと一緒に出口を目指す。施設のいたるところに肉の触手が生えている。何とかエレベーターに乗り込み一息つく。「はぁはぁ・・・エリカ、なんか顔色良くなってきてないかい?」「??そうえばさっきより大分体が楽・・・」「まさかその112号の能力って奴かい?」なるほど、アンナの言うとおりかもしれない。この子はおかあさんの産んだ最後の子で最高の子、オルモストパーフェクト。そういう能力があってもおかしくない。わたしはアンナに112号を抱かせてみる。「あったかいねコイツ・・・なんか抱いてて気持ちいいよ」おとなしく寝ている112号、アンナが抱いている様子をローレンとジョー、他の数人のシスターズが見ている。「なんか傷の痛みがマシになってきたような気がする・・・ローレンも抱いてみな?」「あ、ああ」ぎこちなく112号を抱きかかえるローレン、彼女の顔色も良くなっていく。エレベーターが止まる、ここは動物たちや植物で一杯のフロアー・・・「ひどい・・・」動物達は倒れ植物は折られジェネラルの触手の餌食となっていた。211話終 次回へ
Aug 29, 2010
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鉄拳のエリカ:カイリーナの事をじっと見ている。猛毒のローレン:思ってた様な人物と違う事に戸惑う。爆裂のアンナ:カイリーナに対し怒りを感じているが他の感情も湧き出てきている。第210話【オルモストパーフェクト2】カイリーナはベビーベッドを載せたワゴンを押してわたし達の目の前に112号を連れて来る。「これが112号・・・」私はベビーベッドで横たわる1歳になるかならないかの赤ん坊を見てPITTの事を思い出した。PITTの王アッシャーと妻サンドラの娘マリーの事を。『この子はいずれ私の器となる。今の私の脳をデータ化しこの子にダウンロードする。この子と一体化しわたしは更に研究を続けるのだ。・・・さてそろそろお前たちの要望を聞こうか?96号(ローレン)まずはお前から言うが良い』「そうだな・・・ではこの目の前にあるバリアーを解除しろ」『ふふふ・・・お前は私を殺す気満々だな。残念だがその願いはかなえてやる事はできない。他のものに変えるが良い、大概の事なら聞いてやるぞ?』「・・・ではわたしは後でいい、アンナ次はお前が言え」「ん?よし。あたいは・・・そうだねぇ~じゃあシスターズを全員解放するってのはどうだ?」『ふふふふふ・・・無駄なことだ。彼女達は自分達の意思でここにいる。私にはシスターズを縛り付けている物など何もない』「なに・・・!?」『言っただろう?家族だと。私は彼女達を何も縛り付けてなどいない、チーム分けから戦術、年下のシスターズの世話など彼女達は自分達で動いてやっている。わたしはシスターズに頼まれた事をし、与え、そして時にはこちらから頼むだけだ。私と彼女達の関係は上司と部下でも王と兵でもない、ただの親子だ』「そんな・・・」わたしはなんとなくそんな気がしていた。シスターズの態度や言動から薄々そう感じていた。同じ。わたしとローレン、アンナも大切な者の為に戦う。シスターズもそう、違いなどなかった。『なんだ99号(アンナ)お前の願いは他にはないのか?』「くっ・・・じゃああれだ!スーパーミュータントと手を組むのを止めろ!」『いいだろう、ジェネラルも死んだ事だし奴らの代わりなどロボットをつくればいいか。シスターズの中には奴らと関わるのを嫌っていた者もいたからな』!!?意外とあっさり受け入れた。カイリーナはわたし達を敵と見ていない、シスターズとしてしか見ていない、隙あらば自分の命を狙おうとしているローレンとアンナに対しても。『では次は101号(エリカ)お前の番だな』「わたしは・・・あなた達にもうこんな事はやめてほしい。地上に出てウェイストランドの人々と一緒に復興活動をして欲しい、カイリーナとシスターズがいれば街の一つくらい甦る」『ふふふふ・・・あはははは・・・面白い事を言うものだな。いやすまぬ、お前の発言の内容は何度と無く耳にしているからな。シスターズの中にもお前と同じような事を言う者がいてな。だが他のシスターズと話し合い、結局はそういう事はしないほうが良いという結論に至った』「・・・・・・・・・」『他には何か希望するものは無いのか?』「・・・・・・じゃあG.E.C.Kが欲しい」『良いだろう。完成に成功したG.E.C.Kは3台ある。1台をお前に譲る』わたしがG.E.C.Kを欲しがる理由は・・・今は無きメガトンの跡地にこのG.E.C.Kを使い放射能を取り除き土を甦らせ草木が生える土地にしたいから。『さぁ96号(ローレン)お前の願いは要望はなんだ?』「・・・・・・」ローレンは黙っている。彼女の目的はカイリーナの殺害とジェネラルの殺害。それが出来ないのなら何を願うのだろうか?『言っておくがな96号(ローレン)私を殺したところで何も変わらん。シスターズがいる限りな。私が死んだとしてもシスターズの誰かが後を継ぎ研究を続けるだろう。なにせ彼女達は私の分身であり娘だ。ウェイストランドにたまに姿を現しては実戦データをとりに来るだろうし邪魔な組織や人間は排除していくだろう』「止める方法は無いというのか」『止める必要が無い。なぜ止める必要がある?病気、怪我、放射能に強く、特殊能力を持ち、容姿に問題の無い人間を作る事は素晴らしい事だと思わないのか?我々はエンクレイヴやジェネラルとは違う、地上の生物の事など何の興味も無い。そのうち男でも細胞の安定する方法が解ればシスターズのような人間を爆発的に増やす事ができる。汚染された地球でも強く生きれる新人類が誕生する。人間の進化と繁栄、そして探究心、どこにも悪の要素などあるものか』「くっ・・・」ローレンが言葉に詰まる。カイリーナの言ってる事は間違いでは無いのだろう。けど・・・なにかが欠けている。『お前たち3人は地上での生活が長すぎたみたいだな。どうもそっちよりの考えだ。お前たちはこっち側の人間だぞ?地上の脆弱で愚かな者とお前たちは別物だ、一緒に居るよりもこっちにきたほうが幸せだとおもうが?96号(ローレン)お前は上の階で動物達の前で目を輝かせていただろう?こっちくれば毎日動物と過ごせるのだぞ』「・・・・・・」ローレンが複雑な表情を浮かべて黙っている。わたしはこみ上げてきた思いをカイリーナにぶつける。「カイリーナ、あなたのいう事は解る。わたし達もウェイストランドで育たないでシスターズと一緒に過ごしてきたのならあなた達に同意した。けどわたし達はシスターズであってシスターズじゃない、ウェイストランドで育ったエリカ、アンナ、ローレン。あなた達がSecret-Vaultが家で故郷ならわたし達はウェイストランドがそう。めちゃくちゃにされる訳にはいかない」『ふふふ・・・101号、お前は本当に私の若い頃にそっくりだな。ウェイストランドで育とうが私の娘に代わりは無いか。96号に99号、お前たちもだ』「カイリーナ、わたしはもうシスターズと戦いたくない。お願い、もうウェイストランドを攻撃するのは止めて。わたし達をどうするつもりか知らないけどSecret-Vaultを攻撃させるような事はないようにするから」『なんだ?G.E.C.Kをやったのにまだ要求するのか?こっちからばかり与えるのは公平ではないな。私は娘達を愛しているがけっして甘やかしはしない。なにか頼みごとがあるならこちらの要求に答えるか何かをしてもらうかでないとな』「・・・・・・一体何が望み?どうすればいい?」『そうだな・・・101号、おまえがこのSecret-Vaultに残るのならウェイストランドを攻撃するのは止めてやろう。それでどうだ?』その言葉にアンナとローレンが反応する。「馬鹿いってんじゃないよ!」「それは駄目だ」『ふふふ・・・そうか。なら96号、お前の願いを言うが良いお前で最後だぞ?』カイリーナが微笑みながらローレンに語りかける。「わたしは・・・わたしの願いは・・・貴様らとの同盟にする」「は!?」「ローレン・・・」『ほう、考えたな96号さすがは頭脳派だな』「これが最善だと思った。わたしとしては余り気の進まない事だがエリカやウェイストランドのわたしの大切な者の事を考えるとこれが一番いい方法だ」『いいだろう、我々はお前たち3人との同盟を結ぶ事にする』「ああ、これでお互いに不利益な事はするわけにはいくまい。つまりわたし達はSecret-Vaultを攻撃することはないし貴様たちもウェイストランドを攻撃することは無い」『さぁこれでお前達3人の願いは聞いたな。スーパーミュータントとの決別、G.E.C.Kの譲渡、そして同盟。これでいいな?』「いいぞ」「ああ問題ない」「ええ」『私も久しぶりに再会した娘達と出会えて楽しかった。戻ってくる意思が無いのは残念だが私の教育方針は子供の自立なんでな、帰るがいい。だがその前に武装は全てここで置いていってもらうおうか、娘を信用したいがお前たちは反抗的だからな』「武器を放さないといったらどうなるんだい?」『このままここに閉じ込めておくだけだ』カイリーナは笑顔でそう言う。まったく敵対心が無い、親が子供に話しかけるのと同じだ。ここはカイリーナに従うしかない。このまま無事に帰るにはSecret-Vaultを破壊するかカイリーナに出口まで送ってもらうしかないから。しぶしぶ武器を床に置いていくアンナ、後ろでじっと待っていたジョーも武器を置いていっている。ローレンはダーツを隠し持とうとしたが、カイリーナの目をごまかす事は出来ず全ての武器を置かされた。わたしもガントレットと投げナイフを床に置く。『全て置いた様だな?では後ろのエレベーターに乗り先ほど戦ったフロアーに戻るがいい、そこでシスターズに出口までいける直通のエレベーターに案内させる』「ちっ・・・一発殴れなかったのが心残りだけど親だと解ったから我慢してやるよ」「タロンの同胞の敵は取れなかったがこれでウェイストランドの脅威は減る事になるな」「わたしは・・・ほっとした。もうシスターズと戦いたくないもの」『ではこれでお別れだ娘達よ。お前たちのデータは十分取らせてもらった、次に会う時は同盟の会談の場だな。その時はシスターズに使いを送る』カイリーナが笑顔でわたし達を送る。わたしがエレベーターのスイッチを押そうとした時、バリアーの向こうに居るカイリーナの部屋で大きな音がした。『がはっ・・・・・・そんな馬鹿な・・・お前は死んだはず・・・だ』壁から生えたおぞましい肉の触手にカイリーナは貫かれていた。『く・・・逃げろ・・・このスイッチで施設の・・・全ロックは解除する・・・』「カイリーナ!!」白衣のポケットからリモコンを取り出しスイッチを押す。すると目の前にあったバリアーは解除されカイリーナとベビーベッドに寝た112号がわたし達の目の前に。「オラァ!!」カイリーナを貫いていた触手をショックソードで切り取るアンナ。彼女はそのまま床に倒れる。「カイリーナ・・・」「ふふ・・・私としたことが・・・」虫の息のカイリーナを抱きかかえる。彼女の体には大きな穴が開きおびただしい出血が。「早く・・・逃げろ・・・」210話終 次回へ
Aug 27, 2010
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鉄拳のエリカ:ノーウィークネスのエレイン(111号)と戦闘中。第209話【オルモストパーフェクト】エレインの動きについて行けない。集中力が落ちている。マスターの言葉を思い出すも頭と体がバラバラで対処できない。「聴勁」それは相手の動きを読み取る技術。偶然ながらわたしはこれまでの戦いで何度かそれを体現できた。エレインの暴力の嵐の前では集中する事も出来ず「聴勁」を使う事も出来ない。仕切りなおせばあるいは・・・「101ごう、もうおまえはおわりね。つまらないからそろそろころすことにした」エレインのラッシュが止む。目の前で左手を突き出した構えをとっている。「・・・・・・」恐ろしいくらいに隙が無い。エレインはもう構え方も会得したというのか。「なんだそのめは、エレインきにいらない。かくしわざがあるならやってみろ」パラライズパームしかない。そして崩拳を最高の威力のある状態で当ててしとめなければならない。立ち上がってエレインの間合いに入り体勢を崩しに掛かる。「それか、エレインもだいぶできるようになった」わたしとエレインはお互いの体勢を崩そうと間接、腕、指、膝、を触れては振り払う。マスターとこの稽古をした時わたしは10手と持たなかった。「エレインくやしい」「・・・・・・・」この技術は理屈や動きだけを見て覚えれるものではない。自分の体の事を理解して姿勢を保つ鍛錬をしなければできない。エレインの体はまだ子供で未熟、本人が思ったようには動かない。エレインはわたしの体勢を崩す事が出来ずにもどかしさを覚えているよう。わたしはマスターとこの稽古をしていた時アンナの事を思い出していた。彼女は瞬発力、持久力、平行感覚、リズム、器用さを持っている。アンナがその気になってマスターの元で学べばわたし以上に高い技術を身につけられるだろうと。エレインはすぐに覚え再現できる。でも熟考し、真の意味を理解しようとしていない。わたしがマスターに習ったものは形だけを真似して出来るものではない。エレインがアンナと同じ頭脳、運動神経を持っていたのならわたしは絶対に勝てないだろう。「うううううううううっ」エレインが真っ赤な顔をしている。徐々に早くなる手をなんとか捌く。「くうううううう・・・これでしね!ほうけん」エレインが崩拳を放ってくる。わたしも同じ技で迎え撃つ。放ったタイミングはほぼ同時。「うぐぐぐ・・・・・・」エレインの拳は僅かに届かずわたしの拳はエレインの腹部に突き刺さっている。彼女はリーチの差を考えてなかった。わたしはそれを利用した、彼女が崩拳を打ってくるのに合わせてわたしも打つつもりだった。崩拳のカウンターで崩拳を炸裂させる。「げほっ・・・」エレインが大きな血の塊を吐いた。崩拳の手ごたえで彼女の内臓を破壊した感触があった。それでもわたしのコートの端を掴み、倒れまいとしがみついてくる。「げほげほ・・・それも・・・おぼえ・・・た!」「パラライズパーム」エレインの胸にパラライズパームを当てる。「がっ・・・・・・!?」エレインの動きが止まる。「・・・・・・崩拳」ほんの僅か、一瞬躊躇をした。それでもわたしはエレインの腹部に崩拳を放った。「ぁ・・・・・・」エレインは電源の切れたロボットのように倒れこむ。今度こそ彼女は立ち上がってこないはず。もうわたしには一発の拳を打つ力も残っていない。正直エレインとは二度と戦いたくないし会いたくない。彼女の事は確実にわたしのトラウマになるだろう。彼女がもう少し成長していたのならわたしは勝てなかった。いや、油断をせず、武器を使い最適な手段で襲い掛かってきてたのなら勝てなかった。彼女はわたしに対抗心を燃やすあまり格闘で挑み、幼さゆえに敗れた。最も完成に近い存在だったエレイン。でも心があまりに未熟だった。カイリーナが完成させたといっている112号はどんな存在なのだろうか。わたしはそんな事を考えていると目眩いを起こして倒れそうになる。「おっと・・・エリカよくやったな」「ローレン・・・」ローレンが支えてくれていた。彼女達もシスターズと戦っていたはず・・・「シスターズは?」「・・・なんとか倒した」「・・・そう」エレインとの戦いに集中しすぎてローレン達の事に気がつかなかった。三人とも無事で何より。『ほう・・・お前たちが勝ったか。良いだろう頼みを聞いてやる、奥の扉に入るがいい。シスターズ、死んでしまった3人を回収しろ』カイリーナは上からそういうとフロアーの扉を開ける。罠を張っているかもしれない。扉をくぐりエレベーターで上に。その部屋にはバリアーで仕切られたVault風の研究室だった。『ようこそ私の娘達よ。15年ぶりの再会だな』「・・・・・・」「ふん、バリアー越しで何を言うか」「再会の感動を味わいたければそっから出てきな!」黒いフードを取るカイリーナ。そこには中途半端にグール化した顔があった。金髪で目は青い。頭髪はグールにしては抜けておらずわたしと似たような生え方。『グール化の治療はずっとしているが限界があってな。まぁグール化してなければとっくに老衰で死んでいるところなのだから悪いことばかりでもないが皮膚がこれなのがな。まぁ座れ、そこのソファーのテーブルに戦前の植物を育てて作ったコーヒー豆で淹れたコーヒーがある飲め』ロボットがソファーのテーブルに飲み物を置く。「毒は入ってないようだな」『ふふふふ・・・96号(ローレン)が気づくのを解っていて淹れるものか。ただのもてなしだ安心しろ。さて、座ったか?じゃあこれを見てくれないか?』そういうとカイリーナは白衣のポケットから写真を取り出す。「これは・・・」「む・・・」「・・・・・・」その写真にはわたし達そっくりの白衣の女性が男性と並んで立っている姿が写っていた。『それが私だ。お前たちとそっくりだろう?ホクロも私がついていたからシスターズの識別として後からつけたのだよ。その写真の男も私のホクロを気に入ってた事だしな』「この男性は?」『気になるか101号?私の旦那になるはずの男だった。だが死んだ。その写真は西海岸の基地で撮ったものでな、その写真の後彼はエンクレイヴの任務に出てそして帰ってこなかった。私の腹には赤ん坊がいたがグール化の影響で流産、二度と産めない体になってしまった』「・・・・・・」『あの頃の私は全てが嫌になってた、愛する者を失い、立場を失い、そして自分の体も失いかけていた。私に残ったものは知識と経験のみだった。私の生きる目的は研究しかなかったのだ。フェラルグールになる恐怖と戦いながら私は狂ったように研究しついにシスターズを産み出した。そこでようやく私は家族を得たのだ。自分から作った人工的な子供だが私は嬉しかったのだ、このSecret-Vaultは自給自足できるようになっているからな。きちんとメンテナンスをしてやれば半永久的に使える。この環境なら子育てをしながら研究もできる。シスターズが生まれてからのこの20年近くは私の人生で最も幸福な時間だったよ』「・・・・・・子供を研究に使っておいてそれでもあなたは平気だったの?」『最初は自分が何をしているのかと思い悩んだ事もあったがすぐに麻痺した。グール化した影響か知らんが少しくらいのことでは何も感じなくなっていたのだ。それに子供達が成長し、驚くべき成果を挙げることのほうが私にとって大事だったのだ』「狂ってやがる・・・」忌々しげにつぶやくアンナ、ローレンもカイリーナを睨みつけている。しかしわたしはカイリーナに対する敵意は薄れている。Secret-Vaultに来て彼女の姿を見て、話を聞いているうちに彼女がどうしようもない狂った科学者だとは思えなくなっていた。このカイリーナがわたしのお母さん・・・どうにか説得して暴挙を止めさせられないだろうか?アンナとローレンは彼女を許す気は無い様子。どうすればいいのか。どうすればより多くの人が幸せになれるのか。シスターズもカイリーナも生き方を変えれば・・・PITTのようなひどい場所でも生き方を変えればレイダーのようなソルジャーも変わっていった。PITTに行く前のわたしは悪人はどんなことをしても罪は償えないと思っていた。レギュレーターにもそう教わっていた。でも、悪人の中にも変われる人はいる。全ての悪人が許されざる存在ではないことが解った。PITTの王アッシャーにサンドラ。この二人との出会いは私を変えた。カイリーナもシスターズも変わって欲しい。彼女たちも家族なのだから。『ふふふふ・・・そして私の最高傑作が誕生した。112号、コードネームはオルモストパーフェクトあえてこの名前をつけた。無限の可能性をこめてな』カイリーナはベビーベッドを載せたワゴンを押してわたし達の目の前に112号を連れて来る。209話終 次回へ
Aug 23, 2010
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爆裂のアンナ:今まで一番のピンチに陥っている。猛毒のローレン:勝率の高い彼女も今回ばかりは雲行きが怪しい。BG・ジョー:ローレンを攻撃から必死に守っている。第208話【爆裂・猛毒VSグラスホッパー・体温操作】「フフフフフ・・・このままえぐって内臓引きずり出してやろうか?」クラリスはアンナにエンドボスソードを突き刺したままつぶやく。「言ってろよ・・・」「ふん、この状態で何ができる?」「できるね」そういうとアンナは右腕を動かす。なにかを引っ張るようなしぐさで。「グラスホッパーか、大した能力だよ。だけどねぇいくら素早くてももう無理だね」「何を言っている!私の勝ちだ!」「ふん、そうかいじゃあお前の後ろに転がっているのはなんだ?」クラリスはアンナにエンドボスソードを突き刺したまま後ろを振り返る。そこには爆発をしなかったヌカグレネードが転がっていた。「不発弾がどうした?」クラリスがそういうとヌカグレネードは飛び上がり彼女のうなじの辺りに張り付いた。「な、なに!?くそ・・・とれん!」「無駄無駄、そのワイヤーはエリカでも千切れない特別製でね。あいつのコートにも編みこまれてるんだ」「貴様いつの間に・・・」「さっき蹴り上げられた時にお前の戦闘服にフックを引っ掛けておいたのさ。そしてその爆弾は衝撃をあたえれば爆発する」「くっ!?」爆弾に触ろうとするアンナ。あわててエンドボスソードを抜き距離を取るクラリス、首筋に引っかかっているワイヤーを外すべくエンドボスソードを引っ掛ける。「いってぇなホントに・・・だけどお前がそうやってワイヤーを切ろうとするのは想定済みさ!」そういうとアンナは血が滴る腹部を庇いながらPIP-BOYを操作する。「死ね、クソアマ!」「なに!?」アンナの持ち込んだヌカグレネードは全てリモコン操作でも爆発できるように作られている。スイッチの入ったヌカグレネードは凄まじい爆発をしクラリスの上半身は炎に包まれた。「グアアアアアア・・・・・・・」「こいつはオマケだ、とっときな!」ショックソードを投げるアンナ、クラリスの胸に突き刺さる。「う・・・ぐ・・・」倒れるクラリス、それを見届けたアンナはその場に座りこんだ。「ちっ・・・さすがに危なかったね・・・スティムパックで傷を・・・」スティムパックを使うアンナ、まだ戦っているエリカ、ローレン、ジョーの様子を見る。エリカは子供のようなエレインにいい様に殴られており、ローレンとジョーはアイシャ相手に防戦一方であった。「ちっ・・・クラリスめ、油断したな。まぁいい、私が三人始末すればいいだけの事」「休んでいられないようだね」クラリスの落としたエンドボスソードを拾うアンナ。ローレンとジョーの加勢にする。「アンナ、その腹は!」「ちょっとね・・・血は止めたからまだやれるよ」「気をつけてアンナ、敵は瞬間冷凍を使ってくるよ~」「なるほど・・・それで氷のアーマーなんてつけてやがるのかい」アンナのエンドボスソードをみて顔色が曇るアイシャ。「ちぃ・・・まぁいい、まとめて引き裂いてやる」右腕のデスクローガントレットを構えるアイシャ、彼女に対し満身創痍のローレン、右腕の使えないジョー腹部を刺されたアンナ。人数では勝っているもののアイシャの有利にかわりは無い。「オラァ!」エンドボスソードで斬りつけるアンナ、アイシャはアンナを凍りつかせられずにいた。エンドボスソードは驚くほど熱に強く、冷気も伝えない。更に電気も流さない性質を持つ。「どうやらこの剣が嫌みたいだね!」「うるさい!直接触ればいいだけのことだ!!」デスクローガントレットを振り回すアイシャ、なんとか受け流すアンナ。いつものように軽い動きはできないが優れた動体視力と反射神経で攻撃を防いでいる。「(ヌカグレネードは後一発か・・・)」氷のアーマーを砕き、アイシャにダメージを与えるにはヌカグレネード一発では足りないとアンナは考えている。右腕の使えないジョーはレーザーガトリングを構えることは出来ない、握力のほとんど無くなったローレンではアイシャを狙い打つのは困難。「・・・・・・・・・」ローレンは冷静に考えていた。「(アンナの持っている剣なら凍らされずに奴に届く・・・が、その前にアーマーを砕く必要がある・・・今の我々の装備で奴のアーマーを砕く事ができるのはアンナのヌカグレネードのみ)」左手でショックソードを持ちアンナをサポートするジョー。「(ジョーは右腕の他は大してダメージを受けていない・・・わたしはもう腕を上げるのもつらい、毒を使うにも奴に食らわすことができない・・・)」ローレンは更に頭をフル回転させる。「(毒を当てれば奴に勝てる。そうするまでの手順は・・・・・・・・・・・・)」「こいつら・・・なんて息のあったコンビネーションだ」「当たり前だろ!あたいとジョーはそんじょそこらのコンビとは違うんだよ!」「そうだよ~」「ふん、だが絶対防御の私の前ではいづれ力尽き倒れるのみだ!」後ろではローレンが毒を入れたビンを持ちアンナを見つめている。「アンナ!」「ローレン?」ジョーが攻撃を受け止めたタイミングで声をかけるローレン。「これをその剣に使え!アーマーはヌカグレネードで・・・」「・・・解った、じゃあローレンお前の持ってるショックソードを貸せ」ローレンからショックソードと毒のビンを受け取りアイシャに斬りかかる。「ジョー、このエンドボスソードはお前が使うんだよ、止めにね!」「解ったよ~」右手にショックソード、左手にヌカグレネードを持つアンナ、ジョーは左腕にエンドボスソードを持っている。「馬鹿が!ショックソードでは私の冷気を完全に防ぐ事が出来んぞ!」「解ってるよ!・・・だがこれでいいのさ」ヌカグレネードを投げつけるアンナ、それを凍らせようとガントレット受け止めるアイシャ。受け止めたヌカグレードは凍りついていく、だがそのヌカグレネードにショックソードが突き刺さった。アンナが投げつけたのだ。「くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ」アイシャの手の中で爆発するヌカグレネード、デスクローガントレットは弾き飛ばされ、氷の鎧は砕かれ彼女は壁に叩きつけられる。「今だやれ、ジョー!」「おおおおおおお!!」左手にローレンの毒を塗ったエンドボスソードを構え刺突するジョー。アイシャが氷の鎧を成型する前に彼女の腹に刃は届いた。「がああああああああああっ・・・くそ・・・これしきの傷・・・」「終わりだアイシャ、お前の負けだ」「な・・・に・・・ぐあああ・・・息が・・・あ・・・・あ・・・・」喉をかきむしり倒れるアイシャ、すぐに動かなくなる。「死んだ・・・かな?」おそるおそる剣を引き抜くジョー、仰向けに倒れたアイシャは絶命していた。「・・・・・・やったか、アンナが途中で加勢してくれなかったら負けていたな」「そうだね~、あんな器用に剣を投げたり隙を突いたりオイラにはできないからなぁ」「なんとかなったね・・・ローレンの機転がなければ成功しなかったよ」「後はエリカ・・・だな」三人がエリカとエレインの方に目を向ける。二人は相変わらず格闘で戦っている。「エリカが押されている・・・」「あの子とんでもない動きだね~」「エリカの奴手加減してるようには見えないけど・・・あんなチビに押されてるなんて」「加勢するかいアンナ?」「ちょっと待つよ、今むやみに突っ込めばエリカもあたいたちも危険だ」208話終 次回へ
Aug 21, 2010
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爆裂のアンナ:高みの見物をきめているカイリーナが気に食わない。BG・ジョー:アンナではなく今回はローレンのサポート。猛毒のローレン:ガランとした広いフロアーでどう戦うか思案している。第207話【アイシャとクラリス】エリカがエレインと戦いを繰り広げている時にアンナとローレン、ジョーもまたシスターズと戦いを繰り広げていた。グラスホッパー&アダマンチウムの能力を持つクラリス(102号)体温操作&デスクローの能力を持つアイシャ(105号)この二人のシスターズが3人に襲い掛かる。腰に差した片刃の剣を鞘から抜き構えるクラリス。アンナの前に立つ。「アンナといったな?さぁ来い、このエンドボスソードの錆にしてくれる」「ふん・・・何が錆にしてやるだ、おまえこそショックソードで灰にしてやんよ!」その横には青いデスクローガントレットを装着したアイシャがローレン達を襲っていた。「私は本来暗殺が一番得意なのだ。体温を操作すればサーモグラフィにも掛からずステルスボーイを使い、デスクローの身体能力があればどこにいる誰でも殺すことができる」接近されレーザーガトリングを打てないジョー。ローレンはアンナから借りたもう一本のショックソードでなんとかアイシャの攻撃を払っている。「なんだ?自己紹介か?それとも負けたときの言い訳か?」「そうではない、この戦いが終われば私はBOS、タロンの総司令官を暗殺する任務を開始する。それを止めらるものは居ない。我らシスターズが最適なチーム編成で挑めばどのようなセキュリティであっても突破数する事ができるだろう。だからお前などはさっさと殺して準備をしたい」「なに・・・」ローレンはぞっとした。シスターズの能力を十分に発揮させればアイシャの言っていた事は容易に達成できるであろう。それを阻止する手段が無い事も彼女を驚愕させた。離れてレーザーガトリングを撃ちたいジョー、しかしアイシャはそれをさせない。接近してジョーにデスクローの爪を振るう。「むっ!」デスクローガントレットでレーザーガトリングを掴むアイシャ、ジョーは全力で振り払おうとするもビクともしない。「ふふふ・・・私の筋力は常人の10倍。パワーアーマーを着てようが勝負になどなるものか」「2対1だという事を忘れるな」ジョーの横にいるローレンはアイシャの左側から攻撃を仕掛ける。「ふん!」ジョーの巨体を振り回しローレンにぶつける。「ぐっ」そのままレーザーガトリングを取り上げ地面に叩きつける。「ぐはぁ!」「なんと脆弱な、まるで勝負にならんな」地面に叩きつけられたジョーはすぐに立ち上がりトレンチナイフでアイシャに斬りかかる。「うおおおおっ」難なく右手のガントレットで受け止め左手でジョーの手を掴む。「ぐううう・・・離れない・・・」「ふふふ・・・私の能力は筋力だけではないぞ?フゥー・・・」「!!!」息を吹きかけたジョーの右手が瞬時に凍りつく。「私は体温を操れると言ったろ?じかに触れば瞬間冷凍も可能だ」「離せ!」立ち上がったローレンのプラズマピストルがアイシャに放たれる。「無駄だ」難なく避けるアイシャ、今度はローレンに向かってくる。圧倒的腕力に差がある二人、ローレンはショックソードを落としそうになりながら何とかデスクローガントレットの攻撃を防ぐ。「見えるか?この冷気が。この爪で斬られた箇所は凍傷にかかり細胞は死滅する」(く・・・高熱を操る68号の時と逆か・・・毒を蒸気にして吸わせるのは無理だな)「さすがは69号を倒しただけはあるな、動きは悪くない。だが・・・」「なに!?」アイシャの全身が冷気に包まれていく。「この!」ローレンは冷気の立ちこめた場所にプラズマピストルを連射するがまるで手ごたえが無い。「無駄だといったろ?」冷気の中から現れたのは水晶のようなアーマーを身につけたアイシャだった。「空気中の水分を急速冷凍し鎧にしたのだ。瞬時に再生されるこのアーマーには光学兵器など通らない。さぁ絶望を味わえ」ショックソードに持ち替え攻撃するローレン、斬撃でアーマーを削るも瞬時に再生してしまう。「それなら・・・」腰を落とし体重をかけてショックソードで突く。アーマーに剣先が徐々に突き刺さっていく。「それも無駄だ!」ショックソードのプラズマの出力が落ちてくるのを見て慌ててローレンは剣を引く。「ふふふ・・・あと少しでその剣ごとお前を凍結させてやったものを」(強い・・・エリカ並の力があればあの鎧を砕く事も可能なのだろうが・・・)ローレンの手は握力の限界に近づき、ジョーは感覚の無くなった右手を押さえている。戦いが始まって数十秒で二人は追い詰められていた。4人が入ってきたこのホールの入り口側ではアンナとクラリスが戦っている。「ほらほらほらー!避けてばっかりでは私に勝てないぞ!」「こいつ、なんてバネしてやがる!」「グラスホッパーの能力はお前のヤオ・グアイとは比べ物にならない瞬発力を持っている。お前の能力は全体的な底上げだが私の場合は瞬発力に特化している。更にアダマンチウムの骨格を持つことで限界まで筋肉と腱の力を引き出しても体は壊れない!私はあらゆる武器を使いこなす最速のシスターズなのだ!」クラリスは壁を蹴り真横に飛んでくる。猛スピードで飛びながらソードによる攻撃をアンナは紙一重で避けるのが精一杯の状態だ。「下手にショットガンとか撃って跳弾が皆に当たっても嫌だしねぇ・・・」「ふふふ・・・どの道狙いをつける前にぶった切ってやるよ」アンナのショックソードとクラリスのエンドボスソードが激しくぶつかる。「じゃあこれならどうだい?」腰からヌカグレネードを取り出しエンドボスソードを受け止めようとするアンナ。「な!?それは爆弾か・・・そんな事をすればお前も吹き飛ぶだろうに」ヌカグレネードを寸前で止め驚くクラリスに斬りつけるアンナ、ショックソードは髪を掠める。「ちっ・・・避けやがった」「ふん・・・今のような手段はもう通じない」今度は壁を背にして戦うアンナ、クラリスはイラついた表情になる。動きは制限され追い詰められたように見えるこの体勢はクラリスの攻撃を制限していた。切れ味のいいエンドボスソードはこのホールの金属の壁でさえ切り裂く。その切れ味のせいで壁を背にしたアンナへの攻撃が外れた場合引っかかり隙を作ってしまう事になる。「これならどうだ!」横一文字の攻撃を放つクラリス、地面すれすれまでしゃがんで避けるアンナ、その時腰からヌカグレネードが一つ転げた。「おっと、爆発しちまう・・・」「くっ・・・」グラスホッパーも能力を生かして大きく飛びのくクラリス、しかしヌカグレネードは爆発しなかった。アンナは残り二つのヌカグレネードを手に持っている。「お?不発か?・・・まぁ後二つありゃ十分だろ」距離を取ったクラリスの足元にヌカグレネードを投げつける。「そんなもの当たるか!」大きくジャンプして避けるクラリス、今度のヌカグレネードは爆発し大きな火柱を上げる。「ぶった切る!」「来いよ!」またも手に持ったヌカグレネードを前に出しクラリスの剣を止める。「同じ手を喰らうかぁっ!」アンナの左手を蹴りヌカグレネードを弾く。「ちっ・・・」「死ねェェェェ!!」アンナの腹にエンドボスソードが突き刺さった。207話終 次回へ
Aug 17, 2010
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鉄拳のエリカ:エレインの姿を見て一瞬戸惑った。第206話【エリカ(101)VSエレイン(111)】わたしはエレインの出方を見る。彼女はゆっくりと棒立ちで近づいてくる。「はっ!」呼び動作無しの蹴りが放たれわたしの顎を掠りそうになった。「よけるんだ?いまのをよけれたのは・・・けんぽうのおかげ?」エレインの表情は変わらない。跳ね上げた右足をゆっくり下ろしながらわたしを見据える。「こないの?じゃあわたしからこうげきしてもいいよね?」鋭い突きがわたしに襲い掛かる、4連撃全てを何とかガードする。速い・・・「はぁぁぁぁぁっ」受けに回っていては勝てない、わたしはエレインに攻撃を仕掛ける。「・・・・・・・・・」わたしの攻撃をガードするエレイン、受け流さずに正面から受け止めている。「『あだまんちうむ』はエレインももってる」そう言うとエレインはわたしの動きをそのまま真似て反撃してきた。「!?」「なるほど、これはいい。エレインおぼえた」エレインがわたしと同じ構えを取る。「きて、101ごう。おまえのすべてをこえてあげる。エレインのほうがゆうしゅう」汗が吹き出す。エレインの危険さにわたしの体が警告を発している。可愛らしいはずの幼い顔が今は怖い。周りではアンナとローレン、ジョーが戦っているけどとても気が回らない。エレインから目を離すことはできない。「やあぁっ!」踏み込むとわたしと同じ動きで拳を突き出してくる。エレインの拳をうけとめわたしは上から左掌をエレインの顔面に叩き付けた。「劈拳!」「がっ・・・」のけぞるエレインはわたしの腕を掴みかかる。「虎撲手!」掴みかかったエレインの両手を跳ね除け双掌打を胸に撃ち込む。「うぐっ!」エレインの体は一直線に飛び後方の金属の扉に激突する。わたしは更に追いうちをかける。壁にもたれかかるエレインの崩拳を撃ち込む。「崩・・・」崩拳がエレインの腹部に突き刺さると思った瞬間わたしの顔面にすさまじい衝撃が。「へきけん」「!?」エレインがわたしの右腕を掴み劈拳を打っていた。「たぁっ!」エレインの鋭い蹴りがわたしの頭部に当たりそのまま転倒してしまう。「いまのはすごくいたかった。だけどエレイン・・・へきけんおぼえた」そんな・・・わたしがあれほどほど練習して身につけた技をエレインはたった一度受けただけでもう使えるようになったというのだろうか?「はやくたって101ごう、おまえのすべてをだしきってくれないとエレインはこえたことにならない。さぁはやく」これが究極を目指して作られたシスターズの中でも一番完成度の高いエレインの力・・・「おまえの『うぇいすとらんど』でのたたかいのでーたはみた。『はんどとぅはんど』がとくいなんでしょ?エレイン、いっぱいほかのこともできるけど・・・おまえの『ちょうしょ』でしょうぶしたい」ダメージが大きい、ふらつく。これまで受けたどんな打撃よりも効いた。エレインの筋力はわたしと同等かそれ以上かもしれない。わたしはエレインに肉薄し体勢を崩しに掛かる。戦いを長引かせてはわたしに勝ち目は無い。バランスを崩したエレインの間接を極め頚動脈を腕で締め上げる。このまま落とせば・・・「ああああああああっ」わたし体に突如電撃が走った。エレインはその隙に脱出する。「ふん!」地面に伏せるわたしの腹を蹴り上げるエレイン、そのまま腕を掴み力任せに地面に叩きつける。「しね・・・しね・・・いまのはあぶなかった・・・エレインちょっとおこった」エレインの力は凄く振りほどけない、わたしは何度も何度も地面に叩きつけられる。「でんげきもついでにあびておけ。エレインはでんげきもあやつれる」「ああああああああっ」痺れて動けないわたしをエレインは何度も蹴りつけてくる。「たて101ごう。もっと『けんぽう』をつかえ」「・・・・・・」連続攻撃を仕掛けてくるエレイン、わたしはそれを技術で受けずに拳を合わせ迎撃していく。幸いわたしとエレインのスピード、パワーは同じくらい。「らっしゅのはやさくらべってこと?エレインまけない、なぜならたいりょくにじしんある」徐々にスピードを上げていくエレイン、アリの知覚のおかげでなんとかついて行く事が出来る。「さっきエレインがとばされたときに、あてようとした『ぱんち』はうたないの?」「・・・・・・」崩拳の事を言っている。まともに当たればエレインでも倒せるかもしれない。でも・・・万が一倒しきれなかった場合・・・エレインに崩拳を覚えさせてしまうかもしれない。パラライズパームならどうか?気を撃ち込む技なら型と動きだけ真似しても本来の効果は出ないはず。でも・・・これは絶対に覚えさせてはいけない。「101ごう、うごきがにぶってきてる。そろそろエレインのこうげきがあたる」押され始めてきた。わたしの体に疲労が溜まってきているのが解る。エレインの重く鋭い拳がわたしの体に当たり始める。「さぁ、さぁはやくさっきの『ぱんち』うってこい」このままではやられてしまう・・・かといって安易に技を使うわけにはいかない、どうすれば・・・「はやくやってみろ」わたしはもう拳を合わせることができず、ガードを固めて殴られている状態。急所に当たるのをさけながらエレインの動きを見る。やっぱり・・・わたしはエレインが一定のラッシュを繰り返してる事に気がついた。先ほどまではわたしの拳にあわせてラッシュをしていたけど、今は最初に仕掛けた時のわたしの動きを真似してるだけ。「なにをみている?みているだけではエレインはたおせないよ?」それにわたしの拳はメガパワーガントレットという頑丈な篭手で守られているけどエレインは戦闘服の手袋だけ、やぶれて血が流れている。気にしないのだろうか?カイリーナは111号(エレイン)は精神が壊れていると言った。そこをつけば勝機はある。「はやく・・・はやくしろ、エレインまたされるのきらい」ラッシュをやめて掴みかかってくる。また電撃を流すつもりなのかもしれない。わたしは掴みかかってきた手を払いのけるように右腕で弾きながら拳を中段に撃つ。「崩拳!」「!!!?」エレインの体がくの字に曲がり一瞬足が浮き上がる。口から血をにじませて膝を付く。「あ・・・う・・・」幼い顔が歪み腹部を押さえてうめくエレイン。わたしは一瞬躊躇するもエレインの頭部に容赦無く回し蹴りを入れる。エレインの体は転がり壁に激突。うつ伏せに倒れたまま顔から血をにじませている。「ううううう~・・・いくら『あだまんちうむ』でエレインがじょうぶでも・・・これはいたい・・・」「・・・・・・」ジェネラルの体を粉砕した崩拳をまともにくらい、全力で入れた回し蹴りを首に受けてもエレインは立ち上がる。「いたい・・・いたい・・・でもいまのでエレイン『ほうけん』おぼえた」206話終 次回へ
Aug 16, 2010
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鉄拳のエリカ:ずっと会いたかった産みの親がカイリーナという事にショックを受けている。猛毒のローレン:憎むべき敵が産みの親という事実に愕然としている。爆裂のアンナ:ヤオ・グアイの肉と奇妙な肉はもう食べない事に決めたらしい。BG・ジョー:アンナ達の正体が何であろうと気にしない事にしたらしい。第205話【ワッツユアネーム】『ふふふ・・・ショックか?だがそれが事実だ。101号、お前はあの当時の私の最高傑作の一人だった。最適な環境で育ち、訓練を受けていれば最強のシスターズになっていただろうにな。あの事件が起きなければお前をシスターズのリーダーとしていたものを』「どういう事?あの事件?」『思い出すのも忌まわしいあの事件・・・15年前、私はエデンと連絡を取りお気に入りのシスターズ三人をトラックに乗せ移動していた。グール化したことで追いだした事を後悔させる為にだ。だがトラックはレイヴンロックに到着する事は無かった、メガトンの近くにあるスプリングベールで地雷を踏み立ち往生していたところにレギュレーターと名乗る一団に襲われたのだ。目立たないようにスーパーミュータントの護衛をつけなかった私は奴隷商人と間違われ襲撃されたのだ。そこで私は幼いお前達を置いて命からがらSecret-Vaultに逃げ帰ったのだ』「・・・そういう事だったのか」「・・・うっすらとトラックの記憶があったがそういう事だったのか」「・・・そこでわたしはジョーダンに拾われてメガトンのウォルターに預けられたと・・・」これで繋がった。わたしの過去はこれで明かされた。わたしは父と母から生まれたのではなくカイリーナのクローンでデスクローとアダマンチウムの改造人間なのだ。フェンディたちと全く違う存在、人間と呼ぶのも疑問視される存在。わたしはシスターズ101号・・・『あの時のショックは大きかったぞ?シスターズもまだ子供だった、連れて歩くのには危険だった。わたしはシスターズを育て、より一層研究する事にした。そして15年の歳月をかけ史上最高のシスターズを作り出すことに成功したのだ。112号、この子の脳に私は自分の脳のデータをダウンロードしこのグールの体を捨てるつもりだ。まだ赤ん坊の112号だが10年もすれば安定する。そこでダウンロードして私は生まれ変わりこの世界で研究を続けるのだ。いくら自分の細胞を培養し脳への影響を抑えフェラル化を防いでるとはいえ限界があるからな』「わたし達がそっくりな理由はこれで解った・・・だがこのホクロはなんだ?いくらクローンでも後天的なホクロはコピーされないはずだ」ローレンがカイリーナに質問する。「気になっていていたか?それは私がお前たちシスターズを見分けるためのコードだ。生まれた後に右目の下につけたのだ。特殊な機械を通せばホクロのデータを読み取れる」ホクロにそんな意味が・・・『どうだ?自分達に関する疑問はこれで全て解けたか?』「ああ・・・知って後悔してるよ」「あ~あちっとはお前のこと好きになれるかと思ったけどやっぱり無理だわ」「・・・・・・他のシスターズはどうしてあなたのやる事に納得してるの?」『おかしな事を聞くんだな101号。私の可愛いシスターズは家族だ、娘だ。スーパーミュータント・ジェネラル達が地上の生物を統一すればなんの問題も無くなる。平和な地球で我らは穏やかに研究を続けて暮らす、何一つ悪いことなど無いではないか?だからシスターズも納得してくれている私は間違った事などしているつもりは無いよ』「・・・スーパーミュータントの統一は・・・わたしは納得できない」『ほう・・・シスターズはFEVの影響を受けず変異をしないというのにか?地上の汚染された生物に情が移ったのか?おまえ達は幼い時から地上の者に育てられたからな。少し納得させるのには骨が折れそうだ』「納得はしない、わたしはウェイストランドの大切な人を守る」「納得する訳が無かろう、お前はわたしの大切な仲間を大勢殺し大切な物を破壊した!」「ふざけがって、あたいはお前が嫌いだ納得なんて出来るわけ無いね!」『ふふふ・・・頑固だな。さすがは私の娘達だ。説得できないのなら力づくでいう事を聞かせるまでだ。万が一死んだとしても次の世代のシスターズの為に遺体は有効利用する』カイリーナがそういうと正面の扉が開く。そこには戦闘スーツをきたシスターズが3人。わたし達を見据えながらゆっくりと入ってきた。「私は102号、能力はアダマンチウムにグラスホッパー」「私は105号、体温操作とデスクローの能力。」「・・・・・・・・・」『ふふ・・・そいつは111号。少し精神は壊れてしまっているが究極を目指して生み出した子でな。能力はノーウィークネス。名の通り欠点が無い事が能力だ』出てきた3人のシスターズはわたし達よりも大きな番号、見た目もわたし達よりも若い。特に111号はまだ子供のように見える。『111号は年齢にしてまだ11,2歳といったところか。だがこの子のお陰で私は112号を完成する事が出来た。111号のデータが無ければ112号は生まれなかった』「・・・シスターズは112人もいるの?」『居ない。廃人になったものや病気にかかった者、寿命が尽きたもの、事故で死んだ者が多くいる・・・今は30人ほどだ』現れた3人のシスターズはヘルメットを取る。両側の透明の壁越しに見つめているシスターズらもヘルメットを取る。「・・・・・・」同じ顔が数十人。髪型や長さ年齢は違うものの皆同じ。同じ顔がこれだけ揃うと圧巻。「マザー、本当に殺してもよろしいのですか?」『102号、遠慮するな』「了解です、111号は101号をじっと見ていますが彼女にやらせていいのですか?」『それでいい、111号はわたしが101号の話をするとすこぶる機嫌が悪くなっていたからな確かに101号はあの事故で別れ離れにならなければシスターズのリーダーに育て上げていた。デスクローの研究とアダマンチウムと改造手術。過去の私の全てをつぎ込んで成功したのが101号だったからな』「わたしの名前はエリカ、101号じゃない」「だまれ101号!私たちも個人名くらいは存在している!マザーから好きな名前を名乗ってよいと言われている。作戦中はお互いコードネームで呼び合っているだけだ」102号が大きな声を上げて叫ぶ。彼女は激しい性格のよう。「私はクラリス!102号のクラリスだ!」「ふん・・・それなら私も名乗らせろ、105号のアイシャ」「111ごう・・・エレイン」『負けず嫌いだな私の娘達は』「エレイン・・・101ごうきらい。だからころす・・・」ノーウィークネス111号ことエレインがわたしに向かってゆっくりと歩いてくる。『ふふふ・・・始めろ、101号、お前たちが勝ったらなんでもいう事を聞いてやるぞ?』「99号・・・お前も剣を使うのだろ?私は剣術が好きでな、付き合ってもらうぞ」「アンナと呼べ!」グラスホッパー&アダマンチウムの102号ことクラリスがアンナに迫る。その手には湾曲した片刃の剣が握られている。「96号、お前は脆弱だ。そっちの大男と一緒に掛かって来い」「96号ではないローレンだ。アイシャといったか105号よ?」「ジョー、ローレンを頼むよ!」「あいよー」シスターズはそれぞれターゲットを決めてきた。わたしはエレインを前に構える。「それしってる・・・『けんぽう』でしょ?」「そう」やるしかない。シスターズに勝たないことにはどうにもならない。205話終 次回へ
Aug 15, 2010
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鉄拳のエリカ:カイリーナの言葉に驚かされるばかり。猛毒のローレン:自分の予想をこえるカイリーナ言葉に質問が上手くでない。爆裂のアンナ:ただただ集中して聞き、一言一句覚えていっている。BG・ジョー:大事な事だがあんまり聞きたくない内容と思っている。第204話【101号】カイリーナは次々と衝撃の発言をする。「フランク・ホリガン?」『そうだ。彼の存在なくしてはシスターズは生まれなかったのだ。フランク・ホリガンはとても高いレベルでFEVの影響を受け知能を失わず、それでいて他のスーパーミュータントを凌駕した存在の兵士だ。生命維持の為の装置が必要だったがフランク・ホリガンの能力は高く、デスクローでさえも一撃で粉砕する力を持っていたのだ。彼はとても優秀で忠実、エンクレイヴの為に戦い続けた。しかし2242年フランク・ホリガンはオイル・リグで死亡する。どの馬とも知れない人物の手によってな。私は彼のメンテナンスもしていた、そのせいでオイル・リグの崩壊時にあふれ出した放射能の影響でグール化したのだ』「・・・・・・」言葉が出ない。わたしはカイリーナ言葉をじっと聞いているのみ。ローレンとアンナ、ジョーも同じような状態。『グール化した私をエンクレイヴは置いておくはずも無く、私は別の場所に飛ばされる事になった。ちょうど西海岸の基地を放棄し東海岸に拠点を移す頃でもあった。そして私は当時の大統領から盗み出したデータからSecret-Vaultの存在を知り、数名の部下と共にここに根を下ろしたのだ。それからは研究の日々だ。グール化した私を追い出したエンクレイヴに私の力を見せ付けるべく強化兵の実験に没頭した。幸いここはエンクレイヴの基地以上の施設が揃っていたことだしな。だが強化兵の実験は困難を極めた。偶然から生み出された最強の兵士フランク・ホリガンを超える者は誰一人として現れなかった。そこで私は薬物注入の強化兵から人体改造の改造人間の計画を思いつき実行する事にした。実験台には地元民や奴隷商人の売る人間を材料として行った。まず始めに成人男性と凶暴な野生動物との遺伝子融合と改造を始めたのだ』「・・・・・・まさか」「あのジャンダーズとか言う奴も・・・」「そういう事か・・・」ウェイストランドで数々の改造人間に出会った。その人物達はわたし達のことを「同類」だと言っていた。シスターズとあの改造人間の男達は皆カイリーナの手によるものだった。『ウェイストランドで出来そこない達に会ったか?そう、成人男性の改造人間はことごとく失敗だった。精神異常を起こすか知能退化を起こすか脆弱なアレルギー持ちになるかだった。細胞が安定せずいつ変異するかわからない状態の者ばかりだった。それに奴らを教育する事も不可能だった、粗暴で頭の悪い下品な輩はレイダーとなんら変わらなかったからな。そこで子供を使う事にしたが拒否反応が強くすぐにミュータント化してしまった。私は失敗作をウェイストランドに全て捨て一から見直すことにした。』「狂ってる・・・」「イカれてやがる」「・・・」『ある日、一人の部下が独自に配合したFEVの研究成果を見せた。彼は自分の弟を眠らせている間にその特殊なFEVに付けこみスーパーミュータントに生まれ変わらせた。実験は成功したかに思われたがスーパーミュータントになった男はまるで別の人格になり変わっていた。その男はその場で実験台にした兄をFEVに放り込み自分の仲間に変えた。兄の方はより一層強いスーパーミュータントになった』「・・・・・・」『そいつらには既に会ってるだろ?カーネルとジェネラル、私のかつての部下だよ』「なんだと・・・」「何・・・」「!?」『結局彼らはかつての自分を取り戻す事は出来なかったがその能力はフランク・ホリガンに近いものとなった。私は彼らがスーパーミュータントを増やし全世界の生物の統一を企てようがどうでも良かった。私は研究を成功させさらに高みに達する事が全てとなっていたからだ。器用さを失った代わりに能力を得た二人に私は多くの武器を与えた。フランク・ホリガンの装備していた武器と同じ名の武器、エンドボスシリーズと名づけ常人では扱えない性能の武器を作った。その後も私は研究を続けた。ジェネラルとカーネルはフランク・ホリガンに迫る者だったが、私の目指している兵士像とはかけ離れている。見た目は普通の人間と殆ど変わらずそれでいてフランク・ホリガンの性能の人間を作りたかった。醜く変異させないにはFEVの毒性を抜き、特性だけを生かし改造人間に使用するしかない。だが私はことごとく失敗する日々が続く。ある時私は気がついた、ウェイストランドの人間は最初から汚染されているから成功しないのだと。そこで私はエンクレイヴに所属していた時に保存しておいた自分の細胞を使いクローンを作り始めた。そしてこれが大きな成果を生んだ、男よりも女の方が安定し、汚染されていない体は改造手術に耐える事が出来た。成長するに従いクローンたちは様々な障害を起こし死んでいったが生き残ったものは非常に優れた存在となった。私はあらゆる特性を持つ人間を作る事に成功し始めていた。連邦の科学者の知恵を借りアンドロイドのノウハウを生かしまずは10体のクローン人間を作った。それが始めてのシスターズ、1号~10号だ。体に機械を仕込むタイプのシスターズで大きな成果を得ることが出来たがメンテナンスが大変だった』カイリーナの言葉に頭をついていかせるのがやっと、驚く暇さえなく次の驚く事が知らされる。「・・・シスターズはカイリーナの細胞から生まれたクローンの改造人間だったのか」「ちっ・・・じゃああたいたちもシスターズならアイツと同じ細胞なのか」「・・・・・・」『ふふふ・・・そうだ、お前達も私のクローンから作られた存在だ。つまり私はお前たちの親だ』『さぁどうだ?次の質問はあるか?』「シスターズについてもっと詳しく教えろよ!」『良いだろう、自分の事を知るのはとても大事な事だからな。シスターズはシリーズ別に作った、1号~10号はアンドロイド技術を利用した。11号~56号はDNAをいじった特化能力型、57号~94号は生物の能力型、95号~108号は戦闘特化融合型、109号、110号、111号は総合的に完成を目指し、112号は最新で私のこれまでの研究の全てを詰め込んだ存在だ』「・・・わたし達はなんだ?」『ふふふふふふ・・・良くぞ聞いた。お前たちは私の可愛い子たちの中でも特に出来の良い子だからな!黒髪のお前は96号、能力はラッドスコルピオンと生物操作能力。ピンクの髪のお前は99号、ヤオ・グアイと五感能力強化。そしてコートのお前は101号、デスクローとアダマンチウムの能力だ!どうだ?思い当たる節があるだろう?』「わたしが・・・ラッドスコルピオンと生物操作能力か・・・なるほど」「ふん、ヤオ・グアイね。なんだかアイツとは他人じゃない気がしてたんだよ」「わたしは101号・・・デスクロー・・・アダマンチウム・・・」204話終 次回へ
Aug 14, 2010
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鉄拳のエリカ:パラライズパームが効かなかった事に驚いている。爆裂のアンナ:ヌカグレネードを使いこなしている。猛毒のローレン:彼女は常に切り札を持つ。第203話【Secret-Vault4】肉塊となったジェネラルが地面を這いずる。恐ろしいスピードで再生しているのが解る。「エリカ、アンナ、そこを離れろ!」ローレンが注射器を数本持ってジェネラルに近づく。「これでも再生できるかやってみるがいい!」注射器を次々と突き立てるローレン。「グウアアアアアアアアアアアアアッ!!」「効くだろう?わたしの毒の中でも最も強い物を凝縮した。この毒は水くらいで洗浄しても取り除くことはできない、長期間毒性を維持したまま留まる、数日間は毒性が消えない」「ガアアアアアアアアアアア!!」「ちっ!全身に回るまでまだ少し時間がかかるか・・・」不完全な再生で両手足を構築するジェネラル、その姿はまるでフェラルグール。「ワタシが・・・ワタシガこの程度で死ぬとでも?アリエン!スーパーFEVを使えば・・・どんなに粉みじんになろうと細胞レベルで分解しようと・・・サイセイしてやる!」「行かせるかよぉ!」アンナのショックソードがジェネラルに襲い掛かる。ジェネラルのスピードは落ちている、アンナの攻撃を避けきれない。「オラオラオラァッ!」「ジャマスルナ!!」今のジェネラルは槍も盾もパワーアーマーも装備していない、ローレンの毒が効いて動きが鈍っている。アンナは殴りつけてくるジェネラルの攻撃を全て見切り避けている。「いい加減倒れろ」ローレンのプラズマピストルが次々とジェネラルの頭部に撃ち込まれる。「グアアアア・・・」膝を付くジェネラル。「やれ、エリカ!」「ぶっ飛ばせ!」二人の声を受けジェネラルに接近する。「崩拳!」わたしの右拳がジェネラルの鳩尾にめり込む。「ア・・・ア・・・」小さくうめくジェネラル、その次の瞬間ジェネラルの背中は爆発したように肉片を飛び散らせ、うつ伏せに倒れた。「やった・・・?」「もう動いていないな」「ローレンの毒とエリカのパンチが同時に効いたようだね」ジェネラルの背中は崩壊し骨が見え内臓が飛び出している。先ほどまでの再生能力が発動している様子は無い。「そいつに触るなよエリカ、アンナ。わたしの毒でも一番強力なのを使ったからな、一応二人には解毒剤を渡しておくすぐに飲むがいい」解毒剤を飲みわたし達は負傷したドム、マーカス、ジョーに駆け寄る。「少佐・・・自分はここまでのようです・・・これをお持ちになってください」「ドム・・・」「端末と・・・PIP-BOYを接続した時・・・セキュリティロックを解除するのに役に立ちます・・・」「これをPIP-BOYにつければいいのだな?」「は・・・い・・・そろそろ自分は・・・」「ああ・・・お前はよく戦った、ゆっくり休め・・・」「タロン社に・・・栄光・・・あ・・・れ・・・」「・・・・・・」ドムが息を引き取った。ジェネラルに刺された背中の傷が深く助からなかった。マーカスは数箇所骨折、ジョーは脳震盪を起こしたようだった。「少佐・・・私はこのままでは足手まといになります・・・どうか置いて行って下さい」「マーカス・・・」「メトロまで戻り確保しておきます・・・激しい動きは出来ませんがタレットの代わりくらいは務める事が出来ますので」「そうか・・・」アンナはジョーの顔をじっと見ている。「しっかりしな!怪我はないんだろ?ねぇ!?」「う、う~ん・・・ちょっとクラクラするだけだよ~・・・メディスティックアーマーはかなり壊れちゃったけどね」「念のためスティムパック打っておくよ」ジョーの怪我は大したことが無くこのままわたし達についてくることに。わたしは動かなくなったジェネラルの死体を見つめる。ジェネラルは倒れた、スーパーミュータントはこれで烏合の衆?解らない、少なくとも東海岸のスーパーミュータントはこれで結束を失う。わたし達の住むウェイストランドは少しは平和になるはず。「どうしたエリカ?」「なんでもない、少し考え事をしてただけ」「そうか・・・では行くか」わたし、ローレン、アンナ、ジョーの4人でジェネラルの乗ってきた昇降機を使い下に降りる。緊張してきた。ついにあのDr.カイリーナと対面する・・・ゆっくりと動く昇降機中でわたしは深呼吸をする。昇降機が下りた場所は先ほどまでの階層とは雰囲気がまるで違っていた。電子の海と思えるほどの機械、金属の壁に照明の走る床。静まり返った空間に機械音が響く。『ようこそSecret-Vaultへ。私の野蛮な友人がお前たちをもてなしたようだがよくぞ無事でここまでたどり着いた。流石は私のシスターズと言ったところか』「Dr.カイリーナ・・・」『フフフ・・・そう、私の名はカイリーナ。さぁ床の照明にそって進んでくるがいい、顔を見て話がしたい』「余裕ぶりやがって・・・」わたしたちは床の照明に案内され研修施設を進む。いくつもの扉を抜けやがて天井の高い白い壁に囲まれた部屋に出る。「・・・・・・」無数の気配を感じる。壁の両側から殺気が放たれているのが解る。『そこで止まれ。今姿を現してやる』両側の壁は白から徐々に透明になる。正面の扉の上の壁も透明になっていく。「ち・・・やっぱり待ち伏せかい」両側の透明の壁の向こうには数多くの巨大シリンダーが並びその前に黒い戦闘スーツをきたシスターズたちがわたし達を睨みつけていた。「扉の上に現れたぞ・・・」正面の扉の上に白衣とフードに身を包んだグールの女性が立っている。『ふふふ・・・ようやく帰ってきたな実に15年ぶりか』「何を・・・」『聞きたい事は山ほどあるだろう?存分に質問してみるがいい。攻撃しようとしても無駄だ、その瞬間タレットはお前達を狙いシスターズが鎮圧に掛かる』ローレンが一歩前に出る。「わたしから質問する。お前は何者だ?シスターズとはなんだ?」『ふふふ・・・最初の質問がそれか、いいだろう答えてやる。私の名前はカイリーナ・ミノーグ。元エンクレイヴの研究員だ。2235年に発足されたデスクローと強化兵の研究チームのリーダーを務めていた。当時の私はデスクローの人工養殖、コントロールの研究で成果上げていた。しかし強化兵の研究はうまくいかず殆どの実験体はスーパーミュータント以下の出来損ないでとてもエンクレイヴで適用できるものではなかったのだ。だが2237年、ある事件をきっかけに私の強化兵の研究は加速した。フランク・ホリガンの存在だ』「フランク・ホリガン?」203話終 次回へ
Aug 13, 2010
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鉄拳のエリカ:ジェネラルとは初めて会う。爆裂のアンナ:エリカの動きを真似することができた。猛毒のローレン:なにやら秘策があるようだが・・・第202話【Secret-Vault3】ジェネラルは猛スピードでローレンに迫る。わたしは彼女の前に立ち、ジェネラルの槍を受け止めた。しかしその瞬間槍は爆風を放った。わたしは飛ばされ地面を転がる。「ガッハッハー!早速一人始末デキタカ?」かなりの衝撃だったけどアダマンチウムの骨格を持つわたしは軽い火傷で済んだ。「エンドボス・ランスにエンドボス・シールド、さらにスーパーミュータント専用のパワーアーマーを装備したワタシはシスターズなど何の脅威でもナイ!」姿を消すかのようなスピードで動き回るジェネラル。わたし達を中心に円を描いた動きで攻撃を仕掛けてきた。「ほっ!」アンナにエンドボス・ランスが襲い掛かる。槍の攻撃をかわしショックソードで反撃を試みるもののあっという間に飛びのいて回避し槍のリーチを生かして反撃を仕返してくる。「このっ!」ローレンのプラズマピストルが火を噴くもジェネラルは盾で防いでしまう。「崩拳!」わたしの一撃も盾で防がれた。少し後ずらせる頃は出来たけどこっち攻撃は全て当たらない。ジョーのレーザーガトリング、マーカスのガウスライフル、ドムのレーザーライフルも全て盾で防がれてしまう。ジェネラルは反射神経も異常な速さを持っている。「あがあああ・・・」ドムの背中に深々と槍が突き刺さった。「くそっ!」マーカスの攻撃は盾で防がれ、ジェネラルは横薙ぎに力任せの一撃を浴びせる。「ごふっ」槍で殴りつけられたマーカスは飛ばされ広場の端に落下する。腕力も異常、この前戦ったカーネルと同等かそれ以上の強さだ。「さぁさぁもう二人減ったぞ?次はどいつカナ?」ゴツゴツとした顔面ををゆがめて不気味な笑みを浮かべるジェネラル。「こいつやるね・・・」「気をつけろ、コイツは一人でわたしの部隊を殆ど潰した・・・」「来る!」下からかち上げられた槍の一撃をガントレットで受ける。体は空中に投げだされ無防備の状態に、空中に浮いたわたしをジェネラルは追いかけてくる。「バアアアアアアア!!」盾で殴りつけられたわたしは地面に叩きつけられる。背中を強打し息が詰まる、ジェネラルは更にわたしを串刺しにしようと槍を振り下ろしてくる。「くっ・・・」とっさに転がり済んでところで槍を避ける事ができた。「エリカさん!」ジョーのレーザーガトリングが放たれる。ジェネラルは盾を前にして突進、そのままジョーを跳ね飛ばし壁に押し付けた。「ぐうぅ・・・」「てめぇええええ!!」アンナがショークソードを振りかぶる、その攻撃を槍の先で弾き、連突を放つジェネラル。「くそおおおおお・・・」なんとか急所を避けて受けるアンナ、圧倒的手数の前に反撃が出来ない。「アンナ!!」わたしはジェネラルに肉薄し連打を放つがその攻撃は全て盾で受け止められる。「お前が一番やるようだな・・・」盾で防ぎながら槍で反撃をしてくる。ジェネラルはわたしと適度な距離を保ち徹底的に自分の間合いで戦う。わたしの攻撃は盾までしか届かずジェネラルの攻撃はわたしに届く。ローレンは後ろでボトルのようなものを手に持ちタイミングを計っているような様子だ。「エリカ、一撃でいい、奴の動きを一瞬止めるほどのダメージを与えてくれ・・・そうすれば・・・」2メートルをゆうに超える巨体でこのパワーとスピード。圧倒的な暴力はどのスーパーミュータントも比べ物にならない。わたしとアンナは二人でジェネラルに攻撃を仕掛ける。自分達でもビックリするほどの息の合い様でジェネラルに反撃をさせない。「ハァハァ・・・」苦しい、これだけ長い間全力で連続攻撃をしたことが無い。アンナも苦しそうにしている。ジェネラルも堪りかねたのか少し顔をゆがめている。あと少し。あと少しで届く。マスターならこんな時どうする?わたしは考える。マスターなら下手な攻撃は打たないはず。かといって後手に回れば付け入られるので隙は見せない。それならば・・・「パラライズパーム!」わたしはジェネラルに盾で防がれるのを承知でパラライズパームを放つ。心臓に気を打ち込むのではなくジェネラルの手首に衝撃が行くように意識する。「パラライズパーム!パラライズパーム!!」続けてパラライズパームを当てる。徐々に手ごたえを感じる、少しでも動きが止まればアンナがジェネラルの隙を突いてくれるはず。「パラライズパーム!!」「グァ!?」ジェネラルの体が揺れる。手首に衝撃を受けよろめいたのだ。「オラアアアアアアアッ!!」アンナが盾を跳ね除けて踏み込む、ジェネラルの足を刺突する。「はぁっ!」わたしは全力の蹴りをジェネラルの左膝の横に叩き込む。膝を付くジェネラル、降りてきた顎に左拳を撃ち込む。「讃拳!」十分な手ごたえ、並のスーパーミュータントなら頭部を粉砕する一撃。しかしジェネラルはすぐに右手にもった槍で反撃をしてきた。「なにぃ!?エリカの攻撃が・・・」「・・・・・・」「信じられんイリョクだな・・・だがワタシの体内に流れるスーパーFEVの超再生力の前では無駄な事だ。即死しない限りワタシは瞬時に回復スル!」ジェネラルの曲がった膝は元に戻り、アンナに刺された右足の傷は塞がっていた。「顎と頚椎も損傷シタガもう治った。これでお前たちに勝ち目が無い事が解ったカ?」「解るかボケェ!!」アンナがショックソードの出力を全開にする。油断し、盾を持っていないジェネラルの左腕はアンナのショックソードにより切断される。「首を飛ばしても生きてられるか試してやんよ!」「コザカシイ!!」「パラライズパーム!!」失った左腕の方向に回り込み、わたしはジェネラルの胸にパラライズパームを叩き込む。「グウウ・・・」動きが止まるジェネラル、そこにアンナのショックソードが一閃される。僅かに身をよじり首の切断を避けるジェネラル、パラライズパームが十分に効いてない?「ヤルナ・・・だがワタシを倒すには至らなかったようダナ」ジェネラルの左腕が見る見るうちに再生する。「エリカ離れろ!」アンナはそういうとヌカグレネードを4つ同時にジェネラルに投げつける。「ソンナモノ当たるか!」難なく避けるジェネラル、しかしヌカグレネードは爆発しなかった。「不発カ!?」爆発しない理由はわたしは知っている。アンナはヌカグレネードを加工していた。スイッチで爆発するようになっている。「やぁっ!」ヌカグレネードに気をとられたジェネラルの足を払い転ばしそのまま足を掴み上に放り投げる。「でかしたよエリカ!これで奴はヌカグレネードから逃げられないね!!」「グウウウウウオオオオオオッ!!」落下してくるジェネラルにタイミングを合わせスイッチを入れるアンナ。凄まじい爆風がジェネラルを襲う。手足が吹き飛び、アーマー、槍を失ったジェネラルが空中から地面に叩きつけられる。「オノレェ!!ワタシはこの程度で死なんぞ・・・」なんという生命力、殆ど肉塊になっているというのにまだ生きている。202話終 次回へ
Aug 12, 2010
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鉄拳のエリカ:居住区で楽器が無いか見ている。爆裂のアンナ:戦前のファッション雑誌が沢山欲しいらしい。猛毒のローレン:持っていないテディベアがあるかもしれないと密かに期待している。第201話【Secret-Vault2】「バルルルルルルルルルルルルルルルルルルルッ!」マーカスの正面に姿を現すコマンダー、巨大剣による突きが襲い掛かった。「!!」マーカスの腹部でコマンダーの巨大剣が爆発する。彼は吹き飛ばされ壁に叩きつけられる。「ガッハッハー!コノママ打ち砕いてやる!!」大上段から巨大剣が振り下ろされる。「マーカス!!」ローレンのプラズマピストルがコマンダーの腕に当たり僅かに起動をそらした。「グオオオオオッ!にせシスターズめ!邪魔ダァァァァァァァ!!」「ローレン危ない、炮拳!」コマンダーの横に回りこんだわたしは拳を叩き込む。「エリカ・・・」コマンダーの体が浮き上がる。そのまま横蹴りをいれ壁に叩き付けると金属製の壁がひしゃげ火花を散らす。コマンダーはゆっくりと体を起こした。「エリカ、あたいにもやらせな!」両手にショックソードを持ったアンナが前に出る。「グオオオオオオッ!!」巨大剣を振りまわすコマンダー、軽い動きで回避するアンナ、その顔には余裕が見える。「遅い、遅いよお前、シスターズとかエリカを見たあとじゃあくびが出るね」「ダマレェェェ!!」横薙ぎに振られた巨大剣は壁にめり込む。アンナは軽く飛んでかわしその上に乗る。「よっと・・・じゃあ今度はあたいのターンだ」体重を感じさせない軽いステップでコマンダーの剣から跳躍し、2本のショックソードで斬り付ける。コマンダーが反撃するまでの間にアンナは4回斬撃を入れた。「コイツ・・・速い・・・」常に死角に回り込むアンナ、圧倒的スピードの差がリーチのハンデを補っている。安易に懐に飛び込まず四肢を傷つけ相手の攻撃力を奪っていっている。「グハァ!」コマンダーの両手の指が切り取られ、巨大剣は地面に転がった。「今だよジョー!」「あいよー!!」後ろに飛びのくアンナ、ジョーが前にでてガトリングレーザーを連射する。透明になる隙を与えず、盾にもなる巨大剣を使わせない、そしてそこに最高火力をぶつける。アンナとジョーの戦闘のセンスにわたしは驚かせるばかり。「ギャアアアアアアアアアアア・・・・・・・・バカナ・・・・・・・」両指を失ったコマンダーは巨大剣を盾に使う事が出来ずガトリングレーザーに焼かれていった。肉塊と化したコマンダー。わたし達は近くの家に入り応急処置を行う。「少佐済みません・・・」「気にするな、命に別状はなさそうだぞ」ローレンとドムはマーカスの治療に当たっている。「アンナ、どこでああいう動きを覚えたの?」「ん?どこでって訳じゃなくてエリカとかシスターズとか色んな奴の動きを見て参考にだよ」「見ただけで?」「ああ、大概の事は見ただけで真似できるしね。流石に体のつくりが違うからエリカの真似は出来ないけど動きくらいはある程度ね~」「スーパーミュータントはまだ居るかな~?」「心配かいジョー?今のところこの周辺には奴らの気配はしないけど」わたしも何も感じない。Secret-Vaultにはそれほど多くのスーパーミュータントはいないのかもしれない。ウェイストランドでスーパーミュータントを生み出すための施設を多く作っていた、それはここの環境よりもウェイストランドの方が良いからなのかもしれない。「わたしは気になるな・・・招待したはずのカイリーナから何の接触も無い」「そういえば・・・」ローレンの言うとおり。Secret-VaultはDr.カイリーナのアジト、何のアクションも無いのは気になる。必ず大勢のシスターズが待ち構えているはずなのに。「ジェネラルはこの騒ぎを聞きつけて姿を現すだろうな・・・ドム、あの準備は出来ているか?」「はい少佐、ご命令があればすぐに」「ローレン準備って?」「体内毒デスストーカーを効率的に使う方法だ。奴とは2度目の対峙となる、今度はわたしが勝つ、危なくなったらエリカ・・・頼むぞ」「ローレン・・・無茶しないで」「ふふっお前にそんな事を言われるとはな・・・お互い様だ」「なんだなんだ二人とも・・・あたいもいるんだ、無茶なんかさせないよ」「アンナ・・・」「ま~アンナも手加減って言葉知らないから限界まで頑張る性格なんだけどね~」ジョーの言うとおりアンナはそんな性格。彼女はつらそうに見せないものの突然エネルギーが切れたように眠ったりする。「やはりわたし達は似たもの同士か」「だね!」「そうみたい」そう、わたしたち三人はジャンルこそ違うものの性格は似ている。「三人とも強気で信念を曲げない、大切なものを守る為にはどんな困難にも立ち向かう。・・・で寂しがり屋。だね~」「ふむ・・・」「え・・・」「あ・・・」ジョーの言葉を聞きわたし達三人は顔を見合わせる。「ふむ・・・一番頑固なのはエリカだな」「だね」「だが一番正直で真っ直ぐなのもエリカか」「ローレンは表裏あるしあたいはちょっと捻じ曲がってるからね」「ふふっそうかもな」「・・・そうなの?」わたしはシスターズもそうじゃないかと思っている。価値観の違いはあれど、彼女達のDr.カイリーナに対する忠誠心、他のシスターズとの連携、キチンと話し合えば分かり合える気がする。その為にはDr.カイリーナをどうにかしなければならない。わたし達は案内表示を見ながら下層階へ続く階段、エレベーターを探す。この住居スペースはスーパーミュータントが使用している。シスターズはきっとふたつ下の研究施設に居るのだろう。「こっちの階段が使えそうです」ドムの発見した階段を下りていく。大きな鉄の扉を開けるとそこは・・・広大な敷地に柔らかい土が敷き詰められ、金属の壁で区画で仕切られて様々な動物が飼われていた。野菜に果物といった写真や映像でしか見たことの無い植物も植えられている。「おお・・・」ローレンが目を輝かせている。モールラットくらいの大きさの白い動物を見つめている。「これが本物のヤギ・・・こいつはなんて可愛いんだ。あっちの馬も・・・」動物は皆ローレンが近づくと透明の壁に張り付き顔を舐めようとする。生物操作の能力が影響しているのか動物達は皆ローレンに群がろうとしている。ここにいる動物は皆ウェイストランド見たことの無いものばかり。戦前の動物なのだろう。このSecret-Vaultでずっと世代交代をしているのか変異をしないままの姿だ。「あのバラモンっぽい生き物美味そうだねジョー」「ウシって書いてあるよ~。きっとバラモンより美味しいんだろうね~」スーパーミュータント、シスターズを警戒しながら進む。中央には円形の広場があり、広場の中央には昇降機が設置されていた。「ん?その機械動いてるよ」アンナが昇降機を指差す。誰かが使用しこのフロアーに上がってくる。全員武器を構える、そして昇降機が上がりきり金属の扉が開かれた。「ジェネラル!!」ローレンが叫ぶ。左手には盾、右手には棒状の槍のようなものを持っている。「これでも喰らいな!」アンナがヌカグレネードを投げつけた。しかしジェネラルの姿はそこに無く、一瞬でわたし達の側面に移動した。「オソイな・・・ニンゲンドモよくここまで来れたな!カイリーナはそこのシスターズもどきを回収したいようだがワタシにはどうでもいい。つい力が入ってバラバラにしたとイエバイイ。オマエタチとBOSのおかげでワタシの計画はオオハバに遅れている。統一(ユニティ)にはまだまだ同胞の数が足りないというのにFEVタンクの設置が遅れている」「だからどうした?どうしようというのだ」「オマエタチを倒し、ワタシは新たに東海岸に基地を作ル。カイリーナと協力していたのは彼女がFEVの扱いに長けているからだ。彼女はこの世界の破滅を望んでいる、つまりミュータントが支配する地球になろうが彼女はカマワナイと考えている。カイリーナは何か目的がありそれを達成できるのなら周りで何が起きてようが気にしないのだ」「てっきりグールだからかと思ったよ」「少なからずそれもある。ニンゲンはワタシたち同胞を増やすための材料であり食料だ、だがグールは我々の同胞には出来ない、食べても不味い。変異したもの同士気が合う事もある」「ふ・・・お前はシスターズが寝首をかきに来るとは思わなかったのか?」「ガッハッハーそれは無い。ワタシが居なくなればスーパーミュータントを従わせる事は出来ない、そうなれば彼女の必要なものを収集するものがいなくなる。シスターズでは行けない場所もあるからな、サァおしゃべりはここまでだ。そろそろ死ぬが良い」201話終 次回へ
Aug 9, 2010
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鉄拳のエリカ:メトロの中ではラジオ受信が出来ないので少しガッカリしている。爆裂のアンナ:ヌカコーラ10本からヌカコーラクアンタムを作る事に成功。猛毒のローレン:効率よく毒を使う為に瞬時に気化させる方法を考えている。第200話【Secret-Vault】Secret-Vaultに向けメトロは走っている。こんな速い乗り物は初めて。トンネルは暗くて殆ど見えないけどわたしは戦闘車両でその景色を眺め続けていた。メトロに乗り込んだのはわたし、アンナ、ジョー、ローレン、マーカス、ドムの六人。アンナはジョーと話している。ローレンはPIP-BOYをいじっている。マーカスとドムは武器の手入れをしている。途中アンナが風船ガムの風船の作り方をわたしとローレンに教えてくれたり、ローレンがテディベアについて語ったり、わたしは音楽について語ったりした。数時間後、メトロは照明設備のしっかりした場所についた。まるでVault112のように清潔でメンテナンスの行き届いた場所。『ご乗車お疲れ様です閣下。Secret-Vaultに到着です、こちらへどうぞ』Dr.カイリーナの寄こしたロボブレインがメトロを降りわたし達を先導する。「空気が違うね・・・なんかこう~軽いっていうのか?」「ホントだねー」アンナとジョーが空気の違いに驚いている。確かにここは空気が綺麗な感じがする。ローレンの前後にマーカスとドムが立ちガードする。ロボブレインは分厚い歯車型の扉の横にあるターミナルを操作している。『ロック解除』大きなモーター音が響き巨大な歯車の形をした扉がスライドし、開放される。『ようこそSecret-Vaultへ。それではごゆっくり』開かれた扉の先は驚くべきものだった。中央には透き通った水の水路があり、両側には写真でしか見たことの無い『木』があった。「木!?木だよジョー!!」「おおお・・・オイラ初めて見た・・・」アンナとジョーは木に近づき触れている。わたしはしゃがんで水路を流れる水にPIP-BOYをかざす。放射能値は0%、汚染も無し、浄化プロジェクトで生み出される水と同じような物。「どういうことだ・・・Dr.カイリーナはG.E.C.Kも使っているのか」ローレンがフロアーを見て回る。木は生えている土を触り調べている。わたしたち6人は警戒しながら次のフロアーへ足を運ぶ。そこにはターミナルがあった。「ドム」「は、お任せ下さい」ローレンの一声でドムがターミナルを調べる。「これは・・・この施設の案内と・・・物資の販売ができる物のようですね。・・・IDが無いと買い物はできないですが・・・案内表示はできます」「見せてみろ」わたし達はターミナルの画面を覗き込む。1階、ロビーと公園B1階、居住スペースB2階、倉庫及び作物生産スペースB3階、研究施設B4階、メンテナンスルーム「このどこかにジェネラルの野郎とカイリーナが居るんだね」「そうだな・・・しかしこのSecret-Vaultは凄いな」「このSecret-Vaultは・・・政府の要人や家族などを避難させて生活できるように設計されたシェルターのようですね。しかし200年以上も前の施設がこんな状態で稼動してるとは・・・」「少佐、どうしますか?」マーカスが顔色一つ変えずにローレンに質問する。彼はその昔大怪我を負い、体の半分以上を機械化したサイボーグ。ローレンの養父であるジャブスコの右腕的存在らしい。「最優先すべき事柄はジェネラルの抹殺だ。カイリーナがどういう意図でここに招いたのか知らんがジェネラルを探すべきだ」「了解しました」「スーパーミュータントはFEVで生み出される、それならば奴はB3階の研究施設に居るはずだ」ローレンの提案に皆乗り下の階へ行く手段を探す事に。フロアーを探索する。青々と茂った草が植えられたくましい木が生えている。見ているだけで心が落ち着く。いつかウェイストランドもこうなれば皆楽しく過ごせるのに。不気味なくらい静まり返ったSecret-Vault。わたし達はフロアーを一周し元の場所に帰る。「案内では数箇所非常用の階段が記載されているのですが・・・」ドムのロードしたデータの地図にははっきりと階段が記されていた。しかしその場所には何も無く、わたし達はターミナルまで戻ってきてしまった。「どういうことだ・・・」「ん?おい、アレ見ろ!」アンナが指差す方に壁に入り口が現れているのが見えた。「カイリーナめ・・・このSecret-Vaultを見せびらかすつもりか?」ローレンの言う通りかもしれない。わたし達はカイリーナに誘われている。でもジェネラルは?スーパーミュータントは何処に?壁の開いた場所には階段が設置されていた。用心深く降りるわたし達。そして下の階にたどり着く。「ちっ!この下に行くには別の階段を探せってか?」わたし達は居住地区を調べる。さっきの階よりも天井が高く、開放感を感じる。舗装された通路、床には白や黄色の線が引かれている。「まるで戦前の街のようだな・・・」「なにかが潜んでる気配がするね、皆注意しろよ」アンナのいうとおりこのフロアーに入ってから視線を感じる。居住区の家を一つ一つ見て回る。外観こそ整えられてるものの、中はひどく汚れていて悪臭を放っていた。猛獣が住んでいるかのように肉片が無造作にころがり血や体液のが壁、床天井についている。レイダーの住処を思わせる。「ここを使っている者はおそらくスーパーミュータントどもだな。Vault87で見た光景に近い」他の家も見て回る。どこも似たり寄ったりの状態だ。ローレンの言うとおりここの部屋の中の状態はVault87に似ていた。通路に出て探索を続ける、すると正面に誰かが立っていた。群青色のスーツを着たスーパーミュータントだ。「お前たち・・・シスターズじゃナイナ?」「違う事もないけど・・・厳密に言えば違う」「侵入者ダナ!?オイ、皆デテコイ!」わたし達6人は武器を構える。群青色のスーパーミュータントの前にスーパーミュータントたちが現れた。その数20余り。「マーカス!」「はい少佐!」マーカスが前に出て武器を構える。両手に拡散レーザーライフルのメタルブラスター、両大腿にはサブマシンガン、背中にはガウスライフル。物凄い勢いでメタルブラスターを連射するマーカス、レーザーのシャワーがスーパーミュータント達に降り注ぎ、あっという間に肉塊に変えていく。その様子をわたし達は家の壁に隠れて伺う。通路の幅はスーパーミュータント3体分、敵は隠れる暇も無く次々と肉塊になっていく。マーカスがメタルブラスターの弾を撃ちつくした後に残っていたスーパーミュータントは僅か5体。肩から提げたメタルブラスターから手を離しサブマシンガンを手にする。スーパーミュータントの放つアサルトライフルの銃弾を浴びながらサブマシンガンで反撃する。マーカスは金属製のヘルメットとアーマーを着ている、それでも回避行動をとらないのは危険。「残るは貴様だけだ。群青色のスーパーミュータント」「オマエ・・・痛みを感じないのカ!」「ああ、私の体の半分は機械で出来ている。痛覚は殆ど感じない」「ソウカ、ならば破壊してやるマデ!ワタシの名はスーパーミュータント・コマンダー。ジェネラルからこの居住区を任されている」そういうと群青色のスーツを着たスーパーミュータントは背中に背負った巨大な剣のような物を取り出した。「エンドボス・スレイヤー・・・この武器はジェネラルから頂いたとてもスバラシイ武器!」そういうとコマンダーは飛び上がり急に姿を消した。「ステルス迷彩か・・・」わたしは耳を澄ませ、ガントレットを構える。アンナはショットガンを、ジョーはレーザーガトリング、ローレンはプラズマピストル、ドムはレーザーライフルを構えた。「はっ!」わたしはとっさに身をかわす。空気が動くの感じたのだ。「よく回避シタナ!」コマンダーの振る武器は壁に激突し、爆発を起こし家の壁に大きな穴を開けた。「私はこっちだぞ、スーパーミュータント」マーカスの攻撃をエンドボス・スレイヤーで受け止めるコマンダー。そしてまた姿を消した。200話終 次回へ
Aug 7, 2010
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ガボール・K:彼が始めて銃を撃ったのは12歳の時。それまではBBガンしか触っていない。第199話【ヤンキードゥードゥル】ケチャップで視界を遮られたオータム大佐、右腕のエイリアンブラスターをガボールに向ける。「このネズミがああああっ!」「それを待ってたぜ!」ガボールのレールガンが火を噴く。エイリアンブラスターの銃口に弾丸が吸い込まれる。破裂音が響き、オータム大佐とガボールは吹き飛ばされる。「くぅ~・・・さすがに近すぎたか。奴さんの様子はどうかな?」壁に叩きつけられたオータム大佐、右腕は無くなり大量の出血をしている。「がああああああああああああ・・・」「成功したか、さすがに内側までは無敵じゃなかったみたいだな」のた打ち回るオータム大佐を置いて階段を上がる。「どれだ・・・衛星攻撃をやめさせる命令を出せるのは・・・」オータム大佐は既に衛星攻撃の座標をBOSの要塞に向けている、後は時間が来れば衛星は要塞を攻撃する。早い対応が求められていた。「フェンディちゃん来れるか!?手伝ってくれ!」「は、はい・・・」片足を引きずりながら階段を上がるフェンディ、ガボールは次々と端末を覗き、衛星攻撃関連の項目を探す。その間もオータム大佐のうめき声は響いている。「キャアアア」「どうしたフェンディちゃん!」階段を上るフェンディの足を右腕を失ったオータム大佐が掴む。「ハァハァ・・・なんとか出血は止めた・・・貴様らに衛星攻撃を中止させてたまるか!」オータム大佐は立ち上がりフェンディの首を絞める。「まずはお前からだ」「うぐぐ・・・(また私はこんな状況に・・・)」オータム大佐の腕に力が込められる、しかし次の瞬間彼の体はフェンディから引き剥がされた。「がはっ・・・貴様まだ生きていたのか」「グールはしぶといんだよ!オラ喰らえ!!」カロンがパルスグレネードを投げつけた。「くっ・・・これは・・・」「よくやったぞカロン!」機械類を破壊する強力な電磁波を炸裂させるパルスグレネード。オータム大佐のスーツは機械。破壊する事はできなかったものの少しの間変形を止めることが出来る。「小賢しいまねを・・・だが5秒もあれば復帰できる、こんなもの・・・」「やあああああああああああああああッ!」プラズマライフルを乱射してオータム大佐を壁まで追いやるフェンディ。「こ、このネズミがっ!」「ガボール、あの上のを」「ああ、気がついたか!」カロンはガボールと顔を見合わせショットガンとレールガンをオータム大佐の上の巨大な計器類に向けて撃つ。棚は破壊され重量のある機械類が落ちてくる。そしてオータム大佐の上に落ちてくる。「ぐおおおおお・・・」1トンをゆうに超えるであろう機械類に挟まれるオータム大佐、うつ伏せのまま地面と機械の間に挟まれる。スーツのお陰でダメージは大したことが無いものの、力の入らない体勢で挟まれた為に動けない。「フェンディちゃん今のうちだ!早く衛星の攻撃を中止させるんだ!」「はいっ!」凄まじい速さでキーボードを叩くフェンディ。すぐに衛星攻撃関連のデータを見つけ出す。「中止させてたまるかあああああああっ!」スーツを変形させてジャッキの要領で機器を持ち上げる。「追加だカロン!」「おう!」天井を走る梁を打ち抜き鉄骨を落下させるガボールとカロン。オータム大佐の体は金属の床にめり込み辛うじて顔が見える状態になった。「ネ・・・ズ・・・ミ・・・が・・・」鉄骨の下敷きになった機器はショートを起こし電流が流れる。「フ・・・フ・・・この程度の電流・・・・・・・・ぐああああああああ」突如オータム大佐のスーツは変形をやめ通常状態に戻る。素顔がさらされ右腕の傷が開く。超高圧の電流がスーツの機能を停止させ、オータム大佐の体を焼く。「ぐわあああああああああああああああああああああああ」「さらばだオータム大佐」ガボールのレールガンがオータム大佐の額を貫く。オータム大佐の頭は地面に伏し、完全に生命活動を停止させた。「やったな・・・」「ああ、後は衛星攻撃を中止させるだけだな。しかしカロンなんで無事だったんだ?」「あの時ショットガンを撃つ前にフェンディのくれた知覚強化装置を使ってたんだ。それで撥ね返ってきた弾丸からとっさに身をそらして急所を避けれたって訳さ」「やるねぇ~」「さぁとっととやる事済ませて仲間の援護に向かおうぜ」ガボールとカロンがフェンディの元にたどり着くと彼女は衛星攻撃のデータとにらめっこをしていた。「どうしたんだいフェンディちゃん?」「あ、がボールさんにカロンさん、えっとですねぇ衛星攻撃の中止が出来ないんですよ・・・」「何・・・」「そのかわりどこかに攻撃命令を変更する事は出来ます・・・それをどうしようかと」「どれどれ・・・ふ~んなるほど、一応この基地も攻撃できるんだな・・・じゃあこれだな」「え!?」「ここを攻撃させてぶっ潰してしまえばいい。このミサイルの残弾・・・ここに残りの全部落とすようにすればもう衛星攻撃に悩む事もないだろ?」「そ、そうですね!・・・ちょっと勿体無い気がしますけど」「なんだすっかりBOSに染まってしまったのかい?」「い、いえ科学者としての気持ちですっ」「ガボール、フェンディ早くしろ!仲間が今も戦ってるんだぞ?」「そうですね!では衛星の攻撃対象を・・・アダムス空軍基地・・・にセット!」「よし、出るぞ!」去り際にキーボードを破壊していくガボール、移動要塞の管制塔を降りると甲板にBOSカラーを施したベルチバードが降りてきた。「お、早速お迎えが来たか?フェンディちゃん下で戦ってる皆に退却するようにメッセージを送ってくれないか?」「了解です!」フェンディはPIP-BOYを操作してアダムス空軍基地を攻撃している全メンバーに退却のメッセージを送る。受信したフォークス、クロス、タロン社の兵たちは大統領専用メトロまで下がり、要塞から来たBOS組はベルチバードに乗り退却を始める。「フェンディたちがやったぞ!」「ヨクヤッタ!」「さすがガボールさんだ・・・ローレン少佐が信頼してるだけはあるぜ」「総員退避!まもなくこのアダムス空軍基地は吹っ飛ぶぞ!我々の勝利だ!!」エンクレイヴ兵はあっけにとられ混乱している。軍事ロボットの反乱、最高司令官の死亡、命令系統はガタガタになり戦力は半減している。エンクレイヴ兵たちは散り散りになっていく。その様子をガボール達は甲板から眺めていた。「さぁ急いでベルチバードに乗って!」「サラさん!」「ええそうよ!話は後、早く乗って!」「待ってください、あそこに倒れているRL-3軍曹を回収してください、彼無しではこの作戦は成功しませんでした、ロボットですが彼も立派な戦士です!」「そうか・・・解った」RL-3は回収され、ガボール、カロン、フェンディはBOSのベルチバードに乗り込む。199話終 次回へ
Aug 6, 2010
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ガボール・K:絶体絶命のピンチでも彼は諦めない。フェンディ:超硬質ガラスのメガネは割れていない。第198話【ガボールVSオータム大佐】ガボールの目の前に死の閃光が輝きだす。「やっぱ気が変わった、その手どけてくれないか・・・」素早くレールガンを構えオータム大佐の手のひらに撃ち込む。「貴様っ!」オータム大佐の右手は爆発する。「へへっ・・・じゃあそっちもだな!」続けて左手にレールガンを撃ち込む。するとオータム大佐の姿は徐々に薄くなり消えていった。「ガ、ガボールさん・・・すごい・・・です」息も絶え絶えのフェンディがつぶやく。「ああ、ちょっとした賭けだったがね。待ってろフェンディちゃん今スティムパックを打ってやるからな!おいカロン、アンタは立てるかい?」「あ、ああ・・・なんとか骨は折れていないようだ・・・だが彼はもう駄目かも知れんな」「軍曹か・・・」「心配無用!自分は精一杯戦いました。ここで果てるだけです!だが一言残すのなら・・・ママに伝えて欲しい、勇敢に戦ったと!」「ああ、きっと伝えるさ軍曹」「部品さえあれば・・・助けてあげられるのに・・・」「短い間だったがお前はいい相棒だったぜ」「さらばだ友よ・・・君達と戦えて自分は幸せだった・・・」電源が落ち崩れ落ちるRL-3。彼の機能は完全に停止した。フェンディの応急処置を行い管制塔の扉を開ける3人、そこは不気味なほど静まり返っていた。「見事だったぞ。私の仕掛けを見破るとはな。どうして解った?」スピーカーからオータム大佐の声が響く。「余裕だなアンタ・・・」「質問に答えたまえ」「解ったのはアンタがオレ達を殴り続けたせいさ。すり抜けるはずのアンタの体で手だけが俺たちの血で濡れていたからな、火事が起きずに月明かりだけの状態じゃ見切れなかったと思うぜ」「・・・・・・なるほど。あの状況で良くそこまで冷静に居られるものだな。エンクレイヴの兵にもお前ほどの者はいない。惜しいな、汚染人種でなければ私の直属の部下に迎え入れたかったのだがね。そちらの科学者の女性もそうだ」「・・・アイボットのようなものを両手の部分に飛ばせてホログラフィを発生させてたのですね」「そうだ、夜だからこそこのような事ができた。さぁ上に上がって来たまえ、今度こそ私自身の手で葬ってやろう」「その自信命取りになるぜ?」「どうかな?君達程度を倒せないのならどうせ私はこの先、生き残れまい。これは乗り越えるべき障害なのだよ。君達を処分し、BOSを潰した後は汚物のスーパーミュータントを始末するだけだ。やるべき事は沢山ある、次の大統領も決めなくてはならないからな」「フェンディちゃんはここで待ってな、俺とカロンでオータム大佐を倒してくる」「え!でも・・・」「お嬢ちゃんの怪我はひどい、ここで待ってろよ」「そうですか・・・じゃあお二人にこれを」フェンディは二人に腕時計型の機械を差し出した。「これエリカさんの話を聞いて作ってみたんです・・・アリの知覚を目指して再現しようと・・・直接運動神経に働きかけて通常では考えられない反射神経と運動神経、動体視力を得ることが出来ますが30秒しか持たないのです。それ以上は人体への影響が大きすぎて・・・」「グールの俺でも無理なのかな?」「ええ多分・・・スーパーミュータントなら解りませんが。スイッチを入れて30秒後に自動で切れるようにしてます。もうちょっと時間があればパワーアーマーに組み込んでスーパーパワーアーマーを作れたのですが」「十分だよ!ありがたく使わせてもらうぜ!」「後は俺たちに任せておきな!」階段を上がっていく二人。最上階には潜水服のようにフィットしたスーツを着たオータム大佐が待っていた。腹部のバックルにはPIP-BOYのような機械がついている。「来たか、ではさっそくエンクレイヴの技術の粋を集めたこのスーツの性能を味わって死にたまえ。君達を処分したら次は下に居る科学者だ」「させるかよ!」レールガンを放つガボール、しかしその弾はオータム大佐に届く事は無かった。彼のスーツは変形し、全身を覆ってシールドを展開させていた。「このスーツは特殊な形状記憶合金で作られているのだ。その形のパターンは数十種、硬化した時の固さはレニウムに匹敵する。あのODのT-51bを超える性能のスーツがこれだ!」「やれやれ・・・またそういうパターンか。固い奴相手とはね、ピットの時を思い出すぜ」「固さがこのスーツの売りでは無い。例えばこうだ」オータム大佐の右腕のスーツが変形しエイリアンブラスターの形状になる。「フフフフ・・・これはODのエイリアンブラスターと同じだ。左手は・・・フォトニックレゾナンスバリアーでも展開させるかな?おお、そうださっきのカラクリをもう一度再現して見せようかね?今度はデスクローのホログラフィでもいいな」「ごちゃごちゃうるさいぞ!」カロンがショットガンを撃つ、しかし放たれた弾丸はすべてオータム大佐の左手の前で停止し、空中に浮いている。「そんなばかな・・・」「実弾が私に届くとでも?愚かな・・・これは返しておくぞ」ショットガンの弾は跳ね返されカロンに襲い掛かる。「グアアアアアアッ・・・」まともに受けたカロンは倒れこんでしまう。「さっそく一人リタイアか・・・さて残るは君一人だな?」オータム大佐のエイリアンブラスターが火を噴く。とっさに身をかわしたガボール、着弾した計器の一部は焼け焦げ穴が開いている。「おっと・・・大事な機器を駄目にするわけにはいかんな、それならこうだ」オータム大佐の右腕のスーツが伸び刃物の形になる。「ショックソードだ」人間とは思えない速度で接近するオータム大佐、ガボールの髪を掠める。「ほう・・・私の攻撃を避けるとはどういう仕掛けか知らんが大したものだな」「へへっ・・・何の勝算も無くやってる訳じゃないぜ」ガボールは密かにフェンディから受け取った知覚強化の装置を発動させていた。レールガンを足元に放ち、注意をそらすガボール。吹き抜けを利用してオータム大佐と距離を取る、レールガンのリロードを済ませそのままけん制する。オータム大佐は右腕をエイリアンブラスターに戻しガボールを狙う。「このネズミが・・・」「ネズミだって追い詰められれば怖いぜ?窮鼠猫を噛むってことわざ知ってるかい?」「ほざけ!」オータム大佐の左腕が変形しレーザーガトリングになる。「あれはヤバイな・・・」吹き抜けに飛び込み一気に下の階に逃げるガボール。「逃げても無駄だ、サーモグラフィも搭載されている」ゆっくりと階段を降り追いかける。オータム大佐の目には棚の後ろに隠れたガボールの姿が見えている。ガボールはしゃがんだまま動かない。「そこに居るのはわかっているぞ・・・」「バレちゃあしょうがないか・・・」棚の裏からから飛び出すガボール、その手にはポークビーンズの缶が握られている。「ほらよっと」「ちぃっ!」オータム大佐がエイリアンブラスターを撃つよりも早くポークビーンズをぶちまけ、全身をスーツで覆ったオータム大佐の顔面はポークビーンズのケチャップで真っ赤になる。「こんなもので目晦ましかっ!」「十分さ!」ガボールのレールガンが火を噴く。198話終 次回へ
Aug 5, 2010
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ガボール・K:ローレンとは違ったタイプのフェンディの頭の良さに驚いている。フェンディ:ガボールが味方で良かったと思っている。カロン:Secret-Vault組の心配をしている。RL-3:大舞台で戦える事に喜びを感じている。第197話【対決!オータム大佐】上階へ足を踏み入れるガボールたち。そこでは激しい戦闘が行われていた。ミサイル、ガトリングレーザーを装備した警戒ロボットの集団とエンクレイヴが打ち合いをしている。タレットも全てエンクレイヴを攻撃している。エンクレイヴを攻撃するようにメインフレーム命令を変えたフェンディのお陰でガボールたちは楽々と抜けることが出来た。更に上に行くとそこは甲板だった。移動要塞のヘリポート&発電装置、室外機などが設置されている。そこでもロボットの軍団とエンクレイヴは戦闘を行っていた。「このエンクレイヴの防護服のお陰で怪しまれずにすんでるな」「そうですね!敵に攻撃されないばかりか同士討ちしてますからね」「敵さん大慌てだな、なまじ高性能なロボットを所持してたせいで苦戦してるぜ」「これメインフレームを乗っ取ってなかったら私たち殺されてましたね・・・」「スティッグスのお陰だな!どこかで会うことがあったら一杯おごってやらないとな~」「ロボットが押されてるぞ、さっさとこのエリアを抜けたほうがいいな」カロンが言ったようにエンクレイヴ兵はロボットを押し始めた。このままロボットが全滅すればガボールたちに目が向けられる。カロンはその事を心配していた。突如、エンクレイヴたちは下階に走り出す。「なんだ?なにが起こった?」移動要塞クロウラーの甲板にはロボットとガボールたちだけが残される。「おい、あそこに誰か立ってるぞ!?」カロンが指差したのは甲板中央にある巨大なパラボラアンテナの塔だ。10メートル以上ある高さからその人物は飛び降り、難なく着地を決める。整えられた白髪、鋭い目つき、その男はエンクレイヴの最高司令官、オータム大佐だった。「君達はBOSの送り込んだネズミだな?私はオータム大佐。浄化プロジェクトだけでなくこの基地にまで攻め込んでくるとは恐れ入った」黒の全身スーツに薄緑のコートを着ているオータム大佐、その両腕には武器は持っていない。「何故私が部下を全て下がらせて君達の前に姿を現したか解るかね?それは余計な犠牲を出さないためだ、ネズミの始末など私一人で十分だからだ」両手を広げ、演説するかのように振舞うオータム大佐。攻撃してくる様子は無い。ガボールはレールガンを構えオータム大佐をロックオンする。「始末されるのはアンタだオータム大佐!」「無駄だ」ガボールのレールガンはオータム大佐の体をすり抜け背後にある管制塔に炸裂した。「なに!?」「フフフフフ・・・」「そんな・・・」「幽霊ではないぞ?私はこの世に存在している」続けてレールガンを撃つガボール、弾丸は全てオータム大佐をすり抜けた。「こいつは驚いたぜ・・・」「あ、ありえないですよこんなの!」「イエエッ!!」カロンのショットガンもガボールの時と同じくすり抜ける。「気が済んだかね?ではこちらから攻撃させてもらおうか」右手をかざすオータム大佐、手のひらが輝き青白い閃光が放たれる。とっさに身を伏せ回避するガボール、後ろに居た警戒ロボットは閃光を受け爆発する。「クソ・・・幻って訳じゃないのか・・・」4人は一斉に攻撃を仕掛ける。しかし全ての弾はオータム大佐にダメージを与えられない。「無駄だといったろ?」再び手のひらから閃光が放たれる。燃料パイプを傷つけたのか周囲はあっという間に火の海となり周囲を照らす。「おや?暗くてよく見えませんでしたけど・・・オータム大佐の体が・・・」「おかしいな?透けて見える気がするぜ」「本当に幽霊ってんじゃないだろうな?」「幽霊など存在せぬ!自分は非科学的なものは信じない!」防護服のメットを脱ぎ捨てオータム大佐の姿を確認する3人。R-L3はヘッドライトを照らす。オータム大佐がゆっくりと近づく。「来るぞ!」銃を乱射する4人、悠然と歩いて距離を詰めるオータム大佐。驚いて冷や汗をかいているガボール目の前に立つ。「私は幽霊ではないといったはずだ。ほらどうだ?」ガボールの胸倉を掴み宙に引き上げる。そしてそのまま腹を殴りつけた。「がはっ!」「痛いだろう?私は存在しているのだ。今の私ならあの改造人間の娘ども相手にしても全く負ける気がしない!」続いてフェンディ、カロン、RL-3を殴りつける。「どうだ!?絶望したか?これがエンクレイヴの力、正義の力だ!エンクレイヴこそが人類に未来を繁栄を導くのだ!諸君らのような汚染された生物はこの世から根絶しなくてならない、まずはアメリカ全土の消毒、そして全世界へとエンクレイヴは地球を浄化して回る!」「狂ってやがる・・・」「言いたいだけいいたまえ、君達がなにを喚こうが何も変わらない。私はこれから衛星の座標をあわせ要塞へ攻撃体勢が整うのをゆっくりと待つだけだ。エンクレイヴの勝利は変わらない」「(くそ・・・なにか仕掛けがあるはずだ・・・無敵なんてありえねぇ・・・)」顎を殴られ脳を揺らされて地面に転がるガボール。「(この感触・・・確かに奴はここにいる・・・だがこっちの攻撃はすり抜け奴の攻撃は当たるってのはどういう理屈だ・・・)」「ああう・・・」地面に叩きつけられ意識を朦朧とさせるフェンディ、カロンはなんとかオータム大佐のパンチをガードしている。RL-3はオータム大佐の攻撃をまともに受け壊れかけている。「(このままでは全員なぶり殺しだ・・・こんなときに限ってなんでメインフレームで操作したロボットがオータム大佐を攻撃しない?・・・何故だ?)」「フフフフフフフ・・・・月が美しいな?こんな夜に死ねるなんてうれしいだろう?」脳がゆれ尻餅をついた状態で動けないガボールのこめかみを殴りつける。「フフフ・・・すぐには殺さんよ。これまで諸君らには辛酸を舐めさせられ続けたからな。こうやって手加減をしないとすぐに粉々に破壊してしまう」何度も起こされ殴られ血まみれになっていくガボール。フェンディ、カロンはは既に虫の息、RL-3は損傷箇所が多く横たわったまま動けない。腫れた顔でオータム大佐の全身に目を走らせる。「(・・・そうか、少し解りかけてきたぜ・・・)」「そろそろ死ぬかね?何か言い残したいことはあるか?」「ああ・・・最後は一気に苦しまないようにやってくれないか・・・?」「いいだろう、では私のこの閃光で吹き飛ばしてやる」ガボールの顔の前でオータム大佐の手のひらが広げられた。197話終 次回へ
Aug 4, 2010
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ガボール・K:どんな時もパニックを起こさない。フェンディ:神経は図太い。モイラと通じるものがある。カロン:大胆に見えて実は神経が細かい。RL-3軍曹:彼の性格は戦前のアメリカ兵のもの。第196話【危険を冒す者が勝利する】ガボールたちがアダムス空軍基地に侵入した頃、要塞は数十機のベルチバードに襲われていた。しかしテスラキャノンの威力が要塞を壊滅の危機から救った。地上では半数以下のBOSが苦戦を強いられていた。「なんとか持ちこたえるのじゃ、あの子達がきっと何とかしてくれる」エルダー・リオンズはBOSの隊員たちを励ます。要塞の前でエンクレイヴとBOSが激しい戦闘を繰り広げている。そこにロングコートの一団が近づいてきた。「やはり要塞が・・・」「BOSと我らは同盟関係、見過ごすわけには行かん」ロングコートの一団は正義の執行人と呼ばれるレギュレーターだった。その数50余り。レーザーライフルなどの光学兵器を装備している。エンクレイヴの後方から攻撃を仕掛けるレギュレーター、距離を取り援護の形を取る。別の方向からは赤と黒のパワーアーマーを着た一団が要塞に向かっていた。彼らの本拠地はODに破壊されリーダーと仲間の半数以上を失ったが目は燃えていた。「エルダー・リオンズにはついていけないが要塞を奴らに取られるのは納得できんしな」「全くだ、ここで借りを作っておくのもいいかもしれん」彼らの名はアウトキャスト。元はBOSの隊員で考え方の違いから分かれた派閥の組織。装備はミサイルランチャーにレーザーガトリング、レーザーライフルとBOSに負けず劣らずだ。アウトキャストは要塞の裏側にキャンプを張っていたエンクレイヴに攻撃を仕掛ける。「エルダー!大変です!!」「どうしたのじゃ?」「援軍です!レギュレーターと・・・信じられませんがアウトキャストまでもが!」「なにっ!?なんということじゃ・・・神はまだ我々を見捨てたわけじゃなかったのだな」ガボール、フェンディ、カロン、RL-3は移動要塞クロウラーの中を注意深く探索していた。「しかしあちこちにバリアーが張り巡らされてるよな・・・解除するのが大変だぜ」「さすがに厳重ですよね・・・」「ぶっ壊して進めば良くないか?」「警戒を!敵が接近しています!!」RL-3が指した方向にはバリアーが。4人は壁に背を付け武器を構える。バリアーは解除され5人のエンクレイヴが現れた。「やれやれ・・・強そうだね。ココを守っているってことは精鋭なんだろうねぇ」「困りましたね、流石にあの人数は相手に出来ないですよ・・・けどコレをつかえば」「なんだいそれ?」「スタングレネードです。エリカさんたちからVault87での話を聞いて自分なりに再現してみました」「凄いな・・・次から次へとフェンディちゃんはホント天才だね」「いやぁ~まぁ組み立てとかは手伝ってもらってますけどね~」「しっ・・・気づかれるぞ」ガラスの破片を反射させ様子を伺っているカロンが二人に言い聞かせた。「自分がスタングレネードを投げましょうか?自分はロボットなのでスタングレネードは無効ですし何より人間より警戒はされません」「おっそうか!じゃあ軍曹、頼んだぜ?」「了解!」RL-3はフェンディからスタングレネードを受け取りエンクレイヴの見える通路に出る。「本日も我が軍に栄光あれ!」「なんだ!?軍事ロボットか・・・驚かせやがって」RL-3の姿を見て銃を降ろすエンクレイヴたち。「驚くのは貴様たちだ!これを食らえ!!」RL-3のマニピュレーターからスタングレネードが地面に叩きつけられる。「!?何っ!!」「グアアアアアアアアアアアアアアアッ」倒れる5人組、RL-3はプラズマガンの装備されたマニピュレーターを使いエンクレイヴに止めを指していく。「作戦成功!」「よくやったぞ軍曹!」「凄いです!」「ケルベロスとは違うな!」幸いスタングレネードの爆発音は小さくエンクレイヴはそれ以上現れなかった。4人は上階に。メインフレームを目指す。そこに行き、命令を変えれば基地内の全セキュリティ、ロボットはガボールたちの味方となる。「広いな・・・スティッグスにもうちょっと詳しい場所を聞いておけばよかったぜ」「殆どの兵が外に出てるとはいえ・・・ちょっと厳しいですね」「じゃああれだ、あそこの奴らの着ている防護服を奪えばよくないか?あれなら顔が見えないしグールの俺でも変装する事ができる」「なるほど、カロン冴えてるな!」「しかし一つ問題がある。武器をどう隠すかだ。ガボールのハンドガンは簡単に隠せるが俺のショットガンとフェンディのプラズマライフルは無理がある」「そうだな・・・・・・それじゃ二手に分かれるのはどうだ?俺とフェンディちゃんが防護服を着てメインフレームにアクセスする。そのあいだ軍曹とカロンはどこかでエンクレイヴの連中をやり過ごすってのは?」「ああ、良いかもしれない。じゃあ俺は武器を持って下の階で軍曹を整備している振りをして武器をもって待機してる」フェンディからステルスボーイを借り一時的に周囲の光を遮断し不可視になるガボール。そのまま背後から研究員風の全身防護服のエンクレイヴの首を絞め落とし防護服を奪い取る。「死体はお約束のロッカーに隠してと・・・後2着必要だな」ガボールは防護服を装着しそのまま研究員に近づき首を捻る。「くっ・・・こいつは重いな・・・ここは通路から見えないな、ここで剥いでしまうか。ん?こいつカードキー持ってるぞ、頂いておくか」フェンディに防護服を渡し二人でカロンの分の防護服も探して用意する。ガボールとフェンディは何食わぬ顔で通路を進みメインフレームにたどり着く。「ん?なんだ貴様ら?なにかあったのか?デスクローのエサの時間はまだ早いぞ?」軍服を着たエンクレイヴの兵が通路の真ん中に立っていた。金属の通路の下にはデスクローの檻が見える。頭部には生後装置が取りつれられていてエンクレイヴの命令を聞くようになっている。「ああ、ちょっと早いがエサの時間です。エサはアンタだがね!」ガボールのレールガンが火を噴きエンクレイヴの頭部を貫く。「さすがガボールさん凄い早撃ちですね!」「コイツだけは誰にも負けない自信があるんだよ。もちろん正確さもね。さぁメインフレームは目の前だ、フェンディちゃん協力頼むぜ」「はい!」メインフレームにたどり着きハッキングを開始するガボール。ものの3分ほどでパスワードを解除しプログラムをを閲覧し始める。「う~ん・・・ロボットとか専門的な事は俺には解らないなぁ・・・フェンディちゃん頼む」「解りました!えっと・・・この言語は・・・うんうん・・・でこれが・・・じゃあこっちのプログラムがきっと・・・そしたらこの場合はこのプログラムを実行すれば・・・」フェンディがプログラムを実行する。するとエンクレイヴの要塞内は途端に騒がしくなった。「ついでにデスクローの檻も空けちゃいましょう!スクライブ・ヴァリンコートからデスクローの操作電波発生装置借りてきたんです、私と離れなければ皆さんも大丈夫ですよ」「ヒュ~やってくれるぜフェンディちゃん!これで奴等は自分達の配置したロボット&デスクローと戦わなければならないんだな」「さぁ、行こう!外で戦ってる仲間がいつまでもつか解らんからな」4人は更に上階へ進み司令室を目指す。196話終 次回へ
Aug 3, 2010
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ガボール・K:タロンで一番の兵士と言っても過言ではない。フェンディ:彼女の知識と技術はBOSも評価している。Sパラディン・クロス:角刈りのたくましい中年女性。BOSではかなりの権限を持つ。フォークス:知性の高い善の心を持つスーパーミュータント。カロン:アンダーワールドのグールの傭兵。今はフリーらしい。RL-3軍曹:軍事用のロボット。ある程度細かい指示も認識できる。第195話【アダムス空軍基地の攻防】メトロの修理と障害を取り除いたガボールたちはアダムス空軍基地へ向かっていた。夜になるのを待ち、地表から総攻撃をするBOSの裏でテスラキャノンを使い破壊活動及び本拠地の壊滅が目的だ。「で、クロスさんよ。どういう役割分担で行くよ?」ガボールが銃の手入れをしながらつぶやいた。「ハッキングとデータ収集はガボールとRL-3、カロンに任せる。私とフォークスは片っ端からベルチバードと通信機器を破壊していく、タロンの兵たちはサポートを頼む、パワーアーマーを装備している者は過信せずに常に3名で行動するようにしろ。通信と後方支援はフェンディだ」「了解!フェンディちゃんの改造してくれたレールガンマグナムならパワーアーマーにも通じるからな、こっちの攻撃さえ通れば十分戦える」エンクレイヴはほぼ全員がパワーアーマーを装備してる。そのためガボールたちは実弾兵器を使用せず光学兵器で固めていた。テスラキャノン、レーザーライフル、レーザーガトリング、プラズマピストル、ガウスライフル、と。「相手はエデン大統領を失った。以前のような統制された動きは出来ないだろう。だがオータム大佐はまだ生きている、油断は出来んぞ」「えっと・・・プライムを破壊した衛星攻撃を解析した結果アダムス空軍基地内にある移動要塞クロウラーと呼ばれるところから電波が発せられたようです。そこを破壊すればこっちものです」「なるほどねぇ、じゃあ俺達はそのクロウラーに侵入して衛星攻撃を出来ないようにすればいいんだねフェンディちゃん?」「はい、ですが敵の本拠地なので・・・」「潜入は慣れたもんさ、それに心強い味方も居るしね」しばらくしてメトロは終点に到着した。「現在の時刻は18:00か・・・BOSの本隊は我々の動きにあわせて攻撃を仕掛ける、周囲が完全に暗くなってから行動を開始するぞ」メトロ構内を警備していたエンクレイヴ二人を始末し地表に出る一行、フェンディはPIP-BOYを操作しアダムス空軍基地の近くで待機しているBOSの本隊に合図を送る。「私の考えた暗号電波ですからエンクレイヴにそう簡単に解析させませんよ」「頼もしいな。よし作戦開始だ」5班に分かれるフェンディたち、散開した彼女達の上空ではBOSが鹵獲したベルチバードが飛んでいた。BOSベルチバードにはテスラキャノンが取り付けられている。アダムス空軍基地にサイレンが鳴り響き慌しく館内放送が流れる。クロスとフォークスはフェンディのPIP-BOYから送られてくるマップを元にベルチバードの格納庫、砲台、レーダーを狙っていく。「なんて威力だ・・・テスラキャノン・・・」テスラキャノンから放たれるレーザーの塊は一撃でベルチバードを破壊していく。通常の兵器なら打ち落とす事が困難なベルチバードもテスラキャノンの前ではなすすべが無い。「ハッハッハー面白い!」軽々とテスラキャノンを持ち手当たり次第に破壊していくフォークス、エンクレイヴは完全に浮き足立って混乱している。「おーおー凄えなぁ、こっちも頑張らないとな」フェンディから送られてくるマップを見ながら管制塔を目指すガボール、RL-3の探知能力を使いエンクレイヴとの戦闘を極力避け闇にまぎれて走る。カロンも傭兵経験が長いためこういった隠密行動には慣れていた。「ぐあああああっ」「くそ・・・エンクレイヴめ・・・」次々と倒れていくタロンの兵隊達、敵の大多数は正面から攻撃しているBOSに向いているが数で勝るエンクレイヴ、次々と現れ重火器を使い応戦を始めた。「あのヘビーインシネーターとかいう武器やっかいダナ・・・」「逃げながら破壊活動を行うぞ、テスラキャノンを破壊されるのだけは避けたい」ガボール達は敵をかいくぐりながら管制塔の侵入に成功していた。『警告、強力兵器での攻撃準備が完了。ターゲットを見つけ次第攻撃する』狭い通路の向こう側から重火器を装備した警戒ロボットが迫る。「おいガボール・・・ここは俺とRL-3にまかせろ、お前はこの階段を上ってクロウラーのスロープを下ろして来い」「我輩たちに任せておけ!」「すまねぇ」階段を駆け上がるガボール、管制塔にエンクレイヴの姿は無く端末の画面は開かれていた。「よしこれなら・・・」移動要塞クロウラーのスロープガ降りる。アダムス空軍基地の中央に位置する巨大な移動要塞、クロウラーへの道が開かれた。「フェンディちゃん、移動要塞クロウラーのスロープを降ろした、こっちにこれないか?」『さすがです!では私もそちらに向かいますね。・・・皆さん、移動要塞の道が開かれました、もう少しの我慢です、私は今からガボールさんたちと一緒に移動要塞に乗り込みます!』フェンディの通信は攻撃中の兵士達全てに聞こえた。「やるじゃないかあの男・・・フォークス、我々も負けてられないぞ!」「ああ、モットガンバル!」アダムス空軍基地での攻防は激しさを増していた。空中ではベルチバード同士の、地上ではBOSとエンクレイヴの戦闘が行われ回りの施設は爆発、炎上といった状態だ。ガボールとカロンとRL-3はフェンディと合流し移動要塞の中に侵入する。要塞内では驚くほど静かで僅かに機械音が聞こえる程度であった。フェンディが電磁バリアーのロックを解除し中に入ると・・・「うあああああああっ待ってくれ撃たないでくれ!ただの技術屋だよ」そこにはメガネをかけた色白の中年男が立っていた。「ほう・・・その技術屋がこんなところで何をしてるんだ?」ガボールの銃口が男に向けられる。「ロボットを作ったり機械のメンテナンスをしたりだよ、でももう辞めるんだ。あんたたちがこの基地に入ってきたのを見てね」「随分素直だな、信用していいのか?」「生きる為に仕方なくやってきたんだ。人にいえないような事もね。僕は空腹で倒れて放射能汚染で死にかけてたところをエンクレイヴに拾われたんだ。でももう終わりにしたいんだ」「なるほど・・・同じ技術屋としてフェンディちゃん話はあるかい?」「あ、はい!」「僕はスティッグス」「私はフェンディです。ところでロボットは全部V-31メインフレームで制御されています?」「ふむ、ようやく話の通じる人に出会えてよかった・・・実際はV-29に手を加えたものさ、レスポンスとリコールプロトコルが改良されずっと安定している。メインフレームにアクセスできたら施設内の全ロボットとセキュリティを操れることができるよ」「V-29を改良・・・なるほど、それなら命令の書き換えも容易ですね。それでメインフレームはどちらに?」「まず上に行ってそこから中央部をめざすんだ。そこにメインフレームがある。上のフロアーはデスクロー研究所でね、まぁ今戦闘中だから中に居るのは1、2体だろうけどね。ロボットはうじゃうじゃいるから操れるようになったら大いに役に立つよ」「で、技術屋さんよ、衛星施設はどう行けばいいんだ?」「一番上さ、司令室を通って上にいけばたどり着くよ。じゃあ僕はもう行くよ」スティッグスはロボットを2体連れてクロウラーから出て行った。195話終 次回へ
Aug 1, 2010
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