こころの金メダル

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学級通信「こころの金メダル」


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2009.10.14
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昨日早退した転入生のS君が、今日は来るのかどうかが最大の関心事だった。

朝、8時30分に教室に行ったら、S君はいなかった。

「そうか、よう来んかったか・・・、まぁ仕方ないな」と思った。

クラスのみんなには、体調が悪く緊張感もあって疲れも出たみたいやということを言っておいた。

職員室に帰ってすぐに母親に電話

ふ「もしもし、お母さんですか」

母「あっ先生、おはようございます。今日は行ったでしょ」

ふ「えっ??来てませんよ、さっきまで教室にいたんですが、S君は来ませんでしたよ」

母「え~~、私が無理矢理車に乗せて、正門の近くまで送ったんですよ。確か8時20分ごろには着いたと思います。どこに行ってるんでしょう」



ということでバイクに乗ってそのあたりを探し回った。

1時間目に授業がなかったので助かった・・・。

探している間に母親から電話

「先生、家の近くまで帰ってきたのを見つけました。これからもう一度学校に連れて行きます」

ということで、学校で母親と本人と、それに兄も来た。

10分ほど話して、母と兄には帰ってもらい、私とS君と2人で話した。

S君は、「どうしても教室には行けない」と言い張る。

理由を聴くと、「わからない」

誰かに嫌がらせを受けたり、勉強がわからないからなどという理由ではなく

どうやら本当の理由は

「人と接することができない」というものらしい。



それは前にいたK中学校であったトラブルで、強烈な「人間不信」に陥っているからだ。

上級生に対して・・・

先生に対して・・・

同じ学年の友だちに対して・・・

母親や兄に対してまでも・・・




よっぽど酷かったことが推測される。



私は「教室に行く」ということを強制しなかった。

彼がポツリポツリと話すことに

「そうやなぁ」「それはしんどかったなぁ」と共感を繰り返していただけである。

これが私の「生徒指導」のスタンスである。

絶対に頭から「こうせなあかんやろ」とは言わない。

だから「指導」ではなくて「支援」である。

人のこころを踏みにじる行為とかの場合は、烈火のごとく叱るが、それ以外では絶対に「こうしろ」とは言わない。

ただし、「こうしたらこうなる」「こうしなかったらこうなる」という状況だけは説明してやって、後は子どもの判断に任せることが多い。

こんな教師は、現場では本当に生きていきにくい〈笑〉


結局6時間目までS君は教室に行けなくて、そのまま帰宅した。

でも、こころなしか、最後の方ではかなりこころを開いてくれていたような気もした。

放課後、母親に再度学校に来てもらい、約1時間、これからのことについて話し合う。

「教室に行ってみんなと同じようにワイワイ言いながら活動する」

ということが私も母親も共通の願いだが、本人の様子からどうもそれは難しい状況だ。

とりあえずは、市が主催している適応指導教室〈不登校の子の受け皿的な教室〉をすすめてみた。

まずは対人関係を修復することを目指していこうというわけだ。

これは今や、ほとんどの自治体が設置している。

行くか行かないかは家族での話し合いで決まる。



どういう結論を出してくるのだろうか。

明日を待つしかない。





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最終更新日  2009.10.14 20:29:59
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