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うーんと唸るタイプの映画 が、みんな 女性の監督 なのです。
やっぱり、ウーンと唸りました。傑作です! いきなり、公衆便所の一室で、ニコニコしながら便器に座っている、 小学生くらいの少女 と、
「ネエ、まだ出ないの?」 と促している 母親 のシーンで始まりました。
「ちょっと、早くしてくれませんか!」 とドアをたたく外からの声があり、
「ああ、もうダメ!」 という 母親 の叫びがあって、相変わらず
「まだ、でない。」 とニコニコしている 少女 の横で、おかあさんはスカートの下のパンツをおろしてしゃがみ込み、ことに及んでしまうという展開です。
すごい! おかあさん が 少女 の座っている便器の横の床で音を立てながら小用に及び、
「えー?!、そこでおしっこしちゃうん?」 という見ているこっちのタジタジをものともせず、
「ちょっと、紙とって」 というセリフとともに、 おかあさんが運転している自動車のシーン へかわります。
「えー、その床、ちゃんと流したん?」 と、たじろぎが治まらないまま、思わずつぶやきながら思うのです。
「で、今のシーンなんやったん?」 と思っていると、
「おとうさん、死なないでほしい!」 あどけなく笑っていた 少女 が真剣な顔で答えて映画が始まったようです。
「地球は滅ぶの?」 燃え上がる小さな 熱気球 。
「10億年後太陽が赤色矮星になった時に滅ぶよ。」
「で、今のシーンなんやったん?」 を繰り返し浮かび上がらせます。
「ん?、ん?、ん?」 で、ワクワク、ドキドキへ引き込んでいく、それぞれのシーンのコラージュはただものではありません。
人
が、いや、 地球
や、 太陽
や、 宇宙
も、 小さな虫
や、 ネコ
や、 声を失ったオジーちゃん
や、ガンで苦しんでる お父さん
、心配のあまり、姉妹げんかをしてしまう 伯母さ ん
たち
や、 お父さん
と ソルちゃん
を励ます お母さん
。そして、あれこれ考えこんでしまう 「太陽」と名付けられた少女ソルちゃん
。 「ん?、ん?ん?」 に応えていく 心地よさ 、これが映画ですね(笑)。
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