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2021年06月06日
アイスホッケー世界選手権異変グループA(六月二日)
そもそも、イギリスがアイスホッケーの世界選手権に出場しているというのが大きな驚きなのだが、大健闘を見せていた。イギリスにもアイスホッケーリーグがあるのは、サッカーのペトル・チェフが引退後にアイスホッケーの試合にGKとして出場していたから知っていたけれども、世界選手権に出て試合に勝てるレベルにあるとは思ってもいなかった。
初戦のロシア相手には、1−7と完敗だったが、次のスロバキアとの試合で1−2と善戦すると、デンマークを相手に延長戦に持ち込み負けたものの勝ち点1を獲得。次のチェコが延長でやっと勝ったベラルーシとの試合では4−3で勝利を挙げた。この時点で勝ち点4で、チェコとスウェーデンよりも順位が上だったのである。その後は勝ち点を増やせなかったけれども、完封負けは一試合もなく、最終順位も勝ち点で並んだベラルーシに直接対決で勝っていたおかげで、7位となった。これはもう驚き以外の何物でもない。
チェコとの試合も、第二ピリオドが終わった時点で2−0でスウェーデンがリードしていたから、これはチェコの敗退は決定的だと思っていたら、テレビを見ていない間に逆転されていた。最後の望みをかけたロシアとの試合も終了間際に追いついて延長に持ち込んだものの負けてしまい、この時点で勝ち点10で敗退が最終的に決定した。スウェーデンが準々決勝に進出できないのは、史上初めてのことらしい。
我等がチェコはと言うと、出だしは二連敗と最悪だった。そもそもロシアとスイスといきなり連戦というスケジュールがついていなかったと言えなくもないのだが、それにしても負け方が、特に失点のしかたがひどく批判されていた。確か、選手交代にもたついている間に、攻撃を受けて守備の人数が足りなくなって失点というシーンがあったのかな。それでロシア戦は、せっかく同点に追いついたのに延長に持ち込めずに負けた。スイスに負けたのを番狂わせと言う人もいたけれども、最近スイスは安定して強くなっているのでそこまで驚きはなかった。
三試合目のベラルーシとの試合も延長に持ち込まれずに勝てるはずだったのに、終了間際に同点に追いつかれて勝ち点を失った。とにかく逆転勝ちした四戦目のスウェーデンとの試合の第二ピリオドまでは、チェコチームは低調で、あちこちから監督に対して批判が飛んでいた。スウェーデンに負けていたら、スロバキアやデンマークにも負けてグループ六位に沈むなんてこともあったかもしれない。
スロバキアは大体予想通りの結果だったのだが、一試合だけロシアに3−1で勝ったのには驚かされた。チェコ、スイス、スウェーデンという上位を争う3チームに負けていながら準々決勝に進出できたのは、このロシアとの試合での勝利のおかげである。相変わらずいいときと悪いときの差のあるチームで、ロシアに勝っていながら、スイスには1−8、チェコには3−7と多くの失点で負けてしまうのだからよくわからない。
とまれ、最終順位は、ロシア、スイス、チェコ、スロバキア、スウェーデン、デンマーク、イギリス、ベラルーシの順。やはりロシアは強い。準々決勝の対戦は、ロシア—カナダ、スイス—ドイツ、スロバキア—アメリカの対戦となった。この時点では、こちらのグループから準決勝に進出するチームが多くなると思っていたのだけど……。スロバキアの試合を除いて、大接戦だったとはいえ、4チームとも敗退するとは思っても見なかった。うーん残念。
残念といえば、国を挙げてのドーピングに対する制裁で、ロシアがロシアの国としては出場できないけれども、オリンピック委員会の名の下でなら参加できるという茶番が続いているのが残念でならない。最初はテレビでもロシアではなくてという説明をしていたが、面倒になったのかみんなロシアで済ませるようになっている。東京オリンピックが大失敗に終わるのは確実だから、この手の組織の存在意義とか再検討されないかな。利権まみれで腐り果てているから無理か。
2021年6月3日24時。