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2018.04.25
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カテゴリ: 中国
<『近くて遠い中国語』1>

いま『閉された言語・日本語の世界』という本を読んでいるのだが、日中の漢字の違いあたりがこの本にも出てくるので、チェーン・チョイスのように借りた次第でおます。







阿辻哲次著、中央公論新社、2007年刊

<「BOOK」データベース>より
中国旅行では、たとえ会話はできなくても筆談すればなんとか通じると、多くの日本人は考える。しかし、現実はそんなに甘くない。日本人が習ってきた漢文と中国語とはまったく別の言葉なのだ。たとえば「小面包」という単語は、漢文の知識では理解不能である。中国語と漢文と日本語との間によこたわる、漢字の違い、単語の違い、用法の違い、文法の違いをやさしく解説し、知っているようで知らないリアルな中国語を紹介。

<読む前の大使寸評>
いま『閉された言語・日本語の世界』という本を読んでいるのだが、日中の漢字の違いあたりがこの本にも出てくるので、チェーン・チョイスのように借りた次第でおます。

rakuten 近くて遠い中国語


中国語の方言を、覗いてみましょう。
p45~50
■中国語の方言
 漢語には北方方言・呉方言・湘方言・カン方言・ビン方言・客家方言・エツ方言の7つの方言がある。うちもっとも多くの人によって話されているのが北方方言で、生粋の北京っ子が話すことばもこれに属するが、北方方言はさらに東北・華北・西南・江ワイ地方などで使われ、その話者は漢民族人口の73%に達するという。

 ついで話者が多いのが呉方言で、上海で使われることからまた「上海語」と呼ばれることもある。「呉」とはもともと春秋戦国時代の国名で、その都はいまの江蘇省の蘇州にあった。そこから「呉」が江蘇省一帯の地名を表す文字として使われる。日本で「薩摩」で鹿児島を表し、「加賀」で石川を表すのと同じことで、「呉方言」という名称では、古代の国名をいまの地域を表す名称として使っているわけだ。

 呉方言は主として上海とセッコウ省の大部分から江蘇省南部、さらには安徽省や江西省などで話されており、上海と蘇州で話されることばが代表的な呉方言である。

 「湘」は湖南省の古称であり、湘方言は湖南省から広東省、さらには広西チワン族自治区北部と四川省の一部で使われていて、湖南省の省都である長沙の方言がその代表とされる。使用率は漢民族人口の5%前後にすぎないのだが、中国革命の指導者であった毛沢東が湖南省の出身で、文化大革命の時期には彼の肉声がよくラジオやテレビから流れたことから、その時代の中国人には耳になじみのある方言となっている。

 毛沢東の演説はCDで販売されているので、今は日本でも簡単に聞くことができるが、それは一般的な「中国語学習者」には非常にわかりにくいことばである。本人はもちろん標準語を話しているつもりなのだが、強い湖南なまりがあって、そのなまりに慣れていないと、とうてい聞き取れるものではない。
(中略)
客家円楼に宿泊する より

 客家語の「客家」(ハッカと読む)とは唐から宋のころに華北から中国南部に移住してきたといわれる人々の子孫で、「客」はここでは移住してきた人という意味で使われている。客家人は湖南や福建・広東などの山間部に多く居住しているが、また華僑として東南アジア諸国に暮らす人も多く、在外華僑の3分の1は客家人であるといわれている。

 客家という集団はもともと移住者であったゆえに、周辺に暮らす他の漢民族集団とはことなった独自の言語や文化をもち、すこし離れた場所に独特な形で閉鎖的な集落を作る。そのため歴史的には他の集団と軋轢を起こすことも多かったが、その独自の生活環境による影響なのか、客家人からはすぐれた指導力を備えた人物が次々に輩出した。

 「太平天国農民革命運動」の指導者であった洪秀全、辛亥革命を起こして清朝を打倒した孫文とその夫人宋慶齢、妹で蒋介石夫人となった宋美齢、中国人民解放軍の初代元帥となった朱徳などはすべて客家の出身で、つい先年まで中国の改革開放経済をリードしたトウ小平も客家人だった。いまも活躍している人物をあげれば、台湾でかつて総統の地位にあった李登輝氏や名作『悲情都市』や『冬冬の夏休み』などで知られる映画監督候孝賢氏などがおり、さらに海外に目をやれば、シンガポールの初代首相となったリー・クアンユー氏も客家の流れをくんでいる。

 客家方言が話される地域は広東東部から福建西部、江西南部の山間部に分布し、さらに在外華僑にも多くの話者がいる。なお客家は唐宋時代に華北から南下したあと、他の集団との交流があまりなかったため、その方言には唐宋時代の言語的特徴がよく保存されているという。


ウーム 中華圏の著名な指導者は、(毛沢東を除くと)ほぼ全員が客家人という実態がすごいではないか。





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Last updated  2018.04.25 09:10:59
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