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先日さかもとこーひーの坂本さんにお土産でいただいたカフェ エクル。つまり、5倍濃縮のリキッドこーひーですね。これで何かデザートと思い研究中なんですが、、、 私はまあだいたいデザートは100種類以上はレパートリーあると思います。まあ、今すぐ作って出しておかしくないものに限っての話ですけどね、、、。さすがに30年もやってるとのべでは1000種類くらいは軽く超えるくらいやってるかもしれませんけどね、、、。若いころのレシピもみなとってありますが、今更こんなのできないよねというのが多いですね。とくにスイーツには流行り廃りもありますからね。 それでです。結構豊富なレパートリーなんですが、実はいまだ自信を持って出せるコーヒー味のデザートのレシピが無いんです。例えば、カスタード系にコーヒー、つまりモカクリームですね。そういうシュークリームやエクレア、あるいはコーヒー味のプリンやクレームブリュレ、コーヒー味のアイスクリームでも良いし、シャーベットだってあるでしょう。まあ、そういうものを作るときは普通インスタントコーヒーを使うわけなんですよ。そうすると、当然たいして美味くないわけなんです。 試作をしていて、インスタントコーヒーを入れて味を見るともう嫌になっちゃう。こんなのお客に出したくない!と思ってしまうんですね。 それともう一つ理由があって、うちの場合コース料理ですからほぼ全員のお客様にデザートを出します。それで、こーひーですか?紅茶ですか?となると、紅茶を飲む方も結構いるんですね。そういう方は、おそらくこーひーは、嫌いなのだろうからそういう方にはこーひー味のデザートは出せないのではないかということですね。 そんな事情があって、今までこーひー味のデザートを真剣に研究してみませんでした。 昨日思い立って、カフェエクルのムースを作ってみました。エクル200ccに八部立て生クリーム200cc分と卵白2個分のメレンゲに板ゼラチン10gです。砂糖は100gくらい。シャバシャバのこーひーでムースを作るのはすごく難しいのですが、若いころムースの鬼(笑)と言われた私ですから、何とかか固めました。もうギリギリの柔らかさですけどね。 今回は、スポンジを敷き、コーヒーシロップをしみこませたうえにムースを流して固めたんですが、カップかグラスに入れたほうが美味しくなりそうですね。もう最後の完成形のイメージは出来ましたから、今度機会があったらやってみようと思います。 最終的には、ショコラやアイスクリームも組み合わせた結構凝った感じのデザートです。普段出しているシンプルな物3種類の盛り合わせではなく、一品物のデザートですね。まあ、当たり前の話なんですが、インスタントコーヒーと違って坂本こーひーエクル味のムースは、綺麗な味わいですよ。 後いろいろ考えたんですが、和菓子に使ったら面白そうですね。あん蜜の黒蜜にエクルを混ぜるとか、白玉なんかにはすごく合いそうです。普通の汚い味のインスタントコーヒーなら絶対やめた方がいいですけど、エクルなら大丈夫なんじゃないかと思いますね。それから葛餅の蜜に垂らしても良いですね。私はまだ味わってませんが、さかもとこーひーから最近出た、和菓子用コーヒーゆすらかふぇに合わせたらどうなんでしょうね?坂本さん?
Oct 30, 2013
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クリヤ・マコト・トリオ/夢やぶれて FAVORITE MUSICAL JAZZ曲名:(1)夢やぶれて <レ・ミゼラブル>(2)オン・マイ・オウン <レ・ミゼラブル>(3)私だけに <エリザベート>(4)メモリー <キャッツ>(5)アイヴ・シーン・イット・オール <ダンサー・イン・ザ・ダーク>(6)ロキシー <シカゴ>(7)民衆の歌 <レ・ミゼラブル>(8)サークル・オブ・ライフ <ライオンキング>(9)ダンシング・クイーン <マンマ・ミーア!>(10)ドリームガールズ <ドリームガールズ>(11)ザ・ポイント・オブ・ノー・リターン <オペラ座の怪人>(12)美女と野獣 <美女と野獣> 我友クリヤマコトの新しいアルバムは、久々のトリオでミュージカル曲のカバーです。これが、すばらしい作品でぜひ皆さんも買って聞いてくださいね! 私が特に気に入った曲は、11曲目のポイント・オブ・ノー・リターン。まさにジャズの王道!ジョン・コルトレーンの世界観ですよ!最高!
Oct 27, 2013

これは、エゾ鹿のタリアータ仕立て。タリアータとは、イタリア語で切ったものという意味で、まあ肉を焼いて切るわけです。そのまんまの料理名ですね。鹿肉は低温ローストでゆっくり弱火で焼き上げて、皿にはバルサミコソースを敷き薄切りにした鹿肉を盛り付けます。ガーリック風味のオリーヴオイルを少し回しかけ、ゲランド産のフルール・ド・セル(最高級の塩の花)を振りかけ、黒胡椒を挽きパルミジャーノチーズの粉を散らします。 バルサミコの酸味、チーズの旨味、旨味を引き出す最高の塩、挽きたての胡椒、ガーリックオリーヴオイルの香ばしさと旨味、こういった要素が赤身でさっぱりした鹿肉を引き立てます。シンプルですが、美味しい料理ですよ。 エゾ鹿は、来年の春先まで続きます。
Oct 24, 2013

40センチほどのフライパンで自家菜園の玉ねぎの大玉を13個炒めました。このくらいの色ですね。香ばしくて甘くなりました。これを薄いブイヨンで煮て、コーンスターチで軽くとろみをつけて、滑らかになるまでミキサーにかけてシノワで漉します。牛乳少しでのばし、仕上げにバターを少し。 クルトンを浮かべ、玉ねぎと相性の良い黒胡椒を少し挽く。この場合胡椒ひきの使い方にコツがあって、黒胡椒の粒の本体そのものが入ると刺激が強すぎるので、わざと空振りする感じで胡椒の皮の黒いところだけが入るようにします。これはちょっと目の前でやって見せないと説明しにくいのですが、、、胡椒ひきもただ回せばいいってもんじゃないという話です。 カフェオレのような色合いの秋らしい味わいのポタージュになりました。色づくまで炒めてあるので、玉ねぎの香ばしい魅力が良く出ていると思います。昨日思いついて作ったんですが、イメージ通りの仕上がりですね。ちょっと他では食べた事が無い味だと思います。 初夏にもとりたての新玉ねぎでフォアグラを浮かべた甘ーーいポタージュをやりましたが、あの玉ねぎが一夏越して味が熟成してこういう料理に向く性質になりました。初夏に採った玉ねぎももう残りわずかです。あと3回くらいこのポタージュが作れるかもしれません。かなり美味しいですよ!ランチでもディナーでもレギュラーコースでお出しします。
Oct 23, 2013

19日の土曜日は、昼も夜もワイン会がありまして、終日忙しく働きました。まずは15時から始まるワイン会。これはそもそも私がみつわ台のシマヤにいたころですから、92年か93年ころから続くワイン会で、途中中断はあったものの述べ20年も続いているんです。まあ、サンク・オ・ピエだけでも12年になりますからね!隔月で年に6回、いつものメンバーで集まるんです。数年前に新規参入でメンバーが増え最近もまた少し増えて、今では12名の定員いっぱいとなりました。詳しくは、mixiのサンク・オ・ピエのサイトを見てください。まあ、もう新規参入は難しい状況ですが、、、。 この会は、ちょっとしたキーワードをテーマに決めて料理もワインもすべて私にお任せで、会費は¥7000。今回はメンバーのY氏から資金提供をしていただいたので、事実上の会費はほぼ¥10000の内容です。料理の画像もY氏のtwitterから借用しました。今回のテーマは、「きのこと栗と秋の味」です。 最初は秋サバの白ワインヴィネガー〆と帆立のマリネ。一本釣りものの脂の乗ったサバは、塩で1時間ワインヴィネガーで45分〆ます。帆立は塩とヴィネグレットソースで軽く和えただけでほとんど刺身の状態。これに合わせたワインは、クレレット・ド・ディー・ブリュット。乾杯して、みなさん一口。次々に「これ美味しいね!」という声が上がります。cave相川のワインなんですが、先日の試飲会で「これは食事のスターターに最適だな」と思ったワインでした。いわゆる、これでつかみはOK的なとても親しみやすく、チャーミングな味わいです。マスカット系が少し入っているので甘い香りもあり、ミネラル感がしっかりあるので魚介類ともばっちりです。 続いて、持ち豚モツの白ワイン煮込みに栗を入れて、上にグリルした舞茸をあしらったもの。これは、水を一滴も使わずにcave相川の白ワインヴェルマンティーノをモツ1キロに対して1本使っています。ワインを惜しげなく使うことでモツの癖が抑えられて、びっくりするほどきれいな味わいになるんです。もちろん料理に使ったのと同じワインを飲むのですから、合わないはずがありませんよ。 3皿目は、広島産のカキのソテーにキノコのデュクセルクリームソース。デュクセルというのはキノコを微塵切りにして3時間ほど弱火で炒めて水分を飛ばして味を凝縮させたものです。ベルモット酒と白ワインを煮詰めてデュクセルを加え、生クリームを入れて少し煮詰め、バターでモンテします。これには、やはりブルゴーニュの白ワイン!相川さんのオート・コート・ド・ボーヌ・ジャスティス。しっかりミネラル感と切れの良い酸味ほど良い樽香、まあこういう料理に合わせるお手本みたいなもんですね。 4皿目は豪華にフォアグラのソテーのポルチーニ茸添え。これにも相川さんのランゲ・ネッビオーロを合わせました。イタリア赤ワインの王といわれるバローロのセカンドワイン的なワインで、内容的にはまさにバローロを少し軽くして小造りにした感じで、本物のバローロは熟成に時間がかかり若い時は味がきついので、それを考えるとこちらの方が料理には合わせやすいし、飲みやすい。かなりCP高いワインです。ワイン会メンバーもかなりテンションあがってきました。ポルチーニにネッビオーロはもう最高の組み合わせですよ! メインは、私のスペシャリテ ときめき鶏のポワレ、フランボワーズヴィネガー風味。皮はカリッと身はしっとりに焼き上げた地元千葉のときめき鶏に木イチゴ風味のワインヴィネガーをたっぷり利かせたソースで仕上げてあります。この料理を説明して相川さんに選んでもらったワインが、ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ、ドメーヌ・アラン・ジャニャール2008。このワイン、一口テイスティングして「おー、これはきれいにまとまっているなぁ」と思いました。さっきのネッビオーロの味わいが残っていると少し酸が強く感じられるかもしれません。ワインだけ飲んだメンバーも反応が今一つ。そこで、「料理を食べてから飲んでみてね。」というと、みんな納得!料理とワインがマリアージュした瞬間ですね。 このワインを単体で飲んで、すごく美味しいと思う人は少ないのかもしれません。まあ、素人では特に難しいかも、、、。でも、こういうのが本当は料理に合わせると美味しいんです。相川さんの良いチョイスでした。 〆のデザートは栗のガレットと栗のアイスクリーム。サンク・オ・ピエ秋のコースのデザートです.これにはもちろん栗に合わせて作ってくれたさかもとこーひーのベラノッテ、サンク・オ・ピエバージョン!美味しい時間の締めくくりにふさわしいですね。 今回は11名のワイン会でワイン10本でした。終わって18時過ぎ、すぐにかたずけて19時からまたワイン会です。このワイン会はソムリエのK氏が主宰するものでやはりもう10年は超えましたか、、、。さかもとこーひーの坂本さんと出会ったのもこのワイン会です。画像は坂本さんのtwitterから拝借しました。 初めは、マグレ鴨の自家製スモーク生ハム。これには、ゴッセ・ブラバンという小さな作り手のシャンパ-ニュ。アイ村のグランクリュのピノノワール100%でなかなか力強い味わい。マグレ鴨の脂と赤身の美味さにはぴったりです。 2皿目は魚料理。スズキのポワレ、キノコのデュクセルクリームソース。これにはボルドーはグラーヴ地区の白ワインシャトー・ド・フューザル2010。これが、素晴らしく料理に合うと大好評でした。 そう、今回のテーマはボルドーワインです。ボルドーワインは、ブルゴーニュと違って仕込みの単位も大きく、品質が安定的でシャトーごとの評価もある程度固まっています。ですから、料理を考えるときにやりやすいワインです。古典的で典型的なワインが多いので、味を想像しやすいんですね。ブルゴーニュのワインは、あけてみないとわからないことも多く、正確に料理を合わせるのは難しいのです。まあ、だからこそ面白いとも言えるんですが、難しさを楽しめるようになるにはかなりキャリアが必要でしょうね、、。 赤ワインはボルドーオーメドックのサンジュリアン村の名酒シャトー・グリュオ・ラローズの2004年と1993年の2本。プロならわかると思いますが、このヴィンテージの選択が憎いですね。2005年と1990年とかだとちょっともったいない気がしますので、、、。 で、サンジュリアンとくればまずは仔羊!90分ほどかけて焼いた長時間ローストでしっとり仕上げです。ソースはボルドー系のワインを使った赤ワインソース。まあ、文句のあろうはず無い組み合わせですね。 もう一皿の肉料理は初物のエゾ鹿のローストにフォアグラとポルチーニ茸!これはとくに93年の方をイメージした料理でした。みなさんしびれまくってましたよ(笑) ソーテルヌ2006とだけ書かれた貴腐ワイン(何やらあのシャトーディケムのブドウが使われているらしいとのことで、たしかにかなり立派な味わいでした)には、神戸のサ・マーシュのクルミといちじく入りのライ麦パンにゴルゴンゾーラピカンテを乗せて一口。貴腐ワインとブルーチーズはやはり美味いですね! デザートはラム酒風味のマロンペーストを入れ込んだ栗のピティヴィエと栗のアイスクリーム。これには引き続きソーテルヌとこーひーは、ベラノッテ・サンク・オ・ピエバージョンとさかもとさんのお土産ガテマラ・エルインフェルト・イエローナンス。 ガテマラは驚愕的に綺麗な味わいでした。 今回はいつになく皆さんが、大絶賛でしたね。また良い仕事をしてしまいました。(笑) こんな風なワイン会をやってみたい方は、サンク・オ・ピエシェフ中村にご相談ください。 サンク・オ・ピエのワイン会についてはこちら。 この日は、我友クリヤマコトも来てくれて忙しくも楽しい日でした。
Oct 21, 2013

広島産の大粒牡蠣のムニエールです。ムニエールというのは、粉屋さんの女性形の言葉(フランス語では名詞に男性形と女性形があります)です。昔は水車や風車または驢馬や馬や牛あるいは人力で石臼を回して小麦を挽いて粉を作ったわけです。当然働いている人は粉まみれ、、、。そこから転じて、魚などに小麦粉をまぶして焼くことをムニエールというわけです。 小麦粉をまぶす意味は、薄い衣をまとわせてある程度旨味を閉じ込めるという効果と小麦粉が焦げて香ばしくなりメイラード反応による旨味と風味の増加という効果、それから表面はカリッと中はしっとり柔らかいという好ましい食感が得られるという事ですね。 フランス料理で言うムニエールは基本的にバター焼きなんですが、焼くときには澄ましバターを使います。澄ましバターとは、バターを湯煎にかけるなどして静かに溶かし沈殿した水分と上に浮かんだアクを取り除いて、純粋に黄色の脂肪分だけにしたものです。これで焼くと香ばしく綺麗な焼き色がつき、カリッと仕上がります。ソースは焦がしたバターとケッパーの酢漬けにアンチョビソースを少しと自家製のポン酢をほんの少し垂らしたもの。焦がしバターはブール・ノワゼット(ブールがバターで、ノワゼットがヘーゼルナッツを意味する)と言って、ローストしたヘーゼルナッツのような香りがするくらいに焦がします。 焼けた牡蠣の香ばしさ、ソースの焦がしバターの香ばしさ、これはもうちょっと樽熟成させたシャルドネで作った白ワインの出番ですね!有無を言わさぬというくらいのベストマッチですよ。 しかも、美味しいシャルドネは必ず石灰質の土壌の畑で作られます。その石灰岩のもとになっているのは、主に太古の牡蠣殻なんですね。つまり、太古の牡蠣殻のミネラル分を吸収して出来たワインと、焼いた牡蠣が二億年の時を越えて出会うわけですよ!そんな事を思いながら食べたらきっとさらに美味しくなるのでは? 広島から大粒牡蠣が入荷した時には、スペシャルメインディッシュで出しています。
Oct 17, 2013

画像はスパークリングワインの新入荷、クレレット・ド・ディー、ブリュット。 かなり珍しい南仏ローヌの泡ワインです。通常は半甘口や甘口ワインが多いのですが、これはきりりと辛口。ただ、マスカット系のブドウが少し使ってあるのでその香りから甘さに通じる印象もあります。 食前酒や食事の前半にシャンパーニュ代わりにいかがでしょうか?お値段は普通のシャンパーニュの半額くらいです。 19日の土曜日は昼も夜もワイン会が入っていますので、満席となっております。金曜日のお昼、金曜日の夜はあと少し、日曜日はお昼も夜もお席ありますよ。ご予約お待ちしております。
Oct 17, 2013

サンク・オ・ピエ秋のコースがご好評いただいております。そのデザートがこれ。手前のケーキはガレット・シャテ-ニュと名付けたケーキでここ3年連続作っています。ガレットというのはパンケーキみたいなものやクレープ系も含めてクッキーみたいなものもさす言葉で、まあ粉系の菓子生地を円形に焼いたものの総称とでもいいましょうか、、、。シャテーニュは山栗ですね。栗全般はフランス語でもマロンですが、山栗(天然物)を強調したい時にはシャテーニュと言います。 このケーキはイタリア産の山栗の粉とアーモンドの粉を合わせて100gと無塩バター100gと粉糖100gと卵100gを合わせたカトル・カールの生地の間にフランスのアルディッシュ産の山栗のペーストにたっぷりラム酒を利かせたものを挟んで焼き上げてあります。このラム酒がポイントなんですね!栗にラム酒は合うんですね。美味いですよ! アイスクリームは、アルディッシュ産の栗と乳製品だけで作ったアイスクリーム。卵は使っていません。あの有名なHGダッツのアイスクリームを研究したことがあるんですが、あのアイスクリームの独特味わいの秘密が自分なりに分かったんです。そのテクニックを応用して作っています。美味いですよ! 生チョコは、フランスの最高級ショコラメーカーのヴァローナ社のカラメリアというカラメル風味のショコラを原料にさらにカラメル風味を強化してキロ¥10000のゲランドの塩を加えてあります。まあ、塩生キャラメルと生チョコの中間的な感じですね。これは自分で試食した時にヤバイというくらい美味いと思いました。ちょっと他では無いでしょうね。 これらに合わせるこーひーが、、、 これです!一昨年に秋のコースのデザートを考えた時に、いつもさかもとこーひーの坂本さんにうちのデザートに合わせたこーひーを作ってもらっていたので、たまには逆に私がさかもとこーひーの定番ブレンドに合わせたデザートを作ってみようと考えたのが、栗のガレットと栗のアイスクリームとコアントロー風味の生チョコでした。その時イメージしたのが、さかもとこーひーの秋の定番ブレンド“ベラノッテ”だったんです。ベラノッテは年間通して私が一番好きなブレンドのひとつですからね。翌年からは、結局坂本さんがベラノッテをサンク・オ・ピエの秋のコース専用に修正ブレンドしてくれるようになったので、他では飲めないこーひーとなっています。 栗のケーキ、栗のアイスクリームにカラメルの生チョコとこーひーには相性よさそうですが、実は本当にばっちり合わせるのは意外と難しいと思います。まあ、普通のこーひー屋さんには何のことやらという話でしょうが、坂本さんの凄いところは、メールでメニューの説明をしただけで、前菜からデザートにいたる食事の流れやそのコースに私がお勧めするワインなども含めて、食べて飲んだ後のデザートに合わせ、食後を楽しくする絶妙なブレンドを作ってしまうという事です。 なんでも、私からのメールをイメージしながらお店のこーひー豆の入っている棚を眺めていると頭の中で自動的に引き出しが空いてブレンドのレシピができるそうです。そのほかにも普通に考えて別のブレンドをいくつか候補にあげたり、時にはわざと「これは絶対に合わないだろう」というのも作ったっりするそうですが、大抵一番最初に直感的に思いついたのが一番良いそうです。こうなるともう、モーツァルトみたいですね。モーツァルトはまるで一幅の絵を見るように頭の中で曲が出来てしまい、あとはそれを譜面に書き写すだけだったそうですからね。
Oct 14, 2013

今やっているサンク・オ・ピエ秋のコースの前菜 Magret de canard de perigord fume du chefperfume a huile de truffe avec salade tiede aux champignons du japon西南フランスペリゴール産マグレ鴨の自家製生スモークハム、トリュフオイルの香り和きのこの温かいサラダを添えて これに使っているのが、IGPのペリゴール産マグレ鴨です。 フランスの食品に関する法律は、AOC Appellation d'Origine Controleeアペラション・ドリジーヌ・コントロレ(原産地統制呼称法)やLabel Rougeレベル・ルージュ(指定優良農産物)などがありますが、IGP Indication Geographique Protegeeアンディカション・ジェオグラフィク・プロテジェは、EUが作ったヨーロッパ共通のAOCのような法律です。もとはイタリアのスローフード運動から出てきたもので、伝統的な食品の地域性と味わいや食文化を守ろうというもので、肉の場合は家畜に与える餌や飼育環境や薬物などに関して細かく厳しい規格があってそれをクリアしたものがこのIGPを名乗ることができます。 少し詳しくラベルを読んでみましょう。まず、Canrd Gras du Prigourd、 Canardは鴨Grasは脂の乗ったとか肥ったという意味du Prigourdはペリゴール産という意味です。下の方の四角の枠の中がIGPの表示で、CANARD A FOIE GRAS DU SUD-OUEST-PERIGOURD、CANARDは鴨A FOIE GRASはフォアグラ用のという意味でDUは英語でいえばof~のという意味でSUDは南OUESTは西でペリゴールは地名ですね。南西ペリゴール地区のフォアグラ鴨ということになります。 フランス西南部のペリゴール地方はフォアグラの名産地で、このマグレ鴨はフォアグラをとった鴨の胸肉ですね。だから皮目に脂がのっています。トスカーナ産のチェルビアの塩(ローマ法王に献上されている塩でサンク・オ・ピエで販売もしてます)で塩漬けにして、2日ほど置いてから冷燻にかけて仕上げるスモーク生ハムは、癖もなく生臭みも皆無。口に入れるとスーッと脂が溶けて実に美味いです。サラダに添えてあるグリルしたキノコや全体的に少したらしたトリュフオイルとも相性は抜群ですね。ほんのり甘いロゼワインや熟成したピノグリなんか合いますね。もちろん、秋のコースは最初から赤ワインでも大丈夫です。 フォアグラ用の鴨は、ミュラールという品種でフランスのバルバリー鴨と北京ダック系のチェリーバレー種の掛け合わせで、頑強で脂が乗りやすく大きく育つので、フォアグラ生産の主力になっています。大きく育てるため、肉質は幾分硬めです。ローストしたりするときは最善の火の通しで仕上げて、繊維を断つように直角にしかも薄めに切らないと固いと言われてしまうかもしれません。私の場合このスモーク生ハムがマグレの一番美味い食い方ではないかと思ってます。
Oct 10, 2013

スペイン産のポルチーニです。これは現地で急速冷凍されたもので、ものすごく品質が良いです。空輸物のフレッシュよりも質が良いと思います。21世紀になってから、冷凍技術の進歩はさらに目覚ましく、いまだに冷凍には適さない食材はあるものの、冷凍しても美味しいものは増えるばかりです。ポルチーニは良く炒めて使うキノコなので冷凍したものでもほとんど味も食感も変わりません。それどころかフーデックスなどの食品展示会で冷凍物とフレッシュ物をソテーして試食をしてもらうと、ほとんどの人が冷凍のほうに軍配を上げるそうだ。 それも当然でフレッシュ物はいくら空輸といっても採取してから5日から1週間ほど経たないと届きませんが、そんなに時間がたつともう鮮度的にはギリギリに近いです。それに対して冷凍物は採取してから数時間以内にIQF Individual Quick Frozen (個別急速冷凍)という-70~-80℃で一気に冷凍してしまうので鮮度も風味もしっかり保持されます。 それからなんといってもお値段!空輸物はだいたい値段の半分くらいが飛行機代です。輸送コストが高いんですね。冷凍物ならだいぶ安くつきます。といっても高級品には違いありませんけどね、、、。今やっているサンク・オ・ピエ秋のコースでは、ポルチーニとフォアグラのソテーをやっています。 ポルチーニにフォアグラのソテーをのせて、、、 蜂蜜とバルサミコのソースを少しかける。かつて天才と呼ばれたアラン・シャペルシェフが「真実の味わい」と称えたのがこのポルチーニとフォアグラです。これが本当に美味い!!なんじゃこりゃ!!という感じです。 それであまり美味いので、、、、 シェフお勧めメインディッシュでキノコのリゾットとフォアグラとポルチーニのソテーをやっています。これは予約なしでも普通のコースでお昼でも夜でもオーダーしていただけます。 ポルチーニ、フランスではセープ茸、美味いですよ!サンク・オ・ピエに食べに行きましょう!
Oct 7, 2013

最近五井のCAVE相川の相川氏がサンク・オ・ピエに試飲会の案内を持ってきてくれたので、先日息子を伴って行ってきました。相川氏は自家輸入のワインを取り扱っていてすべて現地に赴き買い付けている人で、実は20年近く前から知り合いです。で、試飲会のほうなんですが、40種類も出品されていて、なかなかのものでした。キャラクターの強いマニアックな物も少しありましたが、これは店で使えるというものもかなりありました。そこで、サンク・オ・ピエの定番ワインもしばらく変えていなかったので、グラス売り用のワインなどを一通り提案していただきました。 実は、こう言っては何ですが若いころの相川氏のワインの品ぞろえはちょいとマニアックかな?という印象を持っていたんです。レストランのワインは、あくまで料理が主役ですからワインはどちらかというとおとなし目の味わいで、裏に回って料理をひきたててほしいわけですから、、、キャラクターの強いワインは、ワインバーなどには良いのですけどね。 あれから随分御無沙汰してましたが、10年ぶりくらいですかね?試飲会で試したワインも今回提案していただいたワインもこなれたセンスというか、バランス的にもコスト的にもとてもよいセレクトでした。それに自家輸入のワインですから、ほかでは全く出回っていないのが良いですね。そういうわけで、新入荷のワインをご紹介します。 ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ"ジャスティス" ドメーヌ・ビヤール (白ワイン) ムルソー村のそばにある家族経営の小さな作り手です。リュトレゾネ(低農薬農法)にこだわり、丁寧に仕込まれたワインです。ブルゴーニュの白ワイン作りに最適な石灰質の土壌によりすっきりしたミネラル感が生まれ標高が高いので昼夜の寒暖差も多く骨格のしっかりした酸味が飲み飽きしません。魚介系の前菜、軽い魚料理からしっかりバターやクリームを使った厚みのあるオマール海老などにもマッチするでしょう。ジャスティス(正義)と名付けられた畑から作られています。ちなみにジヴレ・シャンベルタンに同じ名前のジャスティスという畑がありますが、あちらは赤ワイン。こちらはもちろん白ワインです。 ブルゴーニュ・ピノ・ノワール、ドメーヌ・ポミエ ブルゴーニュの赤ワインとしては大変珍しいシャブリ地区のそばポワンシー村で作られています。畑はわずか1.3ヘクタール。この作り手は小さな家族経営で有機農法にこだわり、シャブリ1級のフルショームなど主として白ワインを作っていますが、このワインの畑には石灰質だけでなく赤ワインに必要な粘土質の土壌も程よく混じり、それによってとてもチャーミングな赤い果物系の香りが生まれます。また、ブルゴーニュの赤ワインとしては最北端の土地ですから、冷涼な気候によりすっきりと綺麗な酸味が備わります。鶏、ウズラなど白身系の肉料理、特に木イチゴやカシス又はブルベリーのソースなどに良く合います。 ロッソ・ディ・トスカーナ、ボンドンノ (赤ワイン) イタリアのトスカーナ地方の代表的赤ワイン品種であるサンジョベーゼを使って作られています(シラーも少し)。軽やかで渋みも少なめ、生ハムやサラミや肉のテリーヌなどの前菜から、ピッツァやトマト系のパスタ、魚介系以外のリゾット、シンプルなステーキ、仔羊や鶏のロースト、軽い煮込み料理など幅広くカジュアルに合わせることができるでしょう。難しいことは言わずにざっくり赤ワインで食事したいという時におすすめです。良い意味でのイタリアらしいカジュアルワインといえます。こういうのを飲むと、イタリアワインって実に気さくで楽しいなと思いますね!二人で1本飲みたいという方には取りあえずの1本としてお勧めです。 ランゲ・ネッビオーロ、エルバルーナ (赤ワイン) イタリア赤ワインの王様と言われるバローロ(ネッビオーロ種のブドウで造られます)、しかもその聖地と言われた"ラ・モッラ"で作られるワインです。言わば、バローロのセカンドワインですね。暗めのレンガ色のローブ、調和の取れたタンニン、ダークチェリーの香りに混じって枯葉や黒土や甘草や薬草のニュアンスもあります。ポルチーニなどキノコの料理、赤ワインで煮込んだ肉料理、赤ワイン風味のリゾット、ジビエの料理やトリュフを使った料理など重厚なメインディッシュにお勧めです。大きなブルゴーニュグラスでゆっくり時間をかけて味わっていただきたいワインです。価格的にも内容的にも大変優れていると思います。このワインは、今やっているサンク・オ・ピエ秋のコースにもお勧めです。ドメーヌ・ド・カブリアック、ベルマンティーノ、ヴァン・ド・ペイ・ドック 濃厚赤ワインとして知られるコビエールの作り手です。これは、ヴェルマンティーノというイタリア系の品種の辛口白ワイン。先日仕込んだモツの煮込みにも使いましたね。すっきりとしていて酸味はそれほど強くはないです。かすかにローストアーモンドのような苦味があって、それがかえって引き締まった印象を与えます。香りは華やかですがうるさいほどではなく、よくまとまっています。幅広く魚介系や野菜料理、焼きっぱなしの鶏や豚などいけそうです。飲飽きしないタイプです。これは主にグラスワイン。 ラ・ペピエ・コ(マルベック)、ヴァン・ド・ペイ・ド・ロワール 酔っ払った雄鶏がユニークなラベルのワインです。ロワール河が大西洋にそそぐ河口でセーブル川とメーヌ川に分かれます。その間の大きな三角州は辛口白ワインミュスカデの最高の産地。ドメーヌペピエは小さいながら良いミュスカデの生産者で、ほかにも近辺の畑で赤ワインも作っています。これもその一つ。マルベックというブドウ品種はアルゼンチンで非常に濃厚なワインとして成功していますが、もともとはCotコと呼ばれるフランス西南部の品種です。ロワールでは、気候が涼しいのであまり重くならず果実味重視でとても飲みやすい仕上がりになっています。 幅広く肉料理全般、鶏、ウズラ、鴨、牛肉、ジビエなどほとんどのものを邪魔しません。飲み飽きしないタイプの楽しいワインです。マルベックという品種でここまで軽やかなワインができるのか?!と、ちょっと驚きました。まあ、専門的な話はいいとして、普通に飲んで美味しいです。 カベルネ・ドゥー・ロゼ、ドメーヌ・デュ・オー・ペロン カベルネフランからできるほんのり甘口ロゼ。生ハムに合わせる甘口ロゼを今まではカリホルニアワインを使っていましたが、これはもう少し上品。フレッシュなブドウの風味があって好感が持てます。生ハムの塩気を甘めのワインでやわらげて楽しむというのは定番的マリアージュ。食前酒にもいいですし、お酒の強くない方にも飲みやすく口当たりが良いのワインを一杯だけ飲みたいという方にもお勧めです。有機農法で酸化防止剤も抑えた自然派の作り手です。 アルザス、ピノ・グリ、ドメーヌ・ルネ・フライト 1970年代からの新しい作り手です。やはり自然派のワインでこのピノ・グリは熟成感があり黄金色で柔らかな甘みがあります。このワインも生ハムや肉のテリーヌ、それからフォアグラなんかもいけそうです。ひじょうに落ち着いた味わいで、好ましい印象です。これはグラス売りです。 アルザス、ゲヴェルツトラミネール、ドメーヌ・ルネ・フライト これも同じどメーヌのもの。ゲヴェルツとはドイツ語で香辛料を意味します。その名の通り一度味わったら忘れがたい味わいの非常にユニークな香りのワインです。ライチや百合や薔薇の花、胡椒や山椒を思わせるスパイスの香りに蜂蜜やリンゴやアンズなどとにかく華やかなワインです。これは、ほんのり甘口ですからフォアグラとの相性も良いです。これもグラス売りですね。 このほかにも、CAVE相川のワインをいろいろと使わせてもらおうと思っています。相川氏とは良いタイミングで再会できました。ワインも料理も人が作り人が売るものと思ってますから、縁は大事ですね。
Oct 6, 2013

旬のサバが脂がのってきて美味しいですね。シチリア島のトラパニ塩田の塩で1時間〆てから、白ワインヴィネガーで45分〆ました。ちなみにフランス人はこういう〆サバはあまり食べません。サバを白ワイン風味のクールブイヨン(野菜など入れただし汁の一種)でゆでて火を通し、煮汁に付けたまま冷まして食べます。フランスでサバのマリネというとそういう感じが一般的ですね。香りのよいサバの水煮缶詰といった感じですか、、、。 私が作るサバのマリネは、塩と酢が違うだけでやり方はお寿司屋さんみたいなものです。朝仕込んですぐの上の画像のように真っ赤なやつも美味いですが、数日たって酢がしみて味が練れたのもまた美味いですね。 畑から紫蘇の穂をとってきてくれたので、うす塩と薄いヴィネガーで漬けてケッパー代わりに散らしてあります。あと、夏の名残の自家製ドライトマトですね。これは、美味いですよ!今日から数日やってます。
Oct 1, 2013
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