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2021.05.09
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カテゴリ: アート
『ヴィクトリア朝空想科学小説』という短編集のなかの「来るべき能力」という作品を読んだが、これが言語学的小説とでもいう趣きがあり、大使のツボがうずいたわけです。

・・・ということで、言語学的SFという括りで、小説や映画を集めてみました。


・『ヴィクトリア朝空想科学小説』(1994年刊)
・『道化師の蝶』(2012年刊)
・『ことり』(2012年刊)
・『紙の動物園』(2015年刊)
・『地球にちりばめられて』(2018年刊)
・『文字渦』(2018年刊)
・『メッセージ』という言語学的SF映画(2016年制作)

文字

R4:『道化師の蝶』を追記、刊行順に並び替え
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【ヴィクトリア朝空想科学小説】


風間賢二編、筑摩書房、1994年刊

<「BOOK」データベース>より
科学の時代への扉が大きく開かれた頃、最新の知識や技術は人々の好奇心と想像力をかきたてていた。未来は限りない可能性を秘め、その前で畏れと憧れに身を震わせる作家たちがいた。19世紀後半から20世紀初頭にかけて書かれた空想科学小説の傑作を集めて、当時の人々が思い描いた壮大な夢の跡をたどる。

<読む前の大使寸評>
日記を見たら、11年前にこの本を読んでいたことが分かったのです…覚えていなくて当然でんがな。

amazon ヴィクトリア朝空想科学小説

ヴィクトリア朝空想科学小説 byドングリ

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<『道化師の蝶』>
図書館で『道化師の蝶』という本を手にしたのです。
円城さんの初期の小説であるが、これはいい本に出会ったぜィ・・・
円城さんの『文字渦』を読んで以来、気になる作家でした。


【道化師の蝶】


円城塔著、講談社、2012年刊

<「BOOK」データベース>より
無活用ラテン語で記された小説『猫の下で読むに限る』。正体不明の作家を追って、言葉は世界中を飛びまわる。帽子をすりぬける蝶が飛行機の中を舞うとき、「言葉」の網が振りかざされる。希代の多言語作家「友幸友幸」と、資産家A・A・エイブラムスの、言語をめぐって連環してゆく物語。第146回芥川賞受賞作。

<読む前の大使寸評>
円城さんの初期の小説であるが、これはいい本に出会ったぜィ・・・
円城さんの『文字渦』を読んで以来、気になる作家でした。

rakuten 道化師の蝶


『道化師の蝶』2 :友幸友幸についてp25~28
『道化師の蝶』1 :エイブラムス氏との会話p12~15

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『ことり』2
図書館に予約していた『ことり』という本を、待つこと3日でゲットしたのです。



【ことり】


小川洋子著、朝日新聞出版、2012年刊

<「BOOK」データベース>より
世の片隅で小鳥のさえずりにじっと耳を澄ます兄弟の一生。図書館司書との淡い恋、鈴虫を小箱に入れて歩く老人、文鳥の耳飾りの少女との出会い…やさしく切ない、著者の会心作。

<読む前の大使寸評>
この本を『歓待する文学』というNHKテキストで、小野正嗣さんが高く評価していたので、即、図書館に予約していたものです。

<図書館予約:(1/19予約、1/22受取)>

rakuten ことり

この本を言語学的SFとまでは言えないが、言語学的ファンタジーであるので、ここに収録したのです。

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<『紙の動物園』>
図書館に予約していたケン・リュウ著『紙の動物園』というSFを、ようやくゲットしたのです。
中国人の著わしたSFを初めて読むことになるのだが・・・・
3冠に輝いた現代アメリカSFの新鋭ということで、期待できそうやでぇ♪




【紙の動物園】
ケンリュウ

ケン・リュウ著、早川書房 、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
ぼくの母さんは中国人だった。母さんがクリスマス・ギフトの包装紙をつかって作ってくれる折り紙の虎や水牛は、みな命を吹きこまれて生き生きと動いていた…。ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞という史上初の3冠に輝いた表題作ほか、地球へと小惑星が迫り来る日々を宇宙船の日本人乗組員が穏やかに回顧するヒューゴー賞受賞作「もののあはれ」、中国の片隅の村で出会った妖狐の娘と妖怪退治師のぼくとの触れあいを描く「良い狩りを」など、怜悧な知性と優しい眼差しが交差する全15篇を収録した、テッド・チャンに続く現代アメリカSFの新鋭がおくる日本オリジナル短篇集。

<読む前の大使寸評>
3冠に輝いた現代アメリカSFの新鋭ってか・・・・期待できそうやでぇ♪

<図書館予約:(9/27予約、4/12受取)>
rakuten 紙の動物園


『紙の動物園』1
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ディアスポラのHirukoが創りだした言語“パンスカ”が大使のツボに響くわけで・・・
即、予約したのです。


【地球にちりばめられて】


多和田葉子著、講談社、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
留学中に故郷の島国が消滅してしまった女性Hirukoは、ヨーロッパ大陸で生き抜くため、独自の言語“パンスカ”をつくり出した。Hirukoはテレビ番組に出演したことがきっかけで、言語学を研究する青年クヌートと出会う。彼女はクヌートと共に、この世界のどこかにいるはずの、自分と同じ母語を話す者を捜す旅に出る―。言語を手がかりに人と出会い、言葉のきらめきを発見していく彼女たちの越境譚。

<読む前の大使寸評>
ディアスポラのHirukoが創りだした言語“パンスカ”が大使のツボに響くわけで・・・
即、予約したのです。

<図書館予約:(2/18予約、副本3、予約34)>

rakuten 地球にちりばめられて


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<『文字渦』2>
図書館に予約していた『文字渦』という本を、待つこと1ヵ月ほどでゲットしたのです。
「紙の動物園」のような言語学的SFが大使のツボであるが、この本はそれよりもさらに学術的であり・・・果して読破できるか?と、思ったりする。


【文字渦】


円城塔著、新潮社、2018年刊

<出版社>より
昔、文字は本当に生きていたのだと思わないかい? 秦の始皇帝の陵墓から発掘された三万の漢字。希少言語学者が遭遇した未知なる言語遊戯「闘字」。膨大なプログラミング言語の海に光る文字列の島。フレキシブル・ディスプレイの絵巻に人工知能が源氏物語を自動筆記し続け、統合漢字の分離独立運動の果て、ルビが自由に語りだす。文字の起源から未来までを幻視する全12篇。

<読む前の大使寸評>
「紙の動物園」のような言語学的SFが大使のツボであるが、この本はそれよりもさらに学術的であり・・・果して読破できるか?と、思ったりする。

<図書館予約:(9/05予約、10/16受取)>

rakuten 文字渦

『文字渦』2 :「第5回遣唐使」
『文字渦』1 :CJK統合漢字

「新字」という章で「第5回遣唐使」が語られているので、見てみましょう。
p111~114
<新字>
 堺部がこうして唐にやってくるのは12年ぶりのことであり、一度目は白雉4年の第2回遣唐使の第1船に、学生として乗り込んでいた。白い雉が見つかったために改元して白雉ということだから、どうも自分の人生の変転期には瑞獣が関わりがちなようである。

 瑞獣は天子の徳を讃えるのではなく、堺部の運命を告げにやってきているという見方もありうる。堺部としては12年前のあのときに自分の半分は死んだと考えている。ほぼ同数の人員を乗せたニ船から構成された遣唐使の第2船は九州の先で沈んで、ほとんどの者は助からなかった。自分が第1船に乗ったのはたまたまであり、生き残ったのは偶然である。であるならば、自分は半分死んでいる生者なのだと、堺部はすっきり考えている。

 前回は学生としての渡唐だったが、今回は重大な外交任務を負っている。大使は、小錦、守君大石。先の白村江の戦いにおける負将である。次に位の高いのが、小山である堺部石積ということになる。小錦は上から五位、小山は七位を数える。まだ三十代に手の届かない堺部が副使に任じられたのは、家柄と才、留学時の人脈を期待されてのことなのだが、単に体力を見込まれての人選である。
(長くなるので省略、全文は ここ )


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<『メッセージ』という言語学的SF映画>
『メッセージ』という言語学的SF映画が5月19日公開とのことで・・・これは期待できるかも♪
言語学とSF映画という大使のツボが二つかぶると・・・期待はいや増すのでおます♪

このドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、『ブレードランナー 2049』も手がけるそうで、すごいやんけ。


【メッセージ】
メッセージ

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、2016年、米制作

<Movie Walker作品情報>より
SFファンから絶大な支持を受けるテッド・チャンの短編小説を映画化し、第89回アカデミー賞で8部門にノミネートされ、音響編集賞に輝いたSFドラマ。突然、地球に襲来した異星人との交流を通して言語学者が娘の喪失から立ち直っていく姿が描かれる。主人公の言語学者をアカデミー賞では常連の演技派エイミー・アダムスが演じる。

<観るまえの大使寸評>
言語学とSF映画という大使のツボが二つかぶると・・・期待はいや増すのでおます♪

Movie Walker メッセージ


『ブレードランナー』続編と『メッセージ』の共通点





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Last updated  2021.05.10 01:25:15
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