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2024.09.14
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​​ 是枝裕和「幻の光」シネリーブル神戸 ​​​ 是枝裕和 最初の長編作品 が再上映されていると知って、なにはともあれやって来ました。 シネリーブル神戸 です。​​​
​​​ 見た映画は 「幻の光」 です。 1995年 ですから、神戸で地震があった年に作られた作品で、 宮本輝 の初期の作品の映画化だそうです。​​​
​​​​​​ 前半は
​阪神電車が走る尼崎の下町の風景​​
​​​​​​​​​​​ ​  です。
おばあちゃん 「宿毛に帰る」 と言って、 小学生のゆみ子 の手を振り払って行ってしまうし、大人になったばかりの ゆみ子 が結婚した幼馴染の 夫郁夫 は、子供が生まれて三カ月ほどしかたっていないある日、妻の ゆみ子 にどんな言葉も合図も残すこともなく、
​「杭瀬と大物の間の線路のカーブのところを歩いていて、警笛に振り返りもせんかった。」​
と、その電車の運転手さんがいう様子で線路を歩いていたらしくて、遺体と会おうとする ゆみ子
​​ 「見てもわかりませんよ。」 ​​
​  という姿になってしまう。
おかーちゃん が、子一人、母一人になった ゆみ子 のアパートに一緒に住んでくれて、子供の 勇一 も、ようやく幼稚園くらいまで育ったころ、 子連れ同士の再婚話 があって、なんと、 能登に嫁ぎ直す ことになって、映画に 能登の風景 が広がり始めました。​​​​​​​​​​​​​​​​​

 見ているボクは、 ​​ ​​
​​ 「どうか、もう、何も起きないでいいから。」 ​​
​​ ​​ ​​ 変な話ですが、そんな、祈るような気分で、 能登 の海ぞいの村での ゆみ子と勇一の新しい生活 を見守っています。​​
​​​​​​​​​​​  ゆみ子 勇一 を連れて嫁ついだ先は、新しい夫の 民雄 も、義理の娘になった 友子 も、義父の 喜大 も、ああ、それから 近所の人たち も、なんだか、 普通にいい人たち で、 から から へと季節はめぐります。​​​​​​​​​​​
​​​​​​​​​​​​​ 暮らし始めた暗い 田舎の家 の中で、二階へ上がる梯子段の雑巾がけをする姿が、もともとが田舎者のボクには、とても懐かしいシーンでした。そういえば、 尼崎のアパート の二階へ上る階段も、50年ほど前に、初めて 神戸 で暮らし始めた頃の 下町の生活 を彷彿とさせてくれたのですが、それぞれが ゆみ子が暮らす生活 をそっと描いている気がして印象に残りました。
能登の海沿いの村の暮らし 冬支度 で、風よけの竹垣を編んだり、風が雪に変わる風景が、いかにも寒いのですが、美しく映し出されていきます。冬の海をめぐってドキドキするエピソードもないではありませんが、やがて が来て、子供たちが海べりで歓声を上げるのを、縁側から見ながら ゆみ子 が舅の 喜大
​「いい陽気になりましたね」 ​​
​  と声をかけると
​「いい陽気になった」 ​​
​ ​ とポツンと返事が返ってきて映画が終わりました。​​​​​​​​​​​​​
 何にも起きなかったことを、これほどホッとした、映画は初めてでしたね。それで、 ​何があったんや?​
​​​そう問う人もいるかもしれませんが、
​​ いえ、これが生きるということです。 ​​
​  と答えたくなる作品でした。 傑作 だと思いました。 拍手! ​​
​​ ​​​​​​​​​​​​​​​​今まで見た 是枝裕和 の作品にも、 石段の上から眺める海 の風景とか、 暗い洞窟を抜けて光の中に出て行く子供たち とか、印象に残るシーンがたくさんありますが、この作品の 尼崎の下町の暗い商店街 棟割長屋の階段 阪神電車の小さなプラットホーム 奥能登 の支線の 小さな駅舎や線路 縁側からの海の風景 、馴れ馴れしく家の周りを うろつく犬 、海に向かって歩く 葬儀の行列 台所の窓 から見える 家の裏の坂道 、そして、
​風が運んでくる雪 ​​
​  多分、忘れられないシーンとして、ボクの中に残るでしょうね。
 それぞれのシーンがセリフも音もなままで続きます。そう思っていると、ふと、 ヒグラシの声 秋の虫の声、自転車をこぐ音 が静かに聞こえてきて、音があることに、なんともいえない懐かしさとともに気づきます。​​​​​​​​​​​​​​​​

​​​​​​​​​ どこかで、
​​​ 音を待ちながら静かなスクリーンを見ていた ​​
​ ​ のでしょうね、最後のシーンでも 「いい陽気になりましたね」 の声を聴いて、ようやくホッとしたのでしょうか、見ていた老人は
​​ ​「尼崎の杭瀬の駅って、どんなんだったけ?」​ ​​
と浮かんでこない記憶をたどりながら涙をこぼしました。
​ゆみ子のお父さんの大杉連​ も、 お母さんの木内みどり も、もう、この世の人ではありません。 主役の江角マキコ はじめ、今もお元気な俳優さんたちも、スクリーンに浮かぶ姿は名前を聞いて浮かべるイメージと驚くほど違います。
 それぞれの人に30年ほどの年月が立ったんですね。 作った人 にも、 出てきた人 にも 拍手! でした。
 余計なお世話ですが、30代で、こんな作品を撮ってしまった監督のその後というのは、それはそれで、大変だったでしょうね(笑)。まあ、その後の作品も、ボクは好きですが、
​​​ これが一番いい! ​​
​  と思いました(笑)。
​​​​​​​​​


監督 是枝裕和
原作 宮本輝
脚本 荻田芳久
撮影 中堀正夫
編集 大島ともよ
音楽 陳明章
音響効果 佐々木英世
キャスト
江角マキコ(ゆみ子)
吉野紗香(小学生のゆみ子)
柏山剛毅(ゆみ子の連れ子 勇一)
浅野忠信(勇一の父 郁夫)
内藤剛志(友子の父 民雄)
渡辺奈臣(民雄の連れ子 友子)
柄本明(義父 喜大)
木内みどり(ゆみ子の母 道子)
大杉漣(弘)
桜むつ子(漁師 とめの)
赤井英和(喫茶店のマスター)
市田ひろみ(初子)
寺田農(刑事)
1995年・110分・G・日本
2024・09・08・no118・シネリーブル神戸no268




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最終更新日  2024.09.15 01:59:19
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