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2021.04.30
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カテゴリ: 気になる本
図書館で予約していた『続ラガナ一家のニッポン日記』という本を待つこと1週間ほどでゲットしたのです。
この本のことを『西洋古典こぼればなし』という本で知り、予約していたのだが・・・
読み書きから日本語を習得するとは如何なるものか? 興味深いのでおます。






ドメニコ・ラガナ著、角川書店、1983年刊

<レヴュー>より
アルゼンチンからやって来たラガナさんは、外国の人にしては珍しく、読み書きから日本語に入りました。でも、相当レベル高いです。難しい熟語バンバン出てきます。

エッセーとしては、外国人のビックリ日本滞在記、ではありません。
本人の言う通り、日本に馴染みすぎて、その辺り日本人の期待にはあまり答えられてません。

<読む前の大使寸評>
この本のことを『西洋古典こぼればなし』という本で知り、予約していたのだが・・・
読み書きから日本語を習得するとは如何なるものか? 興味深いのでおます。

<図書館予約:(4/21予約、副本1、予約0)>

amazon 続ラガナ一家のニッポン日記


日本人の謙遜が語られているので、見てみましょう。
p214~216
<息子の比較深層心理学的考察>
 息子は日本の公立小学校に編入されて以来、日本人の深層心理構造に関して、往々にして意外な意見を述べる。
 一例を挙げれば、一昨日、野球遊びから帰宅すると、やや興奮した様子で、日本人はわれわれ西洋人が思い込んでいるように謙遜しすぎるどころか、西洋人よりも自己主張に汲々としている、とまあこのような古今未曾有の説を立てた。言いかえると、日本人の中には、ぼくらアルゼンチン人よりも自慢好きが多いということになる。

 それはまぎれもなく、比較心理学者、比較社会学者、比較言語学者、比較文学者、比較人類学者、比較経済学者、比較政治学者、比較・・・・・・、つまり、日本のインテリゲンチャの中心を成している学者の定説を覆すような見解にちがいない。

 そういうわけで、息子がどういう具体的な証拠を握っているかを調べればよかったのに、憂国の情に燃えている妻は、
「そう?だから、アルゼンチンのほうがいいでしょう、アントニオちゃん」
 息子はちょっと考えてから、
「いや、そうでもないよ。それでも、みんないいやつだからね」
 あとは話が脱線してしまったから、略しておこう。

 いずれにしても、息子が日本の比較学界に確実で決定的な証拠を提出するまでは、ぼくとしては、日本人が謙遜しすぎるという説を維持しなければならないと思う。
 しかし、だからといって、ぼくら西洋人が反対の極端に走ってしまって、高慢すぎるという仮説推理が正しいというわけではない。

 ぼくらだって、謙虚さを美徳としないわけではないし、自分の家を茅屋(ぼうおく)、自分の妻を愚妻、自分の会社を弊社、自分の手紙を拙墨、自分の贈物を粗品と形容しないとしても、おれの豪華な邸宅、おれの才媛で夫思いの、多芸にして優しく、億万長者の一人娘で美しく、上品でユーモアに富んでいる、またとないワイフ、などなどとは言わない。
 とはいうものの、従来の日本の比較学界の多くの学者の論文の翻訳調の日本語の真の意味のニュアンスの把握の困難さのせいか、普通の日本人の・・・・・・いや、普通の日本人は、ぼくら西洋人がみんな自慢家だと思い込んでいるようだ。

 困るのは、小生のように、日本語で意思を疎通させようとしている西洋人だ。
 何故かといえば、こっちが謙遜すれば、相手はこっちのいうことを文字通りに解釈して、こっちのことを実際以上にも愚劣に思ってしまうからだ。

 例えば、拙者がはじめてA誌に原稿を持ち込んだとき、
「へたくそな日本語でこれを書きましたが、お宅の雑誌に載せていただければ・・・・・・」  と、言いかけると、編集部の人は、困ったような顔になって、英語らしき言語で愛想を言い、鞄から原稿を取り出そうとしている余を、自我のない日本人にしては思いがけない迫力のある丁重さで玄関まで送った。

 ウーム 確かに謙虚な日本語を駆使する西洋人なんて、なかなかお目にかからないもんね。ラガナさんのような特殊例は除外するだけでんがな。

『続ラガナ一家のニッポン日記』2
『続ラガナ一家のニッポン日記』1 :続ニッポングリッシュ入門
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Last updated  2021.04.30 08:02:43
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