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「ぼくはコスモポリタンなのだ。」 正確に、こう言ったかどうか、記憶違いもあるかもしれませんが、 「コミュニスト」 でも 「アナキスト」 でもない、 「コスモポリタン」 という宣言が耳に残りました。
『こんな社会だから、赤裸々な、堂々たる、小児の心を持ツた、声の太い人間が出て来ると、鼠賊共、大騒ぎだい。そこで其種の声の太い人間は、鼠賊と一緒になツて、大笊を抱へて夜中に林檎畑に忍ぶことが出来ぬから、勢ひ吾輩の如く、天が下に家の無い、いや、天下を家とする浪人になる。浪人といふと、チヨン髷頭やブツサキ羽織を連想していかんが、放浪の民だね、世界の平民だね、― 名はいくらでもつく、地上の遊星といふ事も出来る。道なき道を歩む人とも云へる、 コスモポリタン の徒と呼んで見るもいい。ハ………。』 石川啄木 の小説(?) 「漂白」 の一節です。
『そこでだ、若し後藤肇の行動が、あとさき見ずの乱暴で、其乱暴がうまれつきで、そして、果して真に困ツ了ちまふものならばだね、忠志君の鼠賊根性はどうだ。矢張それも生得で、そして、ウー、そして、甚だ困つてしまはぬものぢやないか。どうだい。従兄弟君、怒ツたのかい。』
(石川啄木「漂白」青空文庫)
「やられた!」 だったでしょうか、夫のウソに気付いた瞬間のセリフには、さすがに、
「そう来ますか?」 という感じもしましたが、ぼくには童顔に見えるこの女優には、どこからなのか、ときどき溢れ出してくるものを感じて目を瞠る気分になるのですが、特に、終盤に差し掛かったあたりの、たとえば、病室のベッドに座っている表情には、それを感じました。
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