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2011.12.17
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カテゴリ: お役所システム
八ツ場ダム建設再開へ向けて国交省が民主党と調整を始めるようですね。
いよいよ前原元国交相との勝負が始まるが、先行きは不透明のようです。


12/17 八ツ場ダム、建設再開へ調整=来週にも最終決定-国交省 より
国土交通省は16日、事業継続の是非を検討していた八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設を再開する方向で調整に入った。前田武志国交相が来週にも最終決定する見通しだが、民主党は2009年衆院選マニフェスト(政権公約)で八ツ場ダムの中止を打ち出しており、建設再開は公約違反との批判を招きそうだ。
 ダム事業に関連し国交省首脳は同日夜、記者団に「今やめるのは無責任極まりない」と述べた。政府は20日に党側の意見を聞く予定で、国交相の決定はこの後になるという。しかし、政府と党の調整が難航する可能性もある。 
 八ツ場ダムをめぐっては、政権交代直後に前原誠司国交相(当時)が中止を表明したが、地元の群馬県をはじめ関係自治体が反発。国交省は事業の再検証をしていた。国交省関東地方整備局は今年11月、事業継続は妥当とする検証結果をまとめ、同省の有識者会議も了承している。

60年間も無理やり付帯インフラの工事を進めておいて「今やめるのは無責任極まりない」という言いぐさは、ないでしょう。

それに、関東地方整備局の取り仕切る有識者会議であるが・・・・
以下のような批判的声明が上がっています。

12/15 「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の議論と運営に関する批判的声明 より
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の議論と運営に関する批判的声明

ダム検証のあり方を問う科学者の会      共同代表:今本博健、川村晃生

 国土交通省設置の「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」は、八ッ場ダムを初めとして、ダムに頼らない治水対策をあらたに検討することを目的として発足しましたが、これまでの議論と現状に鑑みると、その目的からはかなり外れた方向に進んでしまったと言わざるを得ません。

 いったいどうしてそのような事態に立ち至ってしまったのかを考える時、私たちは有識者会議が民主的な議論のもとに結論に至るという手続きを踏むのではなく、或る政治的力学の中で結論が形造られてしまっていると判断するものです。
 たとえば、新聞報道によれば、(有識者会議が非公開であるため、私たちはこうした二次的情報に頼らざるを得ません。議論は公開されるべきです)、有識者会議において、鈴木雅一東大大学院教授が水需要予測で「予想が大きすぎておかしい」旨を指摘したにもかかわらず、事務局が算出手続きの正しさを強調するだけで、これに噛み合う議論はなされなかった由であり、また、こうした審議形態は他のダムの場合でもくり返されていたようで、議論自体が形骸化し、儀式としての審議がなされているように思われます。ここには事務局、すなわち国交省の主導による設定された路線への誘導があると見られ、有識者会議が議論の場になっていない現実が浮き彫りにされています。

 つまり、すでにダムを建設することが前提としてとり決められており、その結論に至るための儀式を有識者会議が執行しているに過ぎないと言っていいでしょう。審議の中で、どのような異論が科学的根拠を伴って出ようとも、それを正面から取り上げず、事務局や座長があらかじめとり決められている結論にリードしてしまう、そのような審議形態は、本来審議に値するものではなく、ただのアリバイ工作をしているにすぎません。

 私たちはこうした事務局や座長の匙加減一つで思いのままに進んでいき、結論に至ってしまう審議を、科学的かつ民主的なものとは考えていません。そして、このような形で得られた結論がそのまま政策に反映されれば、それは必ず失敗に終わると確信するものです。
 またこのような審議を是とする有識者会議であれば、それを構成する委員各位の科学的良心にも信頼を置くことはできません。それは、科学者の会が呼びかけた二度にわたる公開討論会への参加を拒否した態度に通じるのではないでしょうか。またその拒否の回答は、本当に委員各自の発意に基いたものなのでしょうか。 

 以上の点から私たちは有識者会議の議論と運営のあり方を、厳しく批判するものです。それは国交省関東地方整備局で11月4日に行われた「学識経験者の意見聴取」において、座長が議論を封じるような発言をして議論を閉じたことに通じるものと言えるでしょう。私たちは有識者会議が科学者の名に恥じぬような議論と運営をされることを強く望みます。国交省は有識者会議を自由で民主的な議論の場とし、その結論を尊重する第三者的立場に立つべきです。そうした意味において、私たちはこれまでの有識者会議の議論を作為的で無効なものと考え、改めて真摯で科学的な議論がなされるよう、貴省と内閣総理大臣に強く訴えるものです。
                   2011年12月14日

「ダム検証のあり方を問う科学者の会」
呼びかけ人:
今本博健(京都大学名誉教授)(代表)
川村晃生(慶応大学教授) (代表)
宇沢弘文(東京大学名誉教授)
牛山積(早稲田大学名誉教授)
大熊孝(新潟大学名誉教授)
奥西一夫(京都大学名誉教授)
関良基(拓殖大学准教授)(事務局)
冨永靖徳(お茶の水女子大学名誉教授)
西薗大実(群馬大学教授)
原科幸彦(東京工業大学教授)
湯浅欽史(元都立大学教授)


どうせ、初めに結論ありきの御用委員会資料だと思うが・・・・
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の配布資料を見てみましょう。
3.11震災を踏まえた今後の治水システムに関連する知見・情報の整理

配布資料を読んだわけではないが、関先生が指摘するエントリーを見るほうがてっとり早いかも。
(配布資料については、この後よく読んでみます)


12/10 国交省タスクフォースによる八ッ場ダム検証に対する竹本弘幸氏の反論 より
<砂防機能としての八ッ場ダム議論も不可解>
八ッ場地区(吾妻渓谷)は、狭窄した河川地形であり、泥流が発生した場合でも、天然の砂防ダム機能を持っています。その一方で、適度に流路が確保されているため、流下する土砂もコントロールされており、そのことが流域全体の被害軽減に役立っていると見るべきでしょう。ダムのために長野原町民が罹災することはけして許されることではありません。
今回の報告では、水需要予測が過大であることを念頭に、あたかも治水・利水用ダムを砂防機能も有するダムであることをここで強調することにも違和感を覚えます。何十年もかけ、惰性で進めた諫早湾干拓事業と全く同じ構図です。

D 大規模な土砂移動に関する知見・情報の整理 p28.
「貯水池周辺の地すべり調査と対策に関する技術指針(案) 同解説」平成21年7月
現物を見ていないので議論できませんが、地すべり地形ではないという結論から推定すると八ッ場ダム工事事務所で公表しているQAの公式見解と同じものと考えられます(もし異なるのであれば、偽りの公式見解を国が公表していたことになります)。

この公式見解には、わずか5ページ弱の文中に20箇所以上の誤謬や事実と異なる偽りが述べられており、到底、議論に耐えうるものではありません。

私が吾妻渓谷で地すべりや深層崩壊を起こしている原因と判断している堆積物は、浅間黒斑火山の山体崩壊でもたらされた土石とその直前に降下堆積した軽石層や土壌層・流下生成物です。文献検証でも上湯原地区の巨大地すべり現象も同じです。

そもそも、応桑層とその上に蓄積していた崖錐性土石(層厚10数m)が、応桑層の地すべりに
伴って山津波となって上湯原地区全域を襲ったという調査結果の認識すらありません。




また、良からぬことを画策しているのか?(大使の国交省を見る目はきついのである)
平成20年時点のタスクフォース設立趣旨を見てみると・・・

ダム事業プロセス検証タスクフォースの設置及び第1回会合の開催について
1.目的
 国民の生命、財産を守るために、知事をはじめ関係者の合意のもとに進めてきたダム事業について、先般、関係知事から以前と異なる方針の表明を受けるなど、ダム事業の進め方の問題点が提起されたところです。
 このように、事業の特性上、長期間かからざるを得ないダム事業を対象として、時間の経過等に伴い関係者の意見の変化があった場合に、水害等から国民の生命、財産を守る責務を有する河川管理者としてどのように対応するべきか検討するなど、これまでのダム事業一般のプロセスを検証することが必要となりました。
 このため、国土交通省に「ダム事業プロセス検証タスクフォース」を設置し、これまでのダム事業のプロセスを検証することとします。

2.タスクフォースのメンバー
(1)学識経験者(五十音順、敬称略)
  ・伊藤和明(NPO法人防災情報機構会長)
  ・岡田光正(広島大学大学院工学研究科物質化学システム専攻教授)
  ・片山善博(慶應義塾大学法学部教授)
  ・岸由二(慶應義塾大学経済学部教授)
  ・木村孟(独立行政法人大学評価・学位授与機構長)
  ・櫻井敬子(学習院大学法学部教授)
  ・角哲也(京都大学大学院経営管理研究部/工学研究科社会基盤工学専攻准教授)
  ・山田正(中央大学理工学部教授)

(2)国土交通省
  ・金子副大臣、西銘政務官、事務次官、技監、竹歳国土交通審議官、官房長、総合政策局長、関技術審議官、河川局長、政策統括官(政策評価)

平成20年といえば・・・東日本大震災前であり、年金破綻も生活保護増加もまだ目立たない時期であり、無駄な事業をのんびりと検証する暇もあったかもしれないが・・・・・
現時点では、震災復興さえままならないのに、無駄な事業を進める余裕は無いはずである。

それから、なんでもかんでも横文字の名前を付ける役所の風潮が気に食わないのである(八つ当たりだったかも)

<八ッ場ダム>建設を再開へ 22日までに国交相が最終判断 によれば、「民主党の国土交通部門会議は16日、治水や利水などに関して党側が出していた疑問点に対する国交省からの回答について議論した。松崎哲久座長によると、国交省の説明に納得できないとの意見があったが、評価する声もあったという。部門会議は20日に前原氏に報告書を提出する。前原氏は15日に藤村氏に判断を一任すると表明し軟化する動きも示している」そうで、前原さんもたいしたことないな~。

もうすぐ、全国の橋がいっせいに改修時期が到来するが、その改修費の目処が立たないそうである。
先ず国交省の既得予算枠内で、無駄ダムなんかの無駄を省いて、橋の改修費などに手当てしないと・・・・国交省事務次官のクビが飛ぶ事態が招来するのでは?

関東の6都県は遅れた地域なんでしょうね





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Last updated  2011.12.17 21:34:17
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