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2016.11.30
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カテゴリ: アート
図書館で『長沢芦雪:別冊太陽』という大型本を手にしたのです。
芦雪といえば虎図襖のインパクトが大きいが・・・というかネコのような虎図が可愛いのです♪
芦2

当時の京都において、若冲、蕭白と芦雪の接点を見てみましょう。
p140~141
<個性の表現者たち>
 この時代には、芦雪と同じように、ひときわ強い個性を感じさせる画をのこした表現者たちが登場した。伊藤若冲と曽我蕭白である。個性は大きく異なるものの、意表をつかれる表現内容、とらわれのない自由奔放な表現、強固な造形への意志といった点で、両者は共通している。

 青物問屋の跡取りとして京都・錦小路に生まれた伊藤若冲は、40歳で弟に家督を譲り絵に専心、京都から離れず一生を送る。京都の古寺に伝来する宋・元・明の中国画の模写や徹底した実物観察に基き、独自の花鳥画を描いた。

 若冲といえば、目もあやな、あの大作群「動植サイ絵」30幅がまず思い浮かぶが、この大作群は、若冲40代、85年におよぶ若冲の生涯のなかで前半生の仕事だった。芦雪より38歳年上だが、没年は芦雪の1年後。芦雪が画家として活動した安永・天明・寛政期(1772~99)は、若冲の後半生とほぼ重なっている。

 安永5年頃、61歳の還暦を機に、自らの下絵に基づく五百羅漢の石像を、京都深草の黄檗宗石峰寺の裏山に建て始め、天明8年、天明の大火で焼け出されて以降は、洛中から郊外の石峰寺門前に移り住んで作画に専念した。

 当時の紳士録『平安人物志』の安政4年版・天明2年版の「画家」の項には、若冲が応挙に次いで2番目に登場しており、当時第一級の画家として目されていたことが知られる。

 天明8年まで、若冲は高倉錦小路に住んでいた。その頃、京都にいた芦雪も、当然、若冲のことを知っていただろうし、四条界隈ですれ違うこともあっただろう。そして、後半生の若冲が描いた切れ味のよい水墨の花鳥画が、芦雪の視覚に何らかの作用をした可能性は考えられてよい。

 曽我蕭白は、若冲とならぶ異色の画人であり、芦雪より24歳年上。芦雪が応挙に入門した安永年間は、蕭白の晩年にあたる。蕭白画には、人物たちのグロテスクな風貌、獣のような手足、空想的な環境といった描写が、奇想天外な絵画世界をくりひろげており、その迫力は尋常でない。

 力強い表現力、強烈な色彩感覚、奇矯な形態感覚による個性的な造形は、きわめて高度な描写力に支えられており、同じくテクニシャンである芦雪が、蕭白画とくに奔放な水墨画に共鳴したことは、充分考えられるだろう。

 蕭白が「画を望まば我に乞うべし。絵図を求めんとならば丸山主水(応挙)によかるべし」と人に語って応挙の絵を蔑んだ、という逸話がよく引用される。この逸話は、蕭白の文人的志向をしめす一方で、筆墨の運動性を排除し、生命あるものを物に還元する応挙の冷ややかな視線、視覚中心の現実主義をいい表したものでもあると指摘される。

 抜群の表現力・発想力の点で蕭白とつながる芦雪。意外にも芦雪は、応挙門でありながら、応挙よりも蕭白に近い志向性をもっていたのではないだろうか。




長沢

狩野博幸監修、平凡社、2011年刊

<「BOOK」データベース>より
ムックにつきデータなし

<読む前の大使寸評>
芦雪といえば虎図襖のインパクトが大きいが・・・というかネコのような虎図が可愛いのです♪
現代絵画としても通用するような独特な線描は、時代を超えて伝わるわけでおます。

rakuten 長沢芦雪:別冊太陽


若冲、蕭白の絵

『長沢芦雪:別冊太陽』1





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Last updated  2016.11.30 00:06:02
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