jest?áb に近いものとしては、jest?ábec východníというのがあるが、これはタカの仲間でも「タカ」のつかないサシバを指すもの。後ろに「východní」とあることから、東、この場合には東アジアに固有の種ということになろうか。jest?ábecはjest?ábの指小形だろうが、ワード上のスペルチェックで赤線が引かれるから、一般的に知られている言葉ではなさそうだ。
以下、せっかくなので、ウィキペディアなどで確認できたタカの仲間の鳥たちの和名とチェコ語名を対照して挙げておく。
?本語では「タカ」が付くのに、チェコ語では「sokol」はもちろん「jest?áb」も使われていないもの。
ハイタカ krahujec
クマタカ orel horský
ヒメクマタカ orel nejmenší
※クマタカなど日本語では「タカ」なのに、チェコ語では「ワシ=orel」となっている。「タカとワシの区別はかなり便宜的なもので、分類学的な分け方ではない」という『日本大百科全書』の説明を如実に反映している。
?A日本語の名称に「タカ」が使われていないもの。
ハチクマ v?elojed lesní
※このタカはハチ(の幼虫やさなぎ)を食べるクマタカということでの命名らしいが、チェコ語からは、クマタカとの関連は見いだせない。ただし、v?elojedも「ミツバチ食い」とでも訳せそうな言葉ではある。
ミサゴ orlovec ?í?ní
※日本語ではタカの仲間なのに、チェコ語ではワシっぽい。この「orlovec」は、orelの指小形だろうから、チェコ語ではミサゴもタカよりはワシに近いと考えられているのだろうか。
?細かく分類されているもの
トビ lu?ák (hn?dý)
アカトビ lu?ák ?ervený
ノスリ kán?
ヨーロッパノスリ kán? lesní
ケアシノスリ kán? rousná
アカオノスリ kán? rudoocasá
チュウヒ moták východní
ヨーロッパチュウヒ moták pochop
ハイイロチュウヒ moták pilich
ヒメハイイロチュウヒ moták lu?ní
ウスハイイロチュウヒ moták stepní
※この三種、トビ、ノスリ、チュウヒは、一般的な呼称と、具体的な種名の呼称の関係が、日本語とチェコ語で対応している感じでわかりやすい。アカトビとアカオノスリに至っては、直訳できてしまうレベルである。またチュウヒの例からは、形容詞ではなく名詞(っぽいもの)を付加することがあることも確認できる。
ここにあげた鳥のうち、この調査をするまではチェコ語名を知らなかったというものも多いし、日本語でもそんなのいたっけレベルのものもある。だから、調査をしたかいはあったのだということにしておこう。ただ、鳥類学の素人に見て違いがわかるとは思えないから、これらのうちの多くは、よほど特殊な翻訳、通訳でもしない限りは、使うことはなさそうだけど。
ジャパンナレッジ より。
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