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2022.01.03
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カテゴリ: 気になる本
本屋で『2022大予測 東洋経済』という雑誌を、手にしたのだが・・・
2021~22年の年越しに読むのはいいではないか♪と、買い求めたのです。




雑誌、 東洋経済新報社、2021年刊

<出版社>より
いま世界は夜明け前なのか、それとも暗闇迫る夕暮れか──。新秩序と混沌が交錯する2022年の幕開けに、起こりうる激変のすべてを先読みする。

<読む前の大使寸評>
2021~22年の年越しに読むのはいいではないか♪と、買い求めたのです。

toyokeizai 『2022大予測 東洋経済』


ブレイディみかこへのインタビューを、見てみましょう。
p118~119
<他者理解の力を養うにはネットを捨て、街へ出よ>



コロナ禍で格差拡大や階層分断への懸念が広がる中、日本でも他者への「共感」を深める動きがある。ただ、世代間やジェンダーのギャップはいまだ残っている。『他者の靴を履く』などの著書を通し、社会的マイノリティーの立場で発信する英国在住のブレイディみかこ氏が、日本社会に足りない他者理解の問題点について語った。

新型コロナを機に「共感」がキーワードになっています。

「共感」に当たる英語には「エンパシー」と「シンパシー」がある。エンパシー(empathy)とは、自分とは異なる意見を持っている人や異なる境遇で育ってきた人の立場に立って想像し、理解する知的能力。英国では「他者の靴を履く」とも表現される。一方、シンパシー(sympathy)とは、同じような考えや境遇の人に対して抱く感情。両者は似ているがその意味はまったく異なる。

日本社会に欠けているのはエンパシーだ。職場では「来客には女性がお茶を入れるもの」と男性は新人の頃から刷り込まれ、女性の側も疑問に思わない。互いに「認知のバイアス」がかかるので男女の差を当然と思い、エンパシーを働かせにくい。それが、ジェンダーギャップが解消されない原因だ。

エンパシーのある職場は対話から始まる。形式だけの会議より、もっと日常の中で不満や困り事をぶつけ、対話することが必要だ。

しかし、リモートワークが普及して対話の機会が減少しました。

 そのとおりだ。それだけでなく、リモートワークは偶然の出会いの機会を失わせ、とくに若者の能力や可能性を狭めている。英ガーディアン紙の記事で、22歳の若者が「ロックダウンが解除され外出できるようになったことで理想の仕事に就けた」と答え「リモートワークは若者には不利」とまで語っていた。当の若者が否定しているのが面白い。

さらに、SNSやネットも異なる者同士の対話を阻害している。同じ階層や境遇にいる人たちとシンパシーでつながるにはSNSやネットは便利なツールだが、反面、共感できない相手には反発してただ批判だけを繰り返す。共感か反発かの両極端でなく、その「間」の部分が大事。「なぜこの人はこんなことを言うんだろう」と一泊置いて想像してみるのがエンパシーだ。

日常の中でエンパシーを育むにはどうすればよいでしょうか

新型コロナで制約はあるかもしれないが、「ネットを捨て、街へ出よ」と言いたい。電車やお店など、偶然の出会いや対話から私たちは他社のことを学び、想像するための引き出しを増やしていく。ネットに没頭しすぎると人間として幼稚になるのでは。

<エンパシーの搾取に注意、幼少からの教育が重要>
岸田文雄首相は「信頼と共感の政治」というキャッチフレーズを掲げています

いかにも時流を読んだ発言だ。政治家やその周りにいる知識層は同じ階層の人としか付き合わない傾向がある。「シンパシーの政治」が進んだことで、党派性が強くなり、遠く離れたところから互いに石を投げ合っているような現象がツイッターなどで散見される。
元英首相の故マーガレット・サッチャーの私設秘書を務めた人物が「彼女にはシンパシーはあったがエンパシーはなかった」と英BBCで証言していた。側近には優しく接していたが、庶民に対しては境遇や心情を想像できなかった。シンパシーの政治ではなく、幅広い人の意見に耳を傾ける「他者の靴を履く政治」こそが必要だ。

一方、エンパシーを働かせすぎると心が疲れてしまいませんか

トランプ前米大統領のような強烈な個性やカリスマの人に心酔し、エンパシーを働かせすぎると、自己が希薄になり自己主張ができなくなってしまう。それを私は「エンパシーの搾取」と呼んでいる。

英国ではインフレで物価が上がると「賃金を上げろ」と労働者が声を上げ、それに雇用主も呼応して賃金を上げる。そうして経済は拡大していくものだが、日本では原材料費や燃料費が高騰しても企業が価格を抑え、労働者がさらに安く使われる。結果、経済がしぼんで誰も得しない状況になっている。

エンパシーの搾取を防ぐためには、自分はこうありたいという軸を持つこと、言い換えると「アナーキー」であることが大事。他者を理解する姿勢と、自分を明け渡さないことは両立できる。





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Last updated  2022.01.03 23:46:47
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