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2022.01.11
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『ウイルス(ナショナルジオグラフィック2021年2月号)』という雑誌を、手にしたのです。
おお ナショナルジオグラフィックのウイルス特集ではないか、これは借りるしかないでえ♪




雑誌、ナショナルジオグラフィック、2021年刊

<出版社>より
2月号の特集「私たちはウイルスの世界に生きている」では、時には人々の生命を奪うウイルスが、生物の進化で果たしてきた役割について取り上げます。「コスタリカ 野生の楽園」はコロナ禍で保護活動が危機に直面している現地の状況をレポート

<読む前の大使寸評>
おお ナショナルジオグラフィックのウイルス特集ではないか、これは借りるしかないでえ♪

natgeo ウイルス(ナショナルジオグラフィック2021年2月号)


ウイルスの多面性が語られているので、見てみましょう。(文:デヴィッド・クアメン)
p32~35
<ウイルスが存在しない地球を想像してみよう。>
 魔法の杖を一振りすると、ポリオのウイルスが消え、多くの人を死に至らしめるエボラウイルスが消え、麻疹(はしか)やおたふく風邪、インフルエンザのウイルスも消える。おかげで人の苦痛や死は大幅に減る。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)も消えて、エイズ禍は二度と起きなくなる。水疱瘡や肝炎、帯状疱疹で苦しむ人はいなくなり、ただの風邪さえなくなる。2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)の流行を引き起こしたSARSコロナウイルスも消える。そしてもちろん、狡猾で極めて感染性の高い新型コロナウイルスも消える。そうすれば、少しは気が楽になるだろうか。

 いや、話はそれほど単純ではない。
 実のところ、私たちはウイルスの世界に生きている。ウイルスは人智を超えるほど多様で、その数も計り知れないほど膨大だ。哺乳類が保有するウイルスは少なくとも32万種に及ぶと推測されている。数の多さ以上に、その影響も大きい。ウイルスの多くは、人間も含め地球上の生物に害を及ぼすのではなく、さまざまな恩恵をもたらし、環境への適応を助けてきた。

 ウイルスなしには人類は生存できなかった。たとえば、ヒトやほかの霊長類のゲノム(全遺伝情報)に含まれるウイルス由来のDNA(デオキシリボ核酸)断片なしには、妊娠が成り立たない。
 (中略)
 がんに抵抗するなど、さまざまな役目を担うウイルス由来の遺伝子が見つかっている。こうした重要な働きは解明され始めたばかりだ。わかってきたのは、ウイルスが生物進化に不可欠な役割を果してきたこと。先ほど想像したように、すべてのウイルスが消えたら、地球上の豊かな生物多様性も幻のように消えてしまう。

 ウイルスは寄生する性質を持つ。だが、居候がすみ着くことで、宿主も恩恵を受け、互いに依存し合う共生関係を築く場合もある。火と同じで、ウイルスも常に善でも常に悪でもない。いわば自愛に満ちた顔と恐ろしい顔を併せもち、生物進化を陰で操る堕天使のようなもの。だからこそ、とても興味深いのだ。
(中略)
<起源を探る>
 最初のウイルスはどこから来たのか。この問いに答えるには、40億年近く時間をさかのぼらなければならない。長い分子、比較的単純な有機化合物、そしてエネルギーが入り交じった“原始のスープ”の中から生命が誕生したばかりの時期までだ。

 ある種の長い分子(おそらくはRNA)が自己の複製をつくり始めたとしよう。そうした分子が最初のゲノムとなって複製され、変異し、進化するうちに、チャールズ・ダーウィンの唱えた自然選択が始まる。一部のゲノムは、手当たり次第に競争上の優位を探るなかで、自己を保護する膜や壁を見つけるか、つくり出し、最初の細胞が誕生する。

 細胞は二つに分裂することで増えていく。そして、生物の大きな分類である三つのドメインのうち二つ、細菌と古最近に枝分かれする。さらにその後、第3のドメインである真核生物が登場する。私たちヒトを含め、複雑な構造を持つ細胞群から成るすべての生物はこの第3のドメインに属する。以上が、現在描かれている生命の系統樹の三つの大きな分岐だ。

 では、ウイルスはこの系統樹のどこに位置するのか。第4のドメインなのか。それとも、枝に寄生した異物なのか。だいたいの系統中では、ウイルスは完全に除外されている。
 そもそもウイルスは生きていないから、生命の系統樹に入れるべきではないという考え方もある。これは延々と続いている議論で、「生きている」という状態をどう定義するかによる。そのなかでも興味深いのは、「生命」の大きなくくりにウイルスを含め、どのようにして入り込んだかを考察するアプローチだ。





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Last updated  2022.01.11 00:07:13
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