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川上弘美
の最新作(?)です。彼女はこの作品に先立つ
2016年
、
「伊勢物語」の現代語訳
を、
池澤夏樹
が編集して評判をとった
河出書房
の
「日本文学全集」
で、上辞しています。本を見たことはありますが、内容は知りません。
実は伊勢物語を訳しながら、どうにもすっきりしない感じを覚えていたのです。業平という男が、つかめなかった。光源氏の造形に影響を与えているだけあって、数々のまつわる恋物語もあれば、仕事人としての業平も描かれていれば、男どうしの友情も描かれている。光源氏よりも人間くさい男ではある。それにしても、女たちはなぜ、この業平という男にこれほどまでにとらわれるのだろう。そのことがどうにも解せなかったのです。(「三度目の恋」P387) ようするに、 伊勢物語 を精読した 川上弘美 は 「どうして業平はもてるのか?」 ということが 「解せなかった」 というわけで、ちょっと、自分なりに謎解きしてみましょうとこの作品を描いたということのようです。
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