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2011.12.15
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カテゴリ: 経済
先日は COP17で日本はよくやった と書いたが・・・・今回のcop17の玉虫色合意に対する評価は芳しくないようです。

以下wedgeのエントリーは、EU主導の京都議定書の終焉を伝えています。そして日本はお膳立てに貢献したが、口八丁の外国閣僚の前では合意とりまとめには出る幕が無かったとも伝えています。

12/13 COP17の正確な理解~京都議定書時代は延長というより終焉~ より
011年12月11日、南アフリカのダーバンで行われていたCOP17(第17回国連気候変動枠組み条約締約国会議)で、温暖化交渉の時代を画する合意がまとまった。京都議定書の延長が決まったと大きく報道されたが、実は合意の最大の意義はその逆で、京都議定書はその役割を終え、新しい時代に入ったことにある。

京都議定書が署名された1997年と現在では世界の経済地図が大きく変化している。2009年には中国が世界の温室効果ガス最大排出国となり、一国で世界の約4分の1を占めるに至った。今後はインドやブラジルなどの新興途上国の排出も増加の一方をたどることが確実視されている。

 一方、これまで歴史的に排出の多くを占めてきた欧米などの先進国は、最近の経済不振もあって、排出のペースが落ちている。しかし京都議定書は、歴史的責任に着目して先進国だけに排出削減義務を課し、途上国には一切義務を課していなかった。そのうえ、そうした途上国への優遇を理由としてアメリカが脱退しているため、世界の約4分の1しかカバーしていない。京都議定書は、もはや実効的な温暖化対策とは言えない状況だった。

 にもかかわらず、なぜ今回京都議定書が延長されたのか。それには欧州連合(EU)の政治的思惑が絡んでいる。これまで、EUは自ら京都議定書の生みの親であり、その後も温暖化交渉のリーダー役を自任していたが、ここ2年ほどはその存在感が失われていた。

<背水の陣だったEU>
 2年前のCOP15では、米国のオバマ大統領が自ら交渉に積極的に乗り出した。会議の最終場面で、中国やインドなどの新興途上国に圧力をかけ、彼らの削減努力を外部から客観的に評価する仕組みを受け入れさせたが、EUはそのことを後で聞かされたのである。

 昨年のCOP16では、EUは後手後手に回った前年の反省から、早い段階から京都議定書延長に前向きな姿勢を打ち出し、途上国の関心を向けさせようとした。最後は日本も延長に賛成するだろうと踏んだうえで、そうした動きに出たわけだ。しかし、閣僚会議初日に、日本が「京都議定書は既に有効な温暖化対策ではないとし、新たな枠組みを追求すべきだ」と主張。京都議定書第2約束期間の削減目標設定(いわゆる「延長」)を拒否して、新興途上国に対して一層の削減努力を促した。

 この日本の態度が交渉の行方を決め、最後は新興途上国も一定の譲歩した結果、途上国の削減努力と先進国からの支援のバランスに配慮した合意に至った。ここでもまた、EUは外交的な存在感を示せなかったのだ。

 その意味で、今年のCOP17は、EUにとって背水の陣だった。特にこの1年間、第2約束期間設定を匂わせ続け、さらに閣僚会議に入ってEUのヘデゴー環境大臣が早い段階でそのカードを正式に切ったことから、途上国の京都議定書延長の期待値は一挙に上がった。しかし、EUとしては、素手で帰国するわけにはいかない。ヘデゴー大臣は粘り、ほとんどの閣僚が帰国した11日日曜日の未明、自国の経済発展段階が未熟なことを理由に最後まで反対したインドの環境大臣との激しい協議の末、会議はようやく合意に至った。

<同床異夢の合意 これからが大変>
 交渉では、EUは新たな枠組みが法的な拘束力があること(legally binding)にこだわり、他方、インドなどの新興途上国は先進国との「共通だが差異ある責任」の原則を崩すべきではなく、そのような拘束力がないものを目指していた。結果として「法的な力がある合意された結果」(an agreed outcome with legal force)という表現で妥協に至った。しかし、両陣営の考えを同床異夢的な表現で表したものでしかないから、今後始まる新たな枠組み交渉では、同じ論点を巡って火花が散らされるだろう。
 温暖化対策は、つまるところ化石エネルギーの消費制限そのものであり、各国の産業競争力や生活水準に直結するテーマである。各国の交渉団は、背後にこうした「国益」を担っており、温暖化対策という名目で経済競争を行っているのである。米国は経常収支の赤字の中で、中国との国際競争の行く末が気になっている。EUの関心事は自国が優位にある金融業の新たなビジネスチャンスである排出量取引制度の維持・普及である。日本は、震災後のエネルギー政策見直しに制約がかかることは避けたいと考えている。

 一見環境問題に見える温暖化交渉も、実は経済的利益と国際政治での威信をかけながら、温暖化対策に必要な世界のトータルコストをどう分担するかを探る外交ゲームなのだ。厳しい交渉であるがゆえに、今回の合意ができたからといって、新興途上国が温室効果ガス削減を法的な義務として素直に受け入れるとは考えにくい。門前払いされていた先進国がようやく玄関に入れた程度とみるべきである。

<国際交渉は「孤立」が当然>
 日本では、最初のうち、京都議定書延長に反対している日本が孤立しているとか、日本抜きで延長が議論されて苦しい立場にあると報道されていたようだ。ところが現地に行っていた私はもちろん、日本の政府交渉団の誰もが、どこをどのようにして見るとそのように見えるのか、全く理解できなかった(前回の記事)。

 日本が京都議定書延長に反対した理由は、世界の排出をカバーする率が低くて実効的な温暖化対策にならないというものだった。その主張はまさに正論だとして、昨年公式に表明して以来、各国から理解を得てきた。最近ではEUのヘデゴー大臣すら同じ主張をし始めていた。また、延長に反対を主張していた日本を抜く形で延長議論が進むのは当然のことである。

 日本のメディアは、国際会議というと、全体の構造や交渉の状況を理解もせずに、すぐに「日本が孤立している」と報道しすぎるきらいがある。国際交渉というのは、各国ともそれぞれ異なるポジションと主張を持って行うものであり、各国とも、もともといわば「孤立している」と言える。

 今回のように、現地で何も起こっていないことを無理やりいつもの構図にはめ込んで報道すれば、国内では大きな誤解があるまま「孤立しているなら大変だ、政府は早く譲歩しろ」といった世論が起こり、現場で厳しい交渉に臨んでいる政府交渉団の背後から鉄砲で打ってしまうことになりかねない。こうした自虐的な精神構造から早く脱却しなければ、国益がぶつかり合う多国間の国際交渉で勝てるわけはない。これは温暖化交渉だけではなく、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)などの貿易交渉にも言えることだ。

<日本にとっての課題>
 日本外交にとっての課題は、別のところに存在する。今回、新しい枠組み交渉に向けて、作業部会を設置したらどうかとアイデアを出して、交渉に大きく貢献したのは日本だった。ところが、最後の会議場での劇的な閣僚間の応酬に飲み込まれてしまい、その貢献が見えなくなってしまった。サッカーでいえば、キラーパスは出せたがゴールはできず、得点力不足が目立った、といったところだろうか。

 <必要な「得点力の改善」とは、具体的には何か>
 それは、国情に応じて自主的なやり方で削減していこうとするアメリカや中国・インドなどと、自国の削減目標は甘くしているのに、他国には一律の法的拘束力を求めるEUとの間をつなぐルール作りに積極的に参加し、それを実現に持っていく外交力を世界政治のレベルで発揮することだ。

 日本は、そもそも世界のわずか4%しか排出しておらず、国内で5%削減しようが25%削減しようが、ほとんど温暖化問題の解決には結びつかない。日本が貢献しようと思っても、国内対策には限界がある。そのうえ、震災後は原発から火力発電にシフトしていることで、CO2は増えざるをえない。「1990年比25%削減」という目標は、近いうちに現実的なレベルに改定せざるをえない。これをどのように国際社会に再提示していくかは難しい課題である。


表向きの成果は「京都議定書の延長」であったが・・・それは体裁だけであり、肝心なのは、米中に対して如何に箍をはめるかという認識のもとで、中国に危機感を抱かせたことではないだろうか。
とにかく日本は「1990年比25%削減」という無茶な目標を降ろせたのは良かったのかも。そして、現実的な目標を再提示し、誠実にこなしていくことでしょうね。

今日(14日)、アメリカがイラン制裁を発表したけど・・・日韓がイランから輸入していた石油が、中国に回ることになるのかも?・・・・CO2増加要素が増えたのかも?



12/12 COP17閉幕、日本は京都議定書の第二約束期間に参加せず より
日本は、途上国が求めていた京都議定書の第二約束期間については、将来の包括的な枠組みの構築に資さないため参加しないとの立場を貫いた。また、交渉の最大の焦点であった2013年以降の枠組みの在り方については、新たな作業部会を設置することなどの建設的な提案を行った。

今回の会合の成果として、将来の枠組みに関しては、法的文書を作成するための新しいプロセスである「強化された行動のためのダーバン・プラットフォーム特別作業部会」を立ち上げ、遅くとも2015年中に作業を終え、議定書、法的文書または法的効力を有する合意成果を2020年から発効させ、実施に移すとの道筋に合意した。同作業部会は,2012年前半に作業計画を作成し、作業の進展状況をCOPに報告することとなっている。

日本政府は、細野環境大臣による演説等を通じ、東日本大震災という国難にあっても気候変動問題に積極的に取り組んでいること、現在新しいエネルギーベストミックス戦略・計画に向けた検討と、今後の温暖化対策の検討を表裏一体で進めていることを説明した。また,地球温暖化対策への効果的な取組として「世界低炭素成長ビジョン-日本の提言」を公表したことや,日本が約束した官民合わせて150億ドルの短期資金を今後も着実に実施していくことを表明した。






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Last updated  2011.12.15 10:28:52コメント(0) | コメントを書く
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