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2012.02.11
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カテゴリ: 経済
人民元で株・社債の売買を開放拡大
外国人が売買できる総額の上限も2倍以上に引き上げるとのこと。

金持ち投資家には朗報かもしれないが、株をやらない大使にはどうでもいいのだが・・・・金余り金融が拡大しないようお願いしたいものです。
(中国の金融の拡大は、個人的にはあまり気分が良くないのだが)

中国証券監督管理委員会主席:郭樹清さんへのインタビュー <中国に潜むリスク>
(デジタル朝日ではこの記事が見えないので、2/10朝日から転記しました・・・そのうち朝日からお咎めがあるかも)

Q:欧州債務(借金)危機が深刻になり、中国では輸出の伸びが落ちています。不動産の価格も一部で下がり始めました。中国経済に急ブレーキがかかるのでは、と心配する声もあります。バブル崩壊か、と。

 中国の成長率が極端に落ち込む可能性は低いでしょう。中国政府は15年までの5年間の平均成長率を年7%とみている。重視すべきは成長のスピードを10%に戻すことではなく、その質を変えることです。

Q:では、中国経済にとって最大のリスクは何でしょうか。 A:都市と農村の二元構造です。これをうまく解決できれば、中国経済の問題は半分は片づいたと言えるほどです。あちこちの地方で起きているデモや座り込みの主な原因だし、広東省のウーカン村で起きた(地元共産党幹部の腐敗に怒って村民が決起した)事件も、格差への不満が根底にある。出稼ぎで都市の生活を知っている村民が増えているのです。

Q:いちばんの問題は。
A:中国には農村戸籍と都市戸籍があります。農民が都市に出て農村戸籍のまま働くと、同じ仕事でも、都市戸籍の人より社会保障や教育、住宅、医療などさまざまな点で不利になるのです。実際の収入の差は3倍ぐらいでも、それ以上に生活の差が出る。競争する前から差があるわけで、社会の公平感が損なわれる。貧しい農村の子どもは教育も十分に受けられず、格差が固定化する傾向があります。
 たとえば私の部下たちも1代か2代さかのぼれば、みんな農民です。勉強ができて大学に入ったことで、都市戸籍を得ることができた。いまは大学の定員が増えたから農村出身の学生が増えたようにみえますが、エリート校ではどんどん減っている。昨年、都市の人口が初めて農村をわずかながら上回ったが、農民はまだ6億人以上。彼らの教育レベルは、将来の人口の質にも関わってくる問題です。

Q:13億人に社会保障を等しく提供するといっても、お金がかかるでしょう。
A:農村と都市の待遇を分けたのは、工業化を進めた初期のころ、政府にお金がなかったからです。いまはもう、そんな言い訳は通用しません。成長を続けるにも、消費を増やすにも、格差の是正は欠かせない。お金がないのではなく、うまく配分できていないことが問題なのです。
 土地制度の改革も必要です。出稼ぎにみんな行ってしまい、消えた村さえある。農地をほかの人に貸しやすくしたり、農地を集約して大規模化を進めたりすべきです。中央政府は問題点に気づき、少しずつ改善しようとしている。でも、村の一部の幹部が現場を牛耳り、なかなか変らない。土地の権利を差配して金儲けをしたがっているのです。

Q:中国人民銀行(中央銀行)が管理している外貨準備は3兆2千億ドル(約246兆円)。郭さんが副総裁だった04年ごろの5倍に膨らんでいます
A:外貨準備がこれほどのスピードで伸びているのは、利益より弊害が大きい。せっかく稼いだ外貨を倉庫にしまっているようなものです。しかも大量に保有するドルやユーロが値下がりしてしまった。外貨を抱えるということは、自分たちで統治できない別の国のリスクをしょいこむようなものですから。
 中央銀行に外貨の管理・運用を集中する仕組みを改め、企業が外貨をもっと自由に使えるようにする必要がある。民間の判断で、産業の発展につながる海外投資を増やすべきです。外国企業を買収したり、資源確保のために投資したり。海外への直接投資額は10年に日本を抜いて世界5位になりましたが、2,3位になる日も遠くないはずです。

Q:外貨を抱えこんだのは、人民銀が元相場の上昇を抑えるため、元を売ってドルを買う市場介入を続けているせいでもありますよね。
A:人民元の為替相場はもっと自由に動かしてもいい。今年も値上がりするよ。

Q:中国政府は、人民元建ての株式や債券を売買できる外国人投資家を増やそうとしています。貿易の決済に使うことも奨励し始めました。経済の安定を優先し、国境を越える取引を規制してきたのでは。
A:人民元の移動を認めると、国内に入ってくるより、出ていく方が多いんじゃないか、と心配する人がいる。でも、人民元の取引の自由化をさらに進めても、経済への影響はそれほどない。いまは人民元が上がると思われていますから(急な流出は起こりにくい)。人民元のいろんな改革をやりやすいときです。貿易や直接投資が広がるにつれ、人民元を使った決済や投資の範囲が広がっていくはずです。
 中国の株や債権に投資したい年金や大手投資家は米国や欧州、アジア、南米など世界中に広がっている。列を作って認可を待っているほどです。

Q:欧州が不景気なこともあって、おもちゃや靴を輸出する会社がつぶれています。人民元の値上がりに反対の声も強いのではないでしょうか。
A:コストの安さで輸出競争力を高めているような中国企業は、沿岸部から内陸部に移ったほうがいい。市場の力に任せればもっと早くそうなったはず。地元の政府が税金優遇で引き留めたり、労働者の賃上げ闘争を抑えてきたりしたので、沿岸部で操業を続けることもできたのです。
 戦後の円相場をみると、1ドル=360円から70円台に値上がりしていますが、日本経済はつぶれていないでしょ。程度の差はあれ、経済が発展し、通貨が強くなるのは避けられないのです。

Q:市場の力と開放政策。郭さんの考えは一貫しています。でも、既得権益を守ろうと、地方政府や国有企業が市場原理の導入を阻んでいるという指摘もあります。
A:市場は資源(お金)を合理的に配分する。たとえば、株式市場や債券市場は、中国がたくわえてきた富を長期的な視野にたった投資に振り向け、経済全体を発展させる力がある。世界を見回しても、コンピューターや通信、インターネットやバイオといった新しい産業が育っていく過程で、資本市場がお金を提供し、発展を助けてきました。中国では、どの産業が育つかを考える役割が、政府にかたよりすぎてる。もっと市場の力を借りたほうがいい。

Q:お金も技術もなかった時代が終わり、むしろ保護主義的な考えの人が増えているのではないですか。
A:中国にも、いろんな意見があるほうが健全でしょう。ただ、中国が経済を開放し始めた80年代は、日本の家電メーカーに席巻されてしまうと恐れたが、中国メーカーは育った。90年代は自動車メーカーをどうするか大激論になったものの、中国は自動車生産で世界一の座についた。国内の改革を進めて何かを生み出していくには、今も昔も、国を開くことが欠かせないんですよ。
 言えるのは、中国の歴史をみると、国を開放した時代の方が栄えているということです。隋も唐も宋もそうだった。世界からいろんな人がやってきて、中国発の新しい文化が世界に広がっていったのです。

<取材を終えて>
 中国の人口は米国や欧州、日本にオーストラリア、ロシアの合計にほぼ等しい―。学者肌で知られる郭さんのある論文のくだりだ。13億人って、そんな規模なんだな。これを束ねて、政治も経済も運営するのが中国。郭さんには、農村のもろさと中国マネーの強さの双方を知り尽くす自負を感じた。
(聞き手:吉岡桂子)


郭さんの回答は中国共産党の見解ともいえるのだが・・・・まだ呉敬リェンさんのいう 国家資本主義の限界 のほうが実態に近いように思うのです。





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Last updated  2012.02.11 07:34:00
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