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2021.01.09
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カテゴリ: メディア
本屋の店頭で『文芸春秋(2020年8月号)』を、手にしたのです。
ウーム 今月号は読みどころがたくさん載っていて、嫌韓記事も充実しているので、手元不如意の太子も・・・久々に買い求めたのです。
いい記事を見つけたので、久しぶりに再読したのです。





雑誌、文芸春秋、2020年刊

<商品の説明>より
◆経済再生大臣に迫る 国と自治体の役割の違いとは
コロナ第一波の総点検
総力あげて第二波に備えよ▼西村康稔×聞き手:田原総一朗

◆出でよ「乱暴」なリスクテイカー▼冨山和彦

【コロナに想う】
●全国の〝昭和酒場〟へ応援に行きたい▼吉田 類
●再び上演する喜び そして師・蜷川幸雄の言葉▼藤田俊太郎
●この時代に狩猟採集生活が持つ意味とは▼千松信也


<読む前の大使寸評>
ウーム 今月号は読みどころがたくさん載っていて、嫌韓記事も充実しているので、手元不如意の太子も・・・久々に買い求めたのです。

amazon (2020年8月号)


新型コロナの第三波のピークにさしかかっているが・・・
磯田道史さんの連載「感染症の日本史4」を見てみましょう。
p136~139
<1820年のパンデミック>
 我々は、いまなお新型コロナのただ中にいます。
 第一波の峠は越えましたが、ウイルスのNRAは国内で宿主を渡り歩いています。今は人間行動・気候・ウイルス感染力の三者間の微妙な釣り合いで小康を保っているだけの状態です。行動を緩める、気温・湿度・紫外線量が下がる、あるいは海外から多数の感染者が流入すると、マスク着用やクラスター潰しでは流行を抑えられなくなります。

 感染症は火事に似て、未感染者は可燃物のようなもの。火の粉が飛んで一気に燃え上がるように流行が再燃しかねません。抗体検査の結果、ほとんどの日本人が免疫を持たぬことが明確になりました。秋冬に気温・湿度が下がり紫外線も弱まれば、危険がさらに高まります。

 この点、最も参考になるのは百年前の「スペイン風邪」です。この感染症は三~四の波で日本を襲ってきました。
 しかし、似たような感染症の大流行は、日本の歴史に他にはなかったのか。そういう問題意識から、今回は、江戸時代の古文書の世界を訪ねてみたいと思います。

 かつて滝澤馬琴を読んで、記録の詳しさ、鋭さに驚いた記憶がありました。馬琴の「兎園小説余禄」を読み返すと、やはり記述がありました。
 今から二百年前の文政3年(1820年)9月から11月まで「感冒」が大流行した、とあります。
■馬琴が残した詳細な記録
「一家十人なれば十人皆免るる者なし」というほど強い感染力でしたが、症状については、「軽症の場合は4、5日で回復し、大方は服薬もせず、重症の場合は『傷寒』(重い感冒)のように、発熱がひどく、うわ言を言う者もいるが、その場合でも15、6日病臥すれば回復し、この風邪で病死する者はいない」とあります。

 また、「江戸は9月下旬より流行して10月が盛りであった。京・大坂・伊勢・長崎などは9月に盛んだった由。大坂と伊勢松坂の友人の消息文にそうあった」と、広範囲で流行したことがわかります。

 旧暦とはいえ「9月、10月」は、「寒い盛り」ではありません。冬場にピークを迎える季節性のインフルエンザとは異なる感染症でしょう。今回の新型コレラのような季節性の弱い感染症で「新型」の可能性も捨てきれません。

 馬琴の観察眼が光っているのは、大坂や伊勢松坂の友人の手紙から、「畿内や長崎などでは9月から流行していた」と読み取っている点です。外国との玄関口・長崎から江戸に1ヵ月かけて拡がったことが分かります。時期と地域のズレを特定し、どう伝播したかを突き止めようとするほで、江戸後期の文人の科学性は徹底していました。実はこの精神がのちの日本の転回につながるのです。

 興味深い記述が続きます。
「前々流行の風邪には、何風など唱へて必ず苗字ありしが、此度の風邪には苗字を唱ふるを聞かず」

 つまり、以前の感染症には名前があったが、今度は名前がない、と。そして「20余年前に琉球人来朝の折も感冒流行したるに、今次(今年)も亦琉球人の来りぬれば、京大坂にては琉球風といふもありとぞ」と、20数年前の琉球使節時の「琉球風」にならって、畿内には今回も「琉球風」と呼ぶ者がいると述べています。

 しかし、琉球使節が感染症を持ち込んだというのは、時期がずれていておそらく違います。馬琴の脳内に「中国・東南アジア・琉球→長崎→京大坂→江戸」という感染経路が強引に想定されています。島国日本は人口の多い大陸からの感染症に襲われてきました。「大陸=西からの感染」を恐怖する心理があったのです。

 感染症は、しばしばその「名称」が敏感な問題を孕みます。
 例えば、第一次大戦中に流行した「スペイン風邪」は、中立国ゆえに報道管制が敷かれていなかったスペインの流行ばかりが世界に報じられたため、この名が付けられてしまいました。

 今回の新型コロナをめぐっては、「武漢ウイルス」と呼ぶべきだとする米国のポンペオ国務長官の主張に中国が猛反発しています。「琉球風」も、琉球使節への濡れ衣で“不当な”名称だった可能性が高いのです。
 ただ、大きな流行があると、特定の「地域」や「集団」に結びつけてしまう人間心理は、当時も今も変わりません。馬琴は、その点にとても敏感でした。


『文芸春秋(2020年8月号)』3 :日本よ、「鎖国」するなp128~131
『文芸春秋(2020年8月号)』2 :習近平の「台湾併合」極秘シナリオp184~186
『文芸春秋(2020年8月号)』1 :柳錫さんの韓国レポートp168~169
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Last updated  2021.01.09 00:28:28
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