2006.02.08
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『その時歴史が動いた』壬申の乱、見ました。


壬申の乱は何冊かの本で読んだことはあったのですが、事の起こりとか結果は割りに分かりやすいのですが、吉野から大海人の皇子がどのような道を通り、どのような戦略をとったかは私にはとても分かりにくい部分でした。

今回の『そのとき…。』では、地図が示され吉野から、伊賀、鈴鹿、桑名、尾張、美濃へと動いたルートが分かりやすく示されていました。

大友側に負けないくらいの兵力を持つために、大津の力が及びにくい東海地方(伊賀、鈴鹿、桑名、尾張、美濃)をどのように味方につけたかを説明しているところも面白かったですね。

東海地方を味方につけるために、来留倍遺跡(三重県の四日市市)の宮殿の遺構のある辺りにとどまり天照大神を御遥拝になったのだそうです。
この地域で最も大きい神社である伊勢神宮は国家的な拠点でもあったのだそうです。
大海人皇子はこの行動によって東海地方を重要視しているということを知らせ、それによって多くの兵を集めました。
それと同時に、神に祈ることによって自分と神とのつながり、神が自分に加護があることを強調したのでした。


中大兄皇子と共に改革を進めてきた経験と実績は、与えられて父の後を継いだ大友皇子とは大きな力の差を感じますね。
壬申の乱で大友皇子が負けてしまったのは仕方のないことだったのかもしれませんね。

また、日本書紀では大友皇子よりも大海人の皇子が後継者にふさわしいと書いてあるようですが、本当はどうだったのでしょうね。
大友皇子の母は伊賀の采女ということになっていますが、それは怪しいですよね。
なぜなら、吉野で挙兵した大海人皇子に真っ先に見方をしたのは伊賀の郡の長でしたね。
しかも、その時すでに数百の兵を集めはせ参じているといっていました。
本当に大友皇子の母は伊賀の采女だったのでしょうか。

大津の大友氏に預けられたので大友皇子の名を付けられたと言っていましたが、もしかしたら、大友皇子のお母さんは大津の出身だったのではないかという説にもうなずけますね。

日本書紀は天武天皇の息子の舎人親王が編纂しています。
つまり、天武天皇に都合の良いように書かれていることは間違いないですよね。

壬申の乱の後、大友皇子の息子、興多王は許されて大友皇子を祀る法伝寺の住職になっています。

子孫の一人大友暢さんが言っていた言葉が心に残りました。
「大友皇子は自分の意志で壬申の乱を起こしたのではないと思うのです。
その意味で悲運の皇子とも言えるのではないでしょうか。
そして、自分の思っていることが充分出来なかったのではないかと思うのです。」と。

明治の時代に大友皇子は一時期天皇の立場にあったとして、弘文天皇の名前と御陵が与えられました。


一方、大海人皇子のことですが、
『壬申の乱の後、即位して「天武天皇」となりました。』とナレーションがあったのですが、生きている間に「天武天皇」と呼ばれたのでしょうか?
私は、漢風諡号は死んだ後に付けられるものだと思っていたのですが、生きている間は今生天皇で、ただ天皇と呼ばれていたのだと思っていました。
どなたか、詳しい方教えていただけないでしょうか。

天武天皇は天皇を名乗った最初の人だということ。
「日本」という国名決めた人ということは有名ですね。
確か国旗「日の丸」を使った最初の人でもあると本で読んだこともあります。

「天皇」というのは中国の漢語では、道教の中で最高の神格。
といわれていました。

天智天皇、天武天皇が大化の改新を始め数々の新しいことを推し進められたのは中国に倣ったからです。
もともと、改新が出来たのは聖徳太子の師である恵慈が中国へ目を向けることを教え、遣隋使で小野妹子、僧旻、高向玄麿、南淵請安が学んできて、和国に伝えそのことによって、国づくりの基礎になったことなどのことに触れられていなかったのは少し残念でした。

最後に、壬申の乱で活躍した高市皇子ですが、吉野へ大海人の皇子についていった後の持統天皇に殺されるのは悲しいことですね。
あの天武天皇も高市皇子を守ることが出来なかったのは皮肉なことです。
天武と高市の努力を持統が全部持っていった感じがします。
こんなことを言うと持統派の方にしかられそうですね。(笑)

それにしても、私の好きな飛鳥や吉野や大津が何度も出てきてとっても楽しかったです。
歴史はいろいろな見方があり、いろいろな説があるのが面白いですね。
今日もいっぱい楽しめました。
また、飛鳥や吉野に行きたくなってしまいました。







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Last updated  2006.02.08 23:58:28
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