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大当たり! 何だかくじにでも当たったようなことをいっていますが、期待を大きくうわまわる圧倒的ともいうべき作品でした。主役の 少女コット役の キャサリン・クリンチ が評判のようですが、 大型新人監督の登場ですね(笑)
「それで、コット、あんた、これからどうするの?」 と涙しながら心の中で問いかけていた時のシーンです。
「彼女はどうするのか?どうなるのか?」 と、もう、気が気じゃない気持ちになってしまった 69歳の老人 だったのでした。映画のなかの幼い登場人物に、何もしてやれないことを、まあ、こんなにハラハラさせていただいたのは、ひょっとしたら初めてかもしれませんね(笑)。
黙っていることは悪いことじゃない。 とブッキラボウにいいながら、テーブルに一つビスケットを置いて行ってくれるんです。
牛の赤ちゃんにはお母さんの牛乳をあげて、人間が粉ミルクを飲めばいい! っていえるようになるんです。
セリフ
はみんな アイルランド語
のようでした。家や、木立、草原、そして言葉も、みんな アイルランド映画
です。見たことを誰かに語りたくなる、出も語りながら涙がこぼれてしまうそんな作品でした。 「少女の眼差し」三連発!
ビクトル・エリセ
の 「ミツバチのささやき」のアナ
と イサベル
、 「エル・スール」のエストレーリャ
ですね。子どもの眼差しを、大人の勝手な解釈によって、あれこれいじらないで、静かに見入らせてくれる作品でした。
これからも、 静かな映画
をつくり続けてほしいと期待させる若い監督の出現です。 出演者
にも、 監督
にも、 カメラマン
にも、 音楽の方
にも、 拍手!
ですね(笑)。
監督・脚本 コルム・バレード
原作 クレア・キーガン「The Quiet Girl」(英題)
撮影 ケイト・マッカラ
美術 エマ・ロウニー
衣装 ルイーズ・スタントン
編集 ジョン・マーフィ
音楽 スティーブン・レニックス
キャスト
キャサリン・クリンチ(コット)
キャリー・クロウリー(アイリン・キンセラ)
アンドリュー・ベネット(ショーン・キンセラ)
マイケル・パトリック(ダン)
2022年・95分・G・アイルランド
原題「An Cailin Ciuin」(アイルランド語)
2024・02・08・no017 ・シネリーブル神戸no221
追記 2024・02・09
感想では、まあ、涙もろい年寄りでしたが、実は、この作品にはかなりラジカルな 「社会批判」
が根底に据えられていると思いますね。ネグレクトとか、蔓延する貧困に対する理解ですね。この監督は、ただの叙情映像の人ではありません。そこが、実は、最近の若い監督にあきたらないボクが期待できるところだと感じた大きな理由の一つですね。
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