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2015.06.08
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カテゴリ: 歴史
釜山から大阪までパンスターフェリーで帰ってきた大使は、約300年前に、この航路を通った朝鮮通信使に関心があるわけです。

父の残した『朝鮮通信使・FUKUOKA STYLE』という冊子に朝鮮通信使の記事が載っているが、なかなか充実しています。
季刊の地方誌ではあるが…ええでぇ♪

地図


【朝鮮通信使・FUKUOKA STYLE】
通信使
季刊雑誌、福博綜合印刷 、1991年刊

<内容説明>
古書なので、表紙画像も内容説明もなし。
表紙画像の代わりに、目玉の頁の画像を載せました。

<大使寸評>
これも父の本棚にあったので引き継いでいる。
地方で出版した季刊雑誌であるが、画像が多くて、日韓の外交史、現在の壱岐対馬、釜山にふれた内容も・・・いけてるで♪

kosho 朝鮮通信使・FUKUOKA STYLE


p30
<『海游録』にみる日本観察:明石善之助>
 『海游録』は、1719年(享保4)、徳川吉宗の将軍職襲位(8代目)を祝って訪日した9回目の通信使一行に、製述官として随行した申維翰による記録である。

 この年の4月、漢城(ソウル)を出発した通信使一行は10月に江戸に到着し、翌年1月に漢城に帰国、復命しているが、その間ほぼ9ヶ月の旅のありさまが、じつに細かく書き記されている。

 漢文で書かれたこの日本旅行記が、姜在彦氏によってみごとに日本語に移され、平凡社・東洋文庫に収められたおかげで、われわれは約300年昔の日本や日本人のようすを、まるでいま目に見るように知ることができる。

 国家を代表する使節団に選ばれて随行しただけに、申維翰は当時の朝鮮国第一級の儒者であり、文人であった。それだけに、彼の日本を見る目は冷静で、『海游録』全編に流れているのは、つねに客観的な眼差しと、朝鮮国の代表であるという強い自覚、および責任感である。
 しかも、冷静で客観的な文章の行間には、旺盛な好奇心と学問的な探究心があふれ、その自然な感情のたかまりが、申維翰自身の人間的な魅力を十分に浮き上がらせている。

 とりわけ興味深いのは、各章に散見する彼の「日本人論」である。たとえば「倭人の習性は、軽ひょうにして、事に遭うとたちまちにして愕き、そしてさわぐもののようだ」とか、「民の俗は、詐りと軽薄さがあって、欺くを善くす。すなわち、少しでも利があれば、死地に走ること鷲の如くである」などと、かなり痛烈であるが、それも土地が狭くやせて貧しいからだろうと、その拠ってくるところもちゃんと分析している。

 また、日本人には利口ですばしこい者が多く、朴訥で重厚な者が少ないのは、日本全体の険しい地勢などの環境によるものだろう、とも書いている。
 彼のこういう「日本人論」は、バブル経済の汚濁にまみれた、現代の日本にあてはめても、かなりあたっているように思えるし、日本人は昔も今も変わらないのか、などと妙に納得してしまう。

 また、晴着を着て、まるでお祭りのような感じで通信士の行列を見物している群衆には、温かな好意を寄せているが、豊臣秀吉がらみのことになると、筆は一転して厳しく、明らかな敵意が見てとれる。秀吉のためにいわれなく侵略され、国土を荒らされた朝鮮民族の、怒りの深さが露われている、といえる。

 ともあれ、日本人の好奇心の強さには、かなり辟易したようである。


p25
<京・大坂の通信使:仲尾宏>
 江戸時代の京都といえば、江戸の旅人に「花の田舎なり」「きれいなれどなにやらさびし」とひやかされたように、しだいに斜陽都市と化していくが、江戸時代の初期はまだ殷賑をきわめていた。

 1617年(元和3)に入洛して大徳寺に宿泊した朝鮮使節の正使・呉充謙は「屋宇が相連なり、市〇(商家)が櫛比し、物貨の盛んなること、民庶の衆は大坂に十倍する。大道が通衝し、左右に観光する者が森々として並びたっている」と、京の街のにぎやかさをたたえている。

 しかし18世紀の前半ともなると、江戸は人口100万をこえ、当時では世界一の大都市となり、そのころの使節の記録でも、江戸の繁華は「大坂・倭京に倍す」という表現があらわれる。

 さて京都は、幕府が諸大名と天皇との接触を禁じる目的で、参勤の行列も伏見から大津へぬけ、そのため薩摩藩主と同行する琉球使節も京都を通らないため、300名をこえる朝鮮使節の京入りは、京童の一生一代の外国人を見物する機会であった。

 宿舎は江戸時代全11回の京都滞在中、最初の3回は紫野大徳寺、そのあとは1719年が本能寺にかえられたほかは、すべて洛中本国寺であった。
(中略)

 一行の通り道は、室町通、三条通など当時の目抜き通りであったが、1764年に一行を見物した大坂・鴻池家の番頭格・草間直方は、「これよりその道筋大坂の如く家々皆綺羅をつくし、美麗にかざり申し候。朝鮮人もまた当春正月大坂にて見物致候とは大いに違い、皆衣服さつぱりと着替え申し候」とのべている。


p52~61
<朝鮮通信使の航路をたどって>
 60キロに満たない釜山-対馬。晴れわたった海峡の彼方に、双方の陸地が顔を見せることがある。まさに指呼の間ともいうべき距離も、200年以前の造船術では命を賭しての船旅であった。

■釜山
 5月18日。湾口から一時に帆をあげて行くこと20里ばかり、大洋口にいたる。櫓を漕いで船を進めようとするが、風が逆らい、波怒り、進むことができない。そこで、いっせいに絶影島に停泊した。[海游録]

■対馬:佐須奈
 佐須浦(佐須奈)は、一名沙々浦ともいう。対馬島の西北端にあり、嶺嶽が四方からとりまいて一大環の如くである。その高さは百〇もあろうか。そこに松、杉、風竹、橘、柚、冬伯、棕櫚のたぐいが生え、鬱蒼としている。そのまん中に海水が入り込んで、円い環状の池を作る。[海游録]


先日、図書館で『海游録』を図書館で借りて読んだのだが…
訳文の漢字が難しいので、ながめた次第です(汗)

【海游録 朝鮮通信使の日本紀行】
朝鮮

申維翰 (著), 姜在彦 (翻訳) 、平凡社、1974年刊

<カスタマーレビュー>より
江戸幕府・徳川政権下の享保4年(1719年)、9回目の朝鮮通信使に製述官として随行したのが申維翰だ。江戸に向かう道のりで見聞した当時の日本の風土なども詳述している。

 最初に立ち寄るのは対馬。そこで、対馬藩に対朝鮮の交渉役として抱えられていた、雨森芳洲と出会う。彼はそのまま江戸まで同行した。

 雨森さんには、きっと心のどこかで、辺地・対馬藩に勤めていることへの、「役不足」感が、鬱積していたのだろうか。そのことを申は見抜く。 さらに、役目を終えて、芳洲はが別れを告げる場で涙する。その涙が、自分との別離のためではないことを看破している。

<読む前の大使寸評>
旅程に組まれた各地に、異文化のカルチャーショックを与えた朝鮮通信使である。
通信使から見た当時の日本の光景や日本人が興味深いのです。

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海游録 朝鮮通信使の日本紀行 byドングリ







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Last updated  2015.06.08 00:20:58
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