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先週末の土日とお店が忙しくて書く時間がなかった。このところ肉の焼き方を書いていたら、私の友人からメールが来て「お前さんちょいと専門的過ぎないか?」との意見。確かに!肉に限らず素材の火の通しは、この20年間ひたすら追求してきたからついつい力説してしまうのだ。まあいいか、、、。 そこでバレンタインも近いし、簡単生チョコでも作りますか。材料は、製菓用チョコレート(ビタータイプ)150g、生クリーム150cc(植物性脂肪入りは不可)、グラニュー糖40g、ブランデーやリキュール少々、ココアパウダー適宜。 作り方、チョコレートは細かく刻みボールに入れる。生クリームを鍋に入れ砂糖を加えて沸かす。熱々のクリームをチョコレートに加える。1分程たったら泡たて器を使ってボールの中心から小刻みにやさしく混ぜてゆく。乱暴に混ぜて空気を入れたり分離したりしないように注意!こうして出来たのがガナッシュというもの。これを好きに固めてココアをまぶす。ブランデーやリキュールは好みで生クリームと一緒に加える。リキュールはグランマルニエがお勧め! この画像はサンクのクリスマス名物のトリュフショコラ、このレシピはもっと複雑で作るのも難しい。トリュフチョコに仕上げたい場合は半分固まったガナッシュをちぎって、手で丸める。レストラン、サンク・オ・ピエホームページ
Jan 31, 2005

肉を焼く。料理としては一番ベーシックな食べ方。でも本当に上手に肉を焼く事ができる人はプロの料理人でも以外と少ない。例えば牛ヒレのステーキ、ゴージャスに厚さは3cmで約200gとして貴方の好みはレアですか?それともミディアム?もしかしてベリーウェル?さあ、冷蔵庫から肉を出して焼きましょう。レアとベリーウェルどちらが時間がかかると思いますか?実はレアのほうが時間がかかるのです。ステーキという料理は、牛刺や牛タタキとは違い、いくらベリーレアでも中まで温まっていなければならない。だからレアのステーキを焼くときには肉を室温程度からもう少し上の温度にまで上げてやらなければならない。冷蔵庫から出したての肉は芯温が2~5℃くらいなのでこれをすぐ焼くとミディアムくらいまで火を通しても中が冷たいまま仕上がってしまう。だから、肉を室温以上に戻すために我々プロはキッチンの暖かいところに肉を置いてゆっくりと温度を上げてから調理にかかる。これが分厚いステーキをレアに焼くときにはなおいっそう肉を生ぬるいくらいまでに前もって温めておかねばならない。だからレアのステーキは時間がかかるのだ。肉のタンパク質は60ないし70℃くらいで凝固する。だから、そのギリギリ下の50℃後半くらいの温度まで肉の中心の温度が上がってなおかつ表面だけが焼けているのが理想的なレアの状態、このことをしっかりとイメージしてからステーキを焼きたいものだ。 さて、では実際の美味しいステーキの焼き方。最近スーパーなどでよく見かける1枚180g前後のオーストラリア産のサーロイン又はリブロースのステーキを焼くとしましょう。先ほども言ったとおりに冷たい肉は絶対に美味しく焼けないので(半解凍など言語道断!)パックから出して大きな皿やあればステンレスバットなどに並べて、サラダオイルを少しかけて全体に薄くなじませます。さらにラップをかけて乾燥しないようにして温かい部屋に置いて肉の温度を上げる。もし急ぐなら、電子レンジの解凍モードを利用しましょう。上手に使って肉を少しぬるくするのです。ただし電子レンジを使うのは最終手段と思っていてください。ちょっとでも焼けてしまったら台無しですからね!肉が室温に戻ったらフライパンや厚手のアルミやステンレスパンを少し煙が立つまで温めます。温まったところへバター(無塩)をさいころ2~3ヶ分ほどいれて融けたら塩をした肉を入れて強火のまま焼き色をつけていく、肉の白い脂身のところをつついて柔らかくなったらひっくり返す。そのまま強火で焼き続けて肉の表面から赤い肉汁が少し浮いてきたところでミディアムレアです。ミディアムはひっくり返したら火を弱めて同じように肉汁が浮くまで焼く。火を弱めてゆっくり通すほど中まで火が通る。ウェルの場合は、ひっくり返したら、鍋に蓋をして火を止めてしまう。肉の焼けるジュージューいう音が完全に消えたら、ウェルです。1枚180g前後のオーストラリア産のサーロイン又はリブロースだったらこんな感じでうまくゆくはず。味付けは、焼く直前に塩を振るのだが、、思い切って強めに振って下さい。これは何度か試して会得して欲しい。この塩だけで丁度良く食べられる位に上手に塩が振れると俄然ステーキの旨さが増します!!胡椒は、、、?胡椒は焼き上げてから振るのが私の好み。胡椒は焼くと香りが飛ぶし苦味が出るので盛り付けてから皿の上に振ったほうが香りが立って美味しい。もちろんブラックペッパーをペッパーミルで挽きかけるのは言うまでも無し!粉の胡椒なんて使わないこと!このステーキのソース、フランス風のステーキソースなら100種以上もあるがどれも本格的に作るとまずはフォンドボーやワイン、ワインヴィネガー、果てはトリュフなど材料をそろえるだけでも大変。そういう味付けはフレンチのお店にまかせましょう。おろしポン酢でさっぱりとか、バルサミコと醤油を同割りにレモン汁を少し垂らしても美味しい。焼きたての肉にバターを乗せて溶かしレモンと醤油をポタリでも美味しい。ちょいと変ったタレとしてお勧めなのが、納豆醤油!密閉容器に納豆を1パック入れて醤油を1カップ入れて密閉して2~3日冷蔵庫で熟成させる。一口大にカットした肉をお刺身のように小皿に取った納豆醤油につけて食べる。納豆の旨味ととろりとした食感がなかなかの物でおいしい。試してみて下さい。 これは、仔羊のロースト赤ワインソースレストラン、サンク・オ・ピエホームページ
Jan 26, 2005
レストランの格付けで有名なミシュラン社は、ご存知の通りフランスのみならず世界を代表するタイヤメーカーだ。徹底した覆面調査と一般人からの投書などをもとにホテルやレストランを星印で評価して無印から最高の三ツ星まで格付けをしている。ではなぜタイヤメーカーが、このようなガイドブックを毎年膨大な取材費を使って著しているのかご存知な方は、以外と少ないかもしれない。ミシュラン社ではまだ自家用車が庶民にとっては高嶺の花だった1900年と言う早い時期から通称赤本と呼ばれるレストランガイドの発行を始めた。その意図するところは、来るべき車社会にあって車での旅の楽しみの大きな要素である旅先での食事と宿泊施設の紹介がユーザーサービスになるだろうということで始めたのだ。評価は四段階で、無印、、特に評価なしで紹介のみ。一つ星、、近くを通ったら行ってみる価値のある店。二つ星、、少し遠回りをしても行ってみる価値のある店。三ツ星、、そこへ食べに行くためだけにでも出かけていく価値のある店。ということになっている。三ツ星は現在27軒、二つ星は60軒余り、一つ星は400軒余りとなっている。ヨーロッパ全土のレストランがいったい何万軒あるのか知らないが一つ星も含めてわずか500軒たらずのミシュランの星をいただくレストランに選ばれるのは大変名誉なことだ。ましてその頂点である三ツ星に選ばれると言うことは、レストラン経営者やシェフにとって最高の栄誉なのだ。かつて、三ツ星では古株のトゥール・ダルジャンが三ツ星から二つ星に落とされたことがあったのだが、その時に経営者がフランス一の全国紙、ル・モンド紙(日本なら朝日新聞か?)に1ページを丸ごと使った謝罪広告と反省文をのせた事があり、その他の新聞やテレビのニュースなどでもトップ扱いの報道がされたものだった。また、星を落とされたために自殺してしまったシェフや経営者も少なくないのだ。(最近では、天才的シェフ故ベルナール・ロワゾー氏が記憶に新しい。この事件は読売新聞でも小さく報道されていた。)たかが、レストランの評価などとバカにできない人の生き死ににすらかかわる大変に重みを持った星なのだ。そういう事情を知らずに、三ツ星クラスの味などとテレビや雑誌などで気軽に三ツ星と言う言葉が使われているが、ミシュランが評価して日本で三ツ星クラスと呼べる店はあるのだろうか?? まあ、ミシュランはいいとしてうちの店のお客様でも横浜や杉並区や大田区、遠く茨城などからわざわざ来てくださる人がいて、三ツ星の定義である”食べに行くためだけに出かけていく価値のある店”と言われるようになりたいものだ。
Jan 24, 2005

Sopa de Ajo ソパ・デ・アホ。スペイン料理です。アホのスープ!アホはニンニクの事。フランス語ではアユ、イタリア語ではアーリオ。フランスでもニンニクは盛んに使われるが、(特に南仏プロヴァンス)なんといっても一番のニンニク好きはスペインかもしれない。オリーヴオイルとニンニクはスペイン料理の要と言っていいだろう。寒い時期にピッタリのスペイン風ニンニクスープです。さてまずは材料、(4人前)ニンニク4~5片(スライス)、タマネギ1/2ヶ(スライス)、バゲット15cm分くらい(1cm角に切る、固くなったものの方が美味しい)、卵4ヶ(軽くといておく)、ベーコン1~2枚(細切り)、オリーヴ油大匙4~5杯、パプリカパウダー、大匙1杯、水1リットル、ブイヨンキューブ1ヶ、塩、胡椒。こんな感じです。パプリカ以外はたいてい家にあるでしょう?それでは作り方、鍋一つで作るので2~3リットルサイズの鍋を用意して、、。オリーヴ油を鍋に入れてニンニクを入れて弱めの中火で炒める。香りが立ったらタマネギを加えて強火に。ここからが重要なポイント!タマネギとニンニクを”ソフリート”にする。ソフリートとは、スペイン料理の味のベースになる物でタマネギの炒め方にポイントがある。まずタマネギを鍋に入れたらざっとかき回してから鍋の片側に集める。空いている鍋肌を充分に温めてからタマネギをジューと移動させるそしてまた集めてはジューっとを繰り返して炒めてゆく。つまりタマネギをしんなりとしっとりさせるのではなく、水分を一気に飛ばしながら褐色に色づけるのが目的。この芳ばしさがないとこのスープは成り立たない。充分に色づける事です、ただし焦がしてしまったら苦い。(ほんまにアホ!)火加減とかき回し方を工夫して!ソフリートが上手に出来れば勝ったも同然。美味しそうに色づいたソフリートにベーコンとバゲットを加えてさっと炒める。一度火から降ろしてパプリカと水とブイヨンキューブを入れて火にかけ、沸いたら弱火で10分ほど煮込む。塩で味を調える。食べるときに溶き卵を回しいれて半熟くらいに火を通したら出来上がり。好みで胡椒を挽き入れる。このスープは卵とパンが入っているので結構ボリュームがありますね!アレンジとしては、トマトを入れたりソーセージやハムやジャガイモなど入れてさらにボリュームアップしてもいいでしょう。それから、ソフリートの段階まで仕込んでおけばすぐに出来るので時間のあるときに多目に仕込んで小分けして冷凍しておいてもいいでしょう。(アホの素ですね!) これは、お店で出しているフォアグラゴロゴロのオニオンスープの図レストラン、サンク・オ・ピエホームページ
Jan 21, 2005

最近の冬の畑から来ているサラダ用の野菜は、サニーレタス、トレビス、白菜、エンダイブ、ルッコラ、水菜の若葉、ほうれん草の若葉、紫キャベツなどが出来ているが、みな露地栽培なので冬季は成長が遅いせいかはが肉厚背しっかりした食感の野菜ばかりだ。日照時間が少ないので野菜の香りや風味は春夏ほど強くは無いが、サニーレタスなどはかむとバリバリ音がするほど肉厚だ。サラダミックス これは、チコリ。 そして、ルッコラ。 それから、サニーレタス。 赤いトレヴィス うちの畑の有機白菜は、生でも美味しい。紫キャベツは、塩とフランボワーズヴィネガーでマリネしてある。 春菊も生で食べると癖がなくて美味しい。
Jan 19, 2005

うちはフレンチなのになぜか裏メニューの手打ちパスタやリゾットが人気で、友人のソムリエなどは私のパスタやリゾットを食べるとイタリアン殺し!などといってフレンチの料理人にここまでやられてはイタリアンの料理人の出番が無いなどと言って褒めてくれる。色々あるリゾットの中でも私自身も大好きなのがこのイカ墨のリゾットだ。 イカ墨はスペイン産のスミイカの墨袋だけを集めて冷凍したものを使っている。ニンニク、オリーヴオイル、トマトの缶詰で作るシンプルなソースプロヴァンサルにそのイカ墨を全体の10%ほど混ぜると基本のイカ墨ソースが出来る。これにフランスとスペインの国境にまたがるバスク地方風のピメント、パプリカと唐辛子の中間のようなやや甘めの唐辛子で風味をつける。これが大きなポイント!あとは、イタリア風に米からアルデンテに炊き込み、グラナパダーノチーズとバターとヴァージンオイルで仕上げる。皿に盛ってもだらりと広がらないように固めに仕上がるのが私の好み。ソースとスパイスは完全にフランス風の作り方なのでこれも立派なフランス料理です!??ただし、これは常連様限定の裏メニュー!食べたい方は、まずはお店に通って下さい。と言っても、こんなところに公開したら裏メニューじゃないじゃん!??
Jan 17, 2005

オーストラリアにエアーズロックと言う岩がありますね。地上にある一個の継ぎ目の無い岩では世界最大だとか、、、。私はじかに見たことはありませんが雑誌などのグラビアで見たり、友人の写真家の話を聞いたりしてその荒野にドーーンとそびえ立つ姿はものすごい迫力らしい。私の料理の芸風としても白いシンプルな皿の上にドーーンと物を載せた盛り付けの料理が好きだ。今日は最近の巨岩的盛り付けの料理を紹介しよう。 どうです?迫力あるでしょう?フランス料理ってちまちました食った気のしない料理だと思っている人が多いでしょう?実は、本国のフランス料理は、日本人の普通の食欲ではとてもついていけないほどのボリュームであることは意外と知られていない。今日の写真の最初はオクステールの赤ワイン煮込み、つまり牛のしっぽの赤ワイン煮込みだ。これは、一人前に赤ワインをボトル半分から1本使った料理だ。その次は、まさに巨岩の料理!!大根のエスガルゴ詰め。大根をお米と一緒に2時間程下茹でしてからコンソメで味を煮含めた柔らかい大根の真ん中を少しくり抜いて、エスカルゴを入れてからブルギニョンバターとパン粉を詰めてオーブンで焼く。フロフキ大根とエスカルゴのブルゴーニュ風が合体したとても美味しい一品だ。もう一つのオクステールは、赤ワインを余り使わずに野菜やトマトをベースにしていわゆるデミグラスソース風の煮込みだ。これらの料理のサイズは、大人の男の握りこぶしほどの大きさ。高さや直径が大体7~8cm以上の皿にそびえ立つ料理なのだ。私の店の料理はボリューム満点ですよ!!!レストラン、サンク・オ・ピエホームページ
Jan 16, 2005
最近、正月用品の売れ残りのロースハムの半額処分なんてスーパーの肉売り場のワゴンセールなんかで見かけませんか?普段はハムをブロックで買うことは余り無いのが普通だと思うのですが、、。この時期の半額ハムで寒さを乗り切る美味しいポ・ト・フでも作りませんか?ポ・ト・フと書いたのには訳があってポトフと言う単語があるように思っている人が意外に多いのですが、実はフランス語でPot au feuと書きます。potはポとだけ読んで普段はtを発音する事はないのですが、次の単語が母音だとくっつけて読むことになっています。それで、Pot au feuが、ポトフになるわけ。potは、寸胴鍋の事で私どもプロが使うのになると直径20cm位から1m近い大鍋まで全部まとめて、ポと言うわけです。auはこの場合英語のon ~の上でと言う意味、feuは釜戸やガス台の事で、つまり火にかけた鍋と言うそのまんまの料理なわけです。材料は(4人前)、ロースハムブロックを500g位、玉葱皮だけむいて丸1ヶ、ニンジン皮だけむいて丸1本、キャベツよく洗って丸ごと1ヶ、ジャガイモ(メークイン)よく洗って2ヶ、ニンニク皮をむいて2片。こんなもんです。(キャベツはぜひ丸ごと入れたいのでキャベツが入る鍋を用意したい物です。土鍋だっていいんですよ!どうしてもギリギリキャベツが入らないなんてときは、仕方ないので電子レンジで少しチンして柔らかくしてから押し込んじゃって下さい!) さて、作り方。まずは、ハムと水を鍋に入れて火にかけます水はハムがやっと隠れるくらい。沸くまで強火です。沸いてくるとあくが浮いてくるので取って下さい。沸いたら弱火。ニンジンと玉葱とキャベツを入れます。(キャベツをチンしてしまったときはもう少し後で入れる)野菜を入れたら全部がかぶるように水を調節します。また沸くまで強火です。あくが出たら随時取って下さい。水が減るようなら足してください。さてここからが、素人の知らないちょっとしていて でも断然味が違う秘訣。ニンニク2片を横に切って魚焼き網か何かで強火で焼いちゃって下さい。徹底的にまーーーーーーっ黒になるまで焼いて下さい。これを少し冷ましてからガーゼに包んでスープに入れます。焼き方が甘いとニンニク臭くなるだけなので容赦なく焼いて下さい。ただし、真っ白な灰にまでしては駄目ですよ。これで、スープに芳ばしい香りとコクが出て色も琥珀色っぽく美味そうになります。鍋の煮え方が安定してきたら、薄めに塩を入れて火加減を調節してスープの表面が少しさざ波立つくらいの火加減にします。この状態をフランスではスープが微笑んでいると言うのですが、一々おフランスな言い方ですね!後は1時間も煮て下さい。キャベツ、ニンジン、玉葱もハムも柔らかくなりました。煮詰まったり焦がしたりだけは注意して下さい。食べる20分前くらいにジャガイモを入れます、別にゆでておいてもいいです。野菜好きな人なら、蕪やブロッコリーカリフラワー、又はキャベツの代わりに白菜もいいですよ!好きに入れて下さい。食べ方は、、、フランス風に具とスープを分けましょう。温めた大皿になるべく水気を切ってハムやきゃべつ、玉葱、ニンジン、ジャガイモなど適当に盛り付けて、取り皿に分けながら塩(上質な物を!)胡椒(挽きたてを!)マスタード(ディジョン産やモー産の上質な物)など、薬味を用意してハムなどにつけて食べる。スープは塩胡椒で味を調えてカップなどで飲む。好みで醤油を入れたっていいんですよ。好きにしていいんです。本来のポ・ト・フは、牛や豚のすね、バラ、肩、腕肉など焼いて食べるにはちょいと硬いけど味のある部位を使うのです。本格的にそれらの肉で作るときは、ブロックの肉を糸でくくり、肉の硬さに応じて野菜を入れる前に肉が大体柔らかくなるまで火を通しておく必要がありますが、あとはハムのポトフと同じ。鶏を丸一羽なんていうのも美味しいですよ!まあ、色々やってみて下さい!ハムが無ければ、ソーセージやベーコンでも美味しいですよ。
Jan 13, 2005
これはちょっと、簡単とは言い難いかもしれないが、、、。美味しいイタリアンリゾットに挑戦してみます?材料は、軽く4人前で、米1カップ、熱いスープをカップ4杯(固形スープを薄めに作った物で可)、玉葱(1cm角切り1/4ヶ分)、オリーブオイル大匙2杯、バターピンポン玉2ヶ分位、粉パルメザンチーズをガバっと2つかみ。作り方。玉葱を分量のオリーヴオイルで軽く炒める、焦がさずに透き通るように火が通ったら米を入れてさらに炒める。米に充分にオイルを染み込ませたら、熱いスープをカップ1杯入れて中火で煮込んでいく、この時焦がさないように木ベラなどで絶えずかき混ぜ続ける、水分が少なくなったら50ccづつ位スープを足してゆく最初にスープを入れてから15分たったところでほぼ米がアルデンテになる。火を止め、バターを細かくちぎって入れる、チーズも全部入れてよくかき混ぜると出来上がるのが、パルメザンチーズのリゾットだ。何か具を入れたい場合は、別に火を通して仕上げに加えると失敗が少ないと思う。まあどちらにしてもリゾットはバターとチーズをたっぷりきかせたいものだ。こういう仕立て方はどちらかと言うと北イタリア系の料理になるのだが、南の料理はオリーヴオイルやハーブニンニクなどがふんだんに使われるし、手打ちパスタやリゾットよりも乾麺が多くなり、乳製品の使用が少なくなるのが普通だ。
Jan 12, 2005

鹿の肉、普通は余りなじみは無いのでは?千葉では南房総で少ないながら鹿のハンティングが行われていて、そのあたりの旅館などで鹿刺や鍋物などで食べる事もできる。北海道では、有名なエゾ鹿が結構たくさん取れるのでお土産の缶詰にもなっていたりするのだが、こういう和風な料理で鹿を食べて美味しかったという話はあまり聞かない。鹿の肉は鍋物などにして火を通しすぎてしまうと硬くなってしまうし、嫌な風味まで出てくるから、臭くて硬い肉が評判が良くないのは当然だ。(これはジビエ系全般に言えることだが、、、)大体鍋物と言うのは本来家庭料理であり、いくら材料を高級な物にしたところで次元の高い料理とは言いがたい。(仲居さんなり板さんなりが付きっ切りで火を通してサービスしてくれるなら話は別だが、、)ジビエ類は適切で完璧な火の通し加減と言うのがおいしく食べるための大前提!その動物の種類や鮮度や部位別によって微妙に火の通し加減が異なってくるから技術と経験が必要になってくる。やはりこの手の料理はジビエ料理の伝統が長いフランス料理の技術が一つ抜きん出ているものがあるのだ。 まずは鹿の背肉(牛で言うとサーロインの芯の部分)の写真。 白っぽく見えるのは脂ではなく筋、この筋はとても固いのできれいに取り外して、、 このように掃除してあげるときれいな赤身だけが残る。柔らかさときめの細かさは牛ヒレ肉以上といえるだろう。この部位は鮮度がよければ刺身、カルパッチョにもなるし焼くのならステーキソテーローストに最適だ。火の通し加減はやや浅めのミディアムレア程度が美味しい。産地はいろいろあり、日本では北海道のエゾ鹿、他にカナダ産、オーストラリア産(これは飼育物の赤鹿で野生種より品質が安定している)などがある。どの産地も皆それぞれに美味しく魅力的な素材だ。私の店では、毎年必ずシーズンになると食べにきてくれるお客様が多い。
Jan 11, 2005
明けましておめでとうございます。今年も色々書いていきますので、よろしくお願いします。昨日の深夜に、今世界で最も注目されているシェフである、アラン・デュカスとフェラン・アドリア・アコスタ(エルブジのシェフ)の放送がTBSであった。ご覧になった方も多いと思う。アラン・デュカスのところで働いてきた(修行ではなくちゃんと給料をもらって)私の後輩がいるが、やはりとてつもなく手をかけて原価をかけた有り得ないような仕事をしているのは事実らしい。ただ、この二人のシェフの仕事を見ているとアラン・デュカスの仕事は意味がわかるのだが、エルブジのほうはハイテク過ぎてちょっと想像し難い世界だ。料理作りに今までにはなかったような器具や液体窒素まで使うのには驚かされる。まあご馳走と言う物には、非日常性が必要なのは認めるのだが、レポーターの雨宮塔子さんもエルブジの料理に対するコメントには言葉を捜すのに苦労している風だった。それにしても、エルブジは半年しか営業しない上に1シーズン10,000人足らずしか予約をとらないから予約成立確率は1/100以下らしい!!私の関係者の中でもエルブジにいってきたという人は聞いた事も無い。デュカスの二軒の三ツ星レストランは、それぞれモナコとパリのホテルの中の店なので比較的予約は取れるのだが、、、。 さて、簡単レシピ、本当は簡単で美味しい物なんてないんですがね、、、。今日は本質的な事をまず一つ。料理は火と塩です。例えば焼き鳥、良い肉に良い塩を適量振って出来れば炭火で上手に焼けば間違いなく美味しい。私の料理は基本的にこんな感じです。それだけ?なんて言わないで下さいよ。肉や魚や野菜も含めて正確に火を通すのはとても難しいことなのだから、、。塩使いも難しいところ、塩は素材の旨味を引き出す事が出来るのだが、入れすぎると料理を台無しにする。特に一番安いJTの食塩は、塩化ナトリウム99.99%と純度が高く調味料というより化学薬品なので料理には向かない。私の場合は、フランスカマルグ産の塩田の塩とその塩田の塩の花、ドイツ産の岩塩、シチリア島産の岩塩、などいくつかを使い分けている。近頃はスーパーなどでも色々な塩が売っているので試してみて下さい。99.99%の塩と比べて甘味や旨味を感じるのが良い塩です。さて塩を活かしたお手軽料理、「豚肉のスタミナ焼き」これは、フライパンで炒めてもホットプレートなどで焼きながら食べても良い焼肉風の料理です。材料は、(4~6人前)豚肉スライス(バラ肉、肩ロース、モモ肉など好みで)1kg、塩12g、豆板醤大匙1杯(好みで加減)、ごま油大匙3~4杯、おろしニンニク少々(好みで加減、ガーリックパウダーでも可)、ピーマン1ヶ(種を取って薄切り)、玉葱1/2ヶ(薄切り)。肉以外の材料を大き目のボールに入れて良く混ぜてから肉を入れてよく混ぜる。後は、焼いて食べるだけ。簡単でしょう?この肉をフライパンで焼いてからキャベツの千切りの上に乗せて食べるのも美味しい。一緒に食べる野菜スティックのディップを紹介、ニンジン、セロリ、胡瓜、サニーレタスやサンチュなどに美味しい。これも簡単、マヨネーズ、豆板醤、味噌これを任意で混ぜる。分量はお好みで、、。やってみたら、感想聞かせて下さい。
Jan 5, 2005
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