チェコのチェコ語における正式名称は「?eská republika」だが、英語で正式な略称として国連に申請したらしい「Czechia」当たる言葉が存在しない。現在一国となっているチェコは、歴史的にはボヘミア(?echy)、モラビア(Morava)とシレジア(Slezsko)の一部から成り立っている。「?esko」は、そのうちのボヘミアから派生した言葉でなので、ボヘミアだけを指すのかチェコ全体を指すのかわかりにくいところがあった。
具体的には「?echy」の形容詞形「?eský」が、他の形容詞と結びつくときに、例えば「?eskomoravský」「?esko-japonský」などの形で使われるのだが、その最初の部分が独立して使われるようになったのが、この「?esko」だと考えられる。ただし、かつてのチェコスロバキアを表す名詞として、「?eskoslovensko」という名詞が使われていて、その前半部分が独立したと考えたほうがいいかもしれない。そうすると「?esko」はボヘミアだけよりも、チェコ全体を指す言葉だということになる。
このわかるんだけどの「けど」の部分が言葉を使う上では重要で、日本語のら抜き言葉も、受身形から可能形が独立する過程にあると理解することはできるんだけど、自分では使いたくない。ということは、チェコ語の「?esko」は、日本語のら抜き言葉と同じような位置づけになるのか。チェコ人の間でも、使わない人は意識的に使わないのに、使う人はほとんど何も考えないで使っている点も、ら抜き言葉に似ているし。
ただ、ちょっとだけ通時的なことを言えば、2000年前後の段階では、使う人はいても使い方が限定的というか、状況に応じて使ったり使わなかったりしていたものが、次第に状況を問わず使われるようになり、最近ではチェコテレビのニュースでも普通に使われるようになっている。これがいいことなのか悪いことなのかはともかく、毎回毎回「?eská republika」と言っていられない事情はよくわかる。わかるんだけどと、またまた「けど」がついてしまう。
いつまで頑張れるかはわからないが、「?esko」は使わずに生きていこうと思う。なくても何とかなるし、自分で使うと何とも言えない違和感をぬぐえないしさ。同時に「?esko」を使うことを否定する気もない。
なんだか今まで書いてきたことの繰り返しで中途半端な内容になってしまった。昨日も夜更新するのを忘れて寝てしまったし、なんか最近たるんでるなあ。春バテの復活かもしれない。
2019年4月23日22時。
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