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これならあんまり人おらんやろ。 題名の意味がよくわからないので、まあ、適当に狙って行ったのが ノラ・フィングシャイト という、多分、 ドイツ の 女性の監督 の 「システム・クラッシャー」 という作品でした。
「システム・クラッシャーって何?」 そう思って見ていたのですが、なんというか、もちろん、ボクなんかにはとても打ち返すことのできない真ん中高めの剛速球のストライクを投げ込まれ、キャッチャーもいて、その後ろに防球ネットを立てて見ていたにもかかわらず、
びっくりしてひっくり返った! 感じの映画でした。とりあえず立ち上がって、
拍手!拍手! 画面に登場した主人公の ベニー という 9歳だかの少女 の行動の一部始終が映し出されていくにつれて、 その言葉 は、 彼女、ベニー の生活圏において、常識的な秩序を維持しようと努力している 医者 や、 教員 や、 ソーシャルワーカー やといった 大人たち 、それから、 学校 とか、 施設 とか、 家庭 とかで秩序のルールを守ったり、頼ったりして暮らしている 大人や子供 、 親 や、 兄弟 や、 友達 、そういう人たちが、そっと目配せして
「彼女はあれなのよ。」 と囁き合う言葉だということのようでした。
学校に来ることができない子供たち と出会うと、とりあえず、あれこれ試行錯誤はするのです。しかし、結局、 医者 や カウンセラー へ誘導し、 「○×障害」 とか 「△△病」 とか、症状に名前が付けられて、 職員(ボク)自身 は個人的な対応から解放されて 一安心 するというようなことが、何度もあったわけですが、その、何度もの、 当の子供たち に安心がやってくることが、一度でもあったわけではありませんでした。子どもたちは、どうしようもない生きづらさを抱えて、そのまま社会に出て行ったのでした。そんなことを思い出しながら見ていると、 映画の終盤、 逃げていくベニー を追いかけながら、
諦めて立ち尽くしてしまう通学付添人ミヒャの姿 が映し出されました。 ミヒャ は、この映画の中で ベニー とつながる可能性を感じさせる数少ない人物だったのですが、その 彼 が立ち尽くすのを見て、 ボク自身 が打ちのめされたような気分になりましたね。
打てるもんなら打って見ろ! といわんばかりの剛速球です。しかし、徘徊老人は この少女ベニー と、映画を撮った ノラ・フィングシャイト という監督に鷲づかみにされてしまったんです。
ガンバレ、あなたは何も悪くない! という気持ちだけは伝えてあげたいんですよね。
イイでしょう!(笑) これ演技なんですよね。 ベニー もすごいですが、演じた ヘレナ・ゼンゲル という少女もすごいですね。
拍手! それから、70になろうかという老人に、そんなふうに豪速球を投げ込んだ 監督さん 、確かに、少々高めでアッ!と思いましたが、すばらしい作品だと思いました。アホな感想しか書けなくてごめんなさいね、でも、あなたのボールの威力は腹に応えましたよ。
拍手! でした。
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