ゴジラ老人シマクマ君の日々

ゴジラ老人シマクマ君の日々

PR

×

プロフィール

シマクマ君

シマクマ君

カレンダー

カテゴリ

カテゴリ未分類

(2)

読書案内「日本語・教育」

(22)

週刊マンガ便「コミック」

(92)

演劇「ナショナルシアターライブ」でお昼寝

(38)

徘徊日記「日帰りでお出かけ」

(83)

演劇・芸能「劇場」でお昼寝

(5)

映画「元町映画館」でお昼寝

(134)

映画「ちょっと遠くの映画館」でお昼寝

(1)

映画「シネリーブル神戸」でお昼寝

(139)

読書案内「映画館で出会った本」

(20)

読書案内「翻訳小説・詩・他」

(58)

読書案内「漱石・鴎外・露伴・龍之介・百閒・その他」

(25)

徘徊日記「垂水・舞子・明石」あたり

(55)

読書案内「医者や科学者の仕事、まあ科学一般」

(31)

読書案内「現代の作家」

(113)

徘徊日記「お泊りでお出かけ」

(80)

徘徊日記「神戸・元町・三宮」あたり

(105)

読書案内「絵本・児童文学」=チビラ君たちへ

(52)

読書案内「社会・歴史・哲学・思想」

(88)

読書案内 「芸術:音楽・美術・写真・装幀 他」

(33)

読書案内「近・現代詩歌」

(66)

徘徊「港めぐり」

(4)

バカ猫 百態

(23)

読書案内「橋本治・加藤典洋・内田樹・高橋源一郎・他」

(27)

読書案内「水俣・アフガニスタン 石牟礼道子・渡辺京二・中村哲 他」

(21)

読書案内「鶴見俊輔・黒川創・岡部伊都子・小田実 べ平連・思想の科学あたり」

(15)

映画「OSミント・ハーバーランド」でお昼寝

(3)

映画「こたつシネマ」でお昼寝

(13)

映画「パルシネマ」でお昼寝

(35)

読書案内「昭和の文学」

(25)

読書案内「BookCoverChallenge」2020・05

(24)

読書案内「くいしんぼう」

(9)

映画「Cinema Kobe」でお昼寝

(21)

週刊マンガ便「ちばてつや・ちばあきお」

(19)

週刊マンガ便「石塚真一・浦沢直樹・ハロルド作石」

(45)

週刊マンガ便「鈴ノ木ユウ・野田サトル」

(25)

ベランダだより

(174)

徘徊日記 団地界隈

(145)

徘徊日記 兵庫区・長田区あたり

(27)

徘徊日記 須磨区あたり

(36)

徘徊日記 西区・北区あたり

(11)

徘徊日記 灘区・東灘区あたり

(48)

徘徊日記 美術館・博物館・Etc

(5)

週刊マンガ便「吉田秋生・高野文子・やまだ紫」

(7)

徘徊日記 芦屋・西宮あたり

(12)

読書案内「大江健三郎・司修・井上ひさし・開高健 他」

(15)

読書案内「古井由吉・後藤明生・他 内向の世代あたり」

(3)

読書案内「谷川俊太郎・大岡信 あたり」

(22)

読書案内「啄木・白秋・晶子 あたり」

(4)

読書案内「丸谷才一・和田誠・池澤夏樹」

(11)

読書案内「吉本隆明・鮎川信夫・黒田三郎・荒地あたり」

(23)

週刊マンガ便 「松本大洋」・「山川直人」

(13)

読書案内「リービ英雄・多和田葉子・カズオイシグロ」国境を越えて

(8)

読書案内「村上春樹・川上未映子」

(16)

映画・読書案内 パレスチナ・中東

(20)

読書案内「近代詩 賢治・中也・光太郎 あたり」

(7)

映画 韓国の監督

(39)

映画 香港・中国・台湾の監督

(51)

アニメ映画

(29)

映画 日本の監督 ア行・カ行・サ行 是枝・黒沢

(71)

映画 日本の監督 タ行・ナ行・ハ行 鄭

(34)

映画 日本の監督 マ行・ヤ行・ラ行・ワ行

(22)

映画 イギリス・アイルランド・アイスランドの監督

(53)

映画 イタリアの監督

(22)

映画 ドイツ・ポーランド他の監督

(31)

映画 ソビエト・ロシアの監督

(15)

映画 アメリカの監督

(113)

震災をめぐって 本・映画

(15)

読書案内「旅行・冒険」

(4)

読書案内「本・読書・書評・図書館・古本屋」

(17)

映画 オーストラリア・ニュージーランドの監督

(5)

映画 フランスの監督

(60)

映画 スペイン・ポルトガルの監督

(14)

映画 カナダの監督

(5)

映画 グルジア(ジョージア)の監督

(17)

映画 ウクライナ・リトアニア・ラトビア・エストニアの監督

(10)

映画 イスラエルの監督

(3)

映画 マケドニア、ボスニア、クロアチア、チェコ、スロベニアの監督

(9)

映画 オランダ・デンマーク・ベルギーの監督

(17)

映画 フィンランド・スウェーデン・ノルウェイの監督

(14)

映画 トルコ・イラン・カザフスタンあたりの映画監督

(13)

映画 ギリシアの監督

(3)

映画 アルゼンチン・ブラジル・ペルー・チリの監督

(8)

映画 ハンガリー・ルーマニアの監督

(8)

映画 アフリカの監督

(3)

映画 スイス・オーストリアの監督

(5)

読書案内 戯曲 シナリオ 劇作家

(3)

読書案内・アニメ・コミック ジブリ

(8)

週刊マンガ便「小林まこと」

(11)

読書案内「野口武彦・前田愛・橋川文三・藤井貞和」

(4)

映画 インド・ネパール・ブータン・アフガニスタン・タイ・ベトナム あたりの監督

(6)

週刊マンガ便・映画 キングダム 原泰久・佐藤信介

(23)

読書案内「川上弘美・小川洋子・佐伯一麦」

(9)

読書案内「立花隆・松岡正剛」

(5)

徘徊日記 神戸の狛犬

(5)

週刊読書案内「保坂和志・柴崎友香・磯崎憲一郎とか」

(15)

読書案内・映画 沖縄

(10)

読書案内 韓国の文学

(5)

週刊マンガ便・映画 武田一義 こうの史代

(11)

映画 ミュージシャン 音楽映画

(19)

映画 「109ハット」でお昼寝

(40)

読書案内 エッセイ

(9)

読書案内 「茨木のり子・石垣りん」

(14)

映画「キノシネマ神戸国際」でお昼寝

(51)

コメント新着

ミリオン@ Re:映画の時間 タク・セウン「怪速急行■■行き」シネリーブル神戸no403(08/08) New! おはようございます。 映画は面白いですね…
ミリオン@ Re:徘徊日記 2026年7月26日(日)「横川の僧都っていたの?」比叡山あたり その2(08/07) New! おはようございます。 比叡山は素敵ですね…
ミリオン@ Re:映画の時間 佐藤広一「マダム・ソワ・セヴェンヌ」元町映画館no388(08/07) おはようございます。 映画は面白いですね…
ミリオン@ Re:映画の時間 橋口亮輔「ぐるりのこと」シネリーブル神戸no402(08/06) おはようございます。 映画は面白いですね…
ミリオン@ Re:映画の時間 ウー・ファン「XiXi、私を踊る」元町映画館(05/24) おはようございます。 映画は面白いですね…

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2026.03.22
XML
 リュドミラ・ウリツカヤ「緑の天幕」(前田和泉訳・新潮クレストブック) 「子供時代」(新潮クレストブック) という絵本というか、童話というかを、偶然、手にして、​
「この人、凄いんじゃないか?!」
​と思った リュドミラ・ウリツカヤ という、 現代ロシア文学 女性作家 ですが、 市民図書館 の蔵書を検索して、 彼女 の一番新しい作品らしいと見当をつけて 「緑の天幕」(新潮クレストブック) を予約して借り出してみると、なんと 700ページ をこえる分厚い本で​
たじろぎました(笑)。
​ で、読み始めたのですが、​
これが、ボク好みというか、凄かった!
​ですよ。​
 タマーラは水っぽいスクランブルエッグの皿を前にして、まだ夢見心地のままそれを口に運んでいた。
 母ライサ・イリイニシナは、目の粗い櫛を彼女の髪に差し、この生きたビロードを傷めないように、この上なく優しい手つきで梳っていた。
 ラジオから流れる音楽は荘厳だがそれほど大音量ではなかった。仕切りの向こうでは祖母が眠っていた。ふと音楽が止んだ。長すぎる間が、何か意味ありげにしばらく続いた。それから誰もが知っているアナウンサーのおなじみの声が聞こえてきた。
「みなさんこんにちは、こちらはモスクワ放送局です。ソヴィエト連邦の全ラジオ局共通放送により、政府の発表をお伝えします・・・・・。」
 タマーラの髪をとかしていた櫛が止まった。タマーラもはっとして、スクランブルエッグを飲みこんでしまうと、寝起きのかすれ声で言った。
「ねぇママ、たぶんちょっとした風邪でも引いただけなのに、すぐそれを国中に・・・・・」
 彼女は最後まで言い終えることができなかった。というのも、不意にライサが力いっぱい櫛を引っ張ったので、タマーラの頭は後ろにぐいっとのけぞって、歯と歯がかちんと音を立てたほどだったからだ。
「静かに!」ライサは声を押し殺して言った。
​ 書き出しの 最初のページ です。 1953年3月のある朝の出来事です。 そういうと、すぐに ピン! とくる人には、この作品はチョーおススメです。
タマラ はユダヤ人の中学生です。物語は、その時、すでに制服を着ていた ガーリャ 、この日、風邪をひいていて学校を休んだ ウリツカヤ という、それぞれ中学生だった少女の家庭の その日の喧騒 を描いて始まりますが、ここから 700ページ 余りを読み終えた 最後のページ はこんな記述で終わります。​
1996年1月28日の夜中の1時過ぎだった。その夜、詩人ブロツキーはこの世を去ったのだった。
​  詩人ブロツキー というのは、 1987年 ノーベル文学賞 を受賞した ロシアのユダヤ人詩人 ヨシフ・ブロツキー のことです。 ブレジネフ 政権下で投獄、流刑され、作品は西側での地下出版で知られた人です。ついでに、最初の引用でニュースになっている人物は ヨシフ・スターリン ですね。 レーニン 亡き後のソビエトの政治家で、20世紀の世界史上、まあ、ボクの偏見かもですが、 ヒットラー とどっこいの 悪人 です。
 ボクがこの作品を手にしたのは 2026年 ですから、小説の始まりから 73年 、終わりから 30年 の年月が流れています。小説が描いているのは 二人のヨシフの死 に区切られている ソビエト・ロシア 40数年 「現代史」 でした。
物語 はこの 3人の少女たち と、彼女たちが通っている中学校の 3人の少年たち 、写真機を持って走り回る イリヤ 、自らの詩的感性に翻弄され続ける ミーハ 、ピアニストを夢見続ける サーシャ という、あわせて 6人の少年、少女たち の、 1950年代から1990年代に至る40数年の時間 群像劇 として描いています。
 物語を支え続けるのは、彼らが中学校で出会い、彼らの感性を育ててくれた シュンゲリ先生 孫のサーシャ の音楽的感性を讃え、 孤独なミーハ を可愛がる アンナおばーちゃん 、彼らの 両親たち といった 前世代の大人たち ウリツカヤ の子どもである コースチャ をはじめとする 次世代の若者たち 、まあ、ボクにはとても覚えられない数の人たちが登場しますが、 20世紀のソビエト・ロシア という社会を生きた​
「普通の人々」の物語
​でした。
作者 リュドミラ・ウリツカヤ 1943年 生れ、 モスクワ大学 遺伝学 を学んだ 科学者 だそうです。  
1990年代 に発表した 「ソーネチカ」(新潮クレスト) によって世界中から注目され、今では 現代ロシア文学 を代表しノーベル文学賞の候補にも挙げられている方で、 2026年 には 83歳 でご存命だそうです。
 嬉しい限りですが、 2010年 に発表された この作品 は彼女自身が生きてきた人生を、登場する一人一人の 「生と死」の姿 として描き込んだ、集大成ともいうべき 傑作 だと思います。
訳者 前田和泉さん 巻末の解説 によれば、この作品には 二つの題名 があるそうです。
一つ は、 邦題 になっている 「緑の天幕」 ですね。 プロローグ に始まって、 8番目の章 に付けらている 題名 ですが、 三人の少女 の一人である ウリツカヤ という秀才少女の有為転変が描かれています。 作家 が書き始めたときに付けた 題名 だそうです。
もう一つ 「イマーゴ」 です。本書で600ページをこえたあたり、全部で 33章 で構成されている作品の、 28章 目、最後のエ ピローグ まで、あと4章という章の名です。 三人の少年 の一人、 ユダヤ人 でもある詩人を夢見た ミーハ が人生から退場していく姿が描かれています。 ヨーロッパ で出版されている 本作 には、こちらの題名がつけられているそうです。 「イマーゴ」 という章段の 哀切さ は、700ページを越える、この大作の中でも群を抜いていて、題名として採用されていることに、繰り返しうなづきながら読み終えました。
 久々に 700ページを越える大作 を読み終えることができたことが、何よりも、まず、嬉しかったのですが、 「子供時代」 という、ほぼ、70年前の子どもたちの姿を、古びて黄ばんではいるけれど、それぞれが鮮やかな輪郭をのこしている スナップ・ショットの写真 のように描いた作品で出会った リュドミラ・ウリツカヤ という作家が、その写真に写っている 子供たち の、きっと、隣に立っていたに違いない、 少年や少女たちの人生 700ページに渡って描き切っている迫力 に、グイグイと引き込まれて読み終えた爽快さは、最近味わったことのない快感でした。
彼女 ノーベル文学賞 の有力候補の、お一人だそうですが、​賞をとろうがとるまいが、​
この作品は傑作だ!
​ 
 2026-no029-1244



PVアクセスランキング にほんブログ村

にほんブログ村 映画ブログ 映画日記へ


にほんブログ村 映画ブログへ








ゴジラブログ - にほんブログ村 ​​​​​​
​​​​​



追記
 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で 楽天ID をお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)​​ ​​​​​​​​​​​​​​​​




​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2026.03.22 01:18:18
コメント(1) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:週刊 読書案内 リュドミラ・ウリツカヤ「緑の天幕」(前田和泉訳・新潮クレストブック)(03/22)  
ミリオン さん
おはようございます。
素敵な作品ですね。見るのが大好きです。頑張って下さい。 (2026.07.14 08:56:21)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: