海外旅行紀行・戯言日記

海外旅行紀行・戯言日記

2003.06.30
XML
カテゴリ: Overseas Europe
アムステルダムの国立美術館の至宝であるレンブラントの「夜警」は大ホールの一番奥のスペースに展示され、その存在感を誇示しています。
夜警


しかしこの絵は元々アムステルダム市の自警団6支部の内のある支部活動を描いた6枚の内の1枚であり、自警団本部に75年間飾られていたものです。
レンブラントは明暗を強調する画法であったこともあり、汚れが目立って来てまるで夜の場面の様に見えたことから、1808年頃から「夜警」と呼ばれる様になったようです。



この絵が完成したのは1642年、その後自警団が解散し、1715年本部ビルがオークションスペースとして使われる様になったので、現在のアムステルダム市内宮殿に移されることになりました。その際、ホールのドアを通すことが出来ない為、絵の一部が切り取られることになりました。従って、彼の描いた34名から3名が切り落とされてしまいました。
1815年に現在の国立美術館の所にあった建家に移送展示され、1885年国立美術館の新建家完成と共に現在の所に収まった様です。

1642年完成以来、何度も洗浄・修復が行われています。1687年には自警団本部に飾られていた絵画全てが修復されているので、この「夜警」も当然その中の一作品でした。1715年移転の際は、洗浄し且つ残念な一部切り落としが行われました。その後1771年、1851年、1884年、1906年、1946年と洗浄・修復が行われ、1975年には画面補強の為に裏側にキャンバスが追加されることになりました。


この絵は、切り取られる前の原画模写が残されています。サイズもとても小さく(多分F8位と記憶しています)。
制作年度は模写なので明確では無いのですが、Gerrit Lunden(1622 - 1683)と言う人によるもので、その模写絵を見ると差し上げた旗も画面内にあり全体がゆったりした感じがします。
この模写絵は「夜警」横の小さな展示室に、他の説明資料と共に展示されていますので、訪問される際は見逃さないで下さい。


尚、レンブラントの優れた明暗法技法についてはこちらを参照ください!






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.07.12 14:11:32
コメント(3) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:レンブラントの「夜警」☆画像あり☆(6/30)  
>群を抜く訪問者数でしたのに・・<br>無事に復活しました。<br>アクセスカウンタの数も戻りました!!<br>あとは、無事にランキングに戻れればokです!!<br><br>素晴らしい絵画ですね。<br>私もまれに、美術館に行きますが<br>本物の絵って、迫力がありますね。<br><br>また、海外の美術館行きたいなぁ!! (2003.06.30 21:56:05)

Re:レンブラントの「夜警」☆画像あり☆(6/30)  
ふぐ太郎  さん
バンクーバーの美術館で2年前レンブラントの特集をやってましたが、学生で忙しくいけませんでした。いい絵ですね。たしかレンブラント、彼の一生を描いた映画もありましたよね、名前忘れたけど、好きでした。カナディアンパシフィックエアって聞いたことないです。ってことは無いのかな?カナダ3000って言うのが2年前に倒産になり、カナディアン航空もエアカナダと合併して。。なんだか、いろいろです。。。 (2003.07.01 03:25:38)

Re:レンブラントの「夜警」☆画像あり☆(6/30)  
G-pan  さん
夜警はいつの時代か 火災にあっているのではなかったですか?<br>良く覚えていませんが<br>かなり色々な目に合っている 作品だったような 覚えがあります (2003.07.01 06:21:59)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Category

カテゴリ未分類

(189)

My Town

(531)

Little Journey

(785)

Overseas US

(231)

Overseas Europe

(190)

Opinion

(1323)

Classic Music

(523)

Technology

(199)

Flower

(598)

Books

(207)

Goto Islands

(262)

Gardening

(215)

PC

(174)

Social Security

(35)

Stock

(139)

Politics

(726)

技術士

(18)

Overseas Oceania

(19)

Paintings

(72)

TV

(69)

Profile

カーク船長4761

カーク船長4761

Favorite Blog

アジサイいろいろ(… New! 隠居人はせじぃさん

新イソップ童話~ど… 七詩さん

雲の上はいつも蒼空 蒼空0205さん
旅でのひとり言 旅行好き2002さん
Der Loewenzahn(たん… G-panさん

Comments

カーク船長4761 @ Re[1]:有川湾奥の矢倉岳から見る新上五島町(05/26) New! 小倉さんとこの孫さんへ 榎津郷は竹の子島…
小倉さんとこの孫@ Re:有川湾奥の矢倉岳から見る新上五島町(05/26) はじめまして 3歳〜中学生まで、魚目は榎…
カーク船長4761 @ Re[1]:2階和室の畳表替え-終活の一環(05/24) maki5417さんへ 中野区南部の町に住んでい…
maki5417 @ Re:2階和室の畳表替え-終活の一環(05/24) 子供に住み続けて貰いたい ニュータウン…
オジン0523 @ Re:五島で世話してくれる家内の従妹に直腸癌発症(05/22) ご連絡ありがとうございました。 スタンプ…

Freepage List

東京都多摩市


多摩市周辺


神代植物園


自宅周辺で良く行くお店


近くの低山


低山でも注意を


供養登山-低山トレッキング


西海国立公園


上五島日記


下五島日記


海外旅行の思い出


ホテルが見つからない


レンタカーが変調


大都会の一方通行


北米家族旅行


北米家族旅行(2)


ヒューストンの住居


アメリカは広い!


テキサス州の州花


Deep South


住み良い都市統計


パクス・アメリカーナ


キャンプ生活


カリフォルニア1号線


カナダお国自慢


温泉国立公園


化石の森国立公園


カールスバード鍾乳洞


Everglades国立公園


Great Smoky Mt.


ニュージーランド南島


珈琲が美味しくない


Kingston Flyer


南ヨーロッパ旅行


チロルでは寄り道


パンと湯はホテルで


ザルツブルクの魅力


美しい夏の行方


北ヨーロッパ旅行


夏の個人旅行は難しい


天才アーベル


Clara Haskil ?


ディヌ・リパッティ


ホルン信号


Charllote Church


ヨーゼフ・シゲティ


エミール・ギレリス


ナルシソ・イェペス


キリ・テ・カナワ


半額チケット


ブレンデル


Andras Schiff


バレンボイム


コレルリ


ヘルマン・プライ


へブラー


グレン・グールド


ラズモフスキー3番


デュ・プレ


カール・ライスター


油絵を描く楽しみ


美術館での写真


レンブラント


如意輪観音


拙いパステル画


スケッチと模写


ゲーテの詩は如何?


陶淵明の雑詩


奥の細道


ヨーロッパとは何か


魔法使いの弟子


ボードレール


杜甫


すみれ-ゲーテ


北米の国立公園


米国 国立公園


カナダ国立公園


ドイツ旅行


遅れてきた国民


プロテスタント


フランクフルトと京都


Riemenschneider


ドイツとゲルマン


ベートーベン生家


シュヴァイツァー博士


フランス旅行


星の王子さま


落葉


ボードレール


東欧旅行


幻想都市プラハ


スイス旅行


アインシュタイン


ハイジの道


シオンの城


ベネルックス三国旅行


夢の跡-ブリュージュ


英国旅行


三越のライオン


オーストラリア旅行


海外生活


JCBが使える


Globalization


レッド・ドラゴン


「大学」-宇野哲人


世界の美術館 訪問記


読書評


イタリア旅行


ポルチーニ


カナダ旅行


メキシコ旅行


インド旅行



© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: