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2013.01.03
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カテゴリ: 気になる本
 北アイルランドの地理、歴史に関する膨大なデータにもとづくプロット、敏腕テロリストやピアニストの心情、映画的なカット割り・・・・どれをとっても著者が女性であることを忘れるのがすごいですね♪
 ケン・ローチ監督の「麦の穂を揺らす風」という映画がIRAのテロ活動を描いていて忘れがたいが、この本も同じ問題を下敷きにして、マイノリティの悲哀を描いているわけです。
ベルファスト

正月の間に読みきるつもりで・・・
まだ三分の一くらいの読書途中なんですが、「麦の穂を揺らす風」とあわせて紹介します。

【リヴィエラを撃て】
リビエラ
高村薫著、新潮社、1992年刊

<「BOOK」データベースより>
国際政治の楽屋裏を発狂させた男〈リヴィエラ〉。夥しい諜報戦士たちの血を吸込んだこのコードネームは、一人の天才ピアニストに死を賭した東京公演を決意させる。顔のない東洋人スパイをめぐって、東京・ロンドン・ベルファストに繰り広げる、流血の頭脳ゲーム。

<読む前の大使寸評>
タイトルがかっこいいので気になっていた本です。
ぶ厚い本なので躊躇していたけど、年末スペシャルということで、この本を借りたわけです。

Amazon リヴィエラを撃て


およそ1年前に「麦の穂をゆらす風」を観たけど、マイノリティの悲哀、不毛な宗教的対立について、忘れがたいものがあります。
アイルランド人同志が戦う内戦でもあったことが、朝鮮民族と似た歴史を辿っています。

【麦の穂をゆらす風】
麦の穂
ケン・ローチ監督、2006年制作、H23.12.26観賞

<goo映画解説より>
講和条約は依然としてイギリスに都合のいいものだった。アイルランドの中で条約に賛成する者と反対する者に分かれて対立が始まった。それはやがてアイルランド人同志が戦う内戦へと向かってしまう。条約に賛成する兄・テディは政府軍へ、完全な自由を求めて条約に反対する弟・デミアンは再びゲリラ活動へ。

<大使寸評>
アイルランドの悲哀や、思想を貫くとはどういうことか考えさせられます。

goo映画 麦の穂をゆらす風
麦の穂をゆらす風 byドングリ


高村薫の本を、我が蔵書録から紹介します。

【作家的時評集2000-2007】
高村
高村薫著、朝日新聞社、2007年刊

<「BOOK」データベースより>
作家・高村薫が、現代日本のさまざまな社会問題を鋭く批評した時事発言集。「説得力ゼロ」の小泉語法、「論理も懐疑もない」安倍…。揺れ動く政局に怒りつつ、日本の未来を憂う。「言葉」と闘い続ける作家が、感情をなくし、言葉をなくした日本人へ、最後の警鐘を鳴らす。

<大使寸評>
案の定、この著者のエッセイは生真面目というか、堅いというか・・・
読破するのは辛いものがあります(笑)

Amazon 作家的時評集2000-2007

内容の一部です。

<成熟した文明社会には言葉が必要>p314~315
 成熟した文明社会を築くためには、やはり言葉が重要だろうと思います。言葉の機能が失われると、社会的な広がりが実感できない。世界がどんな姿をしているか、自分は何を感じ、何を望むのか。それを捉えるのは言葉だからです。言葉で捉える過程がなければ、人間はただ刺激に反応するだけの動物的存在に成り下がってしまいます。
 だからこそ、私たちの世代は言葉を今以上に減らさない努力をしなければならない。たとえば、外交というのは戦略ですが、戦略はまさに言葉です。テレビゲームでいう戦略は反射神経の問題で、敵が現れたら倒すだけのことですが、外交はそんな条件反射の世界ではない。国民の生命と財産を守るために、世界中の国々が、頭と言葉で闘うことなのです。
 文化の面も同様で、今日本から画期的な経済理論や社会学理論が出てこないでしょう。学力の面でも日本は確実に立ち行かなくなっているのですが、これも言葉の文化を維持して育てる土壌が失われたからだろうと思います。そして、言葉の蓄積を守る土壌がないところには新たな蓄積も生まれませんから、知識はさらに失われるほかありません。そうなると当然高等教育のレベルは下がるし、日本は技術立国を目指すと言っているけれど、技術者を育てる土壌もなくなる。言葉がなくなるということは、日本の根本がなくなるということとイコールなのです。
 だからこそ私たちの世代がまだ現役の間に、何とかして言葉の復権を訴えていくしかないのだと思っています。私は物書きですから、小説を書くことしかできませんが、私にとって言葉は他者と向き合う手段です。言葉を介して自分とは何か。世界とは何かを知りたい。それが大きな共同という枠組みのなかで生きていることの実践です。だから私は書き続けているのだと思いますね。



wikipedia アイルランド共和軍 より
 1970年代から1990年代にかけての一般に「北アイルランド紛争」と呼ばれる事態において最重要視される勢力である。IRA暫定派は、1971年に導入された治安当局による一斉拘留(インターンメント)や1972年1月30日にデリー(ロンドンデリー)で発生した「血の日曜日事件」など、「イギリスによるアイルランドへの暴力的抑圧」を背景に人員と規模を拡大させ、プロテスタント系武装組織や北アイルランドに駐留する英軍や北アイルランド警察(警察のほとんどがプロテスタントであった)にゲリラ攻撃を加えた。






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Last updated  2013.01.03 09:33:21
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