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なんだかなあ??? という具合で、首を傾げたわけなのですが、こちらは、もう10歳、年上の方なわけで、ご老体、さて、 「馬上の世界精神」(ヘーゲル) をどうなさるのだろうと興味津々でやってきました。で、
納得! でした(笑)。ボクは、このタイプの歴史映画、やっぱり好きですね(笑)。
二大会戦のスペクタクル・シーンを大スクリーンで! と期待していたのですが、大劇場での上映時間を勘違いして 109ハット の中では、小劇場上映の鑑賞になってしまったので、チケット購入時点では、
ちょっとがっかり! だったのですが、実際は、たった一人の客のための 特別上映会 (ウソですよ。)で、小なりと言えど、劇場のど真ん中で社長試写会状態での鑑賞で大満足でした(笑)。
二つ目の興味
は 年上の妻ジョセフィーヌ
をどうするのだろう?だったのですが、おばさんが出ていらっしゃると思いきや、結構、 お若い女優(バネッサ・カービー)さん
で、
あれ?そうなの? だったのですが、この映画の ナポレオン には、
まあ、あれはあれでよかったんだろうね(笑) という感想でした。
これが、すごかったですね(笑) コルシカ 出身の、だから、まあ、田舎者で、大砲を撃つことしか知らない 砲兵大尉ナポレオン・ボナパルト が マリー・アントワネットの首 が、 断頭台ギロチン から転がり落ちるシーンを狂喜する民衆の中を歩いているシーンから始まります。
ああ、また、首ですか?! まあ、そんな気分で見ていたのですが、 刑場 を通りかかった ナポレオン は何の反応も見せません。 マリー・アントワネット が斬首されたのは 1793年 です。 ナポレオン がその広場に、実際にいたかどうかは、ちょっと怪しい気がしましたが、 王妃の首 がギロチンから転がり落ちた、まさに、その時、大騒ぎする民衆の中に、一介の 砲兵大尉ナポレオン を無感動な 「時代精神」 として登場させた演出はなかなかな見ごたえでしたね。
大砲をブッ放しつづけることで、 王妃の首
に大騒ぎする民衆に 「フランス
」をあたえ、 「オレたちの国フランス」=国民国家=ナショナリズム
を作り出した 「英雄」(ベートーヴェン)
ナポレオン
が、故郷と母親を恋しがる、ただの マザコン
であり、ただの 砲兵大尉
でしかなかったという 「空虚」
を、何を考えているのかわからない存在として演じた ホアキン・フェニックス
の、あの 眼
に 拍手!
でした。
アリガトウ、ご苦労様でした! でしたね(笑)。
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